「飛べ! ウリャッ!」
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矛盾 「二つの軍の将の物語」 |
地若(ちにゃ)の国に将の噂を好む者あり。
無手禁具(むてきんぐ)といふ将を誉めて曰はく「その将の術の堅なること、陥(とほ)すもの無きなり」と。
又馬具翔竜(ばぐしょうりゅう)といふ将を誉めて曰はく「その将の武芸の利(するど)きこと、陥さざるもの無きなり」と。
或るひと曰はく、「馬具翔竜なる者を以て、無手禁具なる者を陥さば、如何」と。
其の人応(こた)ふること能はざるなり。
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imageプラグインエラー : ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (オワタコン.png)
~→グレイヴ→J仕込み南斗撃星嚇舞(923EずらしC)
(『
北斗の拳』攻略Wikiより)
と入力することで、南斗撃星嚇舞(
昇龍拳のような技)がヒットし続け、
レイが敵共々天高く舞い上がるというもの。
このバグ
コンボを止める方法は「レイ側がブーストを使う」だけであり、相手側からは
脱出不可能、全自動
永久コンボである。
バグゲーと名高い『北斗の拳』においても、
シンの
ムテキング?や
時止め(画面停止バグ)
に並ぶ最悪のバグと言われる。
この技を使うレイ使いは、俗に「
人の皮を被った悪魔」と呼ばれる。
またの名を「
オワタコン」、「トベウリャ!」(グレイヴシュートの「飛べ」というボイスと南斗撃星嚇舞の「ウリャ」というボイスから)、
「南斗水鳥拳究極奥義」、「ハセ昇竜」(バグ昇竜を発見したプレイヤーの名前から)とも。
ゲーム自体が止まってしまうバグ技は他にも存在するのだが、いずれも難易度が非常に高い。
しかし、バグ昇竜は他のバグ技に比べ手順も非常に単純で、ずらし入力に少し慣れれば実戦でもできる難易度。
バグ昇竜の一番の問題点は、このバグコンボはブーストで解除せずにKOもしくはタイムアップしてしまうと
レイ達がそのまま上昇し続け、ゲームが終了しなくなることである。こうなってしまったら、いちど筐体を止めてリセットするしかない。
『北斗の拳』のシステム上、グレイヴからのコンボだとブーストゲージが回収できないので、
レイ側のブーストゲージが1.5本未満の状態でこの奥義を使うと、確実にそのまま筐体をKOしてしまう。
(1.2本ほどしかない状態で使ってしまったならば、減少中のブーストゲージが0.5本を切る前にブーストして解除が可能。
この場合、計2Hitほどで終了となってしまうが、ゲームを止めてしまうよりは遥かにマシである。)
この危険性のため、
永久コンボ「
バスケ」もほぼ容認の『闘劇'08』ですら禁止事項に加えている。
最近では
シン使いで有名なとあるプレイヤー?が某ゲーセンを出禁になったのも記憶に新しいだろう。
……真に恐ろしいのは、
一時期はこのバグすら筐体停止さえさせなければ容認している中野TRF勢であろうか。
まさに打たれた方が悪い、死んだ方が悪い。
というわけで、この技は最終的に、
- KO寸前に落とし、(ほぼ確実に十分なヒット数が溜まるので)そのままバスケして倒す
- 時間切れ寸前に落とし、そのまま反撃させる間もなく判定勝ち
のどちらかとなる。落としたあとに反撃を喰らって死ぬのは北斗の拳で最も格好悪い負け方であるが、
実際はそんなケースはほとんど無く、喰らった相手は死あるのみである。
対戦相手や店側への作業負担など、迷惑極まりない行為となるため、
意図的だろうが意図的でなかろうが確実に出禁を喰らう禁じ手である。
最悪、北斗自体が撤去されてしまう可能性も。ダメ、ゼッタイ。
「ほぉたぁ~るのぉひぃかぁ~りまどぉ~のゆぅきぃ~」
後に発売された家庭用PS2移植版では
ムテキング?と共に削除されており、実践することは出来ない(グレ仕込み自体は可能)。
攻略法
- リアルサイクバースト(相手のブーストボタンを押す)
後出し可能で、もっとも有効な対処法。発案者は
5様?、実行者も彼。
バグ昇竜を決めて喜んでいる相手の隙を見逃さず、裏回りから
刹活孔?ばりの速さで相手のボタンを突く。
右回りか左回りの2択を迫ることができるが、相手がディフェンスしてると崩しに時間がかかってしまう。
なお、2on2の大会やギャラリーが多い野試合などでは使いづらいので注意。
こちらは上の方法とは真逆の方法。上が
有情の柔拳とすれば、これはまさに
非情の剛拳。
相手の隙を突いて裏に回るところまでは同じだが、そこで相手を拘束し店員を呼ぼう。
そのまま筐体がフリーズして相手が出禁になれば成功。難点は、リアルファイトの腕もなければ危険なことぐらいだろうか。
現実的かつ有効だが、難易度が高い。そもそも、このゲームの中でも
2、3を争う強キャラである
レイを翻弄できる腕を持つ者はそうそういない。とはいえ量産型に対しては出来ないこともないので腕を上げよう。
最初からトキを使ってプレイする。トキは
存在自体がバグなので対等に渡り合える。
当たり判定のおかげで壁端でのバグ昇竜が安定しないという利点もある。
自分が外道と思われてもかまわない、
激流に身を任せ同化する?ことができる者のみが許される。
身内で遊ぶ時はこれを強く勧める。
MUGENにおけるバグ昇竜
