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17系電車
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17系電車
(17けいでんしゃ)は、ちばドリームエクスプレス(cdx)の直流一般形電車である。
概要
名目上は木成線(現:あさひ線・九十九里線・木長線)・富津線の車両増備を目的として2004年に登場(実際には三浦線の車両が在籍する新杉田電車区(現:新杉田車両センター)に配属され、それまで活躍していた0系を木成・富津線に転用する形となった)。
6系の改良型という位置付けであり、2系で採用された新機軸も本系列に採用している。車体は6系300番台から採用している日立製作所の「A-TRAIN」を本系列でも採用。しかし、扉の配置が変則的であったり(2010年以降に製造された車を除く)、パノラミックウィンドウや貫通幌収納システムを採用するなど、cdxの「A-Train」ベースの他の車両とは趣が異なる(コストダウンのため、100番台以降は6系や2系にあわせた切妻スタイルに変更)。また、2系電車に続いて2番目にダイレクトドライブ駆動方式を採用した車両でもある。
外観および内装の意匠は、cdxの車両の多くを手がけているひまわりデザイン研究所が担当。
6系の改良型という位置付けであり、2系で採用された新機軸も本系列に採用している。車体は6系300番台から採用している日立製作所の「A-TRAIN」を本系列でも採用。しかし、扉の配置が変則的であったり(2010年以降に製造された車を除く)、パノラミックウィンドウや貫通幌収納システムを採用するなど、cdxの「A-Train」ベースの他の車両とは趣が異なる(コストダウンのため、100番台以降は6系や2系にあわせた切妻スタイルに変更)。また、2系電車に続いて2番目にダイレクトドライブ駆動方式を採用した車両でもある。
外観および内装の意匠は、cdxの車両の多くを手がけているひまわりデザイン研究所が担当。
基本構成
短編成での使用を前提としているため、Mc-Tc'の2両ユニットを基本としている。
車種は クモハ175形 (Mc)・ クハ177形 (Tc')・ サハ173形 (T)の3車種。設計上は電動車1両に対して付随車2両まで連結出来る構造となっている。
車種は クモハ175形 (Mc)・ クハ177形 (Tc')・ サハ173形 (T)の3車種。設計上は電動車1両に対して付随車2両まで連結出来る構造となっている。
- 代表的な編成
2両 | クモハ175形(Mc) - クハ177形(Tc') |
---|---|
3両 | クモハ175形(Mc) - サハ173形(T) - クハ177形(Tc') |
仕様
車体
材質はアルミ合金押出型材のダブルスキン構造で、摩擦攪拌接合による滑らかな外観が特徴である。車体長(連結面間距離)21mクラス、車体幅2,950mmのワイドボディである。
- 客用扉は片側に3カ所設置し、運転席寄りは片開き、それ以外は両開きである。ドアエンジンは電動(リニアモータ)式。寒冷地における冬季の車内保温対策として半自動モードに対応している。
- 側面表示器はユニット式のものを車端寄りに設置(クハ177形をのぞく)。向かって左から号車番号表示器・列車種別/行先表示器の順である。列車種別/行先表示器はフルカラーLED式、号車番号表示器は黄色7セグメントLED式である。
前頭部
前頭部はいわゆるパノラミックウィンドウを採用した、東海旅客鉄道(JR東海)313系の様なスタイルとなっている。
- 貫通扉を中央に設置。併結時に通り抜け可能。貫通扉は両開き式で、ヘッドランプを内蔵している。貫通幌は下り方先頭車にあり、収納可能な構造となっている。なお、2系から採用している幌自動連結システムを本系列でも採用しており、連結作業負荷の軽減を図っている。
- 正面から見て右側(運転席側)に列車種別/行先表示器を、左側(助士席側)に列車番号表示器をそれぞれ設置。列車種別/行先表示の表示はフルカラーLED式、号車番号表示器は黄色7セグメントLED式である。これらの表示器は前面窓内部の上部に設置している。
