オグリキャップ(ウマ娘 シンデレラグレイ)

登録日:2025/10/20 Mon 06:25:37
更新日:2025/10/24 Fri 11:55:03
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それは、灰髪の少女が"怪物"と呼ばれるまでの物語


オグリキャップ(ウマ娘 シンデレラグレイ)とは、漫画ウマ娘 シンデレラグレイ』の主人公。
CV:高柳知葉

ベースとなる『ウマ娘 プリティーダービー』のオグリキャップは『オグリキャップ(ウマ娘 プリティーダービー)』の項目を参照。


◆概要

カサマツトレセン学園に入学したばかりの新人ウマ娘。カサマツ時代は髪をポニーテールにまとめており、早朝と夜遅くまでの自主練でだいたいいつも(汚れた)ジャージ姿。この姿で1巻表紙担当。

幼い頃は立つこともできない脚だったことから当初は走れることそのものに喜びを感じていたが、
最初のライバルであるフジマサマーチとの戦いの中で勝利への執着と誰かの夢を乗せて走ることを覚え、その走りはやがて中央を巻き込んだ大きなうねりとなっていく。
母の懸命のマッサージで歩けるようになったこともあり、お母さん大好き。彼女の髪飾りは母が現役時代に使っていたもの。
また地味にファンシーなものが好みで、レース用靴を選ぶ際そっち系に目が留まるも、ベルノライトから頑丈な靴を勧められちょっとへこんでいた。
(凹んではいたが後にきちんとベルノが”自分がきちんとレースで力を発揮できるような靴”を選んでくれたことを知り、勝つために気合を入れなおす)

レースを離れればド天然で、同室のノルンエースから嫌がらせを受け備品倉庫で寝るよう言われても「個室を賜ってしまった」と考えて素直に喜び、
地方の砂遊び(ダートレース)と中央のレースは違う」と威圧されても「あの砂はダートと言って砂遊びをする為のものじゃないんだ」と知らず知らず相手に挑発をかましてしまったことも。
横文字は苦手なようで、ジャパンカップではレース中海外ウマ娘から英語で挑発された時「英語分からない!!」と真顔で焦っていた。内容分からないのに効いてる。

大食いも健在で、健啖家で知られるキャラであるが、本作におけるドカ食いっぷりは他の媒体の比ではない
1日で渋谷の食べ物屋を制覇し、カサマツトレセン学園入学当初から食堂のオバちゃんたちに「ダメ!在庫が足りない!」「誰よ!食べ放題とか決めたの!」「お米もう無いです!」と悲鳴を上げさせ、
第12Rではヤケ食いによって食糧庫を食い尽くす。料理長「とうとう食糧庫が…」
果たして中央トレセン学園のカフェテリアは、オグリの食欲を満たし食べ放題を維持することができるのか……?

貧しい生まれ(実家は安アパート)もあってかかなりの世間知らずで、カサマツトレセン入学初日には泥だらけのジャージで登校。
制服について聞かれ「セーフクって何ですか?」*1と返したり、中央移籍初日にスカートを穿いた際は、
「常に腰布一枚とか正気の沙汰じゃない(要約)」と漏らすなど、要所要所で物凄い発言をしている。
ダンスに関しても全く練習していなかったとはいえ、カサマツ音頭(要は盆踊り)*2を披露して、見に来た観客を唖然させていたり新聞で話題にされたりした。

一方でレースとなれば普段とは異なり、母のマッサージもあって柔軟性は抜群。身体を大きく倒した超前傾姿勢による超速ダッシュを持ち味としている。
本作では、「地を這う馬」と称された低重心ダッシュ、あまりにも力強いがために蹄鉄やそれを取り付けるひづめの磨耗・損耗が激しかったという逸話など、
単独主役という事もあって他媒体と比べても非常に忠実かつ細やかな史実再現が試みられている。
更に北原のアドバイスである「泳ぐようなイメージで川砂を蹴ってスパートをかける」のを初めて実戦でやった際には、
この時履いていた靴をぶっ壊した上に地面に怪物のような足跡を残している
身にまとう気迫さえも別人のように大きく変わり、その姿はまさにただのウマ娘ではなく、カサマツが産んだ白い怪物である。

