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親族

登録日:2026/04/30 Thu 15:54:06
更新日:2026/08/27 Thu 19:32:11
所要時間:約 15 分で読めます





ここでは親族間に用いられる続柄や呼称等について説明する。


【はじめに】

さて最近は少なくなったが皆さんはこれまでお盆や正月、冠婚葬祭などで親戚が集まる場に参加したことがあると思います。
そこで比較的付き合いのある伯父や伯母、従兄弟以外にも初めて会うような親戚も居たと思います。

そしてそんな初めて会うような親戚にもちゃんと立場に応じた呼ばれ方などがあることをご存じだろうか。
本記事ではそうした親戚間の呼称や続柄などを説明していきます。


【そもそもどの辺りまでの血筋を親戚/親族とするの?】

「人類みな兄弟」なんて言葉もあり、遡れば人類は共通の祖先を持つ、実際のところどの範囲までを親族とするかは明確に規定が存在する。

日本の民法第725条では、「親族」として定められるのは6親等内の血族、配偶者、3親等内の姻族となっている
これは日常会話の「親戚」とは異なり、法律上はこの範囲が明確に決められているため、相続や扶養義務などの場面で重要な基準となる。

相続で法定相続人となるのは常に配偶者と血族である子(代襲相続人として孫などを含む)・直系尊属(父母・祖父母)・兄弟姉妹(代襲相続人として甥姪)で、配偶者以外には「子→直系尊属→兄弟姉妹」の順となる。
また法定相続人は原則「3親等内の一定の親族」に限られ、伯父・伯母・いとこ、配偶者の兄弟姉妹や親などは通常は法定相続人にならないが、養子縁組をしていれば子として相続人になる場合がある。

以下本人から見た親等一覧
親等 血族 姻族
0親等 配偶者
1親等 両親、子 舅・姑(配偶者の両親)、継父母(父母の再婚相手)
嫁・婿(子の配偶者)、配偶者の子
2親等 祖父母、孫、兄弟姉妹 配偶者の祖父母、父母の継父母(祖父母の再婚相手)
継父母の父母、小舅・小姑(配偶者の兄弟姉妹)
兄嫁・姉婿・弟嫁・妹婿(兄弟姉妹の配偶者)
継父母の子、孫の配偶者、配偶者の孫(配偶者の前婚における孫)
子の配偶者の子
3親等 曽祖父母、曾孫、伯父・伯母甥・姪 配偶者の曽祖父母、祖父母の継父母(曾祖父母の再婚相手)
祖父母の再婚相手の父母、継父母の祖父母
舅・姑の兄弟姉妹(配偶者の伯叔父母)
おじ嫁・おば(婿伯叔父母の配偶者)
継父母の兄弟姉妹、祖父母の再婚相手の子
小舅・小姑の子(配偶者の甥姪)、甥嫁・姪婿(甥姪の配偶者)
兄弟姉妹の配偶者の子(前婚における子)、
継父母の孫、曽孫の配偶者、配偶者の曽孫(配偶者の前婚での曽孫など)
子の配偶者の孫(前婚での孫など)、孫の配偶者の子
4親等 高祖父母、いとこ、玄孫姪孫(甥・姪の子)
大伯父・大伯母
5親等 五世の祖(高祖父母の両親)、来孫(玄孫の子)、曾姪孫(姪孫の子)
従甥姪(いとこの子)従伯父・従伯母(大伯父・大伯母の子)
6親等 六世の祖(高祖父母の祖父母)、昆孫(来孫の子)
玄姪孫(曾姪孫の子)、従甥孫・従姪孫(従甥姪の子)、はとこ


【続柄】

上記の一覧に記載された親族の呼称について説明していく。

なお、「おじ」「おば」に使われる漢字に関しては、親や祖父母などの兄姉の場合は「伯」、弟妹の場合は「叔」が使われ、これは大伯父やその子供たちなども同じである。
また本人か血族の婚姻や養子縁組によって成立した関係は義理の関係と呼ばれ、続柄としては同じ呼称を使うことができるが、「義父」「義母」「義兄」というように「義◯」と記載することもある*1
また、英語では義理の親族を「法律上の○○」(例として "brother in law" )と表現する。

なお、続柄に関係なく両親や祖父母、伯父伯母など自分よりも前の世代を「尊属」、子や孫、甥姪など自分よりも後の世代を「卑属」と区分する。
なお、民法第793条にて尊属を養子とすることを禁じている以外は尊属と卑属の区分は存在しない。
かつては「自身から見て尊属である人を被害者にする」殺人事件を起こした場合の罪が通常の殺人罪と別に刑法200条として存在し、法定刑が前者より重く設定されていたが、憲法14条1項との矛盾を指摘される形で違憲立法であるとの判決に至り、1995年に刑法から削除された。


