魔族(魔法陣グルグル)

登録日:2024/05/16 Thu 17:43:56
更新日:2025/03/13 Thu 13:32:01
所要時間:約 6 分で読めます




この項目では『魔法陣グルグル』『舞勇伝キタキタ』『魔法陣グルグル2』に登場する「魔族」について解説する。
タテジワネズミといったモンスターについてはこちらを参照。


概要

同シリーズに存在する種族兼人種であり、モンスターと同じく人間と敵対する存在。
その実態は世間的には忌み嫌われている闇魔法に傾倒し、魔界に飲み込まれた元人間。外見や生態は人間の頃のままであることが多い。中には魔界出身の魔族もいる。
基本的にモンスターと共生しているが、魔族は魔族で独自の社会を築いている模様。
契約によって人獣だけでなく高等な悪魔をも使役可能なほど魔力と知性が高いため、組織においては幹部ポジションを任されていることが多く、性格もどちらかと言えばシリアス寄りである。おかげでニケたちのボケに振り回されまくる。

元人間のためもちろん意識疎通は可能で、個人~数人レベルであれば和解や共存はできなくもない。中には人間に恋心を抱く者もいるが、
上記の通り基本的に人間と敵対する姿勢を取っているため、大多数の人間からはモンスターと並んで嫌悪の対象であり、『グルグル2』では魔族の村スニフィルが人間によって焼き討ちにされる*1という、作風に反したショッキングな事件が起きている。

…が、設定がアバウトなことでも有名な本作。魔族についてもよくわからないことが多い。
そもそも魔族なのかモンスターなのかよくわかってない敵キャラもいる。
本作のモンスターは初登場の際にメッセージウインドウに「悪魔」「人獣」「幻獣」と表示されたり「自分(の種族)は○○だ!」とはっきり名乗ったりするので、おそらく「そういった描写が無く、人間と変わらない容姿の敵キャラ」が魔族なのだと思われるが、「魔界に馴染むと悪魔になる」という設定があるため、悪魔の中にも元人間がいることになる*2。ややこしい…。

グルグルにおける「魔界」

ルンルン曰く「この世と魔界は重なりあっている表と裏」とのことで、
モンスターのいる場所、古いドアや窓、塔やダンジョンは魔界とこの世の境目が薄くなっているという。
闇魔法の使い手としては「魔界を見れるようになる」ことが一人前の証らしく、あちら側の住人に対してこちらのレベルが高ければ適当に挨拶しておけば特に問題はないが、人間が魔界に入ったら帰ってこれる保証は無いともされている。

魔族一覧

・魔王ギリ
CV:笹岡繁蔵(1期)/大友龍三郎(1期・2期)/銀河万丈(3期)

魔法陣グルグル』のラスボス。かつてミグミグ族によって封印されたが、300年の時を経て復活した魔王。
ラスボス」「魔王」の名に相応しい力を持つが、その出自については「闇の世界に足を踏み入れ、強大な力を手にした魔術師らしい」とあるだけで謎が多い。魔族と判明したのも『魔法陣グルグルランド+』でのこと。
上司としてのスタンスは「失態した部下は僻地に左遷。その代わり軍門に下るのであれば誰でも受け入れる」というもので、復活を祝うパーティーが開かれたり、再度封印された後の『グルグル2』でもギリの敵討ちを望む者が現れるなど、人望はとても厚い。

詳細は項目参照


・カヤ
CV:納谷六朗(1期・2期)/飛田展男(3期)

作中で最初に登場した魔族。こわい顔が特徴の老人。
ギリ軍でも1、2を争う魔法のプロであり、『グルグル2』では「闇魔法最高峰」とも評される実力者。
年老いているにもかかわらず好敵手を求めるバトルマニアであり、全編に渡って勇者一行(特にククリ)のライバルを担う強豪である。

詳細は項目参照


・レイド
CV:鳥海勝美(1期)/久保田恵(2期)/岡本信彦(3期)

「魔界のプリンス」を自称する少年魔族。現状「魔界出身」とされている唯一の魔族。
魔族の中でもより高位にあるようで、まわりからは「坊っちゃん」「レイド様」と呼ばれている。
実力は間違いなく高いのだが、キザでクサくてヘタレでビビりなナルシストなのでカッコ悪い印象が拭えない。
ククリに片想いしているため必然的にニケのライバル担当だが、とにかく扱いが残念なのが特徴。
一応、作者からは
マンガの定番で「主人公にはかっこいいクールなライバルを」という必然によって作られたキャラですが、ブレがないので使いやすいですね。さすが先人の知恵。
と、気に入られてはいるようだが。

詳細は項目参照

余談だが、何の因果か3代目声優の岡本信彦氏は、後に魔族を倒す勇者を演じることになる。
彼女がレイドと会ったらどんな反応するのか気になるところ。


・モンク
CV:増田陽一(2期)/てらそままさき(3期)

