登録日:2014/09/18 Thu 22:16:51
更新日:2025/01/25 Sat 19:07:16NEW!
所要時間:約 7 分で読めます
東北地方太平洋沖地震の地震の揺れ、そして大津波、東京電力と東北電力管内の発電所停止による電力不足に伴う計画停電。被災者たちはテレビ、インターネットが不通、
携帯電話も電池をもたせるためあまり使えなかった……。
その時、被災者は皆異口同音で次の言葉を事態が落ち着いてから呟いている。
と……。
ラジオとは、広義の上ではラジオ放送や無線などのことを指すが、狭義の上では一般的にはいわゆる受信機である。
この項目ではラジオ受信機・ラジオの送信種類・主なラジオ局について語る。また、いわゆるインターネットラジオにも触れておく。
◆受信機
我々一般庶民が普通「ラジオ」という言葉を使う場合は、大概この受信機のことを指す。
近年の音楽プレーヤーの技術革新に伴い、ラジオも聴ける音楽用アンプやミニコンポ、CD・MDラジカセの衰退で目にする機会がだんだん減ってきているが、それでもこれで何らかのものを聴くことは多いと思う。
ただ、「ラジオ専用」の受信機を持っている人は若い人を中心に意外と少ないらしい。
ラジオ専用受信機の種類は以下の通り。
AM・FM・短波放送が聴けるいわゆる「ワールドバンドラジオ」が中心のラジカセ並みの大きさのラジオ。
短波放送はラジオNIKKEIの事実上一局状態なので、近年ではAM・FMラジオのみのホームラジオの方が人気がある。真空管ラジオも大きさ的にはホームラジオの範疇に入る。
大概は乾電池とAC電源の両方が使えるようになっている。
横置きのホームラジオより二回りくらい小さいラジオ。ホームラジオより感度は悪くなるが、場所を取らないことから、後述する非常用ラジオが出回るまでは近年ではこちらが主流であった。
一部の特殊な機種を除き、普通は単三乾電池2本で聴くのが当たり前である。
ポータブルラジオよりさらに小さいラジオ。
外部スピーカーが付いている受信機と
イヤホンのみの受信機の2種類があり、特に通勤ラジオは薄型の本体で持ち運びが可能だが、感度は非常に悪いのが難点。
かつて遠距離の放送局を聴くために屋外へ出るときには、その手軽さから重宝されていた。
近年需要が高まっている、災害時に役立つ機能が搭載されたラジオ。
初期のころは大き目の懐中電灯とラジオがくっついた防水型の乾電池式ラジオが主流であったが、
新潟県中越地震以降は、予め受信機本体にバッテリーを搭載して蓄電しておき、非常時にはラジオにもなったり、ライトにもなったり、
携帯電話の緊急予備電源になったりするラジオが普及し始めた。
最近ではこれに手回し発電機が付いたものが主流である。
欠点はバッテリーが搭載されていることによる重さ。
また、経年による劣化で肝心なときに電源が入らなくなったり手回し用のレバーが折れることもあるため、日頃からチェックは欠かさないでおきたい。
主にいわゆるラジオキットから製作するゲルマニウムラジオといわれるもので、1970年代ごろはよく子供たちが学校で製作したという、電池のいらないラジオ。
東北地方太平洋沖地震以降、一時電池の供給が逼迫したことから、しばらく品薄状態となった。
◆AMラジオとFMラジオと短波放送
●AMラジオ
正式名称は「中波ラジオ」といわれるラジオで、開発されてから実に100年以上基本的な構造が変わっていないラジオ放送の種類である。送信所や中継局にある程度近ければ家の中でも聴く事が可能で、現在のラジオでも主流の存在である。送信所は大体平地に設置されている。
送信所はかなりの規模の設備投資が必要だが、受信機の方は比較的簡素に作ることが出来るため、新興国では重宝されている。また、送信所が破壊または停波しない限り、テレビよりもかなり長い時間、非常用電源で放送を続けることが出来る。
短所としては夜間に電波が飛びやすくなる特性上、混信が起こりやすく特に日本海側と関東地方では韓国と
北朝鮮のラジオ(という名の妨害電波?)が非常に混信する。国内のラジオ同士でも混信しあうが、逆に言えば遠距離でも聞けるということであり、70年代後半にはこういった遠距離受信に挑戦するリスナーを多数生みだし「BCLブーム」と呼ばれる文化を生み出した。
電波の飛びを良くするため、接地抵抗の低い海や大きな川、湿地の近くといった地面に水分が多く含まれる場所に送信所が置かれることが多く、送信所一帯で液状化現象が起きると放送が送信不能になるリスクを抱えている。
また、施設の維持・更新費にも多額な費用がかかり、後述する停波を進めさせる一因となっている。
ちなみに送信所敷地内の地面を掘り起こす時は使用する重機に必ずアースを取らせる。
