本項では、ユエスレオネ連邦における教育に関して解説する。


概要

全ての報道、芸術、表現、教育は国家及び国民の生命と生活を脅かさない限り保証される。
――ユエスレオネ連邦憲法 第二章「国民と権利」7項
 上記の通り、国民の教育権を保証するのはユエスレオネ連邦国家自体であることが憲法に明記されている。これはファールリューディア宣言の9条に定義されているとおり、国家の根幹となる義務である。このためユエスレオネ連邦には義務教育及び私的教育の促進制度が建国以来促進されてきた。もとより、共和制ユエスレオネにおける教育制度が国家によって整備されなかったことがユエスレオネ連邦における教育政策への注目を集める要因となっているとされている。
 なお、ユエスレオネ連邦においては義務教育のことを権利教育(理:nirfe'd kantio)と呼ぶ。

構成主体における教育

 連邦構成主体における教育制度は各領域ごとに自由とされているが、連邦政府が憲法に基づいて保証する教育権に対応する都合上、全ての構成主体では連邦教育課程ファンセルがどのような人においても提供されるべきとして、最低限の教育制度としての整備を義務付けている。連邦圏内ではファンセルが受けられない状況は憲法違反である。

教育課程

 選考過程においては、相応の学位が取得できる。高校では準学士、大学では学士、研究院では前期(21-22)では専門、後期(23-24)では博士が取得できる。

教育種別 選考分類 課程名 年齢 リパライン語での名称
任意教育 非選考課程 幼稚園 3-7 la stujul lerssergal / SLA
義務教育 基礎小学校 7-10 fomiejenten la jyvied-jiesnyp-y / FJJ
上級小学校 10-13 yerskersken la jyvied-jiesnyp-y / YJJ
中学校 13-16 la diesyst-jienyp-y / DJ
公助教育 選考課程 高校 16-19 demozel / D
大学 19-21 kestene / K
研究者及び生涯教育 研究院 21-24 kestinebierl / Kb
高等研究者支援機構 25-30 alarta celdinenj lbergerrgeffergen / ACL

ファンセル

 連邦教育課程ファンセル(Fancel)は連邦教育法で定められた権利教育の教育課程であり、基礎科目と市民科目に分類される。権利教育課程では初等科から高等科の生徒がこれを学習し、習得する。幼稚園は権利教育に該当しないとされているが、公共幼稚園は幾らかの地域で存在している。これがファンセルの教育課程に属するかどうかに関しては議論が続いているが、2030年時点ではファンセルには属しないとされている。
 特に私学への進学希望のないユエスレオネ連邦国民は最寄りの学区のファンセルが適用された公立学校に通うことになる。

基礎科目

科目名(日本語) 科目名(リパライン語 内容
数学 Stusnyp 生活に必要な算数と数学の知識を訓練する。
文学 文学基礎 Fomiejenten Krantielyr
(FK)
初等科の内容、基礎的な識字教育に加えて機能的識字の基礎を養う。
古典 Grocasion 中高等科の内容、ファイクレオネにおいて育まれてきた様々な古典的文学を学習し、基礎教養を準備する。
文学表現 Krantielyrnasch Qantergel
(KQ)
中高等科の内容、基礎的な言語識字能力を下地として目的とする文章やフォームを書く能力を高める。
自然科学 Dyxest 生活に必要な科学的世界観を得て、応用できる能力を高度に高める。
社会科学 社会科学基礎 Fomiejenten Ditierlyr
(FD)
初等科の内容、社会生活に必要な社会システムの理解の基礎を準備する。
政治社会 Lertas ad Ditier
(LD)
中高等科の内容、国家体制のシステムを理解し、権利・義務の法律体系を基礎的に理解する。また、政治への参画者としての知識を準備する。
芸術 Kanti'a 諸芸術(文学、音楽、絵画、幾何的創作)の鑑賞と実技を通して、自己表現の手段を知り、生活と人生の中での豊かさを見出す。
体育 Todox 成長過程にある体をより良く育成し、スポーツの文化的な地位を理解する。

市民科目

科目名(日本語) 科目名(リパライン語 内容
防災民防 Fentefoatostolfa ad Latucen Parleo
FLP
国内の諸地域で発生する災害から身を守る術と情報を学び、また、国内で発生する武力非常事態から身を守り、国のサポートを受ける方法を学ぶことで非常事態における行動を学ぶ。
労働訓練 Duxieno'd Fafciv
DF
インターンを通して労働に関して学び、社会に出る準備を行う。ここでは労働に応じて子供には賃金が支払われ、受け入れる企業には国からの補助金が支払われる。また、インターン生に対する労働法規違反は厳しく監視され、違反があった企業には補助金の停止と罰金が課され、監督の立場にあった者と経営者は革命裁判所で裁かれる。
医療学習 Lersse fon Lankirl
LL
体の仕組みや疫学などの基本的なところから、応急処置や慢性的病気への対処法などを学び、社会生活に必要な医学的知識の基礎を準備する。
外国語 Luarchar 第一外国語及び第二外国語を学習する。ユーゴック語、ヴェフィス語、リナエスト語、アイル語、ペーサック語、ラディーニャ語、リパライン語諸方言はどこでも学べるが、この他に地域によって学校の所在地近隣の言語が追加されている場合がある。

高等科における選択教科

高等科になるとファンセルの科目に加えて、一部の時間割に科目を選択することが可能になる。その科目はアーペスエシェティフト類(arpecuexetift)、グリフトクゥノ類(gliftqun'o)、ユリー類(julir)の3つに分かれている。これらは伝統的な学術教養であり、大学進学前に一定の教養的知識を得るための科目と考えられている。

アーペスエシェティフト類

  • 人類学
  • 言語学
  • 社会学
  • 倫理学
  • 芸術学
  • 食品学

グリフトクゥノ類

ユリー類

  • 人類科(larten lyrsta)
  • 言語科(lkurftlessen lyrsta)
  • 社会科(ditieren lyrsta)
  • 倫理科(plerjen lyrsta)
  • 芸術科(kanti'awen lyrsta)
  • 家庭科(dystisestawen lyrsta)
  • 理化学科(dyxesten lyrsta)

成人教養陶冶協会

 成人教養陶冶協会(alarta z'atakalke neverfe'd gliftqun'o)は、22歳~30歳に対する生涯教育を担当する政府機関であり、地方自治体の各地に存在している。公立図書館の運営の他、市民教育などを行い、教養の陶冶を担当している。

枝葉末節

選考について

 ユエスレオネ連邦の選考過程においては、それぞれに対応する選考共通試験(TID)と、必要があれば全国ウェールフープ能力認定資格(WPI)、言語能力検定(FILI)などによって考試される。一年中定期的に開催されており、何回でも受験することが出来、複数の結果のうち最高の結果を選考に提示することが可能である。

教員の養成

 ユエスレオネ連邦では、私立でも公立でも高校までの学校と法的に認められる組織の教員資格を得るためには最低でも研究院専門課程(大学院前期課程/修士相当)を修了していなければならない。この際、研究院の専門資格は教育学や専門教育学などの国が認めたものに限られ、文学や数学などでは教員資格は取得できない。
 大学以上の研究教育機関では、大学に認められた研究者が准教授/教授になって講義を行う。
最終更新:2024年08月10日 19:33