- ヘッドランプは貫通扉下部に設置。丸形HID灯と黄色プロジェクタ灯の組み合わせである。テールランプ(LED式)は正面表示器の隣に設置。
100番台以降はコスト削減のため、2系に準じたフラットな額縁スタイルに戻っている。
- 幌は収納構造を廃止し、自動連結機能のみとなっている。
- 行先表示器は貫通扉上部、号車番号表示器は助士席側窓上部に移動、新たに列車種別表示器を運転席側窓上部に設置した。列車種別表示器はフルカラーLED式である。
- ヘッドランプは「ツリ目」タイプのライトボックスに、丸形HID灯・黄色プロジェクタ灯・LED式テールランプの組み合わせである。
走行機器
- 制御方式はVVVFインバータ(IGBT)式。制御器は日立製である。なお、日立製のVVVFインバータを採用したのは、本系列が初めてである。
(それまではドイツ・Siemens製の通称「ドレミファインバータ」や三菱製のGTOインバータを使用していた。) - 台車は2系と同じでダイレクドドライブモータ(DDM)に対応したCDX-DT02系。軸梁式のエアサス台車である。
- ブレーキは電気指令式で、T車(付随車)は遅れ込め制御に対応。
- コンプレッサ(CP)はスクリュ式を、補助電源装置はCVCFインバータ方式をそれぞれ採用。
- モータも2系と同じCDX-MT02形。ダイレクトドライブモータである。
- パンタグラフはシングルアーム式のCDX-PS12形である。
客室
基本設計は2系を踏襲。A-Trainの特徴である完全モジュール構造をフルに活かした設計となっている。
- 窓はUVカットガラス(UV96・スモーク)を使用した大型1枚窓で、車端部のみ下方向に開閉可能。カーテンは設置していない。
- 車内案内表示器を客用扉の上部に設置。2系で本格採用された15インチLCD(XGA)を1台ずつ設置している(合計6台)。
案内表示器では次の駅・行き先・路線図・乗り換え案内・マナー文・自社の宣伝文などを表示する。 - 座席は転換クロスシートで、車端部のみボックス配置となっている。フレームはアルミ製で、背もたれの部分はアルミと木の合板で出来ている。シート表皮は本革製。丸筒状のヘッドレストが付いている。
- 荷物棚はアルミ製の板状で、下からも荷物が見えるようにスリットが設けられている。
- つり革は新設計のものを採用し、車両全体にわたって設置している。扉付近は九州旅客鉄道(JR九州)817系の様な環状配置となっている。
- トイレは完全ユニット式で、車いす対応大型タイプのものを上り方先頭車(クハ177形)に設置。トイレの向かい側は車いすスペースとなっている。
ワンマン運転設備
本系列はワンマン運転に対応している。車内収受式・駅収受式(都市型ワンマン運転)の両方に対応している。
客室には運賃箱・整理券発行機・デジタル運賃表を設置。運転台などにも各種関連機器を設置している。
客室には運賃箱・整理券発行機・デジタル運賃表を設置。運転台などにも各種関連機器を設置している。
カラーリング
- 車体 : 白(■)地に扉を青(■)としている。
- 客室 : 白(■)を基調とし、床は四角の格子模様が入っている。
- 座席は本革シート表皮とヘッドレストが黒(■)、フレームはアルミまたは木材の素材色を活かしている。
伝送装置
17系には東日本旅客鉄道(JR東日本)E231系で採用されたTIMSを搭載し、車内のあらゆる装置をネットワークで制御している。
- 運転席にタッチ式の液晶パネルを設置。この液晶パネルで各車両の状態の表示や、各種装置の操作を行う。
- TIMS-LIGHT搭載車との併結した場合、一部の機能が制限される。
番台区分
0番台
100番台
5000番台
三次車。あさひ線の混雑緩和対策として2010年に登場した。当時、3扉転換クロスシートの一般車の製造は後継の22系に切り替わっていたが、投入先の在来車との取り扱い共通化のため、17系として製造された。このため、22系と17系100番台両方の性格を有している。
- 3両編成を組むため、本系列初の サハ173形 が登場した。車内レイアウトは22系のサハ223形に準じている。
- 将来AC-TRAINが配置されている路線への転用に備え、22系へアップデート可能な構造となっている。
- 車内設備は22系に合わせた仕様となっている。このため、座席のデザインや車内案内表示器の液晶パネルのサイズなどが在来車と異なる。
