スクライド(仮面ライダーBLACK RX)

登録日:2023/05/13 Sat 00:59:47
更新日:2025/07/06 Sun 18:34:30
所要時間:約 4 分で読めます





※推奨BGM:「仮面ライダーBLACK RX(インストゥルメンタル)」


かつて、ジャーク将軍に追放された超パワーの戦士。

怪魔ロボット・スクライド

次々と消えていった人々を探し、光太郎は恐怖の町へやって来た。

スクライドの超重量攻撃に、RXは打ち勝つ事ができるか!?


変身!仮面ライダーBLACK RX!!


スクラップの反乱


……ぶっちぎるぜ!!







もしかして:スクライド


命令は嫌いでな。
そのためにクライシス皇帝の怒りまで買った俺だ。
でかい口を叩かん方が…身のためだぞ!

出典:仮面ライダーBLACK RX/東映/第11話「スクラップの反乱」/1989年1月15日放送

仮面ライダーBLACK RX』の第11話「スクラップの反乱」に登場した怪魔ロボット

声:森篤夫


【概要】

全身に包帯を巻いたような、金属製のミイラゾンビのような姿をした怪魔ロボット。
かつて、突然変異的なパワーを発揮し、隊長のガテゾーンにも制御出来ず命令を無視した挙げ句、ついにはクライシス皇帝の怒りに触れて回線を切られスクラップ置き場に封印されていた。
四大隊長それぞれが自信を持って望んだはずの戦略がことごとくRXに阻止された事から、そのパワーを見込んだガテゾーンによって復活した。
その過去故に、隊長達やジャーク将軍は「モンスター」と評し、復活させた事を知ったジャーク将軍がガテゾーンに処罰まで検討した曰く付きの存在である。

スクラップを自在に操る力を持ち、人間をスクラップの中に封じ込め、その生命エネルギーを動力にしてしまう。
多くの内蔵武器を搭載しており、腹部には2門の機関砲と相手を拘束するメタルバンデージの射出装置を装備。右太腿からはミサイルを発射する。
右腕は巨大なカギ爪やマシンガンに換装する事ができる。

実は、現在頭に見える部分は後付けの部品であり、その下には小さな本当の頭がある。
本当の頭からはビームを発射できるが、こちらの威力は低く直撃してもRXを止める事もできなかった。


【活躍】

クライス要塞のスクラップ場で、ガテゾーンが何かを掘り出していた。
実は、このスクラップ場には、かつてガテゾーンの命令を無視してクライシス皇帝の怒りに触れた怪魔ロボット「スクライド」が封印されていた。
ガテゾーンは最強の敵・RXを倒す最後の手段として、このモンスターを復活させようとしていたのである。
そこへやって来たマリバロンの心配をよそに、ガテゾーンが掘り出したスクライドの封印を銃で破壊すると、モンスターは再び立ち上がった……。

その頃、買い物をしていた光太郎と玲子は、玲子の知り合いの正樹少年が、自分の自転車を粗末に扱っている所に出会う。
何でも、友達はみんな五段変則の自転車を持っており、いじめられるのだという。

正樹君……気持ちは分かるけどさ、
世の中には五段変速どころか、
普通の自転車に乗れない子がたくさんいるんだよ?

光太郎は正樹を諭すが、それでも正樹は走り去り、河川敷に自転車を捨ててしまう。
その夜、寝ていた正樹が目を覚ますと何とそこには捨てたはずの自転車が。
そして、自転車から放たれた光に包まれた正樹は、自転車に吸い込まれてしまった。

翌日、ヘリの整備をしていた光太郎はラジオから流れる失踪事件のニュースに気を留めていた。
すると、そこへ慌てた玲子がやって来て正樹もいなくなったと知らせ、光太郎はすぐに正樹の家に向かう。

光太郎が正樹の部屋を調べていると、どこからか正樹の助けを求める声が聞こえ、辺りを調べるがさすがの光太郎もその声が目の前の自転車からとは気付かない。
それでも、探し続けていると自転車が光太郎の前に現れて誘うように動き出し、光太郎が追跡すると、そこはゴミ置き場であった。
すると、突然ゴミが動き出して光太郎に襲いかかり、攻撃をかわすと、続いてゴミの山の中からスクライドが出現。

RXに変身して立ち向かうが、自分に向かって来るゴミの中から正樹や他の人々の声が聞こえる事に気付く。

この中に正樹君達が……!?

