サポートカード(ウマ娘 プリティーダービー)

登録日:2025/05/05 Mon 21:03:13
更新日:2025/05/07 Wed 11:35:23NEW!
所要時間:約 35 分で読めます






ここではCygames制作のアプリゲーム、『ウマ娘 プリティーダービー』に登場するサポートカードについて解説していく。


+ 目次


◆概要

ウマ娘のメインモードと言える育成において重要要素となる存在がサポートカードである。

まずは育成シナリオ、次いで育成するウマ娘を1人選択することになるのだが、
その次に決定すべきがシナリオ内で育成ウマ娘のサポートをしてくれる6人のウマ娘もしくは友人キャラを、サポートカードのデッキ編成という形で選択することになる。
サポートカードにはスピードや根性といったシナリオ内で得意とするトレーニング、各サポカごとに設定された各種効果や固有効果、取得可能なスキルなどがそれぞれ設定されており、
より強力な効果や育成方針にあったスキルを持つサポートカードを吟味し、方針に沿ったデッキを編成するのが重要になる。

基本的には自分で持っているサポカを選択して編成するのだが、6枚の内1枚だけは「フレンド枠」という特別枠となっており、
他のトレーナーが代表としてしているサポカをレンタルする形で編成することが可能となっている。
使用は任意なので手持ち6枚自前で埋めきることも可能。

サポートカードにはそれぞれ固有のイベント(サポカ固有の連続イベントとキャラ単位で設定されている共通イベント)が設定されており、
育成シナリオ中にランダムに発生することで育成ウマ娘に様々な効果をもたらしてくれる。*1
育成の実用面のみだけでなく、各サポカのウマ娘を掘り下げる多種多様なイベントが満載のため、それらを見て楽しむというのも一興。

また、各サポカにはそれぞれに絆ゲージというものが設定されており、一緒にトレーニングをしたりイベントを見たりすることで上昇していく。
そして一部のサポカを除き絆ゲージが80以上のサポカと共に得意トレーニングを行うと友情トレーニングが発生。
通常よりも大幅なステータスアップを得ることができる。
育成においてはシナリオ毎に多少の差異はあれど、基本的には如何に絆ゲージを素早く貯め、多くの友情トレーニングを踏めるかが、強力なウマ娘を育成できるかのポイントの一つといっても過言ではない。

そして最大の注意点として、育成するウマ娘と同じキャラのサポートカードは編成することができない。
このため、サポートカードで破格の練習性能だった場合にその恩恵を受けられなかったり、それ以上に厄介なのが対人戦でも必須クラスの加速スキル等がそのサポカでしか入手できない(≒他に入手できるサポカがあったとしても既に力不足)or一部育成ウマ娘の覚醒スキルでしか持っていないために、スキルに大きな制約を課されてしまうウマ娘が出てしまったりもする。
後者の具体例をいくつか挙げると…

  • 逃げ・長距離の加速スキル「万里一空」を入手できるSSR賢さ【緋色の君へ風が吹く】ダイワスカーレット
  • マイルの前方脚向け加速スキル「ハイボルテージ」を入手できるSSR根性【優しい月】ゴールドシチー
  • 逃げ序盤の加速スキル「先手必勝」を入手できるSSRスピード【波間のオフショット】スマートファルコン

等が存在する。
そもそもサポートカードの傾向自体が選出されたウマ娘と同系統の距離・脚質に合わせたコンセプトに沿っているというパターンが非常に多いため、上述のように対象サポカが非常に強力だったり希少なレアスキルを持っていた場合、「その恩恵に一番預かりたい対象ウマ娘が割を食う」ということがしょっちゅう発生していたりする。

◆サポカの種類

  • スピード、スタミナ、パワー、根性、賢さ
シナリオ内での基本トレーニング5種類のどれかを得意とするメインとなるサポカ。
上述のように対応するトレーニングに配置された際に友情トレーニングを起こすことができる。

+ 得意トレーニングごとのあれそれ
  • スピード
スピードはこのゲームにおいて最も重要なステータスである。初期の「バクシン育成」に代表されるように、最悪これさえ十分なら誤魔化しがきく場面も多く、対人コンテンツでは他のステータスをどこかしら切り捨てることはあってもスピードをあえて切るということは絶対にない。
スピードのカンストを目指すにはスピードサポカはほぼ必須であり、ほとんどの時代において最も評価の高いカテゴリーである。
実際、SSRサポカの種類自体も多いうえ、環境の節目に登場してきた強サポカもスピードサポカが圧倒的に多く、運営サイドもゲームバランスに自覚的な印象を受ける。
そのためインフレも早く、環境トップの更新ペースが他とは段違い。
ただし重要性の高さから複数枚積むことが多いため、手持ちの中で型落ちになっても2枚目・3枚目として採用候補になるので、活躍寿命が短いかというとそういうわけでもない。

  • スタミナ
スタミナは逆に、必要十分さえあればいいステータスである(あった)。そのうえ、回復スキルでカバーすることが可能である。
そのため長距離目的の育成以外だと軽視され、少なくともマイル以下のレースを目的とした育成では(査定稼ぎ狙いでもなければ)ほぼ不要。
多少インフレしてきた時期だと、「スタミナは1200あればいい」という目標のもと、因子などの上乗せとパワーサポカで誤魔化されてしまうケースもあり、評価がかなり低かった時期もあった。
しかし、「スタミナ勝負」が実装のちテコ入れされたことで、長距離戦ではスタミナサポカを入れカンストを狙う価値が高くなったのもあって復権している。

  • パワー
下記の根性と違ってパワー自体は初期からそれなりに重要なステータスであったものの、時代ごとの評価の変動が激しかったりする。
アプリ初期からアオハルシナリオ時代くらいまでは上述のようにスタミナ自体が軽視されがちなことも併せ、スピードでカバーしつつパワーサポカを積んでそのついでにスタミナを稼げればお得、みたいな感じであり、実際にSSRパワーウオッカやSSRパワーライスなどが多用されていたといえる。

しかし、第3のクライマックスシナリオでは(これはパワーに限らずスピードもそうだったが)所謂「根性育成」が主流となり「レースボーナスをひたすら高めて根性トレーニングの上振れでスピードとパワーは稼げばいい」なんて極端な時代になり、続くグラライ、グラマス、ラークといったシナリオではシナリオギミックによるトレーニングのインフレ、スタミナ勝負の追加によるスタミナの重要性の上昇などもあり、「パワーはスピードを複数枚投入してその余剰で稼げばいい」という状態が多かったことからこの頃まではパワーサポカ自体が冬の時代と言えた。

