青山優雅

登録日:2022/10/09 Sun 00:00:00
更新日:2025/04/26 Sat 10:29:44
所要時間:約 10 分で読めるよ☆





据え膳!!!


青山(あおやま)優雅(ゆうが)は『僕のヒーローアカデミア』の登場人物である。
CV:桑野晃輔

◆僕の輝かしいプロフィール☆


ヒーロー名:輝きヒーロー Can't Stop Twinkling.(キラキラが止められないよ☆)
誕生日:5月30日
身長:168cm
血液型:O型
出身地:フランス(自称)
好きなもの:己

◆概要だよ☆


雄英高校ヒーロー科1年A組の男子生徒。出席番号は1番。
金髪碧眼の西洋風の外見をしており、顔立ちはイケメンとフツメンの中間辺り。普段の言動も相まって若干色物寄りな顔をしている。

登場時期は意外に早く、入学試験にて緑谷出久のピンチを救いつつポイントを稼いだ形で初登場を果たした。*1
しかし、入学試験以降は出番の早さと反比例するが如く、出番や見せ場に恵まれなくなったので存在感がいまいち無い。恐らくA組の生徒の中で一番影が薄いのは彼であることは間違いないだろう。
キラキラとしたナルシスト(後述)なのに目立たないとはなんとも皮肉な話。*2
一応、体育祭では(ちゃっかりと)最終競技まで食い込んだり、林間合宿でも常闇踏陰の救出のきっかけを作ったりと要所要所で輝いてはいる。
しかし、168話にてついに本格的な出番を貰ったことで、徐々に他キャラとの絡みや出番が増えてきた。よかったね青山君。

家族構成は父と母がいるだけの3人家族であり両親は青山の事をとても可愛がっている。
青山もそんな両親の事を「ママン」と「パパン」と呼んで慕っている。ちなみに母親似。


◇キラメキが止まらない僕の人物像☆


一言でいえば、マイペースな不思議系ナルシスト。
オールマイトへの質問時に、他の生徒に紛れて自身のマントを自慢したり、USJで自身がどこにいたかを人に尋ねて聞かれたら「秘密さ!!」と返すような自由人かつ変人。
そしてナルシストなので隙あらば自身を自慢する。しかし、そのマイペースぶりは冷静な判断力につながっており、入学の実技試験ではその点を評価されていた。
他にも、観察力が妙に鋭いところがあり、麗日お茶子が緑谷を好いていることを当てたり、緑谷の個性と体質が合っていないことを当てて見せた。
マイペースながら、後述する先天的なハンディキャップ故か同級生たちと対等になりたい気持ちが強く、肝心な場面ではヒーローらしい活躍を見せる場面も散見される。

ナルシストの他に、キラキラしたものとフランスを好むといった趣向の持ち主であり、よく語尾に☆を付けたり、フランス語の単語を使ったりする。
自称フランス出身なのだが、フランス語で会話ができるかは不明。たぶんできない
初期はナルシストに加えて緑谷を見下すような性悪な部分があったが途中からはなくなった。
また、サプライズとチーズを好む一面があり、嘗ては見下していた緑谷に対してその2つの良さを教えつつ励ましてあげた。その直後に脱糞してしまったけどね


◆僕の個性ヤバくない?


個性はへそから光のレーザービームを撃つことができる『ネビルレーザー』
長射程かつ高威力のレーザービームであり、単純な射撃攻撃のみならずジェットの要領で飛ぶこともできる。また、光のレーザービームなので暗所ではライトの代わりになる。
光が弱点である常闇と影に溶け込んだ黒色支配との相性は抜群だが、光をも吸収する個性『ブラックホール』の使い手である13号との相性は最悪であり、期末試験ではその弱点が露呈して苦戦していた。
シンプルであるが故に強力な個性なのだが、残念なことに致命的な弱点が3つある。(前述の『ブラックホール』は除く)

  • 1秒以上使用するとお腹を壊してしまう
実は青山は自身の個性と身体が合っていないという先天的なハンディキャップを抱えているせいで、1秒以上ネビルレーザーを出し続けると腹を壊してしまい、最悪脱糞してしまうというなんとも嫌で残念な弱点を抱えている。
このせいで長時間使用はできないのが最大のネック。

  • 特殊なベルトを着けていないと本人の意思とは関係なくレーザーが出てしまう
こちらも個性と体質が合っていないが故に特殊なベルトを着けていないと個性を御しきれず、レーザーがへそから漏れてしまう。
また、そのベルトが破壊されると個性が実質的に使用不可になってしまい、体育祭ではその弱点を芦戸三奈に突かれて敗北した。個性を使えば糞が漏れて、使わなくてもレーザーが漏れてしまうというクソ仕様