バスケまでもが実装されたrei氏パッチでも、このバグ技は再現できなかった。
*1
そもそも偶然の産物であるバグを意図的に再現するというのは、相当難易度が高い。
理屈や構造を逆に詳しく調べていかないと、再現というのは不可能である。
しかしこの凶悪バグ、
MUGENでもついに実現してしまった。
このバグ昇竜は、2chの某スレで一時期公開されたパッチをあてたものだと思われる。
このパッチをあてると
積極的にバグ昇竜を狙う簡易
AIも入る。なおcnsとcmdの該当部分をコピペすれば、他のAIやパッチとも兼用が可能。
ちなみに相手をKOして
『Ctrl+I』や『F4』を押さずに放っておくとMUGENが落ちる。
げっんっさっくっ 時はまさに
せいきまつぅー
なお喰らうと厄介なのはMUGENでも変わらないため大会ではほとんど見ることがないのだが、
見た目のインパクトが強いためかMUGENMADではよく使われてる。
この他にもインパクトが強い技だからか、ちょくちょく他のキャラがこの技を使用する。
ファイナルメモリーとしてなぜかこの奥義を会得している。
さすがに本家と違って放っておいても終了する(単に投げ技や乱舞技と同様の仕組みの多段ヒット技であり、別段バグを使っているわけでもない為)が、拘束時間が長いためEFZのシステムの仕様上RFゲージもがっつり貯まる。
よってこの技を決めればまず間違いなく青IC可能なレベルまでRFゲージが貯まるので、仮に生き延びてもそのあとのコンボがかなり凶悪。
AIレベル12限定のおまけ要素として搭載しており、こちらはMUGENが落ちずにフリーズするので更に厄介。
とはいえ、相手の体力が少なくなるとブーストで解除するように組まれたAIなので、時間無制限でやる分には殆ど問題とならない。
南斗水鳥拳奥義として使用可能。
テーレッテーの1パターンとしての側面が強く、
星を奪った時にのみ使用できる。
またこのとき相手をK.O.すると自動で解除するため、本体に影響を及ぼすことはない。
*1
バグ昇竜とは全然違うのだが、MUGENのバグにも『天高く飛んでいく』というバグがある(場合によって試合続行可能、「F4ポチッ」のどれかは変わる)。
ここの補足を書いている筆者も正確ではないのだが、
- 技などの空中移動量のミス
- 地面に叩きつける
- 画面外で延々と空中ループコンボ
などをすると起きるようである。攻撃判定はつかないので『バグ昇竜』の再現には使えない。
というかあまりにも不確定な要素も絡んでいるようである。バグというのは、構造上の偶然の産物(異物とも言う)であるため、
再現をするためには、そのバグがどの様に動作しているのかという事を理解しないことには始まらないのである。
付録項:バグと出入り禁止の関係
基本的ゲームは人の手で作られるため、どれだけ注意を払おうとも「バグ」というのは出てしまうものである。
昔はそのバグは「裏技」という呼び名で親しまれ、ゲームを別方向から楽しむプロセスの一つとして認知されていたが、
ゲームそのものの技術が発達し、もはや裏技というには致命的な症状を引き起こす物が多くなり、
今現在では
「バグはバグ、裏技は裏技」という棲み分けが出来上がっている。
では
アーケード?ゲームのバグは何故使用すると、店の出入り禁止までに厳しい処置が取られるのか。
一つは「
基板そのものにおける損傷の確率が高い事」。
家庭用ゲーム機とは違い、性能もフォーマットも様々なアーケード基板は『電圧の制御を一つ誤るだけでも動作しなくなる』ほどの
シビアな取り扱いを要する物が殆どである。その為、内部プログラムの
暴走?で何が引き起こるか解らない危険性を大いに孕んでおり、
下手をすれば起動をするのも危うくなる程の可能性もある。その上、一枚当たりの基板の価格は安くても25万、時には40万近くもする。
決して安い買い物では無いため、取り扱いには細心の注意が必要なのである。また起動時に長時間を要する基板もあり、
その起動間のインカムの売り上げなどにも影響を及ぼしたりと、基板の取り扱いに関して大きな支障をきたす可能性が多い。
要するに「
店の備品を壊しかねないプレイヤーは容認できない」ということだ。
もう一つは「マナーの考慮」である。
上記のバグ昇龍は、使うことにより「確実な勝ち」を約束してしまう可能性が大きくあるバグである。
これを容認すれば、勝ち星を挙げたいだけのプレイヤーは「勝つ為の手段」として、バグ昇龍を決めることだけにしかプレイに集中しなくなる。
それは同時に、そういったプレイしかしないユーザーを集めることとなり、経営しているゲームセンターそのもののイメージ悪化にも繋がる事である。
その為、対戦格闘はすべからず平等にジャッジされる事を念頭として、そういった悪質プレイを抑止する為の処置を取る。
ただし、かつての中野TRFの様に「条件付きで容認」というルールを定めているゲームセンターもあるにはある。
それでも一種の出オチネタ、ギャグとして認められているのであり、本気の勝負で使用するのはやはり褒められた行為ではない
というのは念頭に置いておくべきである(現在は、中野TRFでもこの『バグ昇竜』は禁止事項に加えられた)。
簡単に言うと「ゲームがつまらなくなるからやめて」ということ。
最大の原因は、やはりそういった問題を作ってしまったゲームメーカーや開発スタッフのチェック等に問題があるのだが、
それを知りつつ使用することも、また許される行為ではないのである。