が、4年目のUAFシナリオではトレーニングの大幅変化からスピードトレーニングではロクにパワーを伸ばせなくなったことからパワーサポカが一気に復権、後の野菜シナリオ、メカシナリオなどでもスピード以外のサポカは状況に応じてバランスよく投入する方がステータスが伸びやすいため*2やはり価値はそのまま。

更に後の5年目におけるレジェンズシナリオではスピサポ3枚編成というかなり極端な編成も見られるため価値が少し落ちたものの、依然として中距離以下の育成では普通に編成されている。

  • 根性
初期の頃は根性が半ば死にステータスであり、そのため根性サポカというだけで見向きもされない時代がしばらく続いた配布ウララ蹄鉄化を招いた原因の一つ。
それを示す例として、初期実装SSRながらトレーニング効果アップ15%を有していた【飛び出せ、キラメケ】アイネスフウジンは例外的に多少評価されていたものの、
評価されているのはトレーニング効果……つまり友情トレーニングは不要なので、得意率アップが追加される直前のLv44で止めておくという運用がされていたほど。
追い比べシステムの導入によって有意義なステータスになったことや、インフレに伴って根性を稼いでおく余裕も生まれてきたことから復権。
根性トレーニングはスピード・パワー・根性と3つのステータスが上がる唯一のトレーニングであるというのも大きな利点で、根性サポカ複数で数字を稼ぐ「根性育成」が主流になった時代も存在し、根性サポカを集めてこなかった大半の層に編成を悩ませた。
逆に「根性はスタミナトレで稼げばいい」という理由で除外される場合もあるが、スタミナ・パワーと同じくらいの地位は得たと言えるだろう。

  • 賢さ
賢さというステータス自体は初期から現在まで軽視されがちだが、賢さトレーニングは体力を消費せず回復するという唯一無二の特徴や、賢さは賢さトレでしか稼げないという仕様上1枚は入れないと穴になりがちなことから、スピードに次いで安定した評価をされているカテゴリー。
そのため、スピードほどではないが強サポカの実装が目立つ。


シナリオと育成方針に応じてこの5種類をどのような配分で編成するかは育成開始前における肝と言えるだろう。

  • 友人
上記5種類とは完全な別タイプとなる特殊なサポカの一つ。
友情トレーニングは発生しないものの、共にトレーニングをして固有イベントを発生させることで、
各サポカに対応するキャラとの固有のお出かけイベントを行えるようになる。
通常のお出かけと比較して体力を大幅に回復させたりやる気をアップで来たりする他、
SSRの場合はお出かけイベントを最後まで見届けることでレアスキルも取得できる。

基本的には新シナリオ実装時に登場するシナリオ内でのメインとなるオリジナルキャラクターのサポカが実装されるという形が殆どで、
最新シナリオのギミックに直結する重要なサポカであることも大半。

  • グループ
上記6種類以上に特殊なタイプのサポカであり、基本5種類と友人タイプの特徴を併せたような性能。
通常のサポカと同じく絆ゲージを上げるだけでは友情トレーニングを起こすことができないが、
代わりに各サポカの固有イベントやギミックを起動することで「情熱ゾーン」という特殊なバフをかけてくれる。
これが持続している間は何と「配置されればどのトレーニングでも友情トレーニングを発生させる」という非常に強力な効果を持つ。
友人タイプと同じでイベントを進めることで固有のお出かけも発生し、完走することでレアスキルが取得できるのも同様。

しかし、グループに指定されているメンバーのウマ娘育成やその他のサポカ、
もしくは一部シナリオでのリンクと被る場合などでは編成自体が不可能という大きいデメリットもある。*3

◆入手方法と強化について

基本的には育成ウマ娘と同様に、ジュエルを消費して回すことのできる「サポートカードガチャ」によって入手できるほか、
定期的に開催されるストーリーイベントやアニバーサリーイベントのミッション達成報酬、映像作品や外部コラボでの特典といった方法で入手できる特殊なサポカも存在している。

サポカにはそれぞれ「レベル」と「上限解放」が設定されており、入手したばかりのサポカはレベル1で、そのまま育成に用いても殆ど有効な効果を発揮できない。
ゲーム内アイテムである「マニー」と「サポートポイント」を消費してレベルアップさせることで、段階に応じてサポカが持つ効果を解放・効果の強化を行えるようになっている。

だが、入手したばかりのサポカは上限が設定されており、そのままだと一定の段階でレベルアップが強制ストップとなってしまう。
このリミッターを外すのが所謂上限解放であり、基本的には同種のサポカを入手することで1枚につき1段階ずつ上限解放が行える。(例外については後述。)
上限解放を全て行うには同じサポカを素体込みで5枚ものサポカを入手する必要がある。
特に最高レアリティのSSRサポカは通常ガチャの出現率が通例0.75%(ピックアップ対象時)と5枚分入手するのは並大抵の苦労では足りず、色んな意味でトレーナーを悩ませる存在といえる。

また年数を重ねたベテランのトレーナーならともかく、積み重ねの少ない新人~若手トレーナーは、どうにか苦労してサポカの入手と上限解放を進めても、肝心のレベルを上げるマニーやサポートポイントが足りないなんていう別の問題にぶち当たったりも。
特にマニーはサポカのレベル上げ以外にもウマ娘の覚醒レベルやヒントレベルのアップにも大量に必要なため、恒常的な不足に陥りやすい。

◆サポートカードのレアリティ

レアリティはR、SR、SSRの3種類が存在しており、更にSSRはガチャ産かそれ以外かで性能が大きく異なるのも特徴。

R

サポカガチャを回すと基本的に大量に手に入れることができる銀色枠の最低レアリティのサポートカード。
基本的には各ウマ娘や友人キャラのオーソドックスな正面立ち絵のイラストで、名称も「トレセン学園」で共通。
レベルも20~40と低く、連続イベント発生回数も1回だけ、サポカ毎の固有効果も持っていないなどレアリティ相応の性能しかない。
使う意味はほぼなく、そのためここアニヲタwikiや外部の各種攻略サイト含め、一部を除いてRサポカの詳しい性能について解説されていることはほぼ皆無。