- 走行機器や運転台機器の配置は17系に準じた仕様となっている。ただし、運転台の計器類は22系と同じグラスコックピットに変更したほか、モータが改良型のCDX-MT20形となっている。
スペックシート
17系 | ||
---|---|---|
0・100番台 | 5000番台 | |
起動加速度 | 3.3 km/h/s | |
営業最高速度 | 100 km/h | |
設計最高速度 | 130 km/h | |
減速度(常用最大) | 3.5 km/h/s | |
減速度(非常) | 4.5 km/h/s | |
車両定員 | 先頭車xxx名・中間車xxx名 | |
最大寸法(長×幅×高) | 20,000×2,950×3,780 mm | 20,000×2,950×4,010 mm |
車両質量 | 25 – 36t | 22 – 35t |
軌間 | 1,067 mm | |
電気方式 | 直流 1,500 V | |
歯車比 | — | |
駆動装置 | ダイレクトドライブ方式 | |
主電動機 | 三相かご形誘導電動機 (CDX-MT02形 / 150 kW) |
三相かご形誘導電動機 (CDX-MT20A形 / 175 kW) |
制御装置 | VVVFインバータ制御(IGBT素子 / 日立製) | |
ブレーキ方式 | 電気指令式空気ブレーキ・回生ブレーキ | |
伝送装置 | TIMS | |
保安装置 | Digital ATC・東京湾ATC・ATS-G・ATS-P・ATS-SN ※所属・番台によって異なる |
姉妹車両・派生系列
所属・運用
現在所属・運用している線区
印西牧の原総合車両センター(印マキ)
2021年4月現在、100番台(2両編成)と5000番台(3両編成)が在籍。現在在籍しているのは成田線・あさひ線で使用しており、2021年4月1日付で九十九里車両センター(後述)から転属したグループで、これは成田線とあさひ線の運用を印西牧の原総合車両センターが受け持つことになったためである。(つまり、所属は変わったが運用は変わっていない)
在籍する全編成が東京湾横断線用のATCとATS-P(5000番台の一部編成のみ)を装備しており、JR線への乗り入れも可能。(ただし、2021年4月時点でJR線に乗り入れる運用は無い)
同日に九十九里から転属した6系300番台と共に引き続き成田・あさひ線で使用している。100番台は6系300番台と共通運用を組んでおり、両者の併結運転もたまに見られる。5000番台は単独で運用を組んでいる。
在籍する全編成が東京湾横断線用のATCとATS-P(5000番台の一部編成のみ)を装備しており、JR線への乗り入れも可能。(ただし、2021年4月時点でJR線に乗り入れる運用は無い)
同日に九十九里から転属した6系300番台と共に引き続き成田・あさひ線で使用している。100番台は6系300番台と共通運用を組んでおり、両者の併結運転もたまに見られる。5000番台は単独で運用を組んでいる。
2021年4月現在の運用線区は以下の通り。
ちなみに100番台のうち2編成は、元々同センターに新製配置された車である。
この当時は成田線と木成 線成田駅 – 旭駅間(現在のあさひ線)は別々に運用しており、成田線は6系を主に使用し、あさひ線は17系を主に使用していた。2001年には6系の増備車2編成が木成線に、2005年に17系の増備車2編成が成田線に投入され、両路線に2つに形式が存在することになった。しばらくはこの状態が続いていたが、維持管理の面で車種は統一した方が望ましい。ちょうど印西の17系も九十九里の6系も2編成ずつ居たことから、2008年3月のダイヤ改正を目前に控えた2月に6系と17系をトレードし、印西牧の原総合車両センターに2編成だけ在籍していた100番台は、一時的に姿を消した。(その後、成田線とあさひ線は一体的な運行を行うこととなり、2021年4月の転属まで成田線用の6系全編成が九十九里に転属している)
