登録日:2011/04/03 Sun 21:28:05
更新日:2026/06/30 Tue 22:16:38
所要時間:約 6 分で読めます
「あなたは誰なの!? どうして! どうしてこんな事を!!」
……君達が苦しむほど……楽しいから
演:大川征義
スーツアクター:おぐらとしひろ
●ゴ・ジャラジ・ダ
種族:
グロンギ族・
ヤマアラシ種怪人
呼称:未確認生命体:第42号
身長:177cm
体重:134kg
特色 / 力:胸部に連ねたカギ状の装飾品を細い針やダーツ状の矢に変化させる、高速移動
専用武器:鉤針
グロンギの最上位集団・
ゴ集団の一人。殺人ゲーム「ゲゲル」で文字通りゲーム感覚で人々を殺すグロンギだが、その中でも随一の外道である。
ヤマアラシの能力を持ち、意外にも俊敏さに優れる。
初登場はEP25「彷徨」から。
【人物】
人間体はストリートファッションに身を包んだ青年。
怪人体はヤマアラシの針毛を思わせる長い逆立った白毛と青い瞳、真っ黒な体表が特徴。
常にテンションの低いダウナーな口調で話しており、
ゴ・ザザル・バとは馬が合うのか、2人揃って気怠い雰囲気を醸し出していた。
当初は派手な扇子がトレードマークだったが、EP32「障害」にてザザルに奪われ、そのまま返してもらえなかったらしい。
性格は狡猾・陰湿にして執拗。
弱い相手を嬲り殺しにする事、
獲物がもがき苦しむ姿を見るのを何よりも好む悪辣な趣向を持つサディスト。
そのためゲゲルの最中には
針を刺し終えた標的に直接「4日後に死ぬ」と敢えて宣告。
そのうえで
4日後の到来と共にわけも分からないまま突然死していく者や、先に4日後を迎え、次々と死んでいく級友の姿に自身の死を予感して脅える者……それらの標的が正体不明の逃れ得ぬ死に恐怖する姿をゲゲルの合間に観察して楽しんでいた。
しかも
- 標的が入院している病院に入り込んで隠れて死ぬ瞬間を観察する
- 被害者の葬儀に必ず姿を見せて哀しみに暮れる参列者の様子をニヤニヤ楽しそうに見物する
などゲゲルには全く必要ない奇行も見せた。
それまでのグロンギの中にも標的を追い詰めて恐怖を与えてから殺害する者もそれなりにいたものの、それらの多くは自身の持つ力を誇示するような意味合いが強く、執拗に「ネチネチ精神を追い込まれ恐怖する標的の姿そのもの」を目的とするような殺戮を行う者はジャラジ以外にはいなかった。
このため、視聴者の間でもジャラジの悪質さはグロンギの中でもやや異質なものとして捉えられる場合が多い。
猟奇的な殺害方法を選択している事からも分かるように、他の淡々とゲゲルを進めるゴ集団の面々とは一線を画した性格の持ち主である事がうかがえる。
陰湿で猟奇的な性格が目立つが、他のゴのメンバーにも知られている程に
用心深く慎重な一面を持っており、「ゲゲル」のノルマ設定数が控えめで制限時間が長いのもそういった用心深さによるところが大きい。
また、
仮面ライダークウガと鉢合わせした際は大なり小なりこれまでのグロンギに見受けられた「クウガと正面から戦う」という選択肢を
終始完全に放棄している珍しいグロンギ。
クウガの相手よりもゲゲルの確実な成功を最優先として、クウガと交戦した際はある程度翻弄してダメージを与えて動けなくなったら速攻でその場を立ち去った事から分かる通り、
クウガの存在はほぼ眼中にない。
慎重で用心深い分神経質でもあり、乱入されると
「ゲゲルの邪魔するなんて…!」と苛立つ様子を見せた。
しかし、その俊敏さと驚異的な隠密能力を持つ反面、他者を侮りがち。
劇中では不必要に警察を挑発・翻弄する舐めプを行ってしまった結果、警察やクウガにその存在を気づかれてしまっている。
……まあもし仮に、彼が遊び無しで「ゲゲル」を実行していた場合、警察やクウガは打つ手が無かったとも言えるのだが。
なおゲゲル達成のためとはいえ、東京を超えて
神奈川県の箱根まで足を運んだりと、ベミウやバダー同様県を跨いで行動した数少ないグロンギの1体である。
ちなみに爪を噛んだり
指をパチリと鳴らす癖があり、人間態・怪人態問わず頻繁に行うことが多かった。
【能力】
ザザル同様、純粋な身体能力や戦闘能力は「ゴ」中でも下位に属すると思われるが、その分ゴの中では特に敏捷さに優れる。
敏捷性で優れるはずの
