超神羅星アポロヌス・ドラゲリオン

登録日:2023/10/06 Fri 00:00:00
更新日:2024/11/19 Tue 20:52:29
所要時間:約 10 分で読めます





最近、究極の不死鳥に自我を侵略される夢をよく見るという。

*1


超神羅星アポロヌス・ドラゲリオン》とは、TCGデュエル・マスターズ」のクリーチャー。
DMEX-17「20周年超感謝メモリアルパック 究極の章 デュエキングMAX」に収録されたスーパーレアの1枚であり、アビス・レボリューションでも銀トレジャーとして二回再録された。

あの《超神星アポロヌス・ドラゲリオン》が究極進化クリーチャーとなって転生した姿。
スペックは高いがあくまでもロマン止まりだった究極進化の実用性を侵略によって大幅に引き上げ、元祖ワールド・ブレイカーに相応しい脅威の1ショットキル性能を実現させている。


解説 🜚

超神羅星アポロヌス・ドラゲリオン SR 火文明 (6)
進化クリーチャー:フェニックス 15000
究極進化:進化クリーチャー1体の上に置く。
侵略:火の進化ドラゴン(自分の火の進化ドラゴンが攻撃する時、自分の手札にあるこのクリーチャーをその上に重ねてもよい)
T・ブレイカー
相手がこのクリーチャーを選んだ時、カードを2枚相手のマナゾーンから選び、持ち主の墓地に置く。
メテオバーン:このクリーチャーが出た時、このクリーチャーの下にあるカードを3枚墓地に置いてもよい。そうしたら、このクリーチャーは相手のシールドをすべてブレイクする。

進化クリーチャーからの更なる進化を必要とする究極進化だが、併せ持っている侵略が召喚難易度を大きく緩和してくれる。
火文明の進化ドラゴンを侵略元として攻撃時にコストを踏み倒しながら進化でき、加えて進化クリーチャーは召喚酔いしないので場に出して直ぐに侵略を行えるのである。

肝心のメテオバーンは史上初のcipで発動する形になっており、下のカードを 3枚 捨てれば相手のシールドを全てブレイクできる
本家アポロヌスのワールド・ブレイカーを再現したものだが、どちらかと言えばプレイス版のリメイクに近い性能となっており、侵略で攻撃しつつメテオバーンを使えばガラ空きの相手にそのままダイレクトアタックを決められる
この攻撃は厄介なことにG・ストライクでも止められず、対抗するにはブロッカーで止めて侵略自体を未然に防ぐか、S・トリガーに賭けて除去したりする他ない。
ダメ押しとばかりに疑似アンタッチャブルまで備えており、相手はダイレクトアタックを退けようと除去しても2枚ランデスされてしまうため、敗北を避けられても次ターンの展開が遅れる事は必至である。


…と性能自体は非常に強力なのだが、メテオバーン発動のためには 3枚 のカードを必要とする点に注意したい。
通常の進化ドラゴンから究極進化してもこのクリーチャーの下には 2枚 しか用意されず、単に侵略しただけでは発動できないのだ。
なのでメテオバーンを扱う場合、進化Vや超無限進化などから進化して複数体を進化元にしたり、間に別の侵略持ちを挟むと言った工夫が必須となる。
主に利用されているのは後者の侵略経由で、下述するクリーチャー達と組み合わせれば【赤単速攻】にも匹敵する速度で1ショットキルへと持って行ける。

弱点はその効果を十全に使うために要求されるカードが非常に多いこと。
進化元+進化元の進化元+メテオバーンの弾になるカードで最低3枚使われる為、必然的にデッキ全体がこのカードを使いこなす為の専用構築となり、勝ち筋に必ずこのカードが要求される……故にメタを張りやすい点である。よって、このカードが流行すればするほど逆に勝ちにくかったりもする。
一方、このカードの性質上、安定してこのカードを受けようと思ったら相手の構築も歪みやすく、デッキによっては「アポロ対面があったら諦めて割り切る」という選択肢を強要する事もしばしば。
故に強いデッキが流行ってこのカードを対策する余裕が無くなってくると逆にアポロデッキがトーナメントをかっさらって行く、というケースもしばしばあり、メタゲームを回していく役割を担っている節もある。

デッキとしては自然文明タマシードで進化元を手早く用意できる赤緑型と、水文明の豊富なドローソースとスター進化によるシンカパワーで反撃を封じる赤青型の二種類が存在し、2023年現在ではこれらのデッキがオリジナル環境で中位~上位層として活躍している。