この2編成は所属が2回も変わったにもかかわらず製造時から今に至るまでずっと成田線を走り続けているが、2008年以前の成田線で使用していた車両は大柏本線や船沼本線用の電車の増結車両としても使用していたことから、大柏本線・船沼本線用のDigital ATCや乗り入れ先であるJR線用のATS-P・ATS-SNも装備しており、実際にJRの常磐線や成田線(我孫子支線)を走行した実績もある。また、17系に6系の増結用先頭車(クハ60形)を連結した3両編成を組むなど、今では見られない変わった運用も行っていた。
この当時は成田線と
この2編成は所属が2回も変わったにもかかわらず製造時から今に至るまでずっと成田線を走り続けているが、2008年以前の成田線で使用していた車両は大柏本線や船沼本線用の電車の増結車両としても使用していたことから、大柏本線・船沼本線用のDigital ATCや乗り入れ先であるJR線用のATS-P・ATS-SNも装備しており、実際にJRの常磐線や成田線(我孫子支線)を走行した実績もある。また、17系に6系の増結用先頭車(クハ60形)を連結した3両編成を組むなど、今では見られない変わった運用も行っていた。
2005年 – 2008年2月の使用実績は以下の通りである。(路線名や駅名は2008年2月時点のもの)
- cdx
-
東日本旅客鉄道(JR東日本)
- 常磐線(快速) : 上野駅~取手駅間
- 成田線 : 成田駅~我孫子駅間
新杉田車両センター(浜スキ)
2021年4月現在、0番台全車が在籍し、全車が東京湾横断線用のATCを搭載している。
主に三浦線(大横本線湘南鷹取駅 – 新杉田駅間も含む)と東京湾横断線普通列車(油壺駅 – みさき金田間)で使用している。
かつては快速「はまゆう」号(2012年3月のダイヤ改正で特急化)に使用していたほか、湘南鷹取から東京湾横断線浜金谷駅や大横本線町田駅まで乗り入れていた。
主に三浦線(大横本線湘南鷹取駅 – 新杉田駅間も含む)と東京湾横断線普通列車(油壺駅 – みさき金田間)で使用している。
かつては快速「はまゆう」号(2012年3月のダイヤ改正で特急化)に使用していたほか、湘南鷹取から東京湾横断線浜金谷駅や大横本線町田駅まで乗り入れていた。
2021年4月現在の運用線区は以下の通り。
かつて所属・運用していた線区
九十九里車両センター(千クリ)
100番台と5000番台が在籍していた。17系は当センター所属車で唯一の3ドア車であるため、比較的利用客の多い成田・あさひ線で使用していた。(転属後も成田・あさひ線での使用は継続)
全車が東京湾横断線用のATCを搭載しており、かつては快速「はまゆう」号の臨時増発便に使われる事もあった。また、5000番台の一部はATS-Pも搭載しており、千葉本線 – 安房急行電鉄の直通列車にも使用していた。
該当線区全線でワンマン運転も行っていた。
2021年4月1日付で全車が印西牧の原総合車両センター(前述)に転属し、同センターの配置は無くなった。
全車が東京湾横断線用のATCを搭載しており、かつては快速「はまゆう」号の臨時増発便に使われる事もあった。また、5000番台の一部はATS-Pも搭載しており、千葉本線 – 安房急行電鉄の直通列車にも使用していた。
該当線区全線でワンマン運転も行っていた。
2021年4月1日付で全車が印西牧の原総合車両センター(前述)に転属し、同センターの配置は無くなった。
2021年3月1日時点での運用実績は以下の通り。
- cdx
- 安房急行電鉄
関連項目
- 6系電車
- 2系電車
- 62系電車
- 21系電車
- Wikipedia A-Train(外部リンク)
ちばドリームエクスプレスの直流電車 | ||
---|---|---|
特急形 | 現役 | 32000系 - 34000系 - 35000系 - 37000系 - 38000系 - 39000系 |
一般形 | 現役 | 0系 - 2系 - 6系 - 7系 - 8系 - (新)10系 - 12系 - 13系 - 14系 - 15系 - 17系 - 18系 - 27系 - 30系 AC-TRAIN 21系 - 22系 - 23系 - 24系 - 25系 - 28系 - 29系 |
引退 | 1系(・旧10系) - 3系(63系) - 4系 - 5系 - 16系 旧東湘急行電鉄:7000系 - 9000系 旧北関東鉄道:3000系 - 3500系 - 3700系 その他:旧内房鉄道旧型車 | |
計画のみ | 20系 | |
その他 |