  • へそからしか撃てないので軌道が読まれやすい
へそからしか出せない関係上、どうしてもレーザーの噴射が体の前方に限定されてしまうので、ある程度の身体能力と判断力の持ち主には簡単に避けられてしまう。
青山本人もそのことを自覚しており、彼のヒーローコスチュームは『ネビルレーザー』を誘導して体の各所から撃てるような設計になっている。
それで弱点を埋めることに成功しているが、逆説的にコスチュームの着用の有無で戦闘力が激変するという新たな弱点が生じている。


◆僕のまばゆい交友関係を教えるよ☆


  • 緑谷出久
緑谷からしてみれば麗日、飯田に続く3番目の出会いを果たしたクラスメイト。
序盤では青山は緑谷のことをなめきっており、入試や個性把握テストでは直ぐに脱落すると踏んでいた。
しかし、様々な激戦を乗り越えて成長した緑谷を見直したのか、焦っていた緑谷にチーズの美味さとサプライズの感動を説きながら緑谷を励ました。励ました以降は緑谷と仲良くなり晴れて友達になる。チーズの方は微妙だったけどね
文化祭ではダンス隊としてコンビで息の合った見せ場を演じた。

  • 麗日お茶子
期末試験ペア。共に13号先生が担当する試験に挑んだが、ゴール直前で捕まりそうになってしまう。そんな状況でも持ち前のマイペースで焦らずに対処しようとしたが、13号に自身の個性は通じず『ムッ』っとするだけで終わり麗日にツッコまれた。無能
しかし、麗日が「緑谷ならどうする」と考えていたことを当てた上で「緑谷のこと好きなの?」と問うたことで、謀らずも試験クリアのきっかけを作った。

  • 芦戸三奈
戦闘訓練ペア。芦戸が自由に個性を使いまくってたせいで自慢のマントに穴を空けられてしまい、そのことを根に持っている。また、USJに向かうバス内で自身の個性は派手さも強さもすでにプロ級と自慢するが、「お腹を壊すのはヨクナイ」と彼女からツッコまれて暗い表情を浮かべた。
体育祭での最終競技で彼女と対戦することになったが、原作では割愛された分アニメでは細かく描写されており、個性を把握されていたためネビルレーザーをかわされ、酸をかけられたことでベルトが機能停止しズボンがずり落ちた隙を突かれ、アッパーカットを決められ敗れてしまった。
芦戸自身のクラスの和を重んじる性格からか、緑谷と仲良くなった際には『青山近頃元気だねェ』とその様子を微笑ましく眺められていた。
冬休み以降、葉隠透と3名で同じインターン先で同じになるなど、クラス1の自由人の彼からすると絡みは多め。

  • 葉隠透
芦戸を含めたインターントリオ。
特に光を屈折させる葉隠の個性は青山の個性と相性が良く、インターン中には新技コンボの開発も行った。
緑谷出久が紆余曲折の末に雄英高校に戻って来た後も何故か元気のない青山を気に掛けるなど、友だちとして気遣う場面も見られたのだが…。



追記修正はフランス出身の人に任せるよ☆






































  • 内通者
組織内で密かに敵に情報を漏らしたりしている裏切り者。もし犯罪者に重要な情報を流しているのならば、その人物はクズ罵りは免れないだろう。







【注意】この先には重大なネタバレが含まれています。


































やるしかないのよ…あの人が再び〝指示〟を出してきた

大丈夫…これまで通り傍受されていても民間の日常に取れるよう暗号化してあるわ

ここなら監視の死角になるんでしょ…!? 大丈夫よ


緑谷くんが戻ってきてからも君は笑顔を見せなかったから

心配で――――


神野まで…ちゃんとAFOの言う通りにできてたじゃない!

やらなきゃ私たちが殺されてしまうの!
























優雅!








