リパラオネ教(理:lipalaone)とは、悠里世界における世界宗教の一つ。


概要

 リパラオネ教は悠里世界における世界宗教の一つである。皇論やトイター教と共に世界的な宗教として扱われているが、信者数としては悠里世界最大である。市民革命主義による国民国家の確立以降は「リパラオネ」という言葉に民族主義的な意味を感じる立場から批判があり、教典の中にもあるミナースの教え」minarsa'd la kanti)という別称が使われる場合もある。
 リパラオネ教で総称される信仰は非常に多様な様態を示して居る。その中で特定できる特徴はアレフィスと名される唯一神を信仰することくらいである。飲酒やタバコの禁止や死後の世界観なども共通する教典の解釈から様々である。

成立

紀元前5000年以上前より、リパラオネ教は存在しその成立過程はよく分かっていない。宗教学的見地からは、リパラオネ原始宗教とラネーメ人の信仰は早い時点で入れ替わった可能性があるとされている見方が一般的である。

教派一覧

リパラオネ教は歴史とともに様々な教派に分かれており、現在は概ね次のように分類される。

  • 主流派 - フィシャを最後の預言者として認め、フィシャ・フォン・フィアンシャに認定を受けている。
  • 諸流派 - 主流派のいずれかから破門を命じられて、独自のフィアンシャ体系(俗に独立フィアンシャと言われるもの)を持って教徒を導いている。
    • 改革派 - 科学主義読解、教典至上主義、反教会主義、リベラル・リパラオネ
    • リナエスト系リパラオネ教
    • デュイン系リパラオネ教
      • イーストラルト派(istraltar) - ラッビヤ人の民間信仰と習合されている
      • スキュリオーティエ派 - スキュリオーティエ叙事詩以外の聖典の否定、反フィシャ
      • 南サニス国教会 - 南サニスにおける特異的なリパラオネ教、イェスカ崇拝
    • リパラオネ教系新宗教
      • フィメノーウレリリア・アレフィス教会(FAF) - フィメノーウル信仰における倫理概念をリパラオネ教に依存する
      • LWL - ウェールフープの創造説を肯定する教育
      • 復活派 - 終末論、理教国家主義
      • フェイヤー派 - 複数の預言者容認、ルキアの最後の預言者説を否定
  • 消滅した教派

四学統

 教派とは別にリパラオネ教社会において影響力を持った神学的学統が存在する。これらのうち、三つの学統は高度に重要視され、教派を越えて学ばれてそれぞれの教派理論の補強や教派同士での議論の可能性を準備した。
 この四学統は近代までに確立された。日本語では法注識献とまとめて呼ぶこともある。

教法学(tvasnarlarsopitoly)

 詳しくは「教法学」を参照のこと。
 ラネーメ王朝初期からの伝統的宗教法学である。現代に至るまでの様々な思想の基礎を準備するとともに、ファイクレオネ法制史における重要な存在となっている。将来的な法学を準備した。

教献学(alpewzijalyr)

 リナエスト民族特有の図書館文化由来の伝統的宗教文献学である。教法学が教典から思索することを重視するのに対して、教献学は教典とその他の文献の関連性を重視する。将来的な文献学を準備した。

教注学(fekverlvelyr)

 教典とその他の文章に関して注釈を行うことに由来する伝統的注釈学である。注釈に対する注釈なども含まれ、近代以降は注釈自体に対する哲学的思考を通して教典自体の読みに関する構造解析などを行った。将来的なフェク派認識論を準備した。

教識学(vituacelyr)

 詳しくは「教識学」を参照のこと。
 ヴィトゥアに由来する伝統的教典認識学である。ヴィトゥアセーゲル(vituacergel)などの特殊な読解法を用いて教典の「抽象的な本文」(kaccen dirxel)を読み解こうとする。将来的なヴィト派認識論を準備した。

関連項目

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宗教
最終更新:2023年06月09日 00:31