ギガプラント(遊戯王OCG)

登録日:2025/05/07 Wed 14:22:45
更新日:2025/05/09 Fri 09:04:58NEW!
所要時間:約 2 分で読めます




パパは笑ってた。だったら私も笑ってやる。

このチカラを開放して、笑ってあげる。

チカラに怯えるパパを。


《ギガプラント》とは、遊戯王OCGに存在するカードの1つである。
初出は第5期第7弾「PHANTOM DARKNESS」。

カードテキスト

《ギガプラント》
デュアル・効果モンスター
星6/地属性/植物族/攻2400/守1200
(1):このカードはフィールド・墓地に存在する限り、通常モンスターとして扱う。
(2):フィールドの通常モンスター扱いのこのカードを通常召喚としてもう1度召喚できる。
その場合このカードは効果モンスター扱いとなり以下の効果を得る。
●1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。
自分の手札・墓地から昆虫族または植物族のモンスター1体を選んで特殊召喚する。

概要

太い胴体と鋭利な触手、そして何重にも牙を生やした真っ赤な頭部が特徴の、見るも悍ましいモンスター。
総じて「植物型クリーチャー」として王道的な外見をしている。

フィールドと墓地では通常モンスター扱いとなり、召喚権を消費することで効果を使用できる「デュアルモンスター」の1体。
その中途半端な通常モンスター扱いの範囲と第5期当時ですら「割に合わない」という評価が大半だった中、数少ない「強力」と認められたデュアルモンスター。
同じく「評価されていたデュアルモンスター」の《E・HERO アナザー・ネオス》が「再度召喚するべからず」と言われていたことを踏まえれば、より貴重な「効果まで含めて高く評価された」デュアルモンスターと言える。

再度召喚した際の効果は、手札・墓地から植物族・昆虫族モンスターを特殊召喚する起動効果。
単純に展開補助効果として見ても、場所を「手札・墓地」から選べて種族以外の指定が無いため範囲が幅広い。
また効果が有効な状態で特殊召喚するため、後述する《ローンファイア・ブロッサム》などの効果を複数回利用することも可能。

また効果使用後の制約も特にないため、安心して様々な用途に使用できるのもポイント。
S召喚L召喚といった「展開力とモンスターの頭数を要求する」召喚法とも相性は抜群。

なお昆虫族モンスターも蘇生できるが、汎用的なカードは少ない。
あえて昆虫族を蘇生させる場合、候補は《ギガプラント》を蘇生できる《炎妖蝶ウィルプス》や、
植物族と昆虫族が双方所属する(かつL素材として処分できる)【蟲惑魔】【蕾禍】だろうか。

欠点は「上級+デュアル」という、二重の重さ。
通常召喚する時点でリリースが必要、さらに効果を使うために召喚権が必要ととにかく手間がかかる。
後述するカードで負担のケアが求められる。


相性の良いカード


  • ローンファイア・ブロッサム
デッキから植物族モンスターを特殊召喚する効果を持つ。
《ギガプラント》の「上級+デュアル」という重さを軽減し、フィールドに用意しやすくなる。
そして《ローンファイア・ブロッサム》もまた「名称ターン1」の回数制限がないため、《ギガプラント》の効果で蘇生させれば再度効果を使用できる。
ただしこれでは《ローンファイア・ブロッサム》に召喚権を使った場合、《ギガプラント》を再度召喚出来なくなるのだが…。


  • スーペルヴィス
《スーペルヴィス》
装備魔法
デュアルモンスターにのみ装備可能。
(1):装備モンスターはもう1度召喚された状態として扱う。
(2):表側表示のこのカードがフィールドから墓地へ送られた場合、
自分の墓地の通常モンスター1体を対象として発動する。
そのモンスターを特殊召喚する。
上記の問題を解決できるデュアルサポート。
装備させることでデュアルモンスターを再度召喚扱いにするため、既に通常召喚した後でもデュアル効果を使用できる。
つまり《ローンファイア・ブロッサム》を通常召喚しても、《ギガプラント》に《スーペルヴィス》を装備させることで解決する。

また(2)効果も有力で、装備した《ギガプラント》を素材として墓地に送った後も即座に復活ができる。
再度召喚状態は途切れてるものの、用途制限も無い攻撃力2400を簡単に蘇生できるならば破格のオマケである。