◆目次だよ☆



青山優雅は決して皆を欺いていたわけではない。
だが、彼にはもう1つの顔があった。

オール・フォー・ワン(AFO)の命令で雄英内の情報をリークしていた内通者であるという裏の顔があったのだ。
USJの敵連合襲撃、林間合宿の開闢行動隊襲撃も彼が裏から手引きしたことで起こった事件だった。
しかし、彼は決してAFOに魂を売った悪人ではない。
寧ろヴィランから最も遠い存在といってもいい。
ならなぜ、彼がAFOの手先を務めているのか。
それは彼の不幸な出生と幸福な環境から始まる。

◆青山優雅:オリジン


青山優雅、彼はとある富裕層の夫婦の間に産まれた子供だった。
家は裕福で両親は子供への愛情に満ちた人間であり、彼の人生は幸せでいっぱいになる。

そうなるハズだった。


彼はこの世に生まれる時に1つだけ、たった1つだけ、この時代を生きる上で大切なものを忘れてきてしまった。
忘れてきてしまったもの、それは『個性』。

彼は緑谷出久、オールマイトメリッサ・シールドと同様に『無個性』の人間として産まれてきてしまったのだった。

ヒロアカの世界は没個性だろうと弱個性だろうと、自身の『個性』をアイデンティティにするのが習慣化されている超人社会、それ故に『個性』がない人間は『個性』を持っている普通の(・・・)人間の下位互換あるいは旧人類として見なされて、自然と見下されて集団から排他されることが往々にしてあった。

だからなのかは不明だが、彼は幼少期の頃、泣きながら両親に個性を催促しており、額に怪我を負っていた。
その怪我はもしかしたら『無個性』であることを理由に虐められてついた怪我なのかもしれない。
しかし、どれほど『個性』を欲しても『個性』はあくまで先天的に与えられる代物、後天的に与えられるものではなかった。
他者に『個性』を与える力を持つAFOの存在を除けば

普通の家庭ならば、例え愛する我が子が『無個性』でも共に涙を飲んで、前向きな生き方を模索するのだが、不幸なことに彼の家庭は普通ではなかった。
まず彼の両親は富裕層の家系であり、なに不自由なく育てられて大人になった、それ故に同調心理に極端に弱く、彼以上に彼が「皆と違う」事を気に病んだ。

藁にも縋る思いで我が子の幸せを願った結果、AFOの噂を辿り、彼は『ネビルレーザー』を与えられて晴れて『個性』持ちの普通の人間になった。
貰った『個性』こそは前述の通り体質と合わなくて大変だったが、両親からのサプライズプレゼントで得た特殊なベルトで独力では御しきれない『個性』を制したことで、改めて彼は自身の人生に前向きになれた。
両親が自身にしてくれたようにこの『個性』を世の為人の為に使おうとした。

しかし、自身と関わった人間を決して無事に帰さない悪魔であるAFOは当然の如く、青山家を逃がさなかった。

手始めに恩と恐怖で屈服させるため、ある映像を送りつける。
それはAFOを裏切ったり、彼の期待に応えられず失敗してしまった者が無残に殺害される末路の数々だった。
AFOは他人の嘘を的確に見抜ける個性を所持しているので、虚偽の報告をしても裏切りと見做されて殺されてしまう者。
逃げ出しても必ず追いつかれて殺されてしまう者。
警察に自首して匿ってもらっても、出所した直後に殺されてしまう者……。


それらの映像を散々に見せつけ、自身の手駒にした。


そしてオールマイト雄英高校で教鞭を取る噂が流れたので、青山夫妻に優雅を雄英に入学させるように命令した。
入学後、クラスが孤立するタイミングを教えるように彼に命令した。

逆らえば自身と両親の命は無い。

幸い、A組全員の顔と個性までは命令されなかったおかげで結果的に誰も死なずに済んだ。
だがその奇跡も束の間。今度は合宿先を教えるように命令される。

この一件で重軽傷者を複数出し、クラスメイトの爆豪勝己が攫われてしまう。今度こそ引き戻れない一線を越えてしまったと思われたがオールマイトと警察とヒーロー達の獅子奮迅の活躍で爆豪は無事に救出された。

その上に、自身を縛る悪魔であったAFOが逮捕されたことによって青山家は図らずも自由の身になった。
そこからは、解放による至福の青春であり、彼は今度こそ皆と『対等』にヒーローを目指す存在になり、緑谷やクラスの皆とも交流を深めていった。

だが、幸せな時間は余りにも短かった。

プロヒーローと超常解放戦線との全面戦争後、死柄木弔の肉体を乗っ取ることに成功したAFOによってタルタロスからAFO本体が脱獄。
これにより、AFOの命令が再度両親に届き、治安崩壊時の避難先で雄英を訪れていたことで直接指示が出される。
だが優雅は余りにも悲痛な表情を浮かべ、両親からの指示を聞いても従えなかった。

それは9代目ワン・フォー・オール継承者である緑谷出久を一人にさせる様に誘導し、AFOに売り渡すこと。

今まで通りに従おうにも、これ以上日本がAFOの手によって滅茶苦茶になるのは良心の呵責が許さなかった。
何よりも仲良くなった緑谷を裏切れなかった。
しかし、裏切らなければ大好きな両親と自身が殺されることになる。
どちらも選べない彼は唯々泣くしかなかった。
そんな折に渦中の緑谷と葉隠が目の前に現れた。透明人間であり生来の優しさを持つ葉隠は様子がおかしい彼を心配して、こっそり後をつけていたのだった。
よりによって友達の緑谷に全てを聞かれたことで絶望した彼は、一切の光が消えた目で全てを白状した。

―――…USJも

優雅!!