しかし、攻撃してシールドを割っているとはいえ3ターンキルも安定して取れるような動きはやはり不味かったらしく、2024年3月11日付けで殿堂入りとなった。
事前情報ではアビス・レボリューションのパックで二回も再録されていたアポロの殿堂入りを予想する声が少なく、仮に規制されるとしても年々ドローソースとして凶悪化していく《進化設計図》辺りだろうと思われていただけに多くのプレイヤーを驚かせた。
中核のカードだったアポロが1枚しか入れられなくなったためにデッキの安定性も大きく落ち、アポロデッキの使用者はリペアパーツで補うかデッキ自体の解体を強いられている。

このタイミングで殿堂入りになった理由として、一説には次シリーズの王道篇で発売する「いきなりつよいデッキ 攻めの王道」がデュエマ初心者をターゲットにした【赤単速攻】で構築されていて、それ以上の動きが可能なアポロと当たってはデッキを買った初心者が離れてしまう事を公式が危惧したのでは?と推測されている。


相性の良いカード 🜚

カチコミ入道 <バトライ.鬼> C 火文明 (3)
スター進化クリーチャー:アーマード・ドラゴン/フレイム・コマンド/鬼レクスターズ 6000
スター進化:レクスターズまたは火のクリーチャー1体の上に置く。(このクリーチャーが離れる時、かわりに一番上のカードが離れる)
W・ブレイカー(このクリーチャーはシールドを2つブレイクする)
このクリーチャーが出た時、タマシードから進化していれば、相手のクリーチャーを1体選んでもよい。その選んだクリーチャーとこのクリーチャーをバトルさせる。

王来MAXで登場した《爆竜勝利 バトライオウ》の鬼レクスターズ
進化クリーチャーかつ種族ドラゴンコマンドも併せ持っており、侵略元としての適性は抜群。
このクリーチャーの攻撃時に超神羅星ともう1体で同時侵略すれば、有効なcipで相手の盤面を荒らしつつメテオバーンも3枚達成となる。
また、タマシードから進化していれば相手との強制バトル効果が発動でき、自身のパワーも6000と軽量級なら軒並み蹴散らせるため、侵略とメテオバーンを使うにあたって邪魔な相手クリーチャーを事前に処理できる点でも優秀である。

ちなみに記事冒頭の一文は、アビス・レボリューション第3弾で再録されたこいつのフレーバーテキスト
鬼レクスターズ&ドラゲリオンという何の接点もなかった2体が同じデッキで活躍し続けた結果、こうして背景ストーリーでも繋がりが生まれるのもデュエマの醍醐味だろう。

新爆竜 GENJI・XX VR 火文明 (4)
NEOクリーチャー:アーマード・ドラゴン/フレイム・コマンド/ビートジョッキー 7000
NEO進化:火のクリーチャー1体の上に置いてもよい。(クリーチャーが下にあれば、これをNEO進化クリーチャーとして扱う)
NEO進化クリーチャーとして召喚する場合、このクリーチャーの召喚コストを1少なくする。
W・ブレイカー
このクリーチャーが攻撃する時、相手の「ブロッカー」を持つクリーチャーを1体破壊する。

爆竜 GENJI・XX》が新たにNEOクリーチャーとなった転生版
カチコミ入道と同じくドラゴンとコマンドを併せ持ち、進化クリーチャーとして召喚すれば3マナで召喚できるので侵略元のポテンシャルはあちらと同等にある。
加えてアタックトリガーでブロッカーも除去できるので、相手に侵略を阻止されずに比較的安定して超神羅星に繋げられる。
というか2枚とも同じ弾に収録されたため、デザイナーズコンボとして意図されていると思われる。
しかし、除去できる範囲はカチコミ入道の方が広くcipで発動も安定しており、5枚目以降のカチコミ入道として採用される事が多いようだ。

轟く侵略 レッドゾーン LC 火文明 (6)
進化クリーチャー:ソニック・コマンド/侵略者 12000
進化-自分の火のクリーチャー1体の上に置く。
侵略-火のコマンド(自分の火のコマンドが攻撃する時、自分の手札にあるこのクリーチャーをその上に重ねてもよい)
T・ブレイカー
このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、一番パワーが大きい相手のクリーチャーをすべて破壊する。

原点にして頂点の侵略者
上で挙げた2体から超神羅星と同時に侵略すれば、cipによって相手の場を壊滅させる事が可能。
更には《覇王る侵略 ドレッドゾーン》《禁断の轟速 ブラックゾーン》等々、レッドゾーンの派生カードはいずれも強力な侵略持ちが揃っており、合わせて複数採用されている。

