エヴゲニー・ボリソヴィッチ・ヴォルギン(MGS3)

登録日:2010/12/09(木) 23:56:57
更新日:2025/04/14 Mon 20:59:44
所要時間:約 4 分で読めます






ようこそ── 我が国 我が部隊へ



エヴゲニー・ボリソヴィッチ・ヴォルギンは『METAL GEAR SOLID 3: SNAKE EATER』の登場人物。
作中フルネームで呼ばれることは少ないため、以下「ヴォルギン」と呼称する。






【キャラクター概要】

ソ連のタカ派でGRUに所属し、階級は大佐。
オセロットの上官でもある。そして現政権転覆を支持するブレジネフ派。
見た目も声も某豪腕の錬金術師を想像してくれればだいたい合ってる。
メタルギアシリーズにおいて核兵器を実際に使用し被害を出した数少ないキャラクターでもある。


かつて生身で落雷を受けた際に大火傷と引き換えに得た、肉体に1000万ボルトの電圧を帯電できる特異体質の持ち主。
帯電された電圧はどこぞの皇帝よろしく、手から電撃として自由に放つことができる。
こんなぶっ飛んだ能力の持ち主なため、西側からはサンダーボルトと呼ばれ恐れられている。ゼロ少佐からも開口一番「危険な奴だ」と言われる程。
当人は冗談交じりながら雷を恐れ、雷雨の日には口癖のように「くわばら、くわばら」と呟く。

ボクシング元ヘビー級世界チャンピオンという異色の経歴も持ち、戦闘ではその強靭な肉体と電撃を用いる。
さらに体に巻いたライフルの銃弾を自らの電気で発射することもでき、ライフル弾を指に挟んで得意のパンチと同時に発射する強化パンチを得意とする。
そのパンチ力は、特に強化もしてないボディーブローで鋼鉄のドラム缶がベコベコに変形し、コンクリート壁を殴れば拳が埋まるほど。普通に考えたら一発殴られただけで頭蓋骨が陥没して死亡する。
更に上記の強化パンチでRPG-7でも歯が立たないシャゴホッドの上部装甲をぶち抜いた。…ポケモンか。


ハッキリ言って完全に「人外」「超人」の域の存在だが、MGSシリーズにおいて特異体質はよくあること。
人外っぷりならコブラ部隊の方が凄いしね。


無類の拷問マニアとしても有名で、電気責め、人間サンドバッグなどやりたい放題で、非常に残忍な性格。
情報を引き出すことを重視しているというより、単に人を嬲るのを楽しむ趣味としてのきらいが強い。
EVAとの無線でかの悪名高いカチンの森事件*1に関わっていた事が語られる。
時にはわざと人質の目隠しを外して拷問を実行することもあったらしい。
それ故、情報を吐かせるために拷問した相手が死ぬこともしばしば。
オセロットが拷問マニアに目覚めたのはコイツが原因である。

またバイセクシャルで、女性の愛人にタチアナ(EVA )、男性の愛人に雷電…ではなくライコフ少佐がいる。
特にタチアナは相当気に入っているのか、毎日のように電気責めをしてかわいがり、一方ライコフには大佐クラスの権限を与え、アブない雰囲気を匂わせている。
雷人間のくせに雷が苦手だったり、ライコフに変装したネイキッド・スネークを不審に思うや否や、いきなり股間をニギニギしたり、ザ・ボスに凄まれてビビったりなどやはりネタが絶えない。

第二次大戦期の伝説のコブラ部隊の活躍をよく知っており、ザ・ボス共々その実力には多大な信頼を寄せている。
それ故か、彼女にはその実力も含め頭が上がらない模様。

過去に父親が「賢者達」のマネーロンダリングを担当しており、ヴォルギンはそれを違法相続。各国の情報機関から狙われる身となっている。



…とここまで聞けばただの怖い人だが、その帯電体質からピカチュウと呼ばれしばしばネタにされている。むしろエレブーに近いけど
他にもダメージを受けた時に発する呻き声から「んのっく大佐」と呼ばれることもある。