●FMラジオ
正式名称は「超短波ラジオ」といわれるラジオで、1950年代以降世界各国で普及した。
送信所はテレビ送信所と共用で設置される事が多く、東京スカイツリーにもFMの送信所が設置されている。
木造住宅で且つ送信所などに近ければクリアに放送を聴く事が出来るが、鉄筋コンクリートの建物では鉄筋コンクリートにより、電波があちこちに分散してしまうため、聴くことは絶望的である。
このため、屋外にアンテナを設置して電波を受信し、ラジオ受信機を室内に引き込んである同軸ケーブルを加工してロッドアンテナに巻き付けて使用すると、クリアに聴こえることがある。
CATV、光回線は確実にFM放送が再送信されているため、わざわざ加入する人がいるほど。
電波が直進性であるため、ビルの林立している地域でも屋外であれば聴取できるメリットがある。送信所が地盤がしっかりした場所に設置されているため、液状化による送信不能のリスクが低いことから、アナログテレビ放送終了で空いた帯域を使い、AMラジオと同じ内容をFMでも送信するFM補完放送(ワイドFM)がスタートしている。
かつては回線の都合から事前に放送番組が決められ、その番組は楽曲だけを専門的に流すものが大半だった。
レンタルショップやCDが無かった時代には貴重な音源として重宝され録音にいそしむ人も多く、それを目をつけて番組表や録音のノウハウを載せたFM専門誌も多数発売されるなど一大ブームを巻き起こした。
●短波放送
日本ではラジオNIKKEIとNHKワールドが放送されている。
電波の性質上相当遠くまで電波が飛ぶため、海外の短波ラジオが混信して聞こえる。冷戦時代は、ソ連や北朝鮮のプロパガンダ放送が日本に向けてよく放送されていた。
このため基本は国際放送用で、ラジオNIKKEIは世界で唯一の商業用短波放送専門局だったりする。
●今後の予定
前述のワイドFM放送開始以降、AMラジオでは運営や維持にコストが大きいということで、FMラジオに転換したいという一部放送局からの申し出を受け、日本民間放送連盟が2023年に実証実験として一部放送局でAM波の試験停波を行い、2028年までにAM局からFM局への転換を可能にするよう総務省へと申請した。
2019年に有識者会議で容認すべきとの方針がまとめられ、その後、2021年6月に
北海道・
秋田県を除く民放43局が2028年秋の免許更新時にFM局への転換する方針を発表した。
現行の制度ではAM局がFM局に転換することは難しいため、2022年度に法規制の改正を実施。2024年2月から一部エリアで停波の実証実験を開始した。
◆主なラジオ局
- NHKラジオ 東京第1 JOAK 594kHz/東京第2 JOAB 693kHz/東京FM JOAK-FM 82.5MHz
皆が知っている全国放送のラジオ。現在は受信料不要。
開局は1925年7月12日で、
日本で初めての電波を用いた放送局である。
NHKの使命として「災害時の情報のライフラインとなる」というものがあるため、災害時には本気を出す。
生ワイドを中心に国会やスポーツの中継をしたり「日曜討論」「NHKのど自慢」などで総合テレビとのサイマル放送をしたりするラジオ第1、教育テレビのようなハイカルチャーや語学、高校講座、視覚障害者向け番組がメインのラジオ第2、音楽を中心にラジオドラマを放送したり各都道府県の情報を伝えるFMの3波体制。
このうちラジオ第2は全国4ヶ所に500kWの放送局を設置しているが、民放AMのFM転換の流れに乗る形で廃止が決まっている。
FMの「アニソンアカデミー」「
今日は一日アニソン三昧」「
青春アドベンチャー」は我々アニオタのオアシスだったり、
昭和天皇崩御前後の終夜放送を発展させて「ラジオ深夜便」として、あるようでなかった「大人向けの深夜放送」をやってみたところ、民放の深夜番組のリスナーを奪ったりと時折災害以外でも本気を見せることも。
なお、この他海外に日本を伝える国際放送のラジオも実施している。
- TBSラジオ JOKR 954kHz/90.5MHz
東京最初の民放にしてJRN系列キー局。
聴取率では2001年8月から2021年6月まで(FM含めた)一位を維持という当面破られないであろう記録を持っていた。
アイドルや芸人を起用した番組に定評があり、深夜番組の「
爆笑問題カーボーイ」や「
伊集院光深夜の馬鹿力」は聴取エリアの不利にも関わらずそのエリアを超えて全国的に有名。
「歌の無い歌謡曲」や「毒蝮三太夫の
元気かババアミュージックプレゼント」といった長寿番組を持つ一方、近年はこういった長寿番組を終わらせたり、AMラジオの定番だったプロ野球中継やスペシャルウィークを廃止するなど大胆な改編を実施した。