というわけで認識していない人も多いかもしれないが、基本的にそのキャラの初出サポカを元にした性能になっている。
なのでRならではの特徴というのがそもそも無いのである。そういう意味でも解説する意味がなかったりする。

……ただ、使い道がないと言ったが例外もあり、それはシナリオリンク友人のR版
Rでもシナリオリンク自体は利用でき、完凸Rなら諸々加味して無凸SSRと同等~少し有利くらいの性能があるため、「友人サポカを凸る(あるいは1枚目を引く)ことはできないが、レンタル枠を友人に使いたくない」時の代用として本格的な育成でも有用となっている。
特にコレに至ってはSSRが完凸未満の場合は明確にR完凸の方が上回っていたのである。

イラストは上記の立ち絵の他、シナリオ中で使用されている背景絵(主にトレセン学園の各施設)をそのまま背景に使っているが、キャラによって場所、更には同じ場所でも季節や時間帯などが異なっている場合もあり、見比べてみると面白いかもしれない。
例えばスペシャルウィークは三女神像前、サイレンススズカは廊下、トウカイテイオーは校舎正面。
また、同じ屋上が背景になっている複数のウマ娘の中でアドマイヤベガとネオユニヴァースは時間帯が夜、オルフェーヴルは夕方になっている、といった具合。

SR

中間レアリティの金枠サポカで、10連ガチャを引くと最低保証として必ず1枚以上は入手可能。
レベル帯は25~45、ここからサポカ毎の固有名称や固有効果が備わり、専用の連続イベント(2回)が発生するようになる。
性能については正直ピンキリであるが、ここから本格的な育成においても使用が推奨されるようになる。

アプリ開始1年目~2年目くらいまでは対人戦上位を狙うような層の間でも使われるサポカがいくつか見られていたが、
年数を重ねてサポカ全体の種類の増加やSSRサポカの性能インフレ、それに対してSRサポカの性能はほぼ横這いであること、
旧型の有用ガチャ産SSRを入手できる施策の増加*4といった事情などが重なり、現在ではSRサポカを本格的な育成で使うことはまず考えられなくなった。
そういう意味ではこちらもインフレの波に飲まれてしまった感は否めない。

とはいえ、Rサポカよりは遥かに優秀&SSRサポカよりは入手は容易ということもあって、駆け出しの初心者なら使用される機会もあるといえる他、
スキル構成によっては、本育成には使われずとも、その前段となる因子周回に採用されるというケースは現在でもしばしばある。

イラストはこのレアリティから独自のものが描かれるようになっており、主に日常や学園生活の一コマ的なシチュエーションであることが多い。

SSR

最高レアリティの虹枠サポカ、レベル帯は30~50。
連続イベントの発生回数は3回にまで増え、シナリオ内で3回目のイベントが発生すると同時に各サポカが持つレアスキル(通称金スキル)を入手できる。
RやSRとの一番の違いがここにあり、如何に多くのSSRサポカを揃え、必要なレアスキルを入手できるかもまた、強いウマ娘を育てるのに重要なポイントの一つ。
性能面は同じSSRでも入手経路が「ガチャ産のみか、ガチャ以外の方法で入手できるか」によって大きく異なる。
例外:「サポートカード交換チケット」はガチャではないが、ガチャ産SSRが交換対象に登録されている。

ガチャ産SSR

こちらが基本的に非プレイヤーが想像する「SSR」。性能面では固有ボーナス、ボーナス数値ともにSRとは隔絶したものがあり、最高峰の育成をするにはこちらが基本的に必要。
良くも悪くも性能の向上が著しいため基本的には新しいもののほうが性能が高い。
また、レアスキルや所持スキルの傾向はウマ娘によって様々であり、距離や脚質などによって「最適解」は変わる。
なので対人戦で最高のウマ娘を本気で育成しようとする場合、その都度追加で実装されるSSRサポカを完凸分=5枚確保しないといけないのだから、その苦労は想像を絶するものとなる。
PU期間中ならガチャを1天井分=200回回す=30,000ジュエルを消費することで対象サポカを1枚交換することが可能だが、もしこれを5回も行うなんてことになったら…
まあ、飽くまで極限に最悪のパターンを想定してのことであり、天井まで引く過程で普通にPU対象のSSRがガチャから出現することもありうるため、よほどのことが無ければ5天井なんてことにはならない。
…とはいえ、それでもPU対象のSSRをピックアップ中のガチャで完凸分確保しようとすると、普通に2天井~3天井くらいは行ってしまうのはザラなのもまた現実だったりするが。

そんなことを短期間で繰り返し行えるのはよほどの豪運の持ち主かはたまたリアル資産を湯水の如く注ぎ込める富豪でもないと不可能なため、
大多数のトレーナーは使い回しの効くサポカを組み合わせて適度に妥協しつつ、ジュエルの温存と引くべきタイミングに頭を悩ませていることが殆どであろう。
逆に言えば「特定の距離や脚質に偏らず、どのタイプのウマ娘でも使える効果の高いサポカ」はトップ級の評価を得ることが多い。

イラストは「実装時に開催されていたイベントスチル」か「勝負服姿でレースの印象的なシーンやウイニングライブ」のどちらかが採用されるのが通例。
後者のイラストの中にはアプリリリースよりだいぶ前から用意されていたのもあるようで、旧勝負服(原案)デザインで描かれているものもいくつか存在している。
この代表例は【B・N・Winner!!】ウイニングチケット、【一粒の安らぎ】スーパークリーク、【世界にもっと☆マーベラス】マーベラスサンデーなど。
また、実馬の印象的なシーンをウマ娘で再現しているものがある。代表例は【Danke schön】エイシンフラッシュ*5や【The frontier】ジャングルポケット。*6

配布SSR

上述した「ガチャ以外の方法で入手できる」カードがこちら。
「ストーリーイベントの配布報酬」「他メディアのシリアルコード特典」「アニバーサリーなどの特別なイベントでの配布」「メインストーリー攻略の報酬」等々、入手方法は多岐に渡る。
基本的な仕様こそガチャ産のSSRとは変わらないものの、性能面については明確な格差がある。
具体的には「サポート性能そのものは完凸SRと同等かちょっと強い程度。金スキル分得意距離/作戦なら明確にアドバンテージあり」となっている。
本格的な育成を見据えての使用には厳しいものの、ガチャを回さずに一定以上の性能を持つサポカを確保できるということから、SR以上に初心者に優しいサポカとも言える。
……配布SSRでありながら、実装初期からガチャ産SSR並に強力というオーパーツも混じってたりするが少数例。

