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29系電車
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29系電車
(29けいでんしゃ)は、ちばドリームエクスプレス(cdx)の直流一般形電車である。2024年より営業運転(試験)を開始する予定である。
概要
東湘本線系統で使用している8系初期車を置き換える目的で登場した。2023年8月に第1編成が竣工し、2024年から営業列車として使用予定。
東湘本線系統で運用している8系電車は1996年に登場し、2005年の東湘本線移籍に合わせて走行関係とサービス機器を中心としたリニューアルを行ったが、2023年時点で初期車は製造から27年、リニューアルから18年以上経過し、車体や機器の老朽化が目立つようになってきた。初期車のごく一部の編成は2010年代に大規模な更新工事を行ったものの、cdxの方針転換により2編成のみ施して打ち切られてしまったため、多くの編成がほぼ製造時そのままの内装のまま現在に至っている。車体の至る所に搭載された電子機器も製造を終了し入手困難となっているため、後継車両へ置き換えることとなった。
当初は28系の改良型を2020年から導入する計画であったが、諸般の事情により計画が遅延。その間にAC2の改良型である「AC3」(24系電車)が完成したため、最新技術の導入と部品の共通化を考慮して新形式を起こすこととなった。
こうして造られた車両が29系電車である。
なお、本系列は24系をベースにはしているが、ワイドボディ車が入線出来ない東湘本線の事情に合わせて設計を変更している。
東湘本線系統で運用している8系電車は1996年に登場し、2005年の東湘本線移籍に合わせて走行関係とサービス機器を中心としたリニューアルを行ったが、2023年時点で初期車は製造から27年、リニューアルから18年以上経過し、車体や機器の老朽化が目立つようになってきた。初期車のごく一部の編成は2010年代に大規模な更新工事を行ったものの、cdxの方針転換により2編成のみ施して打ち切られてしまったため、多くの編成がほぼ製造時そのままの内装のまま現在に至っている。車体の至る所に搭載された電子機器も製造を終了し入手困難となっているため、後継車両へ置き換えることとなった。
当初は28系の改良型を2020年から導入する計画であったが、諸般の事情により計画が遅延。その間にAC2の改良型である「AC3」(24系電車)が完成したため、最新技術の導入と部品の共通化を考慮して新形式を起こすこととなった。
こうして造られた車両が29系電車である。
なお、本系列は24系をベースにはしているが、ワイドボディ車が入線出来ない東湘本線の事情に合わせて設計を変更している。
デザインコンセプト
基本構成
外装
24系と同じく、「とにかくしかくい」をコンセプトに、全体的に四角いパーツで構成。シンプルかつ存在感のあるデザインにまとめている。なお、貫通幌をはじめ一部に他形式と共通の部品を使用しているため、全ての部品が角張っているわけではない。
車体そのものは、日立製作所製造分は従来のAC-TRAINと同じ「A-Train」を、カワサキ(川崎重工)製造分は「efACE」をそれぞれ採用。車体は長さ20m級・幅約2.8mのナローボディである。客用ドアの数は片側4箇所である。
車体はcdxが2021年に発表した「イメージアッププロジェクト」に従い、東湘本線のイメージカラーである青緑を基調としたカラーリングとなっている。
内装
「落ち着いたシンプルな空間」「それでいてcdxらしい」をコンセプトに、ライトグレーを基調に構成。車内の照明は季節や時間帯に応じて変化するギミックを備え、多くの利用客が落ち着くことが出来る空間を目指している。
座席はロングシートの構成で、渋谷・前橋側の先頭車は立ち席スペースとなっている。
外装
24系と同じく、「とにかくしかくい」をコンセプトに、全体的に四角いパーツで構成。シンプルかつ存在感のあるデザインにまとめている。なお、貫通幌をはじめ一部に他形式と共通の部品を使用しているため、全ての部品が角張っているわけではない。
車体そのものは、日立製作所製造分は従来のAC-TRAINと同じ「A-Train」を、カワサキ(川崎重工)製造分は「efACE」をそれぞれ採用。車体は長さ20m級・幅約2.8mのナローボディである。客用ドアの数は片側4箇所である。
車体はcdxが2021年に発表した「イメージアッププロジェクト」に従い、東湘本線のイメージカラーである青緑を基調としたカラーリングとなっている。
内装