聴取率は下がったため王者の凋落などと呼ばれることも多いが、近年はYouTubeでの番組のサイマル配信やpodcast番組の充実を図る等、単なるラジオ局の枠を超えた実験的な取り組みを多数実施している。
送信所は埼玉県戸田市、ボートレース戸田の裏手にある。2001年頃には台風が原因で放送事故が多発し、メンテナンスのためいくつかの番組が放送休止になった。
- 文化放送 JOQR 1134kHz/91.6MHz
アニヲタの聖地。
「A&G」と言われる、声優のラジオを始めとした
アニラジへの力の入れようは異常で、
地上波だけでなくインターネットラジオ「超!A&G+」を運営している。
アニメと相性のいい
埼玉西武ライオンズの応援や
箱根駅伝を始めとした大学駅伝中継にも力を入れていることでも有名。
かつては旺文社による「大学受験ラジオ講座」も放送していたが、通信教育の発展に加え編成にも支障が生じてきて、最終的に夜ワイド、西武戦やA&Gの影響が無視できなくなり終了している。
後述の通りニッポン放送と組んで
フジテレビを立ち上げたためフジサンケイグループの一員とはされるが、旺文社の資本の関係、ライオンズとの繋がり
やあちら側が資本関係のあるラジオ局を持ってないことから
テレビ朝日とも深い縁がある。
送信所は
埼玉県の川口市にあり、春には満開の桜が人々の目を楽しませる。
こちらも近年送信所の老朽化が懸念されているが、実は戦時中にはNHKの施設として、海外に向けたジャミングを放送していたこともあるという戦争遺跡でもある。
- ニッポン放送 JOLF 1242kHz/93.0MHz
フジサンケイグループの一員で、深夜ラジオの金字塔「
オールナイトニッポン」制作局。クリスマスの恒例番組「ラジオチャリティーミュージックソン」など、派手好きのフジサンケイらしい大掛かりな企画をやることも。
スポーツでは「ショウアップナイター」と称する野球中継に定評があり、TBSの撤退やQRの縮小もあってテレビ含めたキー局で唯一
プロ野球中継に力を入れている局とも。
文化放送との関わりがあり、共同でNRN系列基幹局となっている他、映画会社と組んでフジテレビを立ち上げているが、独自志向に舵を切った文化放送とは異なりニッポン放送はフジとの繋がりを強め、河田町の設備が整うまではフジテレビが有楽町のニッポン放送本社に入居、逆に有楽町にある本社の建て替え中はお台場に移転したフジテレビ本社に入居していた他、田原俊彦主演の初代月9ドラマ『ラジオびんびん物語』の舞台はニッポン放送と設定されている。
またバブル崩壊の頃からは諸事情から経営規模がニッポン放送より遥かに大きいフジテレビの親会社になり、2000年代中盤には地上波テレビ局の掌握を狙う投資家集団に目をつけられ、フジテレビとの激しい経営権争いを繰り広げた。
送信所が木更津に存在するため、地震の際の液状化現象が懸念されている。
後述のラジオ日本との混同防止の観点から、宛先を紹介する際は必ず「
ニッポンはカタカナでお願いします」と呼びかけを行う。
世界唯一の商業用短波専門局。また2波放送を実施しており、民放では他にFM802(FM802・FM COCOLO)のみ。
かつては「NSB日本短波放送」「ラジオたんぱ」と言い、そちらの方で名前を覚えている人も多い。
平日は株式市況関連、週末は中央競馬がメインコンテンツ。主要出資者には日経の他東証があり、JRAとも場内実況を70年以上受け持つなどそれぞれと深い関係を築いている。
さらに平日の夜には医学番組もあったりとAM・FMと比べると専門性が高め。
しかし東京株式市場も中央競馬もお休みの日には2時間ひたすらアニソンを流したり(選曲はアナウンサーの趣味)、アイドルについてひたすらパーソナリティがトークを繰り広げたりする番組を放送するから侮れない。
いち早くナイトゲームの中継に手を出し、その後も70年代のBCLブームの頃はかなりの人気があったのだが、ブームが収束してからは短波放送がいつまで持つか分からなくなったこともあり、早くからインターネットラジオに力を入れ、現在ではそちらに軸足を移している。
送信所は千葉と根室の2箇所。根室の送信所は札幌からの移転。
- TokyoFM(エフエム東京) JOAU-FM 80.0MHz
JFN基幹局。FM界のアニオタの聖地で、声優のパーソナリティ登用率が高い。
一般にはメディアに滅多に登場しないシンガーソングライター山下達郎のレギュラー番組「サンデーソングブック」を放送しているのが有名。
この他“機長”と称するパーソナリティによる詩とイージーリスニングで構成される長寿番組「JET STREAM」、そのJET STREAMの前の時間帯に「10代の未来のカギを教える学校」というコンセプトで放送されている「SCHOOL OF ROCK!」、ある会社員の日常を描いたラジオドラマ「
