モスク・ハン

登録日:2025/04/27 Sun 19:07:28
更新日:2025/04/29 Tue 13:37:41NEW!
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モスク・ハンとは『機動戦士ガンダム』の登場人物。
CV:徳丸完


【概要】

地球連邦軍の技師で電磁工学を専門としている技術者。オーガスタ研究所に勤務しているらしい。
彫りの深い顔に太い唇が特徴的で、言動も何処か高圧的。
部下に多数の技術者を連れておりその腕前はかなりのもの。
…であるが科学者気質であり、誤解を招くような事を言いがちな男である。
だが決して悪人ではなく、他人に対しては非常に不器用ながらも気遣いを見せることもある。


【来歴】

主人公アムロの急成長する操縦技術にRX-78-2ガンダムがついていけなくなった第40話にて登場。
アムロ達の前に急に現れ、部下たちを連れてガンダムに何かしらの細工を始める。
それは「マグネットコーティング」と呼ばれる新技術
疑問に思うアムロに対しブライト・ノアが説明するも「ま、油を指すようなものだ」…と良く理解してない風であった。*1

その後アムロはモスクと話すが、根っからの技術者気質である彼はついつい
「今回のデータだけは何らかの方法で私の手元に届けてほしいものだな」
と漏らしてしまう。
曰くこのマグネットコーティング、碌なテストもしない机上の空論なのである。
この言い分は要するにパイロットは死んで良いとも取れる言葉である。
……のだが、戦いの中で様々な人間と接しており、そして何よりこういう科学者気質な人間の事をよく知るアムロは
「だから人の本音というのは聞きたくありませんね…」
と、怒ったり不機嫌になったりせずに呆れたような答えを返した。
モスク本人もそういう気質は自覚しているのか「全くだ」と返す。
別れ際、アムロに対して「必ず生き延びてくれよ!」と激励を込めるが、向こうからの返しはデータを持ち返すためですねというもの。
返されたモスクは「そう、そうだ」と言いながら消えていった。
このやり取りは印象深く、アムロ・レイという存在がオトナになった事を感じさせると共に、モスクも技術者気質ながら他人を全く気遣え無い存在じゃないというのがわかる。

だがモスクさん。人間的には多少問題はあれど、技術者としては本物である。
何故ならマグネットコーティングを施されたガンダムは従来から約30%という機体レスポンス向上の効果があり、その後アムロの操縦についていかないなんて事はなく、むしろエースパイロット+最新鋭機という組み合わせ相手でも圧倒するほど。
要するにライバル連れの女の子に「邪魔です!」とか言われながらテーマソングをバックにボッコボコにされた戦いの裏の立役者である。

本編で出てきたのはたった一話、それも前半パートのほんの数分であるが、それでも深い印象を与えたモスク。
たった少しのやり取りで彼の本質がわかる書き方は富野監督の手腕と言えるだろうか。



【外伝などでの活躍】

「機動戦士ガンダム ピューリッツァー」で登場。
さて、オーガスタ研究所と言えば強化人間を研究している事で有名だが、モスクはそちらの方には関わっていない。
だがグリプス戦役後に閉鎖され職なしになっただけでなく「元オーガスタの研究者」という風評が邪魔をしてなかなか再就職できず、最終的にルオ商会に拾われたようだ。
よると、あのマグネットコーティングは、本来ならガンダムNT-1を届けるつもりが叶わずに仕方なく行った「付け焼き刃」であることは認識しており悔いていた。
そういう意味でも彼は本物の「技術者」なのだろう。

ちなみに部下にはアストナージ・メドッソがいる。


モスク本人が出てこない作品でも「マグネットコーティング」が強化パーツで登場する作品もある。
が、一年戦争時の、更に「その場しのぎ」と言われたことから、基本的には運動性、機動性を上げるパーツで最も性能が低い事が多い。


【余談】

劇場版では出番が省かれている。
なのでガンダムはいつの間にかマグネットコーティングされた事となっている。

ガンダムの初期案「トミノメモ」では42話において 帯電磁波の工学的応用 の権威として登場。ガンダムを追い詰めているのがシャアのキケロガである以外は同じ役割だが、
アムロとの対話でテムからジオンのソフィアという男の理論を流してもらったことと、テムがフラナガン機関に暗殺されたことを告げる役割を持っていた。
マグネットコーティングがニュータイプと関わりが深い設定はこの頃からあったようだ。
なぜテムがおそらくフラナガン機関相手にスパイみたいなことやってるのかは不明である






今回の項目だけは何らかの方法で追記。修正してほしいものだな


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最終更新:2025年04月29日 13:37

*1 実際は関節部分に磁気を帯びさせ、磁力反発の要領でパーツ同士を『浮かせて』摩擦を減らして駆動を滑らかにするので、あながち間違ってはいないのだが。