かつては期間終了後のイベントで配布されたSSRサポカの殆どが、その後にアプリを始めたトレーナーには再入手不可だったのが難点だったが、
現在は回想のしおりというアイテム使用による追加ミッションや、トレーナーメダルやフレンドポイントの交換などで、過去のサポカの大半を確保できるようになったのもありがたい。

ちなみに育成で使う予定はなくてもちょっとした面白い使い道があり、それは「ストーリーイベントにおいてのイベントボーナスパーツ」としての役割。
ボーナスの強度は基本的に「同時実装SSR>同時実装育成ウマ娘>同時実装配布SSR>対象キャラのSSR>対象キャラのSR>対象育成ウマ娘>対象キャラのR」。ただしこれは全て完凸時の場合であり、凸数によってボーナスの強度も上下する。
育成周回をするガチ勢には全国興行の実装も相まってあまり関係ない話だが、初心者や育成時間があまり取れないエンジョイ勢に取っては気軽に完凸可能な配布SSRは後のイベントで再びボーナス対象キャラに選ばれた時のボーナスパーツとして、報酬回収までのボーダーを下げてくれる地味にありがたい存在となり得るのである。

◆サポートカードの効果一覧

サポートカードがそれぞれ持つ育成シナリオ内での効果について解説する。
基本的にレアリティが上がる程、備える効果の種類も量も多種多様になっていく。

  • トレーニング効果アップ
読んで字の如く、一緒にトレーニングをした際のトレーニング効果をアップさせる効果を持つ。
単純明快に1回のトレーニング効果を強化してくれるだけでなく、得意トレーニングじゃなくてもメリットを発揮してくれるため、
基本的にこれの数値が大きければ大きいほど強力なサポカと認識されやすい重要要素の一つ。

  • 得意率アップ
高ければ高いほど、得意トレーニングに配置される確率がアップする。
上述した友情トレーニングも、対象のサポカが得意トレーニングに配置されていないと発生しないため、
この数値が高い=友情トレーニングの発生率を上げることに繋がるため、やはりこれも重要要素の一つ。

逆に高いトレーニング効果と低い得意率を合わせることで、
「友情トレーニングよりもそれ以外に出張した時の効果底上げに期待する」なんてサポカも(比較的初期に)稀に見られたが、
環境主流のものは基本的に得意率が高いサポカである。

また、得意率が高すぎると他トレーニングに来てくれなくなった結果、一緒にトレーニングする人数が多いと効果が上がる系のスキル等*7 に影響が出るケースもある。
そのため、シナリオや編成のサポカ配分によっては、得意率が高くなくてもそれはそれでアリと言われる場合もある。

  • 友情ボーナス
友情トレーニングが発生した際にトレーニング効果を更に上乗せしてくれる効果を持つ。
この数値が高ければ高いだけ友情トレーニング発生時に得をするということになるが、
逆を返すとトレーニング性能をこれにばかり依存しているサポカは「得意トレーニング以外に配置された時に著しく弱体化する」ということでもあるため、
数字次第ではあるが「友情ボナが高く、トレ効果が低い」よりは「友情ボナが低く、トレ効果が高い」方が優秀になりやすい。
そのため、強サポカと言われていても意外と低いケースがしばしばある。

  • やる気効果アップ
やる気が好調以上の際にトレーニング効果を底上げし、逆に不調以下だとダウンさせるという効果を持つ。
普通に育成を行うに当たって、よほどのことが無ければやる気を不調以下のままでトレーニングを行うことはまずないため、
こちらも基本的には高ければ高いだけトレーニングで得をする効果と言ってもいいだろう。
ただし、向上数値そのものはトレーニング効果アップや友情ボーナスに比べてかなり少なく、ざっくり言うと絶好調時でもこれらの1/6くらい*8である。
もちろん査定もそれをある程度踏まえて行われている*9のだが、トレ効果の方でも言っているように、
強サポカと言われるものは大抵トレ効果アップがメインでやる気効果アップはおまけという方向のデザインが多いのが実情。

  • ○○ボーナス
スピード、スタミナ、パワー、根性、賢さ、スキルPtの6つが存在し、トレーニングをした際にそれぞれのボーナスに応じた基礎数値を底上げしてくれる。
字面上の数値だけだと地味に見えるかもしれないが侮ること無かれ。
トレーニングの計算式に用いる一番最初の基礎数値を純粋にプラスするということは、そこに上述してきたサポカ効果やその他諸々の計算数値を掛け合わせることになるため、
たった+1のボーナスでも最終的なトレーニング数値には大幅な差が生じるため、ある意味で単純なトレーニング効果アップよりも強力であると言える。

年々育成シナリオ自体のインフレにより、シナリオギミックによる強化だけでもトレーニング効果は莫大な跳ね上がり方をするのも珍しくないため、
その大元となる数値を底上げできる各種ボーナスの重要性は比例するように年々増していっている。
特にスキルPtに関してはどのトレーニングだろうと等しく有用なうえ、ステータスは上限があるため頭打ち気味だがスキルPtは理論上青天井な数値なので非常に高い評価を受け、+1は持っていて当然というような扱いになってきている。

  • ヒントLvアップ
各サポカが備えているスキルを取得した際のヒントレベルを数値に応じてアップしてくれる効果。
何もなければ+1なので、一発で最大の+5を得られる「ヒントLvアップ Lv4」が最大。
これが高ければ高いほど、スキル取得にかかるスキルPtを安くすることができるということ。
年数経過のインフレに伴い最新のシナリオ程、如何に多くのスキルを取得するかの重要性も増しているため、
それに直結するこの効果もまた、重要性が増していっているといえる。

  • ヒント発生率アップ
トレーニングを行った際にランダムで発生するスキルヒント取得の発生率を底上げする効果。
各サポカが持つスキルもヒントが発生しなければそもそも取得ができないため、
そのチャンスを増やすことはもちろん大事。
基本的にヒントLvアップとはセットで保有されている。