クウガ ドラゴンフォームですら終始翻弄されるなど、敏捷性はドラゴンフォームと同等かそれ以上と非常に素早い。
また本人の性格から身に付けた技なのか、相手を幻惑し
瞬間移動のごとくほぼ“完璧”に身を隠しながら移動する技術を持つ。
戦闘用の武器は胸元などに大量に提げた鉤状の装飾品で、これをモーフィングパワーで鋭利なダーツへと変化させて武器として使用。このダーツと自身の俊敏性を活かしたヒットアンドアウェイ戦法を得意とする。
ただし、主武装であるダーツの破壊力そのものは低く、投擲は勿論手に持っての突き刺しでもタイタンフォームの生体装甲には弾き返されている。
このダーツとは別に「ゲゲル」では装飾品をモーフィングパワーで極小の針へと変化させて使用している。
この針はレントゲンやMRIにも一切認識されないので体内に撃ち込まれると手術による摘出が不可能という悪辣な代物で、一度仕込まれれば死が確定しているに等しい。
単純な攻撃力だけみればゴの中でもかなり弱卒であるが、腐っても
グロンギ族のトップランカーであるゴの一員。
ドラゴンフォーム相手であればクウガの全身にダーツを刺して行動不能に陥れ、一方的な完封勝利を収めた実力の持ち主である。
そして
96時間という長期に渡り、かつ
自身の手元から物質を遠くに離した状態でモーフィングパワーを維持し物体を操作できた唯一の人物であり、グロンギ族全体を見ても
卓越した精緻な技量を持つテクニシャンとしての顔も持つ。
ターゲットの隠れ家すらあっさりと見つけ出し、隠れ家にいるターゲットに対して無言のイタズラ電話を仕掛けて精神を摩耗させる芸当も執っているなど知能と諜報能力も非常に高い。
そして癖である指パッチンを応用し、
「意図的に指を鳴らして注意を誘ったところで死角に回り込む」という戦法によりクウガや警察、標的を翻弄したり精神的な動揺を誘ったりと、ゲゲルや戦闘を問わず有利に物事を進めた。
ゲゲル
- 「ゲゲル」の法則:「緑川学園2年生の男子生徒を『定め』に従わせて殺す」
- 「ゲゲル」の規定人数と期間:12日で90人
目標ノルマは「ゴ」としてはダントツで少なく、制限時間も詳細が分かっているゲゲルの中ではダントツの最長期間。
ノルマ・制限時間と合わせて一見ぬるいゲゲルのようだが「定めに従わせて」の部分がキモで、その『定め』とは、モーフィングパワーにより超極細の針に変化させた鉤針状の装飾品を標的の脳内に差し込み、4日後(=96時間後)に復元される事を利用して脳を内部から破壊し、虚血性脳梗塞を引き起こして殺すという回りくどくも残酷極まりないもの。
何より他のゴ集団の犠牲者とは異なり、たとえゲゲルの仕組みが判明してもジャラジと標的が接触していればその時点でクウガと警察側はアウトという点が最も悪辣。
EP34冒頭で登場した犠牲者の1人であるサトシの様子がゲゲルの恐ろしさを見事に物語っていた。
12日の時間設定であるが実質の制限時間は8日以内。
加えて
- 「学校」という現代のリントの文化とシステムを十分に理解しなければならない
- ターゲットの住所・名前・経歴・顔といった細かい個人情報を把握しておかなくてはならない
- ターゲットの上限数が非常に限定的(ターゲットにした男子生徒の総数が91人)なため、殺害対象を「定め」通り確実に殺せなければ即ゲゲル失敗
といった数々の高難度要素が見え隠れする。必要なモーフィングパワーの精度と合わせて、簡単そうに見えて難易度自体はハイレベルな部類に入る。
クウガと正面切って戦う事を避けたのも、恐らくこのルールの影響があると思われる。
他のゴ集団ならば
五代雄介の居場所によっては普通に殺害数にカウントできるし、特に
ゴ・バダー・バの場合はむしろクウガの討伐を前提としたかのような条件を付けている。
しかし、ジャラジのゲゲルは
緑川学園2年生の男子生徒と具体的な所属・年齢まで指定していた。
もし針でクウガを殺害できたとしても、この条件のせいで殺害数にはカウントされる事はない為、クウガと戦う理由が
ジャラジにはないのである。
なお、遊んでさえいなければゴ集団の中では唯一ゲリザギバス・ゲゲルの成功が確定していたグロンギ。
要求される知識はかなり高度なのだが、長めの時間設定と尋常ではない隠密性の高さから本編では既にゲゲルがチェックメイト寸前の状況にあり、
