登録日:2023/01/29 (日) 13:14:30
更新日:2024/11/11 Mon 15:15:07
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◆概要
『青・赤の救助隊』の北米版の発売に伴って、2006年9月8日にカートゥーンネットワークで放送されたポケモンアニメ『Pokémon Mystery Dungeon: Team Go-Getters Out Of The Gate!』。
日本でも後にシリーズ次回作の『
ポケモン不思議のダンジョン 時・闇・空の探検隊』が発表された際に『Yahoo!きっず』及び『Yahoo!動画』で日本語にローカライズされた上で配信された。
何故北米展開が先行したのかと言うと、ポケモンはともかく『不思議のダンジョン』シリーズは海外で知名度が低かったことから認知度向上の意図があったようだ。
本作以降もポケモン不思議のダンジョンシリーズの
アニメ化は続いていくことになった。
2015年には『
ポケモン超不思議のダンジョン』の予約受付に伴って公式YouTubeで公開されており、現在は手軽に視聴が可能である。
また、リメイク作『ポケモン不思議のダンジョン 救助隊DX』の発売時には、小学生以下の年齢限定で対象店舗の
ゲーム売り場のレジであいことばを伝えると本作のDVDが入手できるキャンペーンが開催された。
無料配布DVDとは言え、日本での公開当時から実に13年経過して映像ソフト化ということになる。
サトシが主人公を務めるアニメシリーズとは一切世界観は繋がっておらず、特別編という立ち位置でもない。
ただ、スタッフに関しては共通しており、脚本は『
ポケットモンスター アドバンスジェネレーション』に参加していた松井亜弥が執筆し、監督は湯山邦彦が担当している。
また、
映像作品では初めてポケモンが喋るのが前提の作品であり、それまで映像作品ではアニメシリーズで登場するロケット団の
ニャースや劇場版でテレパシーで喋るポケモンがいるぐらいで、作品に登場するポケモンが全て喋るというのは漫画などのメディア作品とかでしか見られなかった。そう考えると後のポケモン作品にも少なからず影響を与えた作品と言えるではないだろうか。実は元々アニメシリーズでも初期の設定でポケモン達も言葉を喋る予定だったが、ある意味そのアイデアを形にしたとも言える。
作品内容は
ゲームにおけるハガネやまのエピソードをベースにしている。
一方で短編アニメという事情もあってか、原作における一部の要素の改変が見られる。
なお、本編の最後には「TO BE CONTINUED」のテロップが出るものの、特に追加のエピソードは作られていない。
◆あらすじ
気が付くと自分がゼニガメとなっていることに気が付いた主人公のゼニガメは、救助隊「ガンバルズ」の救助基地に身を置いていた。
ガンバルズのメンバーである
ヒトカゲやチコリータに勧誘され、ポケモン救助隊のメンバーとして加入することになる。
その頃、ポケモンひろばでは
ピチューの兄の
ピカチュウが「あやしい どうくつ」で行方不明となっており、長老の
ナマズンが泣きじゃくる
ピチューを励ましていた。
ナマズンが捜索を頼もうとしていたゴールドランクの救助隊「FLB」は別の任務に出動しており、そこで代わりとして名乗り出たガンバルズはイジワルズと共に救助に出ることになるが…。
◆登場人物
ガンバルズ
CV:小林沙苗
本作の主人公で一人称は「オイラ」。原作
ゲーム同様、本来は人間だったがポケモンとなってポケモンの世界にやってきた。
ゼニガメになるというとんでもない事態に対しても「悪くない」として受け入れるなど前向きな性格で、ポケモン同士は仲間という考えを持つ。しかし、ドジな部分もある。
ヒトカゲとチコリータに対して自分が人間だと主張してはいるが、「変なポケモン」だと聞き入れてもらえない。
人間であること以外の記憶を失っていた原作の主人公とは異なり、人間時代の記憶を維持しているような描写がある。
作中の発言から読み取るに人間時代は泳げなかったこと、みずでっぽうを使えない自分の力量から「レベルが低い」と判断する程度にはポケモンの
ゲームを遊んだ経験があることが読み取れる。
ポケモンとしての能力は目覚めた当初はあわしか使えなかったが、
エアームド戦にてみずでっぽうを出すことに成功した。たいあたりも使用可能(見た目はずつきだが)であり、こちらはガンバルズの面子の技が通用しない中で
エアームドに対してダメージを入れている。
CV:
阪口大助
