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18系電車
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18系電車
(18けいでんしゃ)は、ちばドリームエクスプレス(cdx)の直流通勤形電車である。
概要
沼印・柏本線(現:大柏本線)では1995年の転換開業前から、JR東日本常磐緩行線を介して営団地下鉄(現:東京地下鉄)千代田線の乗り入れていた。(さらに、千代田線代々木上原駅から小田急小田原線や箱根登山鉄道へ乗り入れる列車もあった)
この地下鉄千代田線乗り入れ運用にはナローボティの1系や7系そして8系を使用していたが、このうち8系7編成分については、2005年の東湘本線開業(厳密には東湘急行電鉄からの転換)にあわせて横浜地区を除く全車が東湘本線に転属することになった。この8系の代わりとして2004年に登場したのが、本系列である。
全ての編成に「METRO LINER(メトロライナー)」の愛称がある。
この地下鉄千代田線乗り入れ運用にはナローボティの1系や7系そして8系を使用していたが、このうち8系7編成分については、2005年の東湘本線開業(厳密には東湘急行電鉄からの転換)にあわせて横浜地区を除く全車が東湘本線に転属することになった。この8系の代わりとして2004年に登場したのが、本系列である。
全ての編成に「METRO LINER(メトロライナー)」の愛称がある。
デザインコンセプト
本系列は8系電車の改良型という位置付けだが、ベースとなっているのは2002年に登場した2系である。ボディに日立製作所の新しい標準車体「日立A-Train」を採用している点や駆動方式に日本初の「ダイレクトドライブ機構」を採用しているのも、2系電車と同じである。ただし、地下鉄千代田線の規格に合わせるため、ワイドボディの2系に対してこちらはナローボディとなっているほか、要求する仕様を満たすために一部の機器の配置を変えている。
外装
外装デザインは、日立A-Trainのシンプルかつ平滑な車体構造を活かしたものとした。無地の車体にサンフラワーイエロー(黄色に近い橙色)のアクセントを所々に入れた、シンプルながらも明るく都会的なデザインとなっている。
客室
客室は「都会の中の落ち着き」をテーマに、銀色のアルミ地を活かしたシックなデザインとした。
コスト面
8系(それと4系)はベースとなったJR東日本209系と同様に「価格半分・重量半分・寿命半分」というスローガンの下、安価な部品と大量生産による極端なコスト削減が行われた。本系列は2系と同様に・製造コストの適正化が行われ、コスト削減を意識しつつも信頼性・安全性に配慮した。
本系列は製造量数が50両(6+4両編成が5本)と少ないため、大量生産によるコスト削減は期待出来ない。このため、部品の多くを2系と共通化することでコスト削減も図っている。、
本系列は製造量数が50両(6+4両編成が5本)と少ないため、大量生産によるコスト削減は期待出来ない。このため、部品の多くを2系と共通化することでコスト削減も図っている。、
環境面
環境面では、8系と比較して5%以上の消費電力の削減と、廃車後に各部品をリサイクルをしやすい構造とすることで、より環境負荷の低減に配慮した。
基本構成
システムの構成は2系電車に準じているが、ユニット構成が独自のものとなっている。
- 編成は4+6両編成であり、運用上はひとつの編成として扱われている。
車体
車体は現在のcdx標準車体である「A-Train」の完全モジュール化構造を採用している。材質はアルミ製で車体幅は2800mm。前頭部は強度を高めるため普通鋼製である。車体断面は角張っている。
- 雨樋は車体の内側にあり、外からは目立たない。
- 客用扉は片側4カ所で、電動開閉式の両開扉である。cdx線内での運転も考慮して、扉は押しボタン式に対応している。
- 窓はUVカットガラス(UV96・スモーク)を使用した連続2枚窓で、一部の窓が下方向に開閉可能。