- ジャラジの存在が「学校の怪談」に近い扱いだったため、『ゲゲル』の詰めである8日目になるまで警察側が存在に気づけていない。
- 隠密性が高すぎる上に外傷が非常に分かりづらいため死因が早期に断定できず、多数の死者が続発してもグロンギの犯行だと断定できない。
- そもそも瞬間移動じみた移動を取るため追跡しようにもそれ自体が困難。
といった複数の要因が重なったこともあって警察側はこれまで以上に完全に後手に回っており、本編では1日目で24人、2日目で22人、3日目で23人というハイペースで男子生徒が殺戮されていき、警察側の決死の奮闘の裏で最終的に90人の死者を生んでしまった。
実際、その用心深いゲーム設定も込みでゴの中ではゲゲルの成功を最有力視されており、ザザルはターゲットの自殺というアクシデントの情報を知った上でなお「全~然イケるんじゃな~い? アイツ用心深いからさぁ」とジャラジのゲゲル成功を楽観視していた。
明言はされていないが審判役のドルドの「今日中に針を刺せば、死ぬのは4日後。12日目で、ゲゲルは成功する」というセリフからゲゲルの流れを考察すると
| 1~4日目 |
ターゲットとなる男子生徒の調査・把握(推定) 『針』の仕込み |
| 5~8日目 |
ターゲットを時限式に殺戮(EPISODE34・35) 緊急時の『針』の仕込み |
| 9~12日目 |
予備期間 |
といったペース配分でゲゲルを進めていたと思われ、彼の用心深さと慎重さがうかがい知れる。
ターゲットを男子生徒「全員」ではなく「90人」と人数指定してたのも、アクシデントに対する保険の意味合いが強かったのかもしれない。
とはいえ、定めに従わせられなければポイントが稼げず、また誤った方法で殺害してしまうとリカバリーが非常に利き難いのがこのゲゲル最大のリスク。
針を仕込んだはいいものの趣味でターゲットの精神を追い込みすぎた結果、ゲゲルの〆となる8日目にターゲットを発狂の末に自殺させてしまったことがゲゲルの瓦解に繋がっていった。
【物語】
EP29「岐路」
ゴ・ガメゴ・レのゲゲルで地図に記された住所を告げる役割でザザルと共に登場。以後は自分の手番が来るまでは観客程度の顔見せに過ぎなかった。
EP34「戦慄」、EP35「愛憎」
バダーのゲゲル失敗後、ゴ集団の5番手として参戦。
その能力の隠密性故に実際に犠牲者が出るまでは大規模な事件へと発展する事は無く、未確認生命体特捜班と雄介が事態に気付いた時には既に犠牲者は80人以上に達していた。
しかも残りの標的にも既に針を刺し終え、後は何もせず時間が来るのを待つだけとなり「ゲゲル」の成功に王手をかけたジャラジ。
犠牲者の葬式会場で泣くクラスメイトをニヤニヤと見ていたりと悪趣味さをだしていた。
……だが、ここでジャラジにとって思ってもいなかった誤算が生じる。
相次ぐ変死によって緑川学園の生徒の標的にされていることが明白となった中、針を刺された男子生徒の1人が「自分も想像のつかない恐ろしい死に方をする」という迫り来る自らの死の運命と恐怖に耐えかね発狂。
そのまま発作的に病室の窓から飛び下り自ら命を絶ったのだ……
痛ましい出来事に表情を曇らせる
一条薫と雄介。
一方、ジャラジにとってもこの事態は致命的な誤算であった。
針によるものではない自殺による標的の死は「定め」にカウントされない。しかも「緑川学園2年の男子生徒」は全部で90人。
標的の数と規定人数をぴったり一致させてしまっていたせいで、1人でも欠けてしまえば規定数には届かなくなってしまう。
つまりは「ゲゲル」の成否に関わるのだ。
4日という針の発動までの期間もあって制限時間の余裕もなく、もはやゲゲルの成功は不可能かと思われた。
しかし運命の悪戯か、緑川学園2年には転校してきたばかりで「定め」から逃れていた、謂わば「91人目の男子生徒」・生田和也がいた。
彼の存在を知ったジャラジは、欠けてしまった90人目の代わりとすべく、彼の下へ向かう。
そして時を同じくしてクラスメイトの目撃証言と「法則」に気付き91人目の存在を知った雄介らもまた、新たな標的となり得る生田少年の下へと急行していた。
……果たして、雄介らはジャラジの魔の手から少年を守る事ができるのか?