◆作中の活躍

デビュー戦はフジマサマーチに敗れ2着だったが、北原の指導、ベルノライトのサポート、そしてマーチ当人との切磋琢磨によってその才能を開花させ、準重賞ジュニアクラウンを勝利。
東海ダービーでの再戦をマーチと約束するも、次走に芝レースである中京盃を使ったことで状況は一変。
その走りが「皇帝」シンボリルドルフの目に留まり、中央にスカウトされてしまう。
本人は中央に行くつもりはなかったが、オグリキャップの才能が地方レベルに留まるものではないとわかっていた北原は大いに葛藤。
悩み抜いた末に、北原は「次走のゴールドジュニアに勝てば中央、負ければ東海ダービーを目指せ」とオグリに告げる。

そしてゴールドジュニア当日。
約束を反故にされたことに激昂するマーチを睨み返し、オグリは「だったら私に勝て」と告げる。
「私が負けたら中央へなんて行けない…そうだろ?」
東海ダービーの前哨戦だったはずのレースは、オグリの中央行き阻止がかかった大一番に変わったのだった
だが、レースが始まってもオグリの闘志に火はつかず、脚も思うように動かない。第4コーナーを回り、怒りに燃えるマーチが差を詰めてくる。
───しかしそこに、重大な決断を丸投げしてしまったことを悔いる北原からの檄が飛ぶ。

「走れ!!!走るんだァアアア!!!」

その言葉にオグリはすべての迷いを捨て、全力で加速。
圧勝の1着となり、中央移籍を決める。
カサマツでの戦績は12戦10勝で2着が2回(ただし漫画内で描写されていないレースもある)。

選りすぐりのエリートが揃うトレセン学園に堂々転入するが、そこで待っていたのは個性豊かなクラスメイト───だけではなく、
自身のクラシック登録がなされておらず、クラシック三冠レース(皐月賞、日本ダービー、菊花賞)に出られないという現実だった。
クラスメイト達がクラシック戦線で鎬を削る中、オグリは裏街道のペアルックステータスペガサスステークス(GⅢ)、毎日杯(GⅢ)を連勝。
その勝ちっぷりは多くのファンとメディア、そしてルドルフの心をも動かし、クラシック登録という制度そのものの是非が問われる事態にまで発展する。
───しかし、それでも規則は規則。
日本ダービーへの出走はやはり叶わず、目標を見失ったオグリの心は宙ぶらりんとなってしまう。

そんなオグリキャップに再び火を点けたのは、かつてのライバルであるマーチの言葉だった。
「日本一のウマ娘になれ」
オグリは「最強」タマモクロスの打倒を次なる目標とし、再び走り出す。

タマモクロスらとの戦いの中、ジャパンカップでタマモクロスとオベイユアマスターに及ばなかった際感じた「足りない何か」と、その後六平から教わった「領域」の概念。
悩む中、カサマツ組との再会機会をサプライズで貰えリラックスするも、直後タマモから唐突に「トゥインクル・シリーズ引退。有馬記念ラストラン」を告白されるという信じられない事実。
有馬直前、色々なものに惑うオグリを見かねた(本当は互いにとって適距離と思われるマイルCSでオグリと戦いたかった)ディクタストライカとの練習ランで感じた「何か」。

そして有馬記念本番、余計な事を吹っ切りタマモクロスとの最終決戦に臨む中、
遠い日に脚を治してくれた母などへの思いを胸に、自分自身に打ち勝つ覚悟を決めた彼女はついに自身の「領域」灰の怪物(グレイファントム)へと到達。
もはや灰を超え主人公とは思えぬ禍々しさすらある黒い瘴気を纏いながら、むしろ子供の様に互いにこのまま走り続けたい程楽しそうにタマモクロスと競り合い、ついに有馬記念を制覇。
横でスーパークリークが独り審議のため呼び出されひっそりと失格処分となる一方で、
顔の怪我で血塗れなディクタストライカ(4着入線→クリーク失格で3着)から再戦宣言をされつつ、
勝利と皆への感謝のウイニングライブへと向かい、翌日(疲れて寝坊しつつ)クリスマスパーティに参加。その夜久しぶりに母へと手紙を書いていた。