救助隊ガンバルズのメンバー。イジワルズをきのみを奪われた際に僅かに残ったオレンのみでポジティブにチコリータを励ますなど気配りのできる明るい性格。
ひのこやメタルクローを使うなどガンバルズの中では戦闘力が高いらしく、キノココの集団を追い払っている際にかえんほうしゃを使えるようになった。
CV:
ゆかな
ガンバルズの(多分)紅一点。一人称は「私」で穏やかな性格だが、「新入り君」として道具持ちをゼニガメに任せる一面や注意された直後から失敗したゼニガメをドジと呼んで怒るなど新米には厳しい一面も。
使用技ははっぱカッター。戦闘ではガンバルズの他メンバーよりも目立つシーンは少なかったが、他メンバーと異なって四足歩行故に
ピチューを救助した際には彼を背中に乗せて運んでいる。
イジワルズ
CV:神奈延年、天田真人、TARAKO
原作にも登場した、悪の救助隊を自称して主人公と対立するチーム。
初心者チームのノーマルランクでありながら掲示板ではろくな依頼が無かったと豪語し
ピカチュウの捜索に名乗りを上げ、
カクレオン商店の買い占めやガンバルズのきのみを奪うなどの妨害行為を行う。
しかし、
エアームドに敗れ去って倒れていたところを見つけたガンバルズにオレンのみを分け与えられて救われ、和解した雰囲気になるのだった。
その他
CV:菊地美香
兄の
ピカチュウがいなくなって泣きじゃくっていたポケモン。放電すると気絶する癖がある。
ピカチュウを探しに「あやしい どうくつ」に単独で突入を試みて同伴を頼んだイジワルズに罠に嵌められてしまうが、ガンバルズに救われる。
CV:
三宅健太
「
ナマズンの池」に住む長老。ヒゲを動かしながら
ピチューを励ましていた。
FLBが
ピカチュウの捜索に向かえないことで焦るが、ガンバルズとイジワルズに捜索を頼むことにする。
CV:さとうあい
『
ガルーラの倉庫』を経営しているポケモン。イジワルズの妨害に合ったガンバルズの面子に声を掛ける。
ガンバルズに私物のモモンスカーフ、
サニーゴのとげ、幸せを呼ぶスカーフを支給気前の良さを見せ、道具の使い方についてもアドバイスを送った。
イジワルズを嫌っているらしく、ガンバルズに物品を提供した一因らしい。
CV:ならはしみき
原作ではハガネ山のボスを担当したポケモン。原作同様に語尾に「~
ザマス」と付ける。
何に対しても無性にイライラしており、目が真っ赤に染まっているなど狂暴化している様子が見られる。
ピカチュウを連れ去っており、ガンバルズに同伴していた
ピチューも連れ去った。
ガンバルズを相手に優勢に立つ強さを持っていたが、しゅんそくのタネの力をゼニガメが得ると形勢が逆転して敗れ去る。
敗れ去った後は正気を取り戻し、目の色も元の黄色に戻ったが、暴れている間の出来事は覚えていなかった。
CV:陶山章央、三戸耕三、
津田健次郎
「
ナマズンの池」でピチューと
ナマズンのやり取りを見ていたポケモンたち。
FLBが別の依頼を受けていることを忘れていた長老にその事実を伝えた。
◆余談
- 上述したように店員に小学生以下限定で特定のワードを伝えて貰うことが出来た本作のDVDだが、一部店舗ではそういった手順が必要ない形で配布されていたという報告も見られている。
追記・修正はポケモンを救助してからお願いします。
- そういった手順が〜←まぁよくある話。客も店員も面倒臭いし変に余っても困るし…。 -- 名無しさん (2023-01-29 13:28:00)
- 原作をいい感じにアレンジしつつポケダンがどういう作品か端的に表した良作。「チコリータよりフシギダネじゃね?」とか「みずでっぽうよりあわの方が強いのに…」とか思いながら見てたな、懐かしい -- 名無しさん (2023-01-29 15:47:38)
- 地味に豪華声優で驚いた記憶がある -- 名無しさん (2023-01-29 20:07:36)
- 基本的には制作当時のアニポケのキャストに近いが一言二言のハスブレロに津田健次郎を起用したり26年近いアニポケの中で唯一ならはしみきが起用されたりと珍しい部分も多々 -- 名無しさん (2023-01-30 03:40:35)
- ポケモンが喋る珍しいアニメ -- 名無しさん (2023-01-31 08:16:31)
- 日本語版が公開された時『ガンバルズ・・・?』って一瞬困惑したけど、北米版のGo-Gettersも現地では案外そんなニュアンスなのかもしれない -- 名無しさん (2023-01-31 11:12:09)
最終更新:2024年11月11日 15:15