あ、安部礼司 〜NISSAN BEYOND THE AVERAGE」など個性的なコンセプトの番組が多い。
全国規模でネットワークがあるが同時に系列局同士でのエリア被りや制作能力の差があるため、TOKYO FMの他に別途の制作会社である「株式会社ジャパンエフエムネットワーク」(JFNC)を有していて、平日ワイド番組と録音番組の多くをそちらで制作。このため「地方では聞けるが東京では放送なし」という番組もある(平日朝の「OH!HAPPY MORNING」、平日夜の「A・O・R」や日曜夜の「
有吉弘行のサンデーナイトドリーマー」など)。
+
|
JFNCの番組についての解説 |
この方式は80年代からサブスクリプションのようなやり方を続けている。例えば、地方局の1日の放送時間のうち自社制作が2割、TOKYO FMからネットするスポンサー付きの番組(これをAラインと呼ぶ)が3割と想定した場合、残り5割をJFNCの番組(こちらはBラインと呼ぶ)が担うこととし、JFNCの生放送なら衛星回線、録音番組なら音声ファイル配信(80年代は全て中継回線)を使って各局に流して、好きなだけ使ってもらう形式なのだ。これを「毛布(ブランケット)をかぶせるような包括契約」という意味から「ブランケット方式」と名付けていて、価格はそれぞれの系列局の放送収入によって違うものの、その収入やエリアから算出した金額を払えば「どこで止めても、流し始めてもいい」という形式である。
そしてJFNCとは別に、コミュニティFM向けに番組を配信する「ミュージックバード」という関連会社もあり、こちらは日本全国の大半のコミュニティFMが契約していて、なおかつ内容も全国向けなので各地で番組が聴ける。
さらにTFM・JFNCの番組やオリジナル番組を配信する「audee」(オーディー)というサービスも展開している。
|
元は
東海大学が運営するラジオ局「FM東海」で、「放送を使った学校は国でやる」と方針を変えた郵政省から免許更新を拒否され、東海大学が郵政省を刑事告訴するなどのゴタゴタの末、1970年に株式会社に転換されて現在に至っている。この経緯から今でも東海大学や北陸大学などが主要株主に入っている。
また経営難に陥った
TOKYO MXやinterfmを支援し、実質的な傘下企業の関係にある。特にinterfmではTFM傘下入り後、TFMでは放送されないJFNC制作の番組の一部を放送するようになっている他、天王州の
テレビ東京のスタジオ内にあったスタジオや本社機能をTFMの社内に移転させている。そのため、半蔵門の本社「FMセンター」にはTFM用の他にaudee用、JFNC用、ミュージックバード用、interfm用の各スタジオがある状態となっている。
『夜のヒットスタジオ』でいまw…ゼリーにボロクソに罵倒されたのは黒歴史。
Eighty point three J-WAVE
東京都のFM局。局の方針からナビゲーター(他局で言うパーソナリティ)はハーフやバイリンガルがほとんど。
音楽番組がメインで時報が無いなど独自の編成を組む。
たまにジョン・カビラがヒューマン時報と言って叫んでたりするが。
今では当たり前となった「J-POP」の言葉を生み出したのはこの局だったりする。
- RFラジオ日本 JORF 1422kHz/92.4MHz
一応は神奈川県のラジオ局。だが、川崎競馬のトレセン近くから北東方向の指向性をかけた電波を出していて、番組も麻布台の東京支社のスタジオから関東向けのものを出していることや、次述のFMヨコハマに圧倒されていることから神奈川扱いされることはまずない。
読売ジャイアンツ戦と中央競馬に定評があるが、近年は巨人戦より主にハロー!プロジェクトを起用したアイドル番組に力を入れるようになっている。
昔は「ラジオ関東」と名乗り、洋楽に極めて定評のある局だったが、巨人戦ホームゲームの独占放送の権利を取ってきた社長の鶴の一声で改名。
さらにその社長は独裁的な経営を行い、最終的には保守系の言論番組を中心に据えた上で、演歌と歌謡曲以外オンエア曲から排除するという中高年向けの編成に変貌させた。
さらに自分の考えに反する番組は容赦なく打ち切り、スタッフもパワハラ同然で多数追放という姿勢を見せた(この時に番組打ち切りとなったパーソナリティの1人が
林原めぐみである)。
しかしあまりの乱暴な編成からスポンサー離れを招いて経営を傾け、読売新聞からも見放される形で抜き打ち的に解任。その後読売繋がりで日本テレビの傘下に入り再建され、その中でアイドル番組も復活させている。