生田家の別荘を襲撃したジャラジはイタズラ電話を始め、指パッチンなどで生田一家を精神的に追い詰めた上、項目冒頭のやり取りを経て針を刺そうとするが、間一髪のところで雄介=クウガが到着。
クウガとの交戦を避けて山へ逃亡する。
持ち前の機動力でクウガを翻弄し、装甲の薄いドラゴンフォームを鈎針の投擲で貫き返り討ちにする。
しかし、生田少年は警察に保護され襲撃は失敗に終わってしまう。
ゲゲルの制限時間が迫り、焦るジャラジは生田少年が保護されている分駐所を襲撃。
指パッチンと瞬間移動を彷彿とさせる機動力で一条たちを攪乱し、少年の警護に当たっていた警官を殺害。
ジャラジは少年に針を刺そうとするが、雄介が指パッチンの音を辿って乱入、阻まれると共に窓を突き破り中庭に落ちる。
直前に少年から聞いたジャラジの外道さ、分駐所内で犠牲になった生徒と葬儀に泣き叫ぶ者の様子が報じられたニュースを思い出し、心優しい雄介の怒りは爆発。
ジャラジはとうとう“心優しき戦士”クウガを本気で怒らせた。
マイティフォームでマウントポジションを取り、ジャラジが吐血するほど何度も顔面を殴打。
隙を見て逃げ出すも即座に捕まり、追い討ちでさらに数発殴られる。
クウガのその激情ぶりは一条をはじめとする他の警官達も戦慄していた。
そして
ビートゴウラムのカウルに載せられて周りに被害の少ない所まで連行されてしまう。
なお、
実はこの時にゴウラムの大顎で両足をへし折られている。
反撃しようとダーツ化させた鉤針で刺しにかかるも、クウガは即座に
タイタンフォームに変化して跳ね返し、逆にジャラジはクウガの怒りの鉄拳を顔面に食らってしまう。
湖岸に近づいたところでクウガがビートゴウラムを急停止させ、ジャラジは反動で吹き飛び地面に叩きつけられる。
迫りくるクウガに針を投げつけるも、タイタンフォームの硬い鎧に弾かれ意味を成さない。
ライジングタイタンに変身して迫ってくるクウガに心を折られ完全に怖気づいたジャラジは、足の負傷からの回復も間に合っていなかったのか自慢の足での逃走もできず、ただ右手で払う動作しかしなかった。
……その姿は奇しくも、今まで自身が弄んだ被害者達と同じ、確実に近づいてくる死の恐怖に怯えるというものであった。
最期はライジングタイタンソードで滅多斬りにされ、倒れたところに腹部を貫かれた挙句、股下まで引き裂かれ、苦しみにのたうち回りながら爆散した。
分駐所での戦闘と運送中に計30発以上殴られ、ライジングタイタンソードによる袈裟斬りを推定6発と、『クウガ』本編はおろか、平成ライダーシリーズでも類をみない程に痛めつけられ、悲惨や凄惨という言葉すら生ぬるすぎる最期を遂げた怪人である。
【黒き幻影】
物語の顛末と戦いの結果は実際に視聴する事を薦めるが、本エピソードに於けるもう一つの重要なファクターと言えるのが、雄介が戦いの最後に見た「黒き幻影」である。
憎しみのままにジャラジに拳をぶつけ、圧倒的な力の差がありながらも徹底的にその身を切り刻みジャラジを「惨殺」したクウガ=雄介。
トドメとばかりに倒れ込んだジャラジに剣を突き刺した雄介は、吹き上がる爆炎の中に
4本の角を持つ異形の黒い戦士の姿を目撃するのだった。
