登録日:2022/02/08 Tue 18:14:43
更新日:2025/04/11 Fri 10:07:22
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G・ストライクとは、シールドから手札を加える時に相手に見せることで発動する能力!
クリーチャー1体の攻撃を止めつつ、見せたカードはそのまま手札に残るので、超おトクだぞ!!
解説
王来篇から登場している
キーワード能力。
この能力を持つカードをシールドゾーンから手札に加える際に、カードを相手に見せれば相手のクリーチャー1体をターン中限定で攻撃できない状態にする。
なお、シールドを手札に加えるという動作が必要なのでシールド焼却などの手札以外にシールドを送る効果に対しては起動することは不可能。
要はシールド攻撃時の防御手段的な能力。
S・トリガー、
S・バック、
ニンジャ・ストライク、革命0トリガーなどに続く
相手ターン中の抵抗手段となる。
能力が出た時期が王来篇であるため、
レクスターズや
ディスペクターにこの能力を持つカードが多い。
そしてレクスターズとディスペクター・
ディスタスという背景ストーリー的に敵対関係にある両陣営に存在しているため、特定の集団による固有の戦法という設定の訳ではないようだ。
何なら
前シリーズの
ラスボスだった
鬼札王国の首領もちゃっかりこの能力を得ていたりする。
このような能力が登場した理由としては、開発曰く「
序盤の足場固めや後半のフィニッシャーなどのカードに使えるタイミングを増やしていくデザインを試みた」とのこと。
察するに、小型クリーチャーやフィニッシャーのインフレによる高速化が止まらない
ゲームスピードの全体的な低速化を狙ったようだ。
また、王来篇の新種族は専用能力として破壊耐性を得ているため、S・トリガーなどによる除去が通じにくいことから「除去をしない防御手段」が必要となったからとも推測されている。
防御手段としての特性
従来のS・トリガーを初めとしたカードにない強みがある一方、防御的には心許ないという欠点も目立つ。
▽長所
手札を消耗しない
能力の起動には手札に加わるカードをただ見せるだけなので、手札を消耗しない。
S・トリガーは手札に加えたカードをそのまま使い、やS・バックは能力の起動と同時にカードを墓地に置くため、シールドをブレイクした際の手札の増加と言う
アドバンテージは発生しない。
カードを見せるという都合から相手に情報を与えることになるが、攻撃を止めることを考えれば特に痛手にはならない。
ロック能力の影響を受けない
S・トリガーやニンジャ・ストライク対策として使われやすいクリーチャーや呪文の使用を封じるロック系統の能力にも強い。
上述したようにG・ストライクはバトルゾーンで使う訳でもなければ、召喚や唱えると言った動作をする能力でもないためである。
基本的に詰みになりやすいロック状態で防御を出来るという意味では、G・ストライクは貴重な存在とも言える。
▽短所
カウンターとして強く機能する訳ではない
所詮はクリーチャーを1体足止めするだけなので、S・トリガーなどと比べると除去やドローなどでアドバンテージを稼げる訳ではない。
「カウンター」と言うよりは、あくまでも「足止め」「その場しのぎ」というレベルでしかない。
G・ストライクはカードのオマケ的能力であり、この能力にデッキの主要な防御戦略を安易に頼るのは危険と言える。
特にG・ストライクの登場時点でのDMのゲームの攻撃のインフレは凄まじい勢いにあり、1体を行動不能にしたからと言って焼け石に水にすらならない状況と言うパターンもかなり多い。
現にS・トリガーなどの防御カード自体がインフレに付いていけていないのではないかと言う議論も出ている程である。
王来篇における同様の新能力であるスター進化やEXライフなどを初めとする除去耐性能力には刺さる一面もあるが、結局刺さったところですぐに形勢を逆転させる力を持つ派手な能力ではない。
ダイヤモンド状態には通じない
《
ダイヤモンド・カッター》のような「攻撃が不可能な状態を