  • 体力消費ダウン
これも読んで字の如く、一緒にトレーニングした際の体力消費量を緩和してくれる効果。
体力消費が抑えられればそれだけ練習回数そのものを増やすことに直結する。
専ら、友人タイプのサポカに備わっていることが多い。

  • 失敗率ダウン
体力が少ないほど数値が上がるトレーニングの失敗率をダウンさせる効果を持つ。
体力消費ダウンとは別の形で、トレーニングの回数を底上げするのに繋がるといえる。
こちらも基本的には友人タイプサポカの専売特許状態。

  • 賢さ友情回復量アップ
トレーニングの中で唯一、体力を消費することなく微量の回復効果を得られるのが賢さトレーニングなのだが、
その賢さトレーニングで友情トレーニングが発生した際の体力回復量を底上げしてくれるという独特の効果。
その性質から基本的に備えているのは賢さタイプのサポカのみとなる。

  • 初期絆ゲージアップ
友情トレーニングの発生に直結する絆ゲージが育成開始時点で一定数値アップするという効果。
これが高ければ高いだけ早期に友情トレーニングを起こすことができるということであり、
そのチャンスを増やすことに直結するこれもまた重要要素の一つである。

  • 初期ステータスアップ
初期絆ゲージと同様に、指定されているステータスを育成開始時点で数値分アップさせる効果。
アプリ開始初期の時点ならそれなりに重宝されることも多かったものの、
現在はシナリオ中盤以降くらいの1回のトレーニングで初期アップ分の数値以上のステータスを容易く稼げるのが常態化しているため、
ぶっちゃけあまり顧みられることのない効果となっている。

  • レースボーナス
トレーニングではなくレース勝利時にアップするステータスの数値を底上げしてくれる。
特に1stアニバで追加された第3シナリオのクライマックスシナリオでは、トレーニングよりもレース出走を重ねることでステータスを稼ぐのが主流であったため、
その際においてのみ、上述してきたトレーニング系の効果以上に重要要素と見なされていた時期もあった。
現在は再びトレーニングによるステータスアップが主流となっていったため、優先度自体は落ちているものの、
レース出走時のスキルPtやシナリオラストでの各種レースでの大幅なステータスアップの底上げにも貢献するため、
全く無視していい効果というわけでもなく、ある程度の数値は求められる傾向にある。
特に「目標レース終了後の全ステータス増加を+3から+4に引き上げられる」34%(実際は5の倍数刻みなので35%)は目安となる数値。

  • ファン数ボーナス
レース勝利時に加算されるファン数上昇を底上げする効果。
こちらもトレーニング系の効果と比較すれば優先順位は低い方ではあるが、ボーナス不足だと序盤の目標に出るためのファン人数が足りず余計な出走を強いられるので、ある程度は欲しい。
特に目安にしたいのは「メイクデビューのみで1000人(=ジュニアG1の出場ライン)」が実現できる35%。

  • イベント効果アップ
各種サポカで発生するイベントでのステータスアップ量を上げる効果。
基本的には友人かグループタイプのサポカしか持ってない効果。

  • イベント回復量アップ
各種サポカで発生するイベントでの回復量を上げる効果。
やはりこちらも友人とグループタイプしか持ってない。
これらはそれなりに重要ではあるが、各友人のイベントの元々の性能の方が重要だし、
性質上「回復量アップが低いから他を使おう」というわけにもいかないので、そういう意味ではあまり気にする必要はない。

◆エピソード

所謂フレーバーテキストで、そのイラストにちなんだSS仕立ての文章がカードごとに用意されている。
キャラの心情や関係性について掘り下げたものだったり、イラストの光景を見た第三者の一人称視点だったりと形式は非常にバリエーション豊か。
性能並びに育成面には全く影響しないものの、サポカ実装の際に盛り上がりうるポイントの一つである。

この中でも特にネタにされがちなのは【いじっぱりのマルクト】ナリタタイシン。
おそらくタイシンのトレーナー視点と思われる文章が綴られているのだが、見てるこっちが恥ずかしくなるくらいのポエム調であった。
このせいで「タイトレの怪文書」「聖なる一歩半」などの通称でネタにされてたりもしている。

◆解放結晶について

「サポカの上限解放には同種のサポカが必要」と上述したが、その法則を無視できるのが解放結晶という特別なアイテムである。
金と虹の2種類が存在しており、金の方はSR、虹の方はSSRのサポカの上限を種類問わずに解放できるという極めて強力な代物である。

だが、こんな便利なものがホイホイ手に入るなんてことは当然なく、入手にはそれぞれのカラーに応じた結晶片というアイテムを20個揃えて、ショップで解放結晶と交換する必要がある。
毎月のストーリーイベントのミッションを達成することで複数個入手できるほか、
月に1度のトレーナーメダル交換ショップで1個ずつ購入できたり、トレーニングパス(一般的なプレミアパス)を購入してポイントを貯めることでも入手できる。
ただ、それでも20個貯めるにはそれなりの時間と労力が必要。2025年現在は「報酬に入ったタイミングで取り逃さなければだいたい3-4か月で1個」というペースで回収できる。

そのため、特にただでさえ数を揃えるのが大変なガチャ産SSRサポカの解放を手助けできる虹の解放結晶はある意味でサポカ以上の貴重品として認識されており、
同時に素体さえ手元にあればいつ如何なるどんなSSRサポカの上限解放にも使えるということから、
使い所に悩み過ぎて逆に複数個ダブつかせてるなんてトレーナーもいるかもしれない。

◆被り救済アイテム・蹄鉄

解放が既に上限いっぱいまで完了しているもの含め、ダブったサポカはそれぞれのレアリティに応じた「蹄鉄」というアイテムと交換することもできる。
Rは銀、SRは金、SSRは虹となっており、レートはサポカ1枚に付き蹄鉄10個で一律となっている。
貯めた蹄鉄は専用の蹄鉄交換ショップで各種アイテムと交換することが可能で、貴重な蹄鉄ほど少数でたくさんのアイテムを入手することが可能。

アプリ開始当初は蹄鉄交換ショップのラインナップが率直に言ってショボかったために、
特に例え上限解放が最後まで住んでいるSSRサポカだろうと「わざわざ虹蹄鉄に交換する方がもったいない気がする」と言われる程の体たらくであったが、
2023年9月のアップデートによって交換可能なアイテムの種類が大幅に増加し、
ウマ娘の覚醒やヒントレベル上げに必要なシューズや優勝レイ、夢の煌めきやヒント本といったアイテムを月に1回大量に入手できるようになったため、
現在はそれなりに需要が上がっていると言える。