戦いが終わり、駆けつけた一条達も普段とは様子が違う様子の雄介に声を掛ける事が出来ない。
……空を見上げると、立ち上る黒い煙の向こうに太陽が見えた。まるで闇に飲まれていくかのように。
『クウガ』は暴力の不必要性を描く為に敢えて踏み込んだ残酷描写、生々しい暴力を描くという演出が取られているが、中でもジャラジのエピソードは感情に任せた「暴力」の危険性と快楽殺人にも通じる心理を浮き彫りにした意欲的且つ最大の問題作となっている。
リアル路線ながら王道的展開を描く事を救いとして来た『クウガ』において、逆境の中でも「誰かの為の笑顔」を失わなかった主人公・五代雄介が初めて怒りや憎しみに捉われて戦う姿が描かれた、物語の中でも最重要エピソードの一つであった。
【関連人物】
友人その1。
気怠い仲間。
死後、扇子を引き継ぐが、特に感慨深い様子は見せなかった。
友人その2。
先駆けて「ゲゲル」を行ったのでちょっとお手伝い。
バダーが死にザギバス・ゲゲルが近づいてきたことを契機に、長野にて残った
ズ集団に対し『整理』という名の大虐殺を始める。
ズのグロンギ達が殺された惨状には
血で書かれたクウガのマークが……。
能力が似ているドラゴンフォームはカモであったが、パワーに優れるマイティフォームにボコボコにされ、
最大の武器である敏捷性を失った事で力に欠けるジャラジではタイタンフォームには全く攻撃が通じなかった。
トドメとなるライジングタイタンによる惨殺シーンは、逆にヒーローが視聴者にトラウマを植え付けそうな程の衝撃を与える。
また、雄介の一連の行動を観察してみると、ビートゴウラムでジャラジを安全地帯まで運んだり、機動力を封じた上で攻撃の通じないタイタンフォームを選択するなど、怒りに飲まれながらもかなり冷静さを保っていたことがうかがえる。
が、それは翻ってこの時の雄介がジャラジへの純粋な憎悪に突き動かされていた事も意味していた。
雄介のタイタンフォームでの戦闘は圧倒的な防御力で敵の攻撃を受けつつ歩き迫るのが特徴であるが、このジャラジ戦の行進はまるでわざと恐怖を煽るかのようにゆっくりと迫るようであり、もはや「ヒーロー」「仮面ライダー」ではなく、「無慈悲な処刑人」のそれであった……
またこれまでのタイタンフォーム攻撃は刺突による一撃必殺が基本だったのが、今回に限っては痛めつけるような斬撃も加えている。
なお、雄介が怒りに震えていた際にはスピードで劣るはずのマイティフォームで隙を突いたとはいえジャラジを捉えていた現象等から、
アマダムが黒き幻影の警告を与えていた通りに、一時的とはいえ能力が制御不能になっていた=黒に近くなっていたという考察も。
【本作のテーマ】
よく「勧善懲悪」と評される『クウガ』だが、実際には初期編から物語で掲げられているのは曖昧な正義や悪の概念を言葉ではなく、行動で見せるという一貫した演出であり、スタッフによる当時の雑誌インタビューによれば
「「正義」の名の下の「暴力」が許されるか否かを視聴者が考えてみて欲しい」と語っている。
また、雄介の葛藤と対照になる
幼稚園での描写も忘れてはならないだろう。
みんなの笑顔に!