【ゲームでの活躍】


『MGS3』

バーチャスミッションにてソコロフを救出したネイキッド・スネークの前に、ザ・ボスコブラ部隊と共に現れる。
再びソコロフを誘拐し、去り際にソコロフ設計局へ向けて小型核弾頭デイビー・クロケットを発射した。
これは殆どの者が、ザ・ボスに罪を擦り付けつつライバルであるフルシチョフ派やKGBの研究機関に大打撃を与える為に暴走した結果だと思っていたが、
どうやらロシアに関係を持つ「賢者達」の一派がヴォルギンに指示ないし煽動した結果で、彼の独断のみによる行動ではないらしい。*2

スネークがライコフに変装してグロズニィグラードへ潜入した際には、股間を掴んで「モノ」の大きさの違いで正体を見破った。誰が呼んだか、通称「股間認証システム」

「イワンの苦しみを償ってもらおう。」

スネークのCQCにやや押されたものの、ザ・ボスの介入により形勢逆転。あっという間にスネークをボコボコにする。


その後捕らえたソコロフを拷問で喋れなくなるまでボコボコにし*3、スネークの体もあらためようとする。
ちなみにこの時、それまでに受けた総ダメージの量によってセリフが変わる。
ボコボコになっているとスネークを褒め称えるがほぼ無傷だと実にキモいコメントを聞くことも出来る。

ダメージ量少:「綺麗な身体だな、無垢な子供のようだ…///だがそれも今日までだ。」

ダメージ量中:「そこそこの修羅場はくぐってきているようだな。喜べ、これから本物の地獄を見せてやる。」

ダメージ量多:「敵ながらタフな男だな、普通なら生きてはいまい。楽しみ甲斐がありそうだ…」


そしてシャゴホッド格納庫でスネークと再び合まみえ、男らしくタイマンで勝負を仕掛ける。
正面からの銃撃は電磁場で防がれたり、銃を持っている状態だと電撃が追尾し、当たると弾薬が減ったりする。
電磁波は銃を乱射していると無くなるからアサルトライフルや機関銃で蜂の巣にできるぞ。弾はこの後のバイクシーンで補充できるしこの戦闘でヴォルギンは死なないからノーキル狙いでも大丈夫だ!!!
CQCを組み合わせて戦えば案外楽勝だが、スタミナキルを狙うとちょっと骨が折れる。帯電している時に直接触れると痺れるのにも注意。
パンチを受けて吹き飛ばされるとスネークが立ち上がった後嘔吐して隙を晒すので注意。
ゲームのムービー的には、スネークが空気を読んで銃やナイフを仕舞ったので、どうやらスネークは素手でこの怪人が血反吐を吐くまで凹ったらしい。……人間じゃねえ

オロシャヒカリダケやチャフグレネードで電撃をそらすことができ、またアマガエルを投げつけたりライコフのマスクを被ると動揺して隙ができるので有効に使いたい。
タバコ型麻酔銃を使うとかなり早くスタミナキル出来る。更に無印版だとスタングレネードの閃光でもスタミナが減らせるからコレを投げているだけでOKだ!!!

スタミナキルすると、敵兵に対して正面を向くと攻撃をためらうようになる、コールドウォー迷彩が手に入る。*4



健闘虚しく敗れてしまうが、シャゴホッドに搭乗し、スネーク達を追いかける。

味方や施設なども構わずぶち壊しながら追い回し、生身であるスネークにも容赦なく怒涛の攻撃を仕掛けるが、スネーク達の活躍でシャゴホッドは機能停止してしまう。

するとコクピットから降りて、RPGでも歯が立たないシャゴホッドの装甲になんと素手で穴を空け、電線に直接自分の電気を流して動かすという荒業で再起動し、再びスネークたちに迫る。やっぱりポケモンか
最期は雷に打たれ、体に巻いていたライフルの銃弾が次々と暴発し、絶命するという壮絶な最期を遂げた。


ザ・ヴォルギン!!
とは言わない。
実際の辞世の句は「ふん!雷など…なんともない…!」


+ MGS3終盤のネタバレ
ヴォルギンはスネークが賢者の遺産を狙ってやってきたものと思っていたようだが、本当に賢者の遺産を狙っていたのは、一緒にいたザ・ボス、オセロット、EVAだった。