また、虹の蹄鉄については回想のしおりを使用することで発生する特別ミッションをこなすことで、既に入手済みのストイベ配布SSRサポカ5枚分を交換することで大量に確保できるようにもなった。
このため、中堅以上のプレイヤーなら復刻サポカを使って回収できるようになっている。


◆特徴的なサポカ

「環境に長く存在したため言及数が多い」「特異な事情がある」「システム変化の先駆け」など、特異的なカードをこの欄で言及していく。
2025年5月時点、実装順並び
※個別項目のあるウマ娘のサポカ詳細については、そちらの記事を参照。

+ 初期-2022年

SSR【ようこそ、トレセン学園へ!】駿川たづな

サービスイン同時に存在したSSR友人カード。体力回復の便利さから初期はリセマラで当たりカードとされるなど需要が非常に高かったカードであった。
それと同時に「金スキル不確定」の恐怖、いわゆる「あげません!」も猛威を振るった。
しかも友人タイプ故に入手できるかどうかは完全に運であった。
あげません族は他にもいたのだが、使用率の高さから当時一番言及されていたカードである。でもネタに残ったのはスペ。

SSR【うらら~な休日】ハルウララ

アプリ初期から実装済。得意トレーニングは根性。
フレンドポイントを貯めて交換できる所謂誰でも簡単に入手できる配布SSRでありながら、その実態は練習性能だけならガチャ産SSRにも匹敵するオーパーツのような何かであった。

しかもその真の価値が知れ渡ったのは根性というステータスそのものにテコ入れがあった1stアニバ以降であり、根性サポカが纏めて不遇の最初期の頃にその価値をわからないままうっかり2枚目以降を虹色蹄鉄に交換してしまい、長らく再入手の手段がなかったためにそれを嘆きまくるトレーナーも数多かったという難儀な一枚だったりもする。*10*11

SSR【一粒の安らぎ】スーパークリーク

アプリ初期から実装済。得意トレーニングはスタミナ。
初期実装基準ではトップクラスの練習性能に汎用性の高い回復レアスキルの「円弧のマエストロ」も入手できたことから、
長期に渡りスタミナサポカの単独トップといっていい1枚として有名だった。*12

現在はトップの地位は退いているものの、スタミナサポカのインフレ度合いが他と比べて緩やかな上に、
後述のSSRキタサンブラックと同様にサポートカード交換チケットの対象にも追加されたため、
今尚愛用するトレーナーも多いどころか、初心者救済枠としての側面も併せ持つようになった。

SSR【迫る熱に押されて】キタサンブラック

リリースから間もない2021年3月実装。得意トレーニングはスピード。
特筆すべきは完凸時の性能であり、当時としては異例の得意率100オーバー*13
この値は2023/12/28実装の【血脈の胎動】ドゥラメンテ(得意率120)実装まで追いつかれなかった異常とも言える数値であった。
それのみならず、高い初期絆ゲージアップやトレーニング性能、連続イベントで汎用性が非常に高い弧線のプロフェッサーのヒントを習得可能だったため、一躍Tier1サポートカードとしての座を手にした。
その後は上回る性能のカードが続々登場したことでようやく最前線からは姿を消したが、インフレが激しいスピードサポートカードにおいて2年近く最前線を維持したというある種のオーパーツのようなサポートカードであった。
また、3年目に実装された「サポートカード交換チケット」の初期ラインナップに入ってきたことで「初心者はとりあえず交換しとけ」という扱いになっている。

SSR【袖振り合えば福となる♪】マチカネフクキタル

2021年12月31日実装。得意トレーニングはスピード……のはずなのだが、友人カードしか持ってない失敗率ダウンと体力消費ダウンを持ち、得意率ボーナスを持たない。
強化することで全ステータスの初期能力が最大30上昇という破格の効果も有している。
つまりスピードの面を被った実質友人という変なカードであった。あまりに変過ぎて2025年現在も後継がない唯一無二の個性になっている。
連続イベントは選択肢と運次第で即終了という超ギャンブルなものとなっている。もっとも、最後まで行っても入手できるレアスキルがあまり役に立たないためさほど影響はないのだが……

SR【一等星を目指して】アドマイヤベガ

2022年2月24日に1stアニバーサリーと同時に実装。得意トレーニングは根性。

当時は現在と比較してまだそこまでインフレが進んでいなかったこと、
当時最先端のクライマックスシナリオは練習性能以上にレースボーナスが何よりも重要視されていたことなどが合わさり、
レースボーナス+15%を持つこのカードは、対人戦を見据えた育成でも愛用される程に高評価であった。

SSR【紡がれてゆく想い】チーム<シリウス>

2022年7月20日に実装。「ゲーム内初のグループサポートカード」というシステムレベルの変更があったカードである。
グループサポ特有の複数キャラに重複判定、大量の汎用イベントなどの基本仕様が初めて登場し、システムが大きく変わったカードである。

+ 2023-2024年

SSR【燦爛】メジロラモーヌ

2023年2月24日に2ndアニバーサリーと同時に実装。得意トレーニングは賢さ。
「最大5個まで速度が上がるスキルの所持数に応じてトレーニング効果アップ」の固有効果により、
トレーニング効果アップ+20%という、当時としては破格の練習性能を持っていたことから、
実装直後から賢さサポカのトップtierとしての地位を得るに至った。

が、それぞれの脚質に特化したより強力且つ専門性の高い賢さサポカが次々実装されたことにより、
「強いのは間違いないが理想を突き詰めた育成の場合は外れる」という評価に落ち着き、
これほどのサポカでありながら短期間で評価を落とすことに、ウマ娘のインフレの早さを感じさせる1枚にもなっていた。

それでも新たな汎用賢さ枠と言えるSSR【雲煙飛動】シンボリルドルフが登場するまでの約1年と10ヶ月という長期に渡り、
代用枠、2番手枠として愛用され続けてきたのも間違いない。