  • 配偶者
自身が婚姻を結んだ相手。
なお、配偶者は「血族」でも「姻族」でもない、独立した「配偶者」という親族に分類される。

  • 兄弟姉妹
読んで字の如く。
配偶者にも兄弟姉妹がいた場合は、義兄(ぎけい)義弟(ぎてい)義姉(ぎし)義妹(ぎまい)になる。
なお、間違えやすいポイントとして、自身と対象者との年齢の上下関係で決まるのではなく、配偶者との関係性で呼び方が決まるということ。
なので、実際の年齢に関係なくウェカピポの妹の夫は、義弟である。
逆に、配偶者の妹が自分より年上でも「(義理の)妹」になるのだ。

  • 父・母
生みの親、両親。
実親の再婚相手にあたる継父(ままちち)継母(ままはは)*2養父母も父・母と呼ぶ場合もある。
また配偶者から見た場合は義父・義母となり、彼らをそれぞれ(しゅうと)(しゅうとめ)と呼ぶこともある。

  • 祖父・祖母
父・母の親。

  • 曾祖父・曾祖母
祖父・祖母の親。両親の祖父母。

  • 高祖父・高祖母
曾祖父・曾祖母の親。祖父母の祖父母。両親の曾祖父母。
一例として『ドラえもん』に登場するセワシのび太の孫の孫のため、のび太はセワシにとって高祖父となる。

  • 息子・娘
子供。

子供の子供。

  • 曾孫(そうそん)
子供の孫。孫の子供。
「ひまご」「ひいまご」「ひこ」とも。

  • 玄孫(げんそん)
孫の孫。曾孫の子供。
「やしゃご」とも。
『ドラえもん』のセワシはのび太から見ての玄孫となる。

  • 来孫(らいそん)
玄孫の子供。

  • 昆孫(こんそん)
来孫の子供。
なお、更にその下は仍孫(じょうそん)雲孫(うんそん)と続く。

  • 伯父、伯母、叔父、叔母
両親の兄弟姉妹。
なお、当然ながら続柄に年齢は関係ない。
そのため、ジョセフの孫である承太郎から見て、ジョセフの息子である仗助は年下ながら叔父*3ってやつになる。…奇妙だが…。

  • 大伯父、大伯母、大叔父、大叔母
祖父母の兄弟姉妹。親の伯父・伯母・叔父・叔母。

  • 曾祖伯父(そうそはくふ)曾祖伯母(そうそはくぼ)
曾祖父母の兄姉。
祖父母の伯父・伯母。
曾祖父母の弟妹(祖父母の叔父叔母)は曾祖叔父(そうそしゃくふ)曾祖叔父(そうそしゃくぼ)となる。

  • 族伯祖父(いとこおおおじ)族伯祖母(いとこおおおば)
曾祖父母の兄の子・姉の子。祖父母のいとこ。

  • 高祖伯父(こうそはくふ)高祖伯母(こうそはくぼ)高祖叔父(こうそしゃくふ)高祖叔母(こうそしゃくぼ)
高祖父母の兄弟姉妹。曽祖父の伯父・伯母・叔父・叔母。

  • 伯従父(じゅうはくふ)伯従母(じゅうはくぼ)従叔父(じゅうしゅくふ)従叔母(じゅうしゅくぼ)
祖父母の兄弟姉妹(大伯父・大伯母)の子。親のいとこ。
「いとこおじ」「いとこおば」とも呼ばれる。

  • 従兄弟(いとこ)
親の兄弟姉妹の子。
女性の場合は従姉妹となる。
基本的に自分と同世代というイメージだが、両親と兄弟姉妹の年齢差等によっては一回り近く年齢差があることもある。
一例として『サザエさん』のカツオワカメハイエナ…ノリスケのことを「おじさん」と呼ぶが、ノリスケはカツオ達の父・磯野波平の甥(妹の息子)のため、カツオ達とはいとこの関係となる。

  • (おい)(めい)
自分の兄弟姉妹の子。
男子のときは甥、女子のときは姪となる。
兄姉と年が離れている等の場合、甥姪が自分と同年代になることもある。
『サザエさん』のタラオはカツオやワカメと兄弟と間違えられることが多いが、カツオ達の姉・サザエの息子のため、カツオ達の甥となる。

  • 再従兄弟(はとこ)
親のいとこの子。「又従兄弟(またいとこ)」とも呼ばれる。「ふたいとこ」と言うことも。
女性の場合は再従姉妹とされる。
『サザエさん』でのタラオとイクラがこれにあたる。

  • 従甥(じゅうせい)従姪(じゅうてつ)
いとこの子。そのとおり、「いとこおい」・「いとこめい」と呼ぶこともある。
男子のときは従甥、女子のときは従姪となる。
『サザエさん』のサザエ、カツオ、ワカメから見たイクラがこれにあたる。