それでも長らく保守系言論番組などの中高年向け番組は残ったが、パーソナリティの高齢化による世代交代の波で徐々に数を減らしている。
1985年に開局した
神奈川県の独立系FM局で、通称はFヨコ。
県内では圧倒的な人気と知名度を誇り、
神奈川でラジオといえばFMヨコハマ一択と言っても過言ではない。
そのせいか、県内ではFヨコのステッカーを貼った車を高確率で見かける。
同じ神奈川県下のテレビ局・テレビ神奈川(tvk)ともども洋楽に力を入れており、FMブームのけん引役ともなった。
「藤田君」こと声優・藤田優一を起用した街角レポートで知られ、母体となる番組は変わりながら四半世紀以上続く人気コーナーとなっている。
サーファー向けの波情報、横浜港の入出港船舶情報という独自の情報番組も放送している。
ハマラジと名乗っていたことは黒歴史。
埼玉県のラジオ局。79.5MHzだからナックファイブ。
聴取エリア拡大を狙い旧浦和市内の平野部から入間と秩父の間の峠に送信所を移転したため、関東一円に多数のリスナーを抱えている。
1995年頃から継続して
アニラジを放送していて、かつては日曜深夜に2時間の大型アニラジ番組「VIRTUAL ADVENTURE」を放送していた。
金曜日には人気パーソナリティの小林克也が9時間にわたって生放送でお送りする「FUNKY FRYDAY」が放送されており、日中の番組はほぼこれに集約されている。
西武鉄道が大株主で、この絡みもありFMでは唯一埼玉西武ライオンズの土日の試合を中継している。
千葉県のラジオ局。
パーソナリティの起用が独特で、
山寺宏一や
森久保祥太郎、
坂本真綾など、複数の声優が番組を持っていたりもするが、
彼らの他にも小林克也や吉田照美といった名うての名パーソナリティ、新藤晴一や渡辺美里などアーティスト、関根勤、友近や
髭男爵の山田ルイ53世などの芸人、二宮和也や中山優馬、草彅剛と香取慎吾といった新旧ジャニーズ、更には元放送作家の鈴木おさむ、元プロ野球選手の里崎智也…などなどとにかくパーソナリティの経歴の幅が広い。
情報コーナーのことを「Updates」と呼ぶことも特徴で、
羽田や
成田の空の便の情報を伝える「Airline Updates」というものも。天気予報の「Weather Update」はその時のの千葉市内の天気によりBGMが変わる他、特に「Traffic Updates」こと交通情報の曲は明るいメロディで親しまれており、ロバート秋山が
替え歌とモノマネを披露したことも。
- FM-FUJI JOCV-FM 甲府83.0MHz 三つ峠(東京)78.6MHz
山梨県のFM局。
…なのだが、三つ峠にある都留・郡内地域向けの中継局の電波が標高1700mという関係もあり関東平野一円に到達している。
このため当初はJFN系列で開局したが数年後にJFNを脱退して独立局となっている。
昼間は地域密着型、夜間はアイドルやタレントを起用した番組が多い。
- CBCラジオ JOAR 1053kHz/93.7MHz
1951年9月1日6時30分にその第一声を発した日本初の民間放送。
名物パーソナリティはコミックソングの名手・つボイノリオと、色々あってABCを追われたところを拾われた北野誠。
また板東英二がタレントとして注目されたり、板東が歌った『
燃えよドラゴンズ』で山本正之を世に送り出したり、道重さゆみのバラエティキャラが認知されたり、パンサー向井のラジオ的方面が注目されたきっかけなどもCBCの番組。
かつては北朝鮮のラジオとの混信に悩まされたことでも知られており、このこともあってか長らく東海ラジオの後塵を拝していたが北野誠の活躍やワイドFMにより聴取状況が改善されたことと、東海ラジオの殴ってみやーち事件の影響などもあり近年は好調。
JRN系列だが、中京圏でのオールナイトニッポンはこちらで放送される。
- 東海ラジオ JOSF 1332kHz/92.9MHz
東海地方のラジオ局。岐阜と三重のローカルAMが合併して誕生した経緯を持つ。
フジテレビ系列の東海テレビと社屋を共有したり株式を持ちあったりしているがあくまでも別会社。
プロ野球の
中日ドラゴンズとは公式スポンサー契約を結んでおり、ドラゴンズ関係の番組も多い。
比較的混信に強いためか
アニラジが多かったが近年は縮小気味。この方面では小森まなみのライフワーク「mamiのRADIかるコミュニケーション」が有名。
CBCの項で述べた「殴ってみやーち」事件とはこの局の番組の生放送中に起きた、パーソナリティがアシスタントをぶん殴ったという前代未聞の事件のこと。
No.1 Music STATION Double-Seven point One ZIP-FM