「落ち着いたシンプルな空間」「それでいてcdxらしい」をコンセプトに、ライトグレーを基調に構成。車内の照明は季節や時間帯に応じて変化するギミックを備え、多くの利用客が落ち着くことが出来る空間を目指している。
座席はロングシートの構成で、渋谷・前橋側の先頭車は立ち席スペースとなっている。
基本構成
編成例
仕様
車体
車体は日立製作所製造分が「日立A-Train」を、カワサキ製造分が「efACE」をそれぞれ採用。両者は構造の違いで細かな形状が若干異なるが、極力差異が出ない様にデザインされている。
材質はアルミ合金の中空押出型材を使用したダブルスキン構造で、摩擦攪拌接合による滑らかな外観が特徴である。車体長(連結面間距離)20,000 mm、車体幅2,820 mmのナロー(ストレート)ボディである。28系では重心を下げるために車体高を低く抑えていたが、本系列では従来の高さに戻っている。
「とにかくしかくい」のコンセプト通り、車体の各部品は基本的にどれも角ばっているのが特徴(製造工程の都合で若干の丸み付けは行われている)。ただし、車両限界の関係で車体断面は完全な四角形ではなく、裾は絞り込まれ、屋根は若干丸い。
材質はアルミ合金の中空押出型材を使用したダブルスキン構造で、摩擦攪拌接合による滑らかな外観が特徴である。車体長(連結面間距離)20,000 mm、車体幅2,820 mmのナロー(ストレート)ボディである。28系では重心を下げるために車体高を低く抑えていたが、本系列では従来の高さに戻っている。
「とにかくしかくい」のコンセプト通り、車体の各部品は基本的にどれも角ばっているのが特徴(製造工程の都合で若干の丸み付けは行われている)。ただし、車両限界の関係で車体断面は完全な四角形ではなく、裾は絞り込まれ、屋根は若干丸い。
客用扉
客用扉は全て両開き扉で、片側に4カ所設置している。ドアエンジンは電動(リニアモータ)式で、押しボタン式の半自動モードに対応している。
側面表示器
側面表示器は、24系と同様にAGC社製の有機ELディスプレイ(屋外用デジタルサイネージ)を設置。号車番号・列車種別・行先・経由地・次の停車駅などを表示する。
転落防止幌
転落防止幌は、各車両の端部に設置。ゴム製である。
前頭部
貫通扉
併結時に通り抜け可能な貫通扉を設けている。貫通幌は下り方先頭車に設置しており、自動的に連結できるシステムを搭載する。
前面表示器
前面表示器は有機ELディスプレイを使用。前面上部に横長のものを2枚配置している。ディスプレイには列車番号・路線名・列車種別・行先・経由地・駅番号などを表示する。
ライト
ヘッドライト・テールライトは窓の下(メイン)と上(サブ)にそれぞれ設置。ランプは共に超高輝度白色LED(テールランプは赤色LED)を使用。
メインライトは丸型で、外側に「イカリング」と呼ばれる線の細いライトを設置。この部分はテールライトを兼ねており、赤く点灯する。明るさの調整によって中央部のみ・外周部のみ点灯することができる。
サブライトは28系と同様に、郊外区間での踏切安全対策として設置。四角形に配置された4個のLEDから成っている。サブライトのみを点灯することはできない。
メインライトは丸型で、外側に「イカリング」と呼ばれる線の細いライトを設置。この部分はテールライトを兼ねており、赤く点灯する。明るさの調整によって中央部のみ・外周部のみ点灯することができる。
サブライトは28系と同様に、郊外区間での踏切安全対策として設置。四角形に配置された4個のLEDから成っている。サブライトのみを点灯することはできない。
走行機器
制御方式はVVVFインバータ制御で、床下機器はAC-Trainではお馴染みの「コンテナ方式」を採用。
制御装置(コントローラ)
制御装置は日立製のCDX-SC24型を各車に搭載。1台の装置で1両分(2個)のモータを制御している(1C2M制御)。
台車
台車は28系で実績のあるカワサキ製のef-Wingを改良したもので、それぞれの形式はモータ付きの電動台車がCDX-DT24型、付随台車がCDX-TR24型である。本系列は0.5M方式であることから、1両にこれら2種類の台車を搭載している。
なお、駆動方式は28系と同じカルダン駆動である。
なお、駆動方式は28系と同じカルダン駆動である。
主電動機(モータ)
モータは三相かご型誘導電動機(CDX-MT28A型)を採用。これは28系用のものに改良を加えたものである。
ブレーキ
ブレーキは電動台車・付随台車ともにベンチレーテッドディスクブレーキを採用。電気指令式の直通ブレーキで、後述するSynaptra-Sによる台車単位でのきめ細かい制御が可能。
空気圧縮機(CP)
空気圧縮機はスクロール式で、パンタグラフ搭載車に搭載。
サービス電源装置