  • 超合魔獣ラプテノス
《超合魔獣ラプテノス》
融合・効果モンスター
星8/光属性/ドラゴン族/攻2200/守2200
デュアルモンスター×2
(1):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、フィールドのデュアルモンスターはもう1度召喚された状態として扱う。
以下の方法で無限ループを発生させることができる。
  1. 《ギガプラント》2体(A,B)を素材に《超合魔獣ラプテノス》を融合召喚。以降、デュアルモンスターは常に再度召喚された扱いになる。
  2. 何らかの効果で《ギガプラント》(A)を蘇生
  3. 《ギガプラント》(A)の効果で《ギガプラント》(B)を蘇生
  4. 《ギガプラント》(A)をリリースコストや素材として墓地に置く
  5. 《ギガプラント》(B)の効果で《ギガプラント》(A)を蘇生
  6. 《ギガプラント》(B)をリリースコストや素材として墓地に置く
  7. 《ギガプラント》(A)の効果で《ギガプラント》(B)を蘇生、以降手順3~6をループ
この流れで、無限ループが成立する。
リリース役を《キャノン・ソルジャー》などの射出カードにすれば、延々と効果ダメージを与え1ターンキルも可能。
リリース効果を別で用意した上で《生還の宝札》を置けば、デッキのカードを全て引き切ることもできる。
なお現在この2枚はいずれも禁止カードに指定されている。
しかし、属性を指定する《プリーステス・オーム》や《超熱血球児》という射出カードは残されているので1ターンキルは不可能ではない。
何より、こいつ自身と星1チューナーを組にして出せるレベル7シンクロ《いろはもみじ》が「素引きのいらないEXモンスター+恒久的な属性書き換え効果持ち」という特徴を持つため、
上記2枚のどちらかを出せさえすれば射出ワンキルを成立させられるようになる。



評価の変遷

このカードは登場当時から【植物族】にとって革新的なカードとして扱われていた。
そもそも登場した5期当時は植物族のカードプールは貧弱そのもの。
当時植物族の最高攻撃力を持つモンスターは《妖精王オベロン》で攻撃力2200、まともな種族サポートが精々《ロードポイズン》*1という有様であった。
そのため《ギガプラント》は展開も攻撃もこなせる「【植物族】の救世主」として君臨していた。

特に黄金期と呼べるのはS召喚が発足した第6期
《ローンファイア・ブロッサム》を使い回して使用することで「《ギガプラント》+チューナー」の組を成立させS召喚を可能にしていた。
《ギガプラント》の蘇生効果もさることながら、星6というレベルの為に高レベルのS召喚用素材としても好個であった事も影響している。

S召喚にあたり、特に注目されていたのは《ブラック・ローズ・ドラゴン》とのコンボ。
《ギガプラント》with《スーペルヴィス》+星1チューナーで《ブラック・ローズ・ドラゴン》をS召喚した際に
《スーペルヴィス》の(2)効果をチェーン1、《ブラック・ローズ・ドラゴン》の(1)効果をチェーン2の順で効果を組むことができる。
これにより《ブラック・ローズ・ドラゴン》でカードを全破壊した後に《ギガプラント》を復活させることが可能。
更なるS召喚の素材にするも、攻撃力2400で直接攻撃するも花実が咲くことだろう。

S召喚の他には、レベル制限が無い事から手札・墓地から《椿姫ティタニアル》を特殊召喚できる点も用途の一つとして重宝されていた。

第12期以降では、流石にかつて程の評価はされておらず、採用しない【植物族】系列デッキも登場している。
断りを入れると「種族さえ満たせばよい緩い条件」「効果を有効にして蘇生」「名称ターン1の回数制限が無い」こと自体は、現代でも十分に有力と評価できる。
足を引っ張るのは、やはり「上級+デュアル」という取り回しの悪さ。
この時期になると「単体で機能し、自力でアドバンテージを稼ぐカード」が増加している。
つまり「《スーペルヴィス》の併用が必須」「素引きすると事故になる」などの欠点を許容できなくなりつつある。
そのため通常のデッキでは、無理に《ギガプラント》を採用して木に竹を接ぐ真似が難しくなっているのが現状。

再び檜舞台に立つ日はいつになるだろうか?


アニメの活躍

アニメ・漫画作品のデュエル描写には登場していない。
しかし遊戯王5D's第40話「戻れない過去 閉ざされた心の扉」にて、十六夜アキの過去回想に登場している。

幼少期からサイコデュエリストとして家族と同級生から迫害された際に召喚し、同級生たちを襲っていた様子が描かれている。
これを切っ掛けに父親からもあたりが一層強くなり、遂には破壊を繰り返す化け物という立場を選んでしまった。

過去回想でのみ登場しているため、本編の時点で使用していたかは不明。
なお彼女の切り札である《ブラック・ローズ・ドラゴン》と相性が良いのは前述の通りである。


追記修正お願いします。


この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • 星6
  • 地属性
  • 植物族
  • 遊戯王
  • 遊戯王OCG
  • 遊戯王5D's
  • 十六夜アキ
  • デュアルモンスター
  • PHANTOM DARKNESS
  • 昆虫族
最終更新:2025年05月09日 09:04

*1 戦闘破壊された時、自分の墓地から植物族モンスターを特殊召喚する