SSR【The frontier】ジャングルポケット

2023年5月19日に実装。得意トレーニングはスピード。
実装当時の基準としては非常に高い練習性能を持つトップ級の汎用スピードサポートとして高評価だったが
もう一つの新規要素として、発生はランダムながら「2回目で金スキルを取ることでイベント数を圧縮できる利点」を持つ初めてのカードでもあった。
レアスキルも中・長距離の差しや追込で活きるスキルということもあり、そういったウマ娘の育成の際には高い採用率を誇った。

SSR【All'alba vincerò!】テイエムオペラオー

2023年6月9日に実装。得意トレーニングは賢さ。
「金スキル2種類から好きな方1個を選べる」仕様になった初めてのカードである。
その選択肢も片方は先行・長距離に必須レベルの加速スキルである「怪物」に、タイプ問わずして誰でも使える直専用の速度スキル「ハヤテ一文字」とどちらも有用であった。
そして長らく代用が出なかったために自分だけ怪物が取得できないオペラオー自身が割を食うことにもなった難儀な1枚。

SSR【大望は飛んでいく】エルコンドルパサー

2023年8月24日に2.5thハーフアニバーサリーと共に実装。得意トレーニングはスピード。
固有ボーナス「絆ゲージが100以上の時、全パラメータとスキルPtボーナス」=「スピード、スタミナ、パワー、根性、賢さ、スキルPt全てに+1」の異常なレベルの特大ボーナスが登場。
このボーナスによる非友情性能の高さ、代替が効かない金スキル王手or王手無効でも使える弧線のプロフェッサーという汎用性の高さから長らく環境に生き残っていたカードである。

SSR【波をかきわけ夢がゆく】ゴールドシップ

2023年10月19日に実装。得意トレーニングはスピード。
上記のポッケで「2回目で金スキルを取ることでイベントを圧縮できる利点」と書いたが、それが能動的に狙えるようになった初のカード。

SSR【そして幕は上がる】ダンツフレーム

2024年7月9日に実装。得意トレーニングはスタミナ。
トレーニング効果アップはやはり+10%と控えめな部類だが、友情ボーナス+25とやる気効果アップ+30、加えてスタミナボーナス+1と根性ボーナスとスキルPtボーナスが+2ずつ加わるため、最終的な練習性能のポテンシャル自体は高め。
スキルについてはありったけ、揺るがぬ信念、中距離直線○、中距離コーナー○と中距離向けの物が多く、イベント完走時に貰えるレアスキルもやはり中距離用の終盤速度アップスキルである「初志貫徹」となっている。

総合トレ性能や汎用性などの面も含めて、どちらかといえばSSR【Cocoon】エアシャカールやSSR【大地と我らのアンサンブル】サウンズオブアースなどの方が評価が高い傾向にあるのだが、
根性やスキルPtを伸ばす能力は明確に上回りつつ、所持スキルが中距離向けに特化していることも踏まえ、中距離育成の場合はこちらが優先されることも多い。

SSR【Devilish Whispers】スティルインラブ

2024年8月24日に3.5thアニバーサリーと同時に実装。得意トレーニングはスピード。
完凸時にはトレーニング効果+15%、やる気効果アップ+40%、友情ボーナス+25%、得意率100、スピードボーナスとスキルPtボーナスが+2、パワーボーナスも+1とやはり強力。
特に実装当時はスキルPtボーナス+2が特に強力であることに注目が集まっており、
各種トレーニング向上効果の上乗せも併せ、スピードサポカの中でも特にスキルPtを大量に稼ぐことのできる1枚として高評価を得ていた。

スキル面についてもやはりコーナー巧者○、直線巧者、遊びはおしまいっ!、垂れウマ回避などの汎用系のものが多く使いやすい。
イベント完走時のレアスキルは差し・追込用の「本能の解放」か、中距離用の「怜悧清澄」を選択して入手できる。
これらに当てはまらないウマ娘の育成時にも、イベント2回目に一番下の選択肢を選ぶことでイベントを打ち切ることができるため、
他のサポカの完走率を上げるのに選ぶことができ汎用性が高い。

現在は後述のより強力なSSRアーモンドアイがいるものの、依然としてサポカ全体で見ても非常に強力なことに変わりはない上、
スピードサポカは育成において複数枚採用されることも多いため、SSRアーモンドアイを持ってない場合の代用もしくは2番手としての地位はまだまだ盤石である。
また、トレーニング効果アップが解禁される3凸以上でないと十分なスペックを発揮しきれないSSRアーモンドアイと違って1凸から実用圏内となるのも評価点。*14

SSR【Cocoon】エアシャカール

2024年10月29日に実装。得意トレーニングはスタミナ。
同日に追加された第9の育成シナリオ「走れ!メカウマ娘 -夢繋ぐ発明-」に合わせて実装されたサポカでもあり、中距離・長距離特化型のシナリオに連動する、新たなスタミナサポカとして実装直後からトップクラスの評価を得た。

単純な練習性能及び入手できるレアスキルの汎用性の高さのみならず、同シナリオには特効となる友人及びグループサポカが実装されなかった代わりに、一部のウマ娘のサポカとも連動するシナリオリンク効果が非常に重要となっており、
エアシャカールの持つリンク効果「メカENの獲得量+1」が育成においてほぼ必須の強さであったため、そういう意味でも価値の高い1枚だった。

後に育成シナリオが新たに追加されて以降も、スタミナサポカとしてはトップ級の練習性能を持つこと自体に何ら変わりはないため依然として価値は高いまま。

+ 2025年-

SSR【世界を変える眼差し】アーモンドアイ

2025年2月24日に4thアニバ―サリーと同時に実装。得意トレーニングはスピード。
完凸するとトレーニング効果+20%、友情ボーナス+35%、得意率120、スピードボーナスとパワーボーナスが+1にスキルPtボーナス+2と、実装時点の環境基準ではトップクラスのトレーニング性能を誇る1枚となっている。
さらに、それまでは固有ボーナスを除くとそれぞれ10%、20%が最大だったレースボーナス・ファン数ボーナスをそれぞれ15%、30%持つという新たな次元にも踏み込んでいる。
そしてそれ以上に注目されたのがスキル面について。
ウマ好み、直線巧者、尻尾上がりといった汎用系も備えつつ、飛躍の予感やさらなる高みへなどやや先行・中距離に寄っているが、
最大の目玉は連続イベントを完走することで「2個のレアスキルを同時に習得できるうえ、それが2組(4種類)になっており好きな組を選べる」という破格の仕様となっている。