魔法戦略家。裏方で策謀を巡らすタイプで、本編では一切戦闘を行っていない。外見もメガネに口ひげといかにも学者風の姿。アニメ3期では肌が青色になっており人外感が増した。
レイドの指示でグルグルについても調べていたが、「変な魔法」という結論しか出てこなかった。また、ジュジュが使う魔法を「新種の魔法」と語っている。

コパール王国に伝わる秘宝「バナナムーン」を入手するべく、コパール王国の大臣にモンスターを取り憑かせて操っていた。
大臣がニケたちに敗れ、バナナムーンの入手に失敗した後は「おぼえてろっ!!」と捨て台詞を残して一度魔界に帰還。だがギリに既にイベントが終わったノコギリ山の見張り役として左遷されてしまい、ニケたちとの再戦は叶わなかった。
アニメ3期では最終決戦に参加している。


・ドンカマー
CV:山本祥太(3期)

ギリの弟子の魔法使いで、「黒い太陽」の異名を持つ。
珍しく完全に人外の姿をした魔族。普段は箱のような姿をしているが、本来の姿は太陽を模したよう巨大な怪物である。
非常に強力な石化魔法の使い手で、ジタリの遺跡近辺の砂漠化をはじめとする環境の歪みはすべてドンカマーが原因である。
石化の応用で傷ついた自身を復元するということも可能。

本編ではその石化魔法によってククリ以外の勇者一行を完封し、全滅一歩手前まで追い詰めた未曾有の強敵として描かれている。
  • 土壇場で「石化を解除するグルグル」を完成させたククリ。
  • 「かっこいいやつら」でドンカマーの注意を引いて時間を稼いだ爺ファンタジー
  • 「勇者のツッコミ」でジタリの遺跡をひっくり返したニケ。
このどれか1つでも欠けていたら『魔法陣グルグル』がドンカマーの勝利で終わっていた。
最期はひっくり返されたジタリの遺跡の下敷きとなって圧死した。断末魔はもちろん「ぐふっ」である。

アニメ3期では再生怪人枠として他のボス共々復活し、最終決戦に参加している。


・タラント

『魔法陣グルグル2』に登場。レイドの側近。
常に目元が影に隠れており、見るからにモブキャラな外見をしている。
本編での扱いもひたすらレイドに振り回されるという雑なもので、「ダメだな、このバカ王子は」と内心で毒づいてしまった。タラントもタラントでレイドからは「べつに正体を明かすわけでもなく、フツーの人だったというあんな掟破りは負けて当然」とボロクソに評されているが…。
ただ、使役していた植物型モンスター「ウラスク」は間違いなく強力で、それを従えることが可能という魔族らしさはしっかり描写されている。
38話を最後に、特に説明もなくフェードアウトした。

魔族である可能性が高い者

・ガガル

舞勇伝キタキタ』のラスボス。ギリの弟子でドンカマーと同じく石化魔法の使い手。ただしこちらはキタキタおやじが踊りで起こした風で払える。
だが尋常ならざる力の持ち主であることには変わりなく、なんと神の雷をくらってもびくともしない。

ギリ封印後の世界で新たにモンスターを率いて世界征服を目論み、なんと九割九分世界を手中におさめることに成功していたが、キタキタおやじがマインストの玉に「キタキタ踊りで世界征服」と願った影響を受けてキタキタ踊りの踊り子になる呪いを受けてしまった。
おかげでそれまでシリアス一辺倒だったのに思考が完全にキタキタおやじに侵食されてしまい、ラストバトルがキタキタ踊り対決になるという、なんとも酷い絵面に…。

実は本体はカツラ。悪魔の毛で作られたそれに自分の意識と魔力を移していたらしく、不用意にカツラを被った考古学者ウラガの体を乗っ取っていた。
カツラ単体では何もできず、最後はおやじたちによって焼却処分されている。

余談だが、『舞勇伝キタキタ』は『グルグル2』の52話以降の出来事であることが仄めかされている。ガガルとしては魔王ちゃんは隠れ蓑のつもりだったのだろうか?


・アバイジャ

『魔法陣グルグル2』に登場。魔王ちゃんの側近である魔法使い。いわゆる序盤のボスであり当人もその自覚がある。
基本的にはシリアスなキャラなのだが、ひたすらボケ倒すまわりについていけず、いつも何かに動揺している苦労人。
魔王ちゃんへの忠誠心はわりとあるほうで、彼女がデキルコに敗れた後もついていこうとした。
だが魔王ちゃんに魔法で下半身を「夢配達獣」と書かれた四足歩行の謎生物にされてしまい、一ヶ月間走り回ることになってしまった。その後の行方は不明。



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最終更新:2025年03月13日 13:32

*1 住人は避難済みだったため死傷者は0人。

*2 悪魔の中にはチクリ魔やガルリロのように人間とほぼ変わらない容姿の者もいるほか、ククリも一度悪魔化したことがある。