ダンスミュージックに強みを持つ、名古屋のFM局。
近年は開局時は封印していたアイドル曲を流すようになったかと思えばまた流さなくなったりと方針がコロコロ変わっている。
ただ近年ではアニラジが増加している他、NHK-FMの「○○三昧」から着想を得た丸1日そのジャンルしか流さない日を設けたりもしている。
外国人ながら横須賀生まれで下ネタを得意とし、さらには立てこもり事件の犯人の要求を受けて電話で話したこともあるジェイムス・ヘイブンスが名物パーソナリティだったが、現在はZIPを離れ、自らインターネットFM局を設立してそちらで活動している。
- MBSラジオ JOOR 1179kHz/90.6MHz
関西のラジオ局にして日本初のラジオ局の1つ。
明石家さんまや
笑福亭鶴瓶の原点「MBSヤングタウン」や平日の帯に半世紀、今なお土曜の朝に続く
ジャニー喜多川を生前から堂々とホ●とこき下ろしていた「ありがとう浜村淳です」等長寿番組を多数持つ。
報道と天気にも力を入れていて、またテレビの往年の名物番組「アップダウンクイズ」「素人名人会」は元はラジオで放送されていた番組を引き継いだもの。
そして平日の夜ワイドのパーソナリティは芸人から声優、アイドルと関西ローカルじゃもったいないだろと思えるくらい豪華。
よゐこと極楽とんぼが
めちゃイケだけではなくここでも戦友で、更に極楽サイドの戦友にはL'Arc~en~Cielのtetsuyaや
國府田マリ子、
TOKIOの城島茂も加わってくる、と言えば凄さがわかるだろうか。
- ABCラジオ JONR 1008kHz/93.3MHz
関西のラジオ局。MBSとは色んな意味で永遠のライバル。
関西の局ということもありMBS共々
阪神タイガース中継がナイターインの主要番組。ABCテレビ同様、夏場は日中の全時間帯を使い
夏の高校野球中継を放送する。
阪神が勝った翌朝は六甲おろしを歌うことが恒例の「おはようパーソナリティ道上洋三です」が名物番組で、浜村淳の長年の
ライバルだった。番組は長年パーソナリティを務めていた道上洋三の病気療養で終了したが、道上が先輩アナの中村鋭一から番組を引き継いだように、後輩アナウンサーにその魂は引き継がれている。
また、
上沼恵美子が
M-1グランプリの審査員を務めた翌日の月曜日にM-1の四方山話と
しても松ちゃんなどに引き止められて結局2021年まで引退させてもらえなかった審査員引退宣言をする「上沼恵美子 こころ晴天」や、かつて関西テレビのアナウンサーながら全国的人気を誇った桑原征平の番組「桑原征平 粋も甘いも」も昼の顔。
ちなみにM-1関連では月曜の夕方には
笑い飯・哲夫の時事トーク番組があり、昼の時間帯も月曜のえみちゃんの他、火曜日はミルクボーイ、木曜日はますだおかだの増田英彦が担当。深夜も火曜日にミルクボーイ、土曜日に霜降り明星の番組がある。
- ラジオ大阪 JOUF 1314kHz/91.9MHz
関西のアニラジ局。
「MBSやABCがデパートなら、OBCは街の市場」というポリシーの元、演歌や
アニラジに力を入れていて、かつて行っていたプロ野球中継も阪神ではなく
近鉄バファローズメイン。近鉄が無くなって数年後からはスポーツ中継を日曜の中央競馬に絞り込んでいち早くプロ野球中継から撤退した。
アニラジについては「1314 Vステーション」として現在は週末の夜に集中編成している。スペシャルウィーク期間に組まれていた「Vステ夏の陣・冬の陣」と、その企画における
岩田光央の体を張った活躍はもはや伝説。
このため、オールナイトニッポン1部のネット局だが、NRN番組のオールナイトニッポンゼロ(2部)、ミュージック10(M10)、レコメン、サタデースペシャルなどは放送していない。
曲のシンボルである「ラジオ大阪の歌」は文化放送の「QRソング」を作った野坂昭如・いずみたくのタッグで作られた曲。
2022年に筆頭株主が産経新聞からDONUTS社に変わり、同社のサービス「ミクチャ」と連動した番組を制作するなど大規模な改編を実施している。
- ラジオ関西 JOCR 558kHz/91.1MHz
神戸のラジオ局で、「海の見える放送局」(歌:チューインガム)がステーションソングとなっている。
阪神・淡路大震災で局舎が半壊しながらも根性で放送を続けた話はもはやレジェンド。震災当時はAM神戸。
こちらも「アニたまどっとコム」と題したアニラジに定評があるが、近年は関西地区におけるオールナイト2部やレコメン、JUNKの受け皿になっているためかつてより減ってしまっている。
アニソンを専門とした老舗のアニラジ番組「青春ラジメニア」が非常に有名で、放送時間の移動や震災の影響をもろともせず30年以上放送が続いている。