サービス電源装置はCVCFインバータ(SIV)方式を採用しており、VVVFインバータ制御装置と一体化している。万が一故障した際はVVVFインバータのどれか1群をCVCFインバータに切り替え、サービス電源を供給する。
集電装置
集電装置はシングルアーム式のパンタグラフを採用。東湘本線用のCDX-PS8N形を改良したCDX-PS28形で、モハ291形・クモハ295形に1台または2基搭載。2基搭載している車の2基目のパンタグラフは予備用で、1基目が故障した際に使用する。
乗務員室・運転台
運転台は独立した箱状のモジュールとなっており、運転台側と助士席側に設置。「箱」と「箱」の間には仕切り扉が設けられ、客室と仕切ることが出来る。
- 運転台はグラスコックピットとなっており、従来計器が配置されていた箇所には液晶ディスプレイが2枚並んでいる(後述の「伝送装置」を参照)。マスコンはワンハンドルである。グラスコックピット化が進んだ結果、運転台まわりは第二世代の28系よりもすっきりとしている。
- 運転台モジュールの壁面と運転台にはユーティリティナット(M5)が設けられており、将来、機器を増設する際のマウントとして利用出来る。
客室
概要でも記述した通り、「落ち着いたシンプルな空間」「それでいてcdxらしい」をコンセプトとし、ライトグレーを基調にデザインしている。
最大の特徴はロングシート座席にあり、一人当たりの座席幅を490 mmに拡大。これにより、大柄な人でもゆったりと座れる様になった。一方で、座席定員が28系よりも減少している。
最大の特徴はロングシート座席にあり、一人当たりの座席幅を490 mmに拡大。これにより、大柄な人でもゆったりと座れる様になった。一方で、座席定員が28系よりも減少している。
シート配置
シート配置は原則としてロングシートとしている。ただし、8+2両編成の2両編成側(5000番台)は転換クロスシートとしている。
- ロングシートは、基本的には28系の座席と同じハイバックシートだが、一人当たりの幅が490 mmに拡大されており、ゆったりと座ることが出来る。座席自体はアルミフレームをベースに座面と背面にクッションを配置したもので、形状がユニークである。
- 転換クロスシートは25系電車用と同じもので、クッションの厚みを見直して座り心地を改善している。座席自体はアルミフレームとプライウッド(合板)で出来たベースに座面・背面・ヘッドレストにクッションを配置したものである。
トイレ
長距離の運用に備えて10両編成と8両編成の各先頭車と、2両編成の大磯方にトイレを設置。車椅子にも対応している。
- トイレは水洗様式で暖房便座を採用。洗浄機能は無い。なお、29系は全てが電動車であるため、給排水タンクもトイレ内部に備えている。
- ドアの開閉は電動式だが、故障した時に備えて手動でも開閉出来る。
バリアフリー設備
- バリアフリー設備として、車椅子やベビーカーに対応したフリースペースを各車両に設置。トイレ付きの車両はトイレの向かい側、それ以外の車両は車端部にある。
- フリースペース部分の壁面には車椅子・ベビーカー固定用のフックと布が貼られたパッドが設けられている。
側窓
窓は、UVカットガラス(グリーン)を使用した大型のもので、一部の窓は下方向に開閉可能。カーテンは設置していない。
荷物棚
荷物棚は、各座席の上に設置。アルミ製の板状で、下からも荷物が見えるようにスリットが設けられている。
吊り革
つり革は、AC-TRAIN(第一世代)から採用しているものを使用。座席のレイアウトにかかわらず、扉付近を含めて車両全体にわたって設置している。ロングシート車の扉付近は九州旅客鉄道(JR九州)821系の様な環状配置となっている。
ゴミ箱
ゴミ箱は、トイレに隣接する形で1箇所設置。
車内案内ディスプレイ
旅客サービス用に案内ディスプレイを設置している。ロングシート車は各扉の上部に、クロスシート車はドア付近の天井に吊り下げる形で設置。
案内ディスプレイは2台の有機ELディスプレイで構成されており、向かって左側が「旅客案内ディスプレイ」、右側が映像コンテンツの提供を行う「ゆめビジョン」となっている。
案内ディスプレイは2台の有機ELディスプレイで構成されており、向かって左側が「旅客案内ディスプレイ」、右側が映像コンテンツの提供を行う「ゆめビジョン」となっている。
旅客案内ディスプレイ(左側)
- 画面は上下に分割される。上部分では路線・列車種別・行先・号車番号・現在時刻を案内する。
下部分では路線図(経路図)・出口の案内・到着ホームの案内・乗り換え案内・運行情報(cdxと接続する他社線も対応)を随時切り替えながら案内する。 - 言語は日本語(漢字・ひらがな)・英語・中国語(繁体)・韓国語の4言語に対応し、外国語表示中でもひらがなを添えることで常に日本語が読める工夫がされている。なお、一部の案内は日本語と英語の2言語のみとなっている。