片方は「シンギュラリティ」「才気煥発」で、共に先行もしくは中距離用のレアスキルと指定範囲は狭いものの、合致するウマ娘なら基礎スピードの大幅向上にラストスパートの速度アップスキルと非常に有用なものとなっている。
そしてもう片方の選択肢はどんなタイプのウマ娘を育成していても使用可能な「ハヤテ一文字」「弧線のプロフェッサー」になっているため、レアスキルが全く腐らないのが非常にありがたい。

トレーニング性能は勿論、レアスキルの2個同時取得もこのサポカが初のため、4thアニバーサリーを飾るのに相応しい最高クラスのサポカとして瞬く間に高い評価を得るに至っている。
唯一の欠点はトレーニング効果ボーナスが3凸からで、2凸までの出力は配布SSR以下に落ちてしまうのは致命的とも言える。

SSR【春、来たれり】メジロブライト

2025年3月11日に実装。得意トレーニングはスタミナ。
スタミナを伸ばす性能は並だが、根性を伸ばしやすい性能になっているサポートカード。

スキルヒントは長距離のものを基本としているが、その中でもさらに差しに向けたヒントをいくつか持っている。
獲得できるレアスキルも長距離・差しを条件とする「一気呵成」1つのみであり、汎用的とは言い難い。
また、直近のレースイベントが長距離であった環境を踏まえても、長距離・差しの有力ウマ娘のうち、サクラローレルはこのスキルを自前で持っており、クリスマス衣装のメジロブライト自身には使えないという絶妙な使いづらさを持っていた。

が、このサポートカードは連続イベントがたったの1回しかなく、イベント1回でレアスキルを入手できる初のカードとなっている。
2回目で入手できるカードたちよりも更に手早くイベントを圧縮でき、成功・大成功の判定もなく安定して入手が狙いやすいのが特徴。
また、1回で入手できることは編成外でこのイベントが発生してももちろん同じであり、関係のない育成だろうと偶然このイベントが発生してレアスキルが追加になったりすることも。

SSR【無垢の白妙】デアリングタクト

2025年4月10日に実装。得意トレーニングは賢さ。
トレーニング効果は完凸しても+10%と少々控えめだが、友情ボーナス+40%とやる気効果アップ+20%も加わるため、賢さの練習性能は十分。
そしてそれ以上にスピードボーナス+1に賢さボーナスとスキルPtボーナスも+2とボーナス面が非常に充実しているため、要となる賢さとスキルPtを伸ばす能力については実装時点の全賢さサポカの中でもトップクラスとなっている。

スキル面については位置取り押し上げ、十万バリキ、キレる脚、進出開始など、完全に差しに特化している。
また、ヒントレベルUPも4と最大値のため、スキル取得にかかるスキルPtを押さえることができるのも強み。
更にイベント完走時にはこれまた差し用のレアスキルである「独立独歩」と「迅速果断」を同時に取得できるなど至れり尽くせり。
上述のSSRアーモンドアイや、このサポカの少し前に実装されたSSRウオッカ、SSRドリームジャーニーなど共に、
「レアスキル複数取得のSSRサポカは今後珍しいものではなくなっていく」と証明しており、更なるインフレを予感させる1枚にもなっている。
上述してきたアーモンドアイにスティルインラブ、メジロラモーヌも併せ、トリプルティアラウマ娘のサポカはどいつもこいつも強力すぎる。

総合して、差しウマの育成にはぜひ欲しい新たなトップ級の地位を得ている……のは確かと言えるのだが、
差し育成においては他に、マイルだと登場時期が近いSSR【鉄の乙女も微笑んで】イクノディクタスであったり、長距離ではSSR【君と見る泡沫】マンハッタンカフェ、一部の中距離育成ではSSR【雲煙飛動】シンボリルドルフといった必須級加速レアスキルを取れるサポカが優先されることもあるなど、対抗バとなりうるサポカも数多かったりする。
レアスキル2種は革新ではあるが、本作のシステム上、タクトで取れるような速度系のスキルはレアスキルでなくても類似する白スキルを2つ取ることで理論上代用可能だが、加速スキルは代用が難しく特定のレアスキルでないと困ることが多く、2種だから無条件に1種より優れているというわけではないのである。








追記・修正は、配布SSRハルウララを虹蹄鉄に変換した事がある人がお願いします。

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最終更新:2025年05月07日 11:35

*1 このイベントの〆に挟まれるのがお馴染みの「その時ふと閃いた!」である。

*2 外れるのは長距離育成の時くらいか。

*3 特に一番最初のグループサポカであるSSR【紡がれてゆく想い】はチームシリウスのメンバー6人の育成&サポカの編成が不可能になるため、編成に著しい制限がかかってしまうことで有名だった。

*4 特にトレーニングパスで入手できる専用交換チケットで、過去にトップtier級だったガチャ産SSRを交換入手できるようになったのは非常に大きい。

*5 2012年第146回天皇賞(秋)において、ミルコ・デムーロ騎手が下馬した上で天皇皇后両陛下に対し敬礼した際のポーズが元ネタ。

*6 2001年第68回日本ダービーにおいて、ウイニングランで天を仰ぎ嘶いていた競走馬ジャングルポケット号の姿が元ネタ。

*7 「The Twinkle Legends」シナリオの「絆が奏でるハーモニー」など

*8 効果の種類ごとに乗算される類の計算式なので、他の効果との兼ね合いで変動する

*9 例えば、直近のレジェンズシナリオの「心得」だと同条件でトレ効果は25%、やる気は120%と5倍近い数値が設定されている。

*10 尤も、蹄鉄に交換するかは完全な自己判断なのだから自業自得と手厳しい声も多かったが。

*11 現在は少額の課金こそ必要だが、レンタルデッキサポカセットの購入により再入手自体は可能。

*12 練習性能自体が匹敵するサポカ自体は何枚か出ていたものの、それ以上に距離・脚質を問わない回復スキルが入手できるという点が大きかった。

*13 計算式は省くが、サポートステータスのみ換算で116相当

*14 要となるスキルPtボーナス+2は1凸時点で揃う上、その他練習性能に必要な効果もその時点で全て解禁済。3凸以降に解禁される初期絆アップが無くて友情トレーニング発動までに時間がかかることを除けば十分な性能を発揮してくれるのである。