動けまい、RX。
お前がスクラップ共を始末すれば
閉じ込められた人間達も死ぬ事になる。
お前の手によってな…。

クライシス帝国にその名を轟かせ、
今、地獄の底から蘇ったスクライド様の手並み、
恐れ入ったか?

正樹や他の人々をスクラップに閉じ込めたのはこのスクライドの仕業であり、RXに対する人質にするのが目的であった。
閉じ込められた人々を盾にされたRXは手が出せず、強力なカギ爪攻撃やミサイルで退却を余儀なくされてしまう。

クライス要塞では、RXが爆炎に消えスクライドが街を破壊しているとの報を受けたジャーク将軍によってガテゾーンへの処罰が取り消されていた。

下水道を通って何とか逃げ延びた光太郎は、ラジオからのスクライドの破壊活動とスクラップ達の破壊決定のニュースを聞いてケガを押して立ち上がる。
すると、光太郎を心配してアクロバッターとライドロンが行く手を塞いだ。

ドウシテモ行クノカ?

どけ…どいてくれ。
お前達の気持ちは嬉しいけど……
たとえこの身がどうなろうと、
俺には正樹君達を助け出す使命があるんだ!

ソノ傷デ

戦エルカ?

頼む、行かせてくれ!

囚われた人達を救うため、二台を説得していると、突然ラジオの音声が乱れ始めた。
実は、アクロバッターとライドロンを機能させている神秘的な生命エネルギーが、光太郎を心配するあまりに乱れてラジオなどのエネルギー体にダメージを与えたのだった。

分かった…!
分かったぞ!正樹君達を助け出す方法が!

何かを思い付いた光太郎は、RXに変身してスクラップ軍団を扇動するスクライドの前に登場。
(※推奨BGM:「仮面ライダーBLACK RX」)

貴様、生きていたのか!

この世に光がある限り、
俺は何度でも蘇る!
貴様のような悪の使者を…倒すために!

決戦に突入し、RXの攻撃を受けたスクライドは再びスクラップを操って攻撃させる。

今度こそ最期だ!
スクラップもろとも吹き飛ばしてやる!

アクロバッター!ライドロン!

RXがアクロバッターとライドロンに呼び掛けると、二台の放つ生命エネルギーによってスクラップはコントロールを失った。
RXはその隙をついてスクライドの頭をはね飛ばし、さらに「RXキック」を叩き込む。
(※推奨BGM:「光の戦士」)

リボルケイン!

地獄へ落ちろ、RX!!

出典:同上

RXはリボルケインを手に、スクライドの機関砲やミサイルの猛攻をくぐり抜けて「リボルクラッシュ」を炸裂させる。

出典:同上

スクライドは倒れて爆散し、閉じ込められていた人々は解放された。
その後、自転車をきれいに磨いて遊びに出掛ける正樹の姿があった。
少年は物を大切にする気持ち、人を大切にする気持ちを知ったのだった。


【その他】
  • 要は「物を大事にしようね」って話である。

  • 今話は1989年1月7日に昭和天皇が崩御してから初の放送となった回。

  • 正樹を演じているのは、現在NHKのアナウンサーを務めている飯塚洋介氏。
    • 飯塚氏は前作『BLACK』の第24話にもゲスト出演している。


  • スーツは後に『特救指令ソルブレイン』第34・35話に登場する金属生命体Og9に改造された。
    • デザイン画にはスクライドからの改造指示が事細かに書かれている。

  • 冒頭にもある通り後年に同名のアニメが放送されているため、検索サイトではそちらの方が引っかかるのでこっちのスクライドについて調べる場合は『スクライド 仮面ライダー』と打つ必要がある。


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最終更新:2025年07月06日 18:34