EVAに関しては途中で発覚するものの、ザ・ボスには完全に気を許しており、オセロットに至ってはその裏切りについて全く知らなかった。

つまりヴォルギンには初めから誰一人として味方が居なかったのである。
後から各シーンを見直してみると、周りにスパイしかいないのにベラベラと賢者の遺産の内容や在処を喋るヴォルギンの姿は、滑稽を通り越してなかなか惨めである……
ライコフは一見味方に見えるが尋問するとあっさりヴォルギンの弱点を言う。



『MGSV:TPP』

彼によく似た容姿の「燃える男」が登場。燃える馬に乗り、病院などでヴェノム・スネークを付け狙う。
+ TPPのネタバレにつき注意
その正体はヴォルギンの成れの果て。おめでとう! ヴォルギンはエレブーからブーバーンに進化した!
スネークイーター作戦の時に絶命したように思われたが、実は昏睡状態であった。
落雷や弾丸の破裂を受けても死ななかった*5その体質をモスクワの研究所で研究されていた。
9年後のスネークの覚醒と同時に目覚め、スカルフェイスの手先として戦う。

サイドオプスにて、彼の遺体を回収するよう依頼される。
スネークが回収すると襲い掛かり、彼を組み伏せるも、突如何かに驚いたような反応を見せる。
その直後、無気力な表情で仰向けに倒れ、それきり動かなくなってしまった(馬も一緒に機能停止する)。

+ 不可解な行動の意味(超ネタバレにつき注意)
恐らく、最初はスネークへの復讐を果たそうとしたものの、瞳の色の違いからヴェノムがネイキッドと別人であると気付き、戦意を喪失したと思われる。
ヴェノムの瞳が緑なのに対し、ネイキッドの瞳は青であり、3でネイキッドを拷問していたヴォルギンは「その青い目が気に入らん」と発言している。



ちなみにサブシスタンスではジ・エンドやスネークと一緒に、面白いぐらいのネタ要員の一人。
シークレットシアター「METAL GEAR RAIDEN」ではライコフと勘違いした雷電にアッー!なことをしようとしたり*6、同じく雷電をフルボッコにしたりした。
さらに、シークレットシアター「ジョイ」では吊り橋から転落して「ザ・ジョイ!!!」と自爆したザ・ボスを見て「奴の狙いは何だ…?」と呟くという本編の残忍さが全く感じられない事態に。



「オセロット! この項目を追記・修正しろ!!」

『大佐、それは出来ません。冥殿と約束しました。』

「貴様…この私にたてつく気か?」

『男らしく自分で追記・修正しなさい』

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最終更新:2025年04月14日 20:59

*1 第二次大戦中、スモレンスク近郊のカチンの森という所でNKVDがポーランド軍将校や聖職者等を含む約25000人を虐殺した事件。ヴォルギンが関わっていたのは本シリーズによる創作である。

*2 エンディングで全てを知ってそうな素振りを見せたオセロットもこの件は知らなかったようで、核ミサイルを撃とうとした際は驚いて「同士に核を使うんですか!?」と止めに入ったり、グラーニン惨殺後のイベントシーンでも(グラーニンを惨殺したことを含め)本件について「こんなやり方、納得できません。」と面と向かって発言している。煽動の件は後発の『MGSPW』で明かされるので少なくとも『MGS3』当時は完全な独断で行っていた設定と考えられる。EVAもエンディングで「ヴォルギンが核を撃ったせいで作戦のシナリオを大きく変えることになった。」と発言している。

*3 その場に居合わせた人やプレイヤーの誰もが死亡したと思っていたがギリギリ命は落としていなかったようで、続編の『MPO』で「ゴースト」と言う名でスネークをサポートする。正体を明かした際はスネークも思わず『生きていたのか!』と発言している。

*4 理由は正面の柄が旧ソ連の国旗柄だからであり、自国の国旗を傷つけると罰せられるため。ただし、背面はソ連の敵国アメリカの星条旗柄なので背を向けると容赦なく撃たれる上に近距離でのナイフ攻撃は封じることが出来ない。

*5 ただしヴォルギンの意思は既に無く、いわば「生ける屍」状態。その為『TPP』では一切セリフがない。

*6 雷電が逃走したことで未遂に終わったみたいだが…