  • 又甥(またおい)又姪(まためい)
甥姪の子。
男子は又甥、女子は又姪。
また、男女問わず総称して姪孫(てっそん)と呼ばれることも、

【親族の分類】

血族、姻族

祖父母や父母・子・兄弟姉妹・孫などの血のつながりによる親族関係は血族(けつぞく)とされる。
この血族には、養子のように法律上血縁者とされる関係も含む。
一方で、舅や姑、小舅、小姑のような配偶者の血族および自分の血族の配偶者など婚姻によって生じる親族関係は姻族(いんぞく)とされる。


直系、傍系

家系の中で曾祖父母・祖父母・両親・自分・子・孫・曾孫⋯のように祖先から子孫へ直上直下で血統が繋がる親族関係を直系、兄弟姉妹や伯父伯母、甥姪など直系から枝分かれした親族は傍系とされる。


【家系関連】

本家、分家

親族の中でその一族の中心となる家を本家、本家から独立した家系を分家と呼ぶ。
ちなみに分家から更に独立した分家が出来ることもあり、分家はそうした「分家の分家」から見たら本家ということになる。
よく長男が家を継ぐと思われがちだが、長男が何らかの事情で家を継がなかった場合は次男などが継ぐ形となる。
しかしそもそも男児の子供がいなかったり子供自体が出来ないということも当然あるため、そういった場合前者は娘婿、後者は傍流や分家もしくは外部からの養子を迎え入れて家を継ぐこともある。

なお、本家と分家では苗字が同じことが多いが、当然違う場合もある。
古い例ではあるが藤原氏は「南北式京」四家に分かれ、北家からは「近衛・九条」、近衛家から鷹司家、九条家からは二条家・一条家が分かれている*4
また江戸幕府将軍を務めたの徳川家も大元の徳川家から「水戸」「紀州」「尾張」「越前」「一ツ橋」等に分かれている。
また現在の皇室「宮家」とされる秋篠宮家、三笠宮家、常陸宮家も天皇陛下から見れば分家、三笠宮家から分かれた桂宮家と高円宮家、三笠宮寬仁親王妃家は分家の分家に当たる*5

勘違いされがちだが直系=本家、傍系=分家というわけではない
そもそも直系はある人物から見た直接的な血統関係のため、その人物や親の兄弟姉妹が家を継いでいるのであればその人物は分家ということになる。

宗家

宗家(そうけ)武道や芸道の流派を束ねる家系*6を指すが、その一族の最も中心となる大本の家も宗家とされる。
本家と混同されやすいが、本家はその家系の中心になる家で、先述の通り分家の分家から見れば分家も本家ということになる。

しかし家系図を遡ると「本家」も実は別の家系から分家した家柄だったということもあり、そうした共通の祖先を持つ家系の中で最も中心になる家が宗家となる。
現在の皇室でもルーツとなるのは旧11宮家の一つである閑院宮家であるが、閑院宮家は同じ11宮家の伏見宮家から分家した家系となる。


【遠縁の親戚】

よくフィクション作品などで「遠縁の親戚」が登場することがあるが、先述の通り民法で親族として定められるのは6親等内の血族、配偶者、3親等内の姻族であるため、それ以上離れると正式な親族とはならない。

一例として『こち亀』の両津勘吉は実弟が中川圭一の遠縁の親戚と結婚したのを利用して「中川の親戚」を名乗った事があるが、そもそも実弟の結婚相手は「中川家の八男の妻の父の姪の夫の甥の伯父の娘*7」と妻や夫等が間に入っているため最早姻族の姻族の姻族…というような繋がりとなっている。
両津にとって民法上最も遠い親戚は再従兄妹にあたる擬宝珠憂鬱・檸檬・蜜柑となっている*8






追記・修正は自分の家系のルーツを見つけてからお願いします。


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最終更新:2026年08月27日 19:32

*1 読みは実の父母や兄弟姉妹と同じ。

*2 童話『シンデレラ』に登場するシンデレラの意地悪な義母も継母である。

*3 承太郎の母のホーリィより仗助は年下である

*4 北家は四家の中で最も盛隆を誇ったとされる。

*5 我々がよく耳にする「○○宮」は苗字ではなく天皇から与えられる宮号である。

*6 所謂「嫡流」。

*7 アニメ版では両津が「弟の妻の母親の父方の妹の夫が中川圭一の伯父の弟の娘の息子」「弟の嫁は中川の祖母の妹の息子の別れた奥さんの娘の長男の2番目の奥さんの弟の娘」等と説明している。

*8 纏達の祖母は両津の祖父の妹にあたる。