合宿も

僕が手引きした。緑谷くん 僕は

クズの(ヴィラン)


  • なぜ神野でAFOが倒された時に自首しなかったのか?
少なくともAFOが神野でオールマイトに倒された時点で自首していればここまで拗れずには済んだのかもしれない。
ならなぜ自首しなかったのかとよく読者からは指摘されているが、その理由は明確に語られてはいない。
考えられる理由としては、まず単純に自首するのを恐れていたから。
これについては「青山夫妻が色々と甘い性格であるため逮捕されるのを極端に恐れていた」とも言われるが、実際のところAFOとオールマイトが戦った神野区の被害は甚大であり、描写こそされていないものの死者が出てもおかしくないまでに破壊されてしまった。
それを見てしまっては、たとえAFOが捕まった後でも「自分たちが内通者でした」なんて言えるはずもないだろう。
さらに、神野のオールマイトの活躍でAFOは完全に倒され二度と娑婆に出ることはない、と青山夫妻(と当時のほとんどの人間)は考えていたので、自分たちの所業も以後明るみに出ることはない、と希望的観測を持ってしまったのかもしれない。
だが、1番考えられる理由は青山夫妻は息子である優雅を、優雅は愛する両親を犯罪者にしたくなくて仕方なく保身を取ったと考えるのが妥当といった所だろう。
皮肉にも純粋な家族愛が裏目に出てしまった結果になったのだ。

◆余談


目立たなくて注目されなかった青山だが、内通者であることが発覚してからは居なければヒロアカの物語が成立しないという超重要キャラに一転した。
当然二次でも、内通者が青山であることが発覚してからは青山不在タグが減少してきて、不在枠が他の生徒に移行する現象が増えてきた。
色々と皮肉な話である。

伏線自体はかなり仕込まれており、
  • 作中の登場人物は一部を除いて名前と個性に関連があるのに対し、A組の中で青山は緑谷と共に名前と個性が関連していない。
  • 敵連合のUSJ襲撃の時に、上記の通り所在地が不明だった。
  • 開闢行動隊の林間合宿襲撃の時に、マスタードの毒ガスの被害にあっていない。
  • 林間合宿後、切島の爆豪奪還の提案を聞いた際に激しく動揺していた。
  • 神野でのオールマイトとAFOの戦いの中継を母親と共に緊迫した表情で視聴していた。
  • AFO脱獄後は笑顔を一切見せず、単独でヴィラン退治を続ける緑谷を他のクラスメイトたちが雄英に連れ戻すべく説得する中で、葉隠と共に終始無言だった。また内通者判明する前まで青山の顔(表情)が見えないように伏せられている。
  • 単行本の背表紙に描かれているキャラクターは皆、真剣な表情や勝ち気な表情を浮かべているのに対し、青山のみ下を向いて思い詰めた表情をしている。なお、青山が背表紙に描かれた10巻はAFOが初めて顔を見せた巻。
  • 2021年に開催されたヒロアカ展での青山の描き下ろしイラストが「ビルの隙間から禍々しい一つの目玉に見つめられ、暗い表情で路地裏に座る」という不穏な内容。
そしてなによりも主人公である緑谷出久と名前の対比*3、「元無個性」「他者から個性を譲渡されている」「名前と個性が関連していない」といくつか共通点があるということである。

なお、アニメのCVを担当した桑野晃輔氏は元々舞台畑であるのだが、彼にとって青山は声優デビューした初のアニメキャラクターである為、本誌でまさかの裏切者と判明した際は腰を抜かしたらしい。


追記修正は青山くんを許してからお願いします。

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  • 雄英高校
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最終更新:2025年04月26日 10:29

*1 なお、この時の第一声である「据え膳」は中の人がネタにしている。

*2 地味だけど主人公として注目されている緑谷とは対照的。

*3 青と緑、山と谷、優雅と木偶(出久)。