- 行き先表示器は車体中央部に設置し、列車種別表示器・号車番号表示器・行き先表示器の順に設置している。行き先・列車種別表示器はフルカラーLED式、号車番号表示器は7セグメントLED式(黄色)となっている。
前面
前面は窓のまわりを黒く塗り、ほぼ全面がガラス張りとなっている。中央に貫通扉を備えている。
- 中央には貫通扉を設置し、併結時に常時通り抜けが可能な様に貫通幌と歩み板を設置している。幌は省力化のため、自動幌を採用している。
- 小田急線乗り入れ運用時は、車両間の貫通扉は非常時以外は使われず、閉じたままとなっている。
- 前面窓の上部には、助士席側から列車番号表示器、行き先表示器、列車種別表示器を設置している。行き先・列車種別表示器はフルカラーLED式、列車番号表示器は7セグメントLED式(黄色)となっている。
- ヘッドランプは最近のcdx標準である丸形HID灯・黄色プロジェクタ灯・LED式テールランプのコンビネーションランプで、下部に設置している。
客室
客室もA-Trainの完全モジュール化構造を採用している。
- 座席はロングシート。アルミフレームに四角いクッションを配置した半独立座席で、壁面にはヘッドレストも設置している。中間部は7人掛け、車端部は3人掛けで、中間部には座席が2:3:2と分かれるようにスタンションポールを設置している。
- 荷物棚はアルミ製の板状で、下からも荷物が見えるようにスリットが設けられている。
- 車いすスペースは各車両の端部に設置。
- トイレは未設置である。
塗装
- 車体は無塗装で、扉と前頭部をサンシャインレッド( )のアクセントカラーに塗装している。
- デビュー当時は、アクセントカラーがサンフラワーオレンジ( )だった。
- 車内は銀色を基調とし、客用扉・貫通扉をビビッドイエロー( )に塗装している。
サービス機器
- ワンマン運転に対応しており、各種機器を搭載している。
- 案内表示器は客用扉鴨居部に計8カ所設置。表示器はLCD式で、1カ所につき2枚設置している。右側画面では次駅表示、行き先表示のマナー文などの表示し、左画面では自社の宣伝やニュース、天気予報などを表示する。
- 尚、左画面での情報表示は自社線内のみ行われる。
走行機器
基本は2系電車に準じているが、電動車が2両ユニットとなっているなど、一部構成が異なる。
- 制御方式はVVVFインバータ式で、日立製作所製である。
- ブレーキは電気指令式で、T車(付随車)は遅れ込め制御を行う。
- 補助電源装置はCVCFインバータ方式で、VVVFインバータと一体化している。故障時はVVVFインバータ1群をCVCFインバータに切り替えて電源供給を行う。
- モータはダイレクトドライブモータのCDX-MT02形。
- 台車は軸梁式でダイレクドドライブモータ(DDM)に対応したCDX-DT02系。
- パンタグラフは12系電車で採用されたCDX-PS12形で、シングルアーム式である。これを電動車に1基または2基搭載する。
伝送装置
18系電車にはTIMS-PLUSを搭載している。これは、JR東日本が開発したTIMS(Train Information Management System)をcdx向けに仕様変更したものである。
- 制御装置の制御、ブレーキ制御をはじめ、空調機、行き先表示器、車内案内表示器などのサービス機器の制御のほか、列車運行管理、自動点検機能、システムの自己修復機能を備える。
- 運転席にタッチパネル式の液晶パネルを設置。この液晶パネルで各車両の状態や各種装置の操作を乗務員が行う。
- TIMSの簡易形であるTIMS-LIGHT搭載車との併結した場合、一部の機能が制限される。
製造後の変化
リニューアル工事と新塗装化


本系列は登場から18年が経過した。ちょうど2021年秋にcdxが「イメージアッププロジェクト2021」を発表したため、これを機にリニューアル工事を行うこととなった。
