「アレフィスの祝福は、この世の全てに現れます。それは印であり、印されたものは神からの運命を所与のものとして示されているのです」
――アレス・ラネーメ・イヴァネ
概要
リパラオネ教における祝福は主に「神によって(果たすべき目的を前提として)役割が与えられること」を中心義とし、広くは神による何らかの贈与を意味する。また、人などの祈りを通じて、上に寄ってその贈与が達成されることで、他者や個物を祝福するということもある。
意味合い
辞書的解釈
祝福は "akrapt" か "jexerrt"(詩語)と表現され、それは "tanstes" や "v'es jexerrt'i" といった表現の主語が受け取るものである。前者は "tonir-sti-es" に由来し、神への祈りに関係しており、後者は単純に祝福をされるという代動詞表現である。
原語ではあくまで単に「印」や「明らかにするもの」といった意味合いしかないため、明示する場合は "est(en)"「聖なる」や "alefise'd"「アレフィスの」、"tonir'd"「神の」が付される場合が多い。しかし、叙事詩などの韻文ではこれらが省略されることもある。
教典において
アンポールネムには「祝福」という表現はあまり見られないが、
神族であるレナがレチに布教という任務を与えたことがこの概念の原型にあると見られる。
ファシャグノタールの『戦記』においては祈りを通じて信者同士が神の力を使い、戦争を行うという記述がある。これもまた人などの祈りを通じた、神による贈与という概念の原型であると見られている。
スキュリオーティエ叙事詩
主人公であり、英雄であるユフィア・ド・スキュリオーティエは、神の祝福の元に生まれたとはっきり明示されている。このときのユフィアに与えられた役目とは不倶戴天の
サフィア・ド・ジェレニエ・サージェを倒し、平和を王朝に取り戻すことであった(
Skyl.4:26 3-6)。ユフィアの母、ヴェーヤ・ド・スキュリオーティエは出産の際に神の預言を聞いて、ユフィアが神の教えの伝承者となることを聞いている(
Skyl.4:1 6,
4:2 5-6)。副将となったスロンミーサは「祝福を掲げよ」と呼びかけているが、これは前述の祈りを通じて、祝福を実現するという意味合いに関係している(
Skyl.4:46 5)。
最終更新:2025年04月29日 00:58