詳しくは個別項目を参照。

進化設計図 R 自然文明 (2)
呪文
S・トリガー
自分の山札の上から6枚を表向きにする。その中から進化クリーチャーをすべて自分の手札に加え、それ以外のカードを好きな順で自分の山札の一番下に戻す。

山札の上から進化クリーチャーを手札に加えられる呪文。赤緑型で使用される。
超神羅星のデッキは自身を始めとして進化クリーチャーの割合が非常に高く、わずか2マナで最大6枚も引けるこのカードはドローソースとして大変重宝する。
地味にS・トリガー付きなのも嬉しい。

エボリューション・エッグ UC 自然文明 (2)
呪文
S・トリガー(この呪文をシールドゾーンから手札に加える時、コストを支払わずにすぐ唱えてもよい)
自分の山札を見る。その中から進化クリーチャーを1体選び、相手に見せてから自分の手札に加える。その後、山札をシャッフルする。

デッキからピンポイントで進化クリーチャーをサーチできる呪文。同じく赤緑型で使用される。
進化設計図が爆発力ならこちらは安定性が売りであり、メテオバーン発動にあたって手札に欠けているパーツを直接拾えるのは大変心強い。
ただし1:1交換なので手札の総数は増やせず、ドローソースとしての有用性はあちらに譲る。


関連カード 🜚

超神星アポロヌス・ドラゲリオン SR 火文明 (6)
進化クリーチャー:フェニックス/ティラノ・ドレイク 15000+
進化GV−自分のドラゴン3体を重ねた上に置く。
T・ブレイカー
メテオバーン:このクリーチャーが攻撃する時、このクリーチャーの下にあるカードを1枚墓地に置いてもよい。そうしたら、このクリーチャーに「パワーアタッカー+15000」と「ワールド・ブレイカー」を与える。
相手は、このクリーチャーを選ぶ時、自身のマナゾーンにあるカードをすべて墓地に置く。

元ネタ。
超神羅星とはコスト・打点・パワーが共通していて、メテオバーンのワールド・ブレイカー付与については攻撃時のシールド全壊として、3体の進化元を必要とする進化GVについてはメテオバーンの必要枚数でそれぞれ再現されている。
究極進化の「神羅」であると同時に進化元が実質3枚必要な点で「超神星」の要素も兼ね備えており、まさしく冠詞の「超神羅星」を体現したクリーチャーなのだ。

超神星アポロヌス・ドラゲリオン(プレイス版) SR 火文明 (6)
進化クリーチャー:フェニックス 30000
進化GV-ドラゴン3体
シンパシー:ドラゴン
ワールド・ブレイカー
メテオバーン3:攻撃する時、このクリーチャーの下にあるカード3枚を墓地に置いてもよい。そうした場合、相手のシールドをすべてブレイクする。
相手がこのクリーチャーを選んだ時、相手のマナゾーンにあるカードをすべて墓地に置く。

また、能力的にはTCG版から大幅なテコ入れがなされたプレイス版の方が近い。
こちらもメテオバーンで全シールドをブレイクできる他、種族からティラノ・ドレイクが削除され、パワーアタッカー+15000が無くなって素のスペックに追加されている。
特にドラゲリオンの象徴でもあった選ばれた際の全ランデスが超神羅星では大幅に弱体化しているが、これについては緩くなった召喚難易度に対して強すぎると判断されたのだろう。
…もし併せ持っていたらどうなってたかはこちらのドラゲリオンが実証している。

詳しくは個別項目を参照。


余談 🜚

  • 究極進化クリーチャーであるにもかかわらず種族ルナティック・エンペラーを持っていない珍しいクリーチャー。
    ドラゲリオンは元々太陽を司っており、究極進化の力は「衛星ラムーン」から与えられたものであるため、月と太陽を併せ持った存在となった。
    「超神羅~」は本来ルナーズ・サンガイザーの命名法則なのだが、究極進化MAX版アポロヌス・ドラゲリオンが登場した場合どうなるのだろうか。


  • イラストでは頭部に超神星の方のドラゲリオンが上半身だけ乗っかっており、超神羅星が途方もない大きさである事がうかがえる。



追記・修正は何者かに自我を侵略される悪夢を見てからお願いします。

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最終更新:2024年11月19日 20:52

*1 画像出典:pixiv イラストレーター北熊 (ほくゆう)氏 『【デュエル・マスターズ】超神羅星アポロヌス・ドラゲリオン』 2021年11月17日掲載 https://www.pixiv.net/artworks/94200081 ©Wizards of the Coast/Shogakukan/Mitsui-Kids