ゆめビジョン(右側)
- 前述の通り、旅客向けに映像コンテンツを提供する。提供されるコンテンツはニュース・天気予報・CMなど様々で、静止画だけでなく動画による配信も対応。なお、音声は流れない。
- 旅客案内用のディスプレイが故障した際は、自動または手動にて「ゆめビジョン」用のディスプレイが旅客案内用に切り替わることがある。
データ転送について
データの転送は車両に搭載された4GアンテナとWi-Fiアンテナを介して行われる。基本的に車両基地やWi-Fi設置駅で通信を行い、4G回線はWi-Fiが使えない場合や走行中に使用する。更新頻度は、運行情報がリアルタイムに更新されるほかは1日に4 – 6回ほどである。
将来は5G回線にも対応する予定である。
将来は5G回線にも対応する予定である。
ワンマン運転
29系は標準で都市型ワンマン運転に対応している。ただし、東湘本線ではワンマン運転を行わないため、一部の機器は準備工事で済ませている。
伝送装置
AC-Train(第一・第二世代)で採用された伝送システム
DAIMS
(日立ATI)に代わり、日立製の
Synaptra-S
を搭載。通信速度が従来の3 Mbit/sから10 Gbit/s飛躍的に向上し、動画を使ったサービスの提供も可能になった。
- 運転席にタッチ式の液晶ディスプレイを設置。この液晶ディスプレイで速度・空気圧などをはじめとする計器類、保安装置(ATS・ATCなど)、各車両の状態の表示するほか、車内の各種装置の操作を一括して行える。
- 従来のDAIMS搭載車とは互換性がある。DAIMS搭載車と連結した時は、24・25系側の伝送装置の性能をDAIMS搭載車側に合わせることで対応している。それよりも古い情報装置を搭載した車とは原則として連結出来ないが、非常時は最低限の機器が接続出来る様になっている。
カラーリング
- 車体 :24系電車と同様に、投入先の路線にあわせて「ベースカラー」と「アクセントカラー」を設定。例えば、東湘本線に導入する29系はベースカラーをマリンブルー、サブカラーをダークブルーとしている。なお、側面のドアはシルバー塗装とし、デザインが単調にならないように配慮している。
- 客室 :グレーのモノトーンでまとめている。座席はダークグレーとし、アクセントに特定の色の波模様が描かれている。(波模様の色は投入先の路線によって異なる)
番台区分
スペックシート
29系 | |
---|---|
起動加速度 | 3.5 km/h/s |
営業最高速度 | 120 km/h |
設計最高速度 | 130 km/h |
減速度(常用最大) | 3.5km/h/s |
減速度(非常) | 4.5km/h/s |
車両定員 | 先頭車141名・中間車154名 |
最大寸法(長×幅×高) | 20,000×2,820×3,760 mm |
車両質量 | 28 – 33 t |
軌間 | 1,067 mm |
電気方式 | 直流1,500 V |
歯車比 | 1:6.77 |
駆動装置 | TD平行カルダン駆動方式 |
主電動機 | 三相かご型誘導電動機 (CDX-MT28A型 / 180 kW) |
制御装置 | VVVFインバータ制御 (CDX-SC24型 / Si-IGBT素子+SiC-SBD・日立製・1C2M) |
ブレーキ方式 | 電気指令式空気ブレーキ・回生ブレーキ |
伝送装置 | 日立Synaptra-S |
保安装置 | Digital ATC・ATS-G |
姉妹車両・派生系列
所属・運用
2024年11月現在、10両編成1本が東湘車両センター(浜トシ)に在籍する。2024年から営業試験を開始する予定である。
現在所属している線区
東湘車両センター(浜トシ)
2024年度から運用開始予定の線区は以下の通り。
今後の計画
ちばドリームエクスプレスの直流電車 | ||
---|---|---|
特急形 | 現役 | 32000系 - 34000系 - 35000系 - 37000系 - 38000系 - 39000系 |
一般形 | 現役 | 0系 - 2系 - 6系 - 7系 - 8系 - (新)10系 - 12系 - 13系 - 14系 - 15系 - 17系 - 18系 - 27系 - 30系 AC-TRAIN 21系 - 22系 - 23系 - 24系 - 25系 - 28系 - 29系 |
引退 | 1系(・旧10系) - 3系(63系) - 4系 - 5系 - 16系 旧東湘急行電鉄:7000系 - 9000系 旧北関東鉄道:3000系 - 3500系 - 3700系 その他:旧内房鉄道旧型車 | |
計画のみ | 20系 | |
その他 |