無効化にする」カードを使われた場合、G・ストライク能力で指定しても受け付けなくなってしまう。
この場合は相手にG・ストライクで相手にカード情報を公開しても見返りがないため、公開しない(使わない)だけ情報を隠せる分だけマシという事態になる。
救いとしては
ダイヤモンド系の能力がそこまでメジャーな部類の能力・戦略ではないため、
無効化されるような状況に陥る可能性は高くないという点だろう。
特にダイヤモンド系は基本的に一斉攻撃を仕掛けるためにクリーチャーを並べる戦略になりやすいため、並べる暇も満足に確保できない程にインフレで高速化した環境では分が悪い。
一方でG・ストライクの使用率の増加によってダイヤモンド化を再評価する意見も見当たるため、警戒するに越したことはない。
リメイク版
王来篇がオールスターシリーズと言う事情もあって、王来篇以前に登場したカードにG・ストライクを付与してリメイクしたカードが多く出ている。
20周年のスタート商品であるDMSP-02「
超獣王来烈伝」は、人気クリーチャーのG・ストライク付与によるリメイクがコンセプトとなっている。
これらのリメイクカードは元のカード名に「GS」か「Re:」を挿入するという命名ルールがある。
クリーチャーはGS、呪文はRe:が与えられる傾向が強いが、必ずしもそう決まっている訳ではない。
リメイクされるカードは主に以下のようなパターンが見られる。
聖霊王アルファディオス GS P 光文明 (10) |
進化クリーチャー:エンジェル・コマンド 15500 |
G・ストライク(このクリーチャーを自分のシールドゾーンから手札に加える時、相手に見せ、相手のクリーチャーを1体選んでもよい。このターン、そのクリーチャーは攻撃できない) |
進化:エンジェル・コマンド1体の上に置く。 |
T・ブレイカー |
誰も、光以外のクリーチャーを召喚したり、光以外の呪文を唱えることはできない。 |
例えばこのアルファディオスGSは、従来の《
聖霊王アルファディオス》にシンプルにG・ストライクを加えたスペックとなっている。
要はアルファディオスの完全上位互換となり、デッキへの投入は従来のアルファディオスに代わってGS版が優先されることになる。
一応元のカードもデッキにおける5枚目以降として使う所謂「8枚体制」も考えられるが、デッキの枠を多く奪うこの戦略を取るデッキは見かけにくい。
リメイクされているカードの中には既に
ツインパクト版が登場しているカードもあり、3種類使ったデッキにおける疑似的な12枚投入もやろうと思えば可能。実用性は薄いが。
◇調整版
一角魚 GS C 水文明 (4) |
クリーチャー:フィッシュ 1000 |
G・ストライク(このクリーチャーを自分のシールドゾーンから手札に加える時、相手に見せ、相手のクリーチャーを1体選んでもよい。このターン、そのクリーチャーは攻撃できない) |
このクリーチャーが出た時、相手のクリーチャーを1体選び、持ち主の手札に戻す。 |
G・ストライクを得た代わりに元ネタから失った要素もあるという所謂「調整版」的リメイク。
任意の有無や種族の違いと言う僅かな変更の場合もあれば、能力自体が別カードに近いレベルで大きく変わるという場合もある。
ここで例として示している《一角魚 GS》は一見すると元ネタの《
一角魚》の強化版に見えるが、実は「任意から強制化」「
バウンス対象が相手のみ」などの弱体化も受けており、総合的なスペックは元ネタよりも強いという訳でもない。
G・ストライクを得た代わりに失った能力によっては、リメイク版がただの弱体化と皮肉られてしまう。
その代表例が《
「俺」の頂 ライオネル GS》で、G・ストライクと引き換えに
ゼニス特有の召喚時限定cipを失うという調整だったことから大きな批判を呼んだ。
主なカード
天紅連結 シリディアン R 光文明 (11) |
クリーチャー:ディスペクター/エンジェル・コマンド/アーマード・ドラゴン 12000 |
G・ストライク(このクリーチャーを自分のシールドゾーンから手札に加える時、相手に見せ、相手のクリーチャーを1体選んでもよい。このターン、そのクリーチャーは攻撃できない) |