翌年正月には初詣の屋台全てを喰いつくす元気な様子を見せ、最優秀クラシックウマ娘に選定された事もあり、
取材と「タマの分まで走り続ける」ための練習と食事で忙しい日々だったが、春前右脚に繋靭帯炎を発症
泣く泣く約半年の休養を余儀なくされ、ベルノライトに薦められたスパリゾートでの海無しカサマツで育ったせいで超カナヅチと判明したがリハビリ生活になり、
その最中不安を抱いた時テレビでイナリワンの天皇賞(春)勝利を目撃。
秋には治りオールカマ―で復帰勝利。戻った学園ではオグリに屋台を先に喰われていたディクタストライカとサクラチヨノオーの長期休養を聞いた後、
イナリワンから宣戦布告され、毎日王冠でライバルに恵まれている事に感謝しながら本格的に秋戦線に突入。
毎日王冠ではデータ収集で研究を重ねたメジロアルダンや「領域」に近い炎を纏ったイナリワンに競り勝ったが、
続く天皇賞(秋)では六平のアドバイスや彼経由で手に入れたタマモクロス直筆ノートから、(アプリ版の「勝利の鼓動」と同じ)「残り200mで発動」という「領域」発動条件付けに成功するも、
「領域」を切り捨ててスタミナ勝負に持ち込んだスーパークリークにはギリギリ届かず2着に沈んだ。

そんな天皇賞での敗北後「届かなかった自分に足りないモノ」を考えていた時、ハロウィンの時期に知り合ったバンブーメモリーからマイルチャンピオンシップでの勝負を持ちかけられる。
…だが最初予定していたオペイユアマスターとの再戦でもあるジャパンカップと合わせると2週連続レースという過酷で無茶なローテとなり、最初六平から猛反対されるも、
悩んでいた時に再会した故障中のディクタストライカとの会話から「今度では(競いたい相手と走る機会に)間に合わない可能性」を感じ、再び六平に連闘の許可を直談判。
彼の側もディクタのトレーナー小内やバンブーのトレーナーにして長年のライバルたる奈瀬文人からの、
暗にオグリのマイルCS参戦を薦める様な会話で心を揺らされていた事から、ついにその無茶を認め、マイルCSに参戦。
期待一杯のバンブーメモリーに無事勝利し、懸念されていた疲労も然程なくジャパンカップへと臨んだが、レース中予想外のハイスピード展開へと突入
スーパークリークもペース配分に失敗し苦しむ中、JC前の健康ランドでの休養で知り合った健康ランド師匠少女…フォークインを追うように、
終盤オペイユアマスターを超え先頭となったオグリは、それでもコンマの差でレコードタイムに到達しつつ2着となった
その後フォークインとの再びの会話後休養して有馬へと臨むが、この頃海外への治療の旅に向かうディクタを見送った小内は何か「オグリへの懸念」を示しており、
それが現実化したように、有馬本番では領域発動のタイミングを見誤る等でイナリワンとスーパークリークの一騎打ちに追いつかず5着に沈んでしまった。

…そしてこの頃から、クリスマスパーティを欠席して独り自身の負けニュースが映る街を流離う翌年春のある夜「イナリとクリークに置いて行かれる」夢を見る等少しづつ焦燥が顕在化。
春G1戦線前には北原が中央に移籍し再びコンビ復活という嬉しい出来事はあったのだが、北原の薦めで出た安田記念勝利時、「どこまでも行ける」という想いを阻むように前の夢にも映った「時計」が「28分」を指し、「領域」がゴール時に消失
続く宝塚記念ではゴール直前に「領域」消失が起き2着に沈み、本人も謎の異常を察し直後怪我で入院。
夏休みは人に悩まされないようにベルノライト家の別荘でのんびりリハビリ休養し無事秋には復帰したものの、この時期オグリのいない所で六平は北原に「オグリの全盛期(ピーク)」について…ピークアウトの可能性を暗に吐露。
嫌な事に天皇賞(秋)前にはイナリワンから「脚の故障ゆえに去る」事を告白され、同時にイナリから入院中のクリークの「永世三強ではない自分自身の走り」を願うメッセージも受け取ったものの、2人に置き去りにされた淋しさゆえか、イナリが土産に持ってきた団子は翌日、一口しか口にされずに残されていた
さらに加熱するオグリブームからマスコミの取材攻勢が活発化し、学園に人が殺到し一時寮にも帰れず関係者一同が学校で寝泊まりする事態にまで発展してしまい、
その日学園でヤエノムテキと天皇賞での意気込みを語り合うも、「クリーク達不在の今、期待に応えられるのは自分しかいない(意訳)」とオグリが語る様子を前に、ヤエノは無言で撤退してしまった…。