対象は7編成(70両)前者が対象で、2022年7月入場の編成から順次、工事を行う。このうち半数の4編成は、塗色変更のみ先に行う計画である。
仕様
18系 | |
---|---|
起動加速度 | 3.3 km/h/s |
営業最高速度 | 100 km/h |
設計最高速度 | 120 km/h |
減速度(通常) | 3.5 km/h/s |
減速度(非常) | 4.5 km/h/s |
車両定員 | |
最大寸法 (長×幅×高) |
20,000×2,800×3,780 mm |
車両質量 | 22 – 31 t |
軌間 | 1,067 mm |
電気方式 | 直流 1,500 V |
駆動装置 | ダイレクトドライブ式 |
歯車比 | — |
主電動機 | CDX-MT02形(150kW) |
制御装置 | VVVFインバータ制御 CDX-SC18型(IGBT素子・日立製) |
ブレーキ方式 | 電気指令式空気ブレーキ・回生ブレーキ |
保安装置 | 自社用:Digital-ATC・ATS-G JR常磐線用:ATC-10、ATS-P、ATS-SN 地下鉄千代田線用:新型CS-ATC、ATO 小田急用:OM-ATS |
姉妹車両・派生系列
- 2系電車:本系列の元になった車。本系列よりも2年早い2002年の登場。
- 8系(後期型):8系の5000番台以降の車。2005年登場で塗装は異なれど車体構造が本系列と非常に似ている。ただし、電気的には8系そのものである。
所属・運用
現在所属・運用している線区
2022年5月現在、7編成全てが印西牧の原総合車両センター(印マキ)に在籍している。
印西牧の原総合車両センター(印マキ)




18系全車が2004年の登場時から在籍。かつては6両編成と4両編成がそれぞれの運用に就いていたが、現在は6+4両の10両固定編成として使用している。
登場以来一貫して地下鉄千代田線の乗り入れ運用に充てられており、2008年度に1系や旧10系(▶︎1系100番台)を本系列で置き換えてからは全ての運用をこの18系が担っている。このほか、大柏本線完結の列車にも間合いで使用している。
2022年5月現在の運用線区は以下の通り。
- cdx
-
東日本旅客鉄道(JR東日本)
- 常磐緩行線:綾瀬駅 – 我孫子駅間
-
東京地下鉄
- 千代田線:綾瀬駅 – 代々木上原駅間
- 千代田線(支線):綾瀬駅 – 北綾瀬駅間
-
小田急電鉄
- 小田原線:代々木上原駅 – 伊勢原駅間
※小田急線内での運用は原則として上記の通りだが、ダイヤが乱れた場合は新宿駅や伊勢原以遠まで乗り入れたり、多摩線に乗り入れることもある。(江ノ島線への入線実績は2022年現在無い)
また、上記以外で過去の乗り入れ実績は以下の通り。
- cdx
-
東日本旅客鉄道(JR東日本)
- 常磐快速線:上野駅 – 取手駅間(2015年3月運行終了)
- 常磐緩行線:我孫子駅 – 取手駅間(2021年3月運行終了)
- 成田線:成田駅 – 我孫子駅間
-
小田急電鉄・箱根登山鉄道
- 小田原線 : 伊勢原駅 – 小田原駅間
- 多摩線:新百合ヶ丘駅 – 唐木田駅間
- 箱根登山鉄道線 : 小田原駅 – 箱根湯本駅間
今後の予定
関連項目
ちばドリームエクスプレスの直流電車 | ||
---|---|---|
特急形 | 現役 | 32000系 - 34000系 - 35000系 - 37000系 - 38000系 - 39000系 |
一般形 | 現役 | 0系 - 2系 - 6系 - 7系 - 8系 - (新)10系 - 12系 - 13系 - 14系 - 15系 - 17系 - 18系 - 27系 - 30系 AC-TRAIN 21系 - 22系 - 23系 - 24系 - 25系 - 28系 - 29系 |
引退 | 1系(・旧10系) - 3系(63系) - 4系 - 5系 - 16系 旧東湘急行電鉄:7000系 - 9000系 旧北関東鉄道:3000系 - 3500系 - 3700系 その他:旧内房鉄道旧型車 | |
計画のみ | 20系 | |
その他 |