EXライフ(このクリーチャーを出す時、自分の山札の上から1枚目をシールド化する。このクリーチャーが離れる時、かわりにそのシールドを墓地に置く) |
ブロッカー(このクリーチャーをタップして、相手クリーチャーの攻撃先をこのクリーチャーに変更してもよい) |
T・ブレイカー(このクリーチャーはシールドを3つブレイクする) |
フェアリー・Re:ライフ C 自然文明 (2) |
呪文 |
G・ストライク(この呪文を自分のシールドゾーンから手札に加える時、相手に見せ、相手のクリーチャーを1体選んでもよい。このターン、そのクリーチャーは攻撃できない) |
自分の山札の上から1枚目をマナゾーンに置く。 |
《
フェアリー・ライフ》のS・トリガーをG・ストライクに変えたリメイクカード。
自然単色の2コストマナブーストはこれまでにも出ていたが、フェアリー・ライフ同様に相手ターンでも起動可能なマナブーストと言う点が非常に大きい。
情報公開時点から大きく話題を呼び、序盤のマナブーストの手段において大きな転換点となったカードである。
ミノガミ <サガ.Star> SR 水/自然文明 (5) |
スター進化クリーチャー:グランセクト/クリエイター/レクスターズ 9000 |
G・ストライク |
このクリーチャーを「G・ストライク」で相手に見せた時、自分の山札の上から1枚目を表向きにする。それが進化ではないレクスターズなら出してもよい。そうしたら、このクリーチャーをその上に置く。 |
スター進化:レクスターズ、水のクリーチャー、または自然のクリーチャー1体の上に置く。 |
W・ブレイカー |
このクリーチャーが出た時、相手のクリーチャーを1体選んでもよい。その選んだクリーチャーとこのクリーチャーをバトルさせる。 |
このクリーチャーがバトルに勝った時、カードを1枚引いてもよい。 |
クリエイターを持つスター進化のレクスターズ。cipによるバトル誘発やバトル勝利時の任意ドロー効果も持つ。
G・ストライクも所持しているが、G・ストライクでこのクリーチャーを見せれば山札の上からレクスターズの踏み倒しとこのクリーチャーへの進化が可能。
踏み倒しとバトル誘発によって、G・ストライクがS・トリガーレベルのカウンターとして機能するという点で非常に面白いカード。
一方で、進化クリーチャーが戦力のレクスターズにおいて非進化を多く投入するレクスターズデッキを要求されるという一面もあり、プレイヤーのデッキ構築力と運が求められるクリーチャーでもある。
王来篇ラスボス。
三枚のキング・セルが合体したクリーチャーだが、G・ストライクを使ったときに使える能力を持つ。
詳しくは項目参照。
補足
- S・トリガーやS・バックなどと同時に使えるというテクニックもある。
例えばG・ストライク所持のカードが何かしらの能力でS・トリガーを得ていてもG・ストライクを起動は出来るし、手札に加わったG・ストライク所持のカードをS・バックで手札から捨てる対象にしてもG・ストライクは使える。
- 実はG・ストライク所持のクリーチャーは「クリーチャーの効果で選ばれない」的なアンタッチャブルを無視して選んで止めることが出来る。
これはルール上ではG・ストライクは手札で誘発する扱いであるため、アンタッチャブルの効果が及ぶ「バトルゾーンにいるクリーチャーの効果」として発動しないためである。
ただし、「呪文の効果で選ばれない」的なアンタッチャブルは呪文のG・ストライク所持カードは影響を受けてしまう。これは呪文がどのゾーンでも発動することに加えて、G・ストライクが呪文の効果として扱われるためである。
また「相手がクリーチャーを選ぶ時にこのクリーチャーは選べない」という、特にカードタイプを指定していないアンタッチャブルにはG・ストライクは完全に受け付けられないので注意が必要。
- G・ストライクメタは非常に少なく2024年時点で《覇帝なき侵略 レッドゾーンF》のみ。
追記・修正はG・ストライクで相手のクリーチャーの攻撃を封じてからお願いします。
最終更新:2025年04月11日 10:07