迎えた本番の天皇賞秋では他のウマ娘がオグリキャップを意識しすぎた事でハイペースで流れる展開となり、序盤の位置取り争いが熾烈であった事も相俟って早くも第4コーナーで先行勢がバテ始める。
失速する先行勢を尻目に先頭に並び立つオグリキャップだったが、内からヤエノムテキが強襲。『オグリキャップを一人にはさせない、ライバルとして並び立ちたい』という思いを胸に正々堂々と戦う彼女との一騎討ちとなる。
オグリキャップも『自分しかいないから勝たなければならない』という焦燥から「領域」を使おうとするが…

その時、時計の針がゼロを指した。
それは即ち、シンデレラにかけられた魔法が切れた事を表しており、オグリキャップのピークアウトが現実のものとなった瞬間だった。

魔法が切れた彼女は以前のような末脚を発揮する事ができず、メジロアルダンや宝塚記念覇者ミルワカバ、バンブーメモリー等に抜かされてしまい、初めての掲示板外という結果に終わってしまった。

レースの後、イナリワンもスーパークリークも居ない天皇賞秋でオグリが惨敗したことに驚きを隠せない観客。
自らの手でオグリキャップを終わらせる決意を固めたヤエノムテキに、オグリキャップのピークが過ぎた事を身を以て知り、『もうどうだっていい』と投げ遣りになるミルワカバ、
オグリの敗北に茫然とするバンブーメモリーと彼女の「マイル戦線回帰」を決断した担当トレーナーの奈瀬英人、後悔する時間すら惜しいと姉の前で晴れ晴れとした笑みを浮かべるメジロアルダンとウマ娘達もそれぞれの思いを抱く。

そして「走るために生まれてきた」オグリキャップにとってこの敗戦は耐え難いものであり、走れない事に絶望に一人涙を流すのであった。

『走るために生まれてきたのだから』
なら…
走れない私は…何のために…

更にこの敗戦が尾を引いたのか、続くジャパンカップでは11着と大敗。
勝利したビートゥルーオンパルスから『とんだ期待外れ』と吐き捨てられ、天皇賞秋に続く着外という結果から周囲からも「オグリキャップは終わった」と見られてしまい、徐々にオグリキャップは追い詰められていく。
そして遂に六平から『2年連続でケガで休養して精神面に不安を持つ状態のウマ娘をこれ以上出走させるわけにはいかない』と引退をするように宣告されてしまい、遂にオグリの精神は崩壊。雨ざらしの中飛び出していってしまう。
+ 魔法が解けた後 ※ネタバレ注意
自分を追いかけてきたベルノに「自分はまだまだ戦える!」と言い放つが、何も言わずに唯々自分を見るベルノの表情を見て再び駆け出すオグリキャップ。*3
遂に彼女の足は動かなくなってしまい、それでも託された皆の為に走らなければと絶叫する所に北原が現れる。

そして彼女は、自分がもう以前の様に走れない『芦毛の怪物』にはなれない事にずっと前から気付いていたことを明かす。

勝ち続けないと…最強だって証明しないといけないのに…縋る事さえできなくなっていく…!

私はもう…『芦毛の怪物』になれない…!


…そうか。それで、有マは走りたいか?