置鮎龍太郎や
福山潤など、ラジメニアリスナーから声優になった者も少なくない。
なお、かつてはNRNに加盟していたが現在はネットワークに加盟していない独立局。
これは1978年に業績向上を狙い読売新聞やRFと組んで巨人ホームゲームのラジオ中継からNRN・JRNを締め出した独占放送とした結果、NRNの方針に抵触したのが原因。
ただし野球関連以外の番組編成で揉めた訳ではなく、在京局も一連の騒動により地方で巨人のホームゲームが聞けなくなったことへの抗議が殺到したため方針転換をせざるを得なくなったこともあり、現在でも番組の交流そのものは続いている。
以前は毎日深夜は放送休止していたが、最近では日曜深夜も含めて放送休止しなくなった。
Funky Music Station FM Eight-O-Two
関西のFMラジオ局。802は「はちまるに」と読む。
音楽番組ではアイドル・演歌歌謡曲を流さないという路線から、若年層から絶大な支持を得ており、関西のFM=802の寡占状態と言っても過言ではない。
特定の楽曲を重点的にプッシュする「ヘビーローテーション(パワープレイ)」システムを日本で最初に導入したラジオ局で、ここからヒットしたアーティストも多数。さらには主催の音楽フェスティバルも多数開いている。
また、経営難に陥った外国語FM・FM COCOLOを救済しラジオNIKKEIに次ぐ2波放送局となった。こちらはアイドル曲も普通に流れる他オールナイトM10を放送していて、802と年齢層の面で差別化している。
- KissFM Kobe JOIV-FM 89.9MHz
神戸にあるFM局。
現在はJFNに加盟しているが、2003年までは独立局だった。
独立局の頃は港町神戸らしい国際色の強いオシャレな番組が多く、現在も802とはまた違うハイソさをまとった番組が多い。
ラジ関共々阪神大震災で被災したが、あるパーソナリティの発案で時に英語を交えた生活に必要な震災情報を伝えた(ちなみにCOCOLOはまだ開局準備中)。
しかし大震災の影響は大きく、親会社がダイエーだったこともありそれ以降経営難に苦しめられJFNに加盟したり、
挙句怪しい企業に買われた末に粉飾決算事件がバレてそのJFNも除名されかけたりしたが、2010年に新旧分離で新しい会社になってからは経営は安定している。
北海道のFM局。札幌時計台の目の前のビルに本社を構え、JFNに加盟している。前述したJFNCの番組とTOKYO FMの番組を送る衛星回線は東京・半蔵門のTOKYO FM本社(FMセンター)屋上のパラボラアンテナから送り出されているが、FMセンター上空が悪天候で送り出せないとなった場合のバックアップとしての役割を担うのがAIR-G'である。
『
水曜どうでしょう』および北海道テレビと深い繋がりがあり、かの「
大泉洋拉致事件」の現場になった番組が放送されていたのも、「
サイコロの旅」のタイムリミットの主な原因となる
ミスターの帯の生番組を放送していたのもAIR-G'。
樋口了一に至ってはどうでしょうと関わるきっかけどころか世に出るきっかけもAIR-G'である。
- STVラジオ JOWF 1440kHz/90.4MHz
日本で唯一、「テレビ→ラジオ」の順で開局した
北海道の兼営局。現在は会社としては分離している。
『話芸人』こと日高晤郎が1983年から死去まで35年続けたライフワークで、歯に衣着せぬ毒舌トークが有名だった「日高晤郎ショー」が名物番組だった。
この他深夜放送「アタックヤング」はKANが若かりし日に担当していたことで有名。末期は
川田まみも担当していた。アナウンサーも多く担当し、現在では木村洋二や明石英一郎がワイド番組を受け持っている。
松山千春を歌手として本格的に見出した放送局であり、前述のアタックヤングを皮切りに現在も冠ラジオ番組の収録を実施するなど切っても切れない関係となっている。
広島らしい
カープ愛溢れる局。
近年では平日朝ワイド「ごぜん様さま」の横山雄二の話術がradikoでローカル番組を聞くことが趣味になった
爆笑問題太田光に認められ、度々共演する機会が見られるようになった。
この3局は
東北地方太平洋沖地震で基幹送信所は被災を免れたが、多くの中継局を失ってしまった。だが、臨時の移動中継局を避難所近くに仮設するなど、ラジオ局としての使命を果たした。
東北放送は楽天戦、岩手放送は岩手競馬、ラジオ福島は福島競馬の中継にもそれぞれ非常に力を入れている。
主に市区町村単位で放送される地域FMラジオ局。
地域のコアな情報が中心だが、放送媒体の中でも経営者のカラーがモロに出るし出せる媒体のため、全国ネットの番組を作っているところ、演歌ばかり流しているところ、更にはオーナーの思想を流す番組を軸にしているところまで多種多様。