【漫画版】
似たような内容のゲゲルを既にメ・バヂス・バが行っていたため、性格及び行動はテレビ版とはかなり異なる。
そのゲゲルも「様々な大会の優勝者に戦いを挑み、負けたらトロフィーを奪ったうえで頭に針を刺して破裂させる」という単純なもの。そのため発覚が遅れてゲゲル達成目前まで迫っていたテレビ版と違い、早々に足が付いてしまい逃走。
この時、通行人を突き飛ばしながら逃げていたが、その最中に宅真……記憶を失って人間として暮らしていたダグバの彼女まで巻き込んでしまった事が後々の運命を決定づける事に。
その後、乗り込んだ雀荘にて客たちを人質に取って雄介たちと麻雀で勝負する事になるが、勝負に熱中している間に客を全員避難させられてしまったため再び逃走。
しかし今度は逃げ切れず、クウガ・アギト・G3とライダー3人を同時に相手取る羽目になってしまう。
それでも何とか逃げ切るが……逃げた先には怒り心頭のダグバが居た。無論敵うはずも無くズタボロの肉片になるまで痛めつけられ、それでも死にきれないまま猫の群れに生きたまま齧りつかれるという、テレビ版とは別ベクトルで凄惨な末路を辿った。
【余談】
※終盤、クウガは凄まじいまでの迫力と怒りを感じさせる攻撃を繰り出すが、マウントポジションで殴りつける場面のジャラジは撮影でも実際に殴られている。
そのため、ジャラジのスーツアクターを務めたおぐらとしひろ氏は口の中を切ってしまい、撮影後に血を吐いていた。
(完成映像中に見えるジャラジの口元の赤い飛沫は元々用意されていた血糊であり、当初はこれが付いてしまったのかと勘違いされたらしい)。
もっとも、この本気で殴る案を出したのは他ならぬ殴られる側のおぐら氏であり、クウガのスーツアクターである富永氏はその役者魂に感服していたという。
またゴウラムの急制動で吹っ飛ぶシーンもワイヤーアクションの応用で実際に飛ばされており、随所で体を張っている。
※食堂のシーンに登場する3人組の釣人は
メ・ビラン・ギと
メ・ギノガ・デのエピソードにも登場してきたキャラクター。
……『クウガ』に密かに仕込まれた小ネタの一つである。
あちらと違いターゲットからは外れていたおかげでジャラジを目撃はしたものの無視された。
※劇中で執り行われた犠牲者の学生の葬式のシーンでは、エキストラが起用されている。
鈴村展弘監督によると、このエキストラは当初石田秀範監督から「200人くらいエキストラを用意して欲しい」と頼まれたため、上に掛け合うも「50人が限界」と言われて渋々石田監督にその旨を伝えたところ「本当は50人欲しかったから、200人欲しいと言えば会社は1/4くらいで出してくるだろう」と予測しての要求だったとのこと。
※『
仮面ライダーディケイド』では『クウガの世界』のモブ怪人として登場した他、『アマゾンの世界』でも登場。
原典『
仮面ライダーアマゾン』におけるヤマアラシ獣人の代役として
仮面ライダーディケイド一派と闘った。
なお、『アマゾンの世界』では
十面鬼ユム・キミルにより「ライダーは世界を破壊し、
大ショッカーはそれを護る」という大本営発表がなされており、
なんとジャラジは
ライダーから攻撃される度に民衆から応援されていた。たしかに原典『クウガ』で殴られる姿はむしろかわいそに見えたが……
最期は山本ダイスケが変身した
仮面ライダーアマゾンの「ジャガーショック」で
頸動脈を食い破られ、緑色の血を吹き出しながら爆死するという、こっちもこっちでエグイ末路を辿っている。
「原典だと血赤かったんじゃ」というツッコミは抜きで
- 特撮界の伊藤誠 -- 名無し (2024-05-31 10:01:29)
- 昭和から現行のライダーまでのオールライダーキック喰らわせてやりたい -- 名無し (2024-10-29 23:46:14)
- ログ化を提案します -- 名無しさん (2024-10-29 23:55:24)
- これほどオーバーキルな容赦のない残虐はドラマどころかアニメでも漫画でもなかなかないよ…… いや、あってたまるか 一歩間違えたら某真さんよろしく18禁コースやったな -- 名無し (2024-11-04 23:00:27)
- ログ化しました。 -- (名無しさん) 2025-01-04 18:13:33
- 漫画版だとバチスが似たようなゲゲルをやってるから空手や陸上とかの優勝者者を負かして景品としてトロフィーを奪った後にしばらく時間が経った後に死ぬ仕掛けの針を打ち込むゲゲルに -- (名無しさん) 2025-01-19 10:10:46
- 同じ針でも漫画バヂスは脳だけだが漫画のこいつは全身貫くからかなり痛そう。 -- (名無しさん) 2025-01-29 21:20:15
- HEROS版だとバルバをお前呼ばわりしたりやたらと強気で一人称が俺に変更されて口調も荒々しい -- (名無しさん) 2025-02-01 00:05:01