そんなオグリキャップに対し北原は、『走れるか走れないか』ではなく『走りたいかどうか』を問いかける。

カサマツ時代、東海ダービー制覇という夢を持っていた北原だったが、そんな彼に迎合してくれるウマ娘はいなかった。
『東海ダービーなんて出れるわけない』『もう走りたくない』『勝てるわけないレースを走りたがるウマ娘なんているわけない』そう言って去っていくウマ娘たちを引き留めることはしなかった。
そんな中で「自分も同じ夢を目指す」と言ってくれたオグリキャップは、北原にとっても止まっていた時を動かしてくれた存在。だからこそ結果に拘らずオグリキャップの気持ちに向き合ったのである。

お前がもう「走りたくない」っつーなら、俺はもう何も言わねぇ

だがな、もし「走りたい」っつーのなら、トレーナーとして絶対に走らせてやる!

…もう一度聞くぞ。走りたいか、オグリキャップ



…たい

走りたい…!!

そして走りたいという気持ちに向き合えたオグリキャップは有マ記念に出走したいという思いを六平に打ち明ける
しかし六平が引退を宣告したのは世間体でも勝敗でもなく、そもそもオグリの身体がレースに耐えられないからであった。
オグリの規格外の走りを支えていたのはオグリの『スポーツ心臓』があったからであるのだが、オグリの心臓は夏の時点で既に平均的な数値にまで落ちていた。そんな状態で以前のような走りをすれば故障を起こすのは確実、下手したらレースどころか一生走る事すらできなくなるかもしれない。
ましてや走ろうとするレースは日本一のグランプリレースである『有マ記念』。万全の状態でも故障を起こす可能性があるのがレースというものであり、リスクを抱えたまま試験的に出せるレースではないのは明白。六平の理路整然とした反論にオグリの表情は曇っていく。

しかしそこで声を上げたのはオグリキャップの相棒、ベルノライト。
故障も無茶も絶対にさせない、無事に完走させるから信じて欲しいと真っすぐな目で六平に頼み込む。

六平「………批判は免れんぞ?」

北原「覚悟の上です」

六平「途方のないリスクを伴う」

ベルノ「大丈夫です」

六平「…また、負けるかもしれんぞ…?」

勝ってみせる



六平「…分かった」

そして舞台はラストランとなる有マ記念へと移っていく。


◆関連キャラクター

中央トレセン学園の先輩でライバル。
オグリの中央での「超えるべきライバル」として君臨するが、
そのせいでタマが有馬前突如理由を明かさずトゥインクル・シリーズ引退を告白した際、かなり動揺することに…。

カサマツトレセン学園のクラスメイトで相棒。
スポーツ用品店の娘でレース用のシューズや蹄鉄に詳しい。
当初は選手志望だったが、オグリキャップの中央移籍に伴い正式にサポートスタッフに転向する。
元ネタはオグリキャップの地方馬時代の同期だったツインビー及び中央移籍後も引き続き装蹄を任されていた三輪勝氏と思われる。
ちなみに名前の由来はゲームの方の『ツインビー』をプレイした人なら一目瞭然であろう。

  • オグリキャップの母親
読んで字のごとくオグリキャップの母親。
生まれた時から足の弱かったオグリに根気よくマッサージを続け、走れるようにしてくれた事、
貧しいにもかかわらずキチンと学費を出してカサマツトレセン学園に送り出してくれた事*4などから、オグリからはとても慕われており、彼女が無防備に表情を緩ませる数少ない相手。
また母自身もかつてレースで走っていたウマ娘であり、オグリが付けている黄菱山形の髪飾りは母が現役時代に愛用していたもの。\ブッピガァァン/
この辺りの件りからか何故か一部読者の間で故人扱いされる事があるが、作中では元気にご存命である事がちゃんと描写されている。
明言されていないが、史実における母ホワイトナルビーのウマ娘である事が示唆されている。実はマルゼンスキーと同い年
後のアプリ版でも、イベント「聖なる夜に重なるキセキ」にてオグリの回想内で後ろ姿を確認できる。