また災害時には地域単位で避難所や給水を始めとしたライフラインの情報提供などで異様な強さを発揮することでも知られている。2018年現在は日本全国に300局以上が存在する。
◆インターネットラジオ
いわゆる、音泉、響-Radio Station-、
アニメイトラジオ、ランティスWebラジオに代表されるインターネット上だけでのラジオ。
一般的なラジオと違って、電波法の制約は受けないため誰でも開局することが可能。我々アニオタには、声優さんのラジオとしても有名。
◆聴取率
ラジオにもテレビ同様聴取率という調査項目が存在する。
どのように測定しているのかというと、実は手書きのアンケートによる自己申告制である。
これは、カーラジオや携帯ラジオなど調査機械を設置することができない受信機の多いことが理由。
聴取率の調査期間は俗に「スペシャルウィーク」と呼ばれ、この期間は普段と異なるゲストを招いたり豪華賞品が当たるキャンペーンを実施することが多い。
◆Radiko
一般のラジオ電波ではどうしても難聴地域が発生してしまうため、ネット上で始めたラジオ各局によるサイマル放送。
原則的にサーバーのある地域でのラジオ放送が聴取できるが、プレミアム契約をすれば全国のラジコに加盟しているラジオをネット上で聴く事が出来る。NHKは別サービスとして「らじる☆らじる」を提供している一方、ラジコでも試験放送を実施している。
TBSラジオは前述の調査方法のいい加減さや「スペシャルウィークだけ編成を盛るのおかしい」という考えから聴取率よりもラジコデータを重視しており、対メディア向け発表も聴取率ではなくラジコの接続データ数を示している。
◆ラジオ製作メーカー
感度に関しては申し分なく、世界中で愛用されているメーカーの一つ。国内メーカーで唯一国産ラジオを販売。
ソニーに比べると劣るが、それでも長年の技術の蓄積により根強いファンがいる。
地味な印象がぬぐえないが、しっかりとしたラジオを作る会社。実は、災害用ラジオをいち早く発売した。
ジェネリック家電メーカーとして有名な企業。ホームセンター御用達。但し、感度は悪い。けど安い…。
大手家電量販店廉価品御用達。感度はオーム並み。
追記・修正はラジオの混信と戦いながらお願いします。
- 場所にもよるだろうけど、遠い地方のラジオも聞けたりする。関東地方からラジオ東海、ラジオ大阪も聞けた。ちょっと雑音は入るけど。 -- 名無しさん (2014-09-18 22:34:08)
- 雑音と戦っていた時期が懐かしい。今はネトラジの影響でそれは無くなったけど -- 名無しさん (2014-09-19 00:02:45)
- 深夜だと福岡でも文化放送聞こえたりするからよく聞いてたわ -- 名無しさん (2014-09-19 00:39:02)
- ぶっちゃけテレビよりもおもしれぇ -- 名無しさん (2014-09-19 11:30:39)
- 茨城から広島のRCCカープナイターが聞こえたり、北海道のHBCファイターズナイターが聞こえたりしたなぁ。 -- 名無しさん (2014-09-19 11:31:07)
- 朝鮮のあれはなんなの?妨害電波? -- 名無しさん (2014-09-19 12:56:28)
- 地元だからだけどFM福岡のモーニングジャムが面白い -- 名無しさん (2014-09-19 14:09:13)
- FM○ーキ○ー!馬鹿のラジオ~!FM○ーキ○ー!こそこそすんじゃねえ~! ←某ゼリーさん -- 名無しさん (2014-09-19 19:07:34)
- まだ佐々木が活躍してた頃、横浜優勝間近の広島戦を、雑音多めのラジオで聞いたのもいい思い出。 -- 名無しさん (2014-09-19 19:36:33)
- テレビよりも規制緩いのか昼下がりの番組で下の話題が普通に出てきた時にはびっくりだったわ -- 名無しさん (2014-09-20 10:18:22)
- ↑TBSラジオの金曜日なんかとんでもない話してるぞ。 -- 名無しさん (2014-09-21 06:33:26)
- 爺さんの押し入れからRajisanってラジオ出てきた -- 名無しさん (2014-09-29 21:03:21)
- 何も聞こえない、何も聞かせてくれないなら、それは壊れかけではなく完全に壊れているのでは?というツッコミは誰もが通る道だろう。 -- 名無しさん (2015-08-08 18:37:50)
- 最近はSDカードにラジオをタイマー録音できるの少ないな -- 名無しさん (2022-08-01 16:38:54)
最終更新:2025年01月25日 19:07