- 恵子先生がベミウ回以来の再登場だったけど、彼女も緑川学園のニュースを耳にした可能性があると思う -- (名無しさん) 2025-04-01 10:11:55
- 漫画版の彼が超特大の死亡フラグ立てて笑う。TV本編より悲惨な目に遭う未来しか見えないぞこれ… -- (名無しさん) 2025-04-05 06:23:37
- リムル「コイツが男子生徒たちを・・・許しを与える必要はなさそうだな。」「相手を見てものを言えよ?発言は許してやるが、言葉は慎重に選べ。」 -- (名無しさん) 2025-04-13 23:26:05
- 原作では主人公の逆鱗に触れたが、漫画版では「彼」の逆鱗に触れたか… -- (名無しさん) 2025-04-15 17:09:48
- 逃げたとはいえ完全にロックオンされてるから、終わりだね -- (名無しさん) 2025-05-02 15:36:54
- ライダー芸人でコイツの話題が出てくるとは・・・ -- (名無しさん) 2025-08-15 00:23:09
- 原作の方がまだマシだったかもしれねぇ死に方したな -- (名無しさん) 2025-09-05 21:59:28
- ダグバに殺されたほうがマシだったくらい凄惨な末路 -- (名無しさん) 2025-09-13 18:22:30
- 逆に自分が嬲り殺しにされる側になるとは -- (名無しさん) 2025-09-13 18:54:42
- いたずらに命を弄んでたって点で、永夢も助走付けて殴るレベルの外道 -- (名無しさん) 2025-09-18 01:28:57
- ビートゴウラムから湖岸へふっ飛ばされる場面、CGかと思ったら特殊な装置で本当に吹き飛ばしてた事が最近暴露されてましたね。まだまだCGが発展途上で頼りきれない時代だったとはいえ命がけどころの話ではない撮影だったエピソードという -- (名無しさん) 2026-01-05 12:08:03
- ヤバイ、もうすぐでコイツのゲゲルだ -- (名無しさん) 2026-01-11 21:44:45
- ↑2 ワイヤーアクションかな?昔のアクション界隈は無茶してるなぁ。 -- (名無しさん) 2026-01-20 15:37:49
- クウガがジャラジをボコボコにした時点で2年生男子が90人中85人が犠牲になって残り5人が生きてたという状況だったけど、その5人も埋め込まれた針で後日に亡くなったんだろうね -- (名無しさん) 2026-01-23 14:26:48
- モーフィングパワーで大きくなることはないとはいえ、頭の中に針が入ったままじゃね……頭の中の銃弾取り出すために1億稼いだ人ものちに出てくるくらいだし -- (名無しさん) 2026-01-26 15:11:15
- このページの解説見てると警察たちが気がついた時点で針埋め込まれた90人全員が死んだ事になってるけど、記載内容が間違っているのかな? -- (名無しさん) 2026-01-26 15:23:23
- 瞬間移動じみたスピードには緑の超感覚……と行きたいところだけど神出鬼没すぎて時間制限の問題でそれもできないのも対応が後手に回る要因だよな -- (名無しさん) 2026-01-26 19:38:35
- ↑速いだけでなく遮蔽物利用して隠れるの上手いから緑でも厳しいんじゃない?こいつ外道だけどクウガとの初戦闘時には即逃げるし、針まみれにしても立ち去ってゲゲル進行優先って感じで他のグロンギより戦闘に対して消極的な面あるのはリスク避ける気持ちがあるかも。まあ、趣味と舐めプが最大の欠点で因果応報な最期だったが… -- (名無しさん) 2026-01-27 13:32:08
- 緑は感覚が鋭過ぎてジャラジのダーツ食らったら青の時以上の激痛に苛まれるだろうし、下手すりゃ一番相性悪そう -- (名無しさん) 2026-01-27 13:48:28
- ゴを名乗るだけあってかなり強い ゲゲル達成に王手をかけるだけある -- (名無しさん) 2026-02-05 21:54:04
- 小さい針を大きくしてるんじゃなくて、小さくした針を元の大きさに戻してるから万が一最後の男の子に針埋め込まれてたら例えジャラジを倒せても死んでたんだよね……というかモーフィングパワーで小さくし続けてるからジャラジが死んだら即元に戻ってしまうし……何気に特撮あるあるの怪人を倒せばそいつの仕掛けも元に戻るって鉄則が通じない珍しいパターン -- (名無しさん) 2026-06-18 17:26:33
- ゲゲルの難易度かなり高いよな。ぴったり4日目でないと駄目で4日より早くても遅くても駄目な上に手元から離れた状態で時間差発動させる技術必要な訳だし。 -- (名無しさん) 2026-07-27 16:07:11
最終更新:2026年06月30日 22:16