  • 北原穣
カサマツトレセン学園所属の男性トレーナー。通称キタハラジョーンズ。
オグリキャップのカサマツ時代の担当トレーナーで、オグリキャップからは「キタハラ」と仮名文字で呼ばれている。
最初の時点ではオグリからの印象は、あくまで「レースに出してくれる奴」ぐらいの認識でしかなかったが、
スカウト後はペース配分や砂での走り方等、オグリキャップの資質を活かす数々の指導を行い、次第に彼女から自身のトレーナーと認められるだけの信頼を得ていった。
しかし、中央のトレーナーライセンスを持っていなかった事からオグリキャップの中央編入によりコンビを解消した。
ともあれオグリを支えたいという思いは変わらず、中央のトレーナーライセンスを取るために猛勉強。
その後苦闘の末に見事中央のライセンスを獲得し、チーム六平の中年新人サブトレーナーとして再びオグリとコンビを組む事になる。

カサマツトレセン学園のクラスメイトでオグリの最初の「ライバル」。
デビュー戦で敗北した事でそれまで楽しさだけで走っていたオグリは「負けることの悔しさ」を知ることになり、マーチを生まれて初めて得た「負けたくないライバル」として意識していく。
オグリの中央編入後はダービー出走が叶わず目標を見失っていたオグリに対して「日本一のウマ娘になれ」と激励するなど良き友人といった関係に落ち着いている。
元ネタはオグリキャップの地方馬時代のライバルだったマーチトウショウと思われる。
トウショウという名前だが、トウショウボーイやスイープトウショウら「トウショウ」冠の競走馬を所有するトウショウ牧場とは無縁だったりする。

  • 六平(むさか)銀次郎
中央トレセン学園所属の男性トレーナー。オグリキャップからは「ろっぺい」と呼ばれている。
北原の叔父で北原の頼みで中央に来たオグリキャップの担当トレーナーに就任した。
本人としては飽くまでも北原が中央のトレーナーライセンスを取るまでの代理の積りだが、指導そのものは真面目にやっており、オグリからも信頼されている。

健康ランド師匠。
作中二度目のジャパンカップの際に登場した海外ウマ娘の一人でニュージーランド代表ウマ娘。
元ネタは1989年の第9回ジャパンカップの優勝馬「ホーリックス」。

◆余談

「グレイファントム」の元ネタは、史実のオグリキャップ号の父方の祖父(父父)であるアメリカの競走馬、ネイティヴダンサー号の愛称の一つ。
その芦毛の白い馬体*5といつの間にか先頭に立つというレースぶり、アメリカクラシック二冠を含む22戦21勝という圧倒的実力から、
先述のグレイファントム(灰色の幻影)またはグレイゴースト(灰色の幽霊)の愛称で人気を集めた。
種牡馬としても大いに成功しており、1966年のアメリカクラシック二冠を制したカウアイキングや、オグリキャップ号の父であるダンシングキャップなどを輩出した。
何より種牡馬としての彼の功績は、ナタルマという牝馬とレイズアネイティヴという牡馬を輩出したことだろう。
前者は「20世紀最高の種牡馬」ノーザンダンサーを、後者はそれに及ばずながらアメリカを中心に一大父系を形成したミスタープロスペクターを世に送り出したのである。
ちなみにネイティヴダンサーは「孫世代で覚醒する種牡馬」としても知られており、オグリキャップはまさにその孫世代の一頭であった。

追記して修正する…私にとってはそれだけで奇跡だ
…だからすごく嬉しい
それだけ

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最終更新:2025年10月24日 11:55

*1 トレセン入学前に部屋で母親に披露したのもジャージであり、制服ではない

*2 歌詞は異なるものの、笠松音頭自体は実際にある。歌詞からして新の方が元ネタだろうと思われていたがアニメだと三橋美智也歌唱の新笠松音頭の音源そのままを使用するというとんでもない事をしてのけた他、笠松町公式YouTubeチャンネルがアニメ放映10日前に新笠松音頭の振り付け動画を公開していたりする。

*3 そもそもレースで結果を出せなかったベルノライトを振り切れずに追いつかれてしまっている事実が、オグリの力が衰えている何よりの証拠とも言える。

*4 ただし母曰く「アンタの食費に比べれば大した事ないよ」との事で、オグリにも自覚はある模様

*5 活躍した時期はアメリカでテレビ放送が盛んになった時期とちょうど重なっており、白黒テレビが主流だった時代だったため、その馬体は非常に見分けがつきやすく画面映えしていた。