アンノウンハンド

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アンノウンハンド - (2018/11/28 (水) 00:35:20) の編集履歴(バックアップ)



2004年に放送されたウルトラシリーズの一作『ウルトラマンネクサス』に登場した謎の存在。初登場は第25話「予兆 -プロフェシー-」。
「えいえんのせかい」の案内人とかマニアックストライカーとかヤンデレ神様の使いとか
アルファベットみたいなポケモンの手という訳ではない。

前半の黒幕であったダークメフィスト・溝呂木眞也がネクサスと相討ちになり消息を絶った後、
後にデュナミストとなった千樹憐が変身するジェネッスブルーと、ナイトレイダーの前に現れた、
スペースビーストと呼ばれる異形生命体を送り込んできた、“闇の見えざる
この名称はTLT(Terrestrial Liberation Trust=地球解放機構)の作戦参謀・吉良沢優によって名付けられたもの。
スペースビーストをパワーアップさせウルトラマンは弱体化させる「ダークフィールド」の強化版である、
「ダークフィールドG」を展開し、倒れたスペースビーストを復活・強化させる。
主な例ではジュネッスブルーの必殺技で一度倒されたグランテラというビーストを復活させたり、
リザリアスというビーストをリザリアスグローラーに強化再生し、攻撃面や知能をパワーアップさせた。
また、大都市を保護する為に展開されていた「ポテンシャルバリア」を突破し、市街地にメガフラシを転送したほか、
終盤には今まで登場した全てのビーストを融合し、最強のスペースビースト、イズマエルへと進化させている。

+ その正体は…

邪悪なる暗黒破壊神「ダークザギ」

元々は、20年前に地球にやって来たM80さそり座球状星団の異星人“来訪者”によって、
かつて母星をスペースビーストの脅威から救った「ウルトラマンノア」の姿を模してビースト達に対抗するために作られた「ウルティノイド・ザギ」である。
間違ってもザキさんでは無い。
しかし、種全体で情報を共有し倒してもすぐに他の個体が進化するビーストに対抗するために、
自己進化プログラムを組み込まれていたことで自我に目覚め、自らが「光の巨人の模造品である」と自覚するようになった。
それ故に深い劣等感を抱き、他の何者でもない自我を求めるようになる。
挙句の果てに自らの進化のために敵であるはずのビーストを増やし、進化させるようになってしまった。
その脅威に対抗しきれなくなった来訪者は、最後の手段としてザギを自らの母星ごと超新星爆発で爆破した。

その後、次元を越えてM78星雲に辿り着き、その強大な力で光の国の宇宙警備隊を圧倒した。
やがて、ウルトラマン達を助ける為にウルトラマンノアがM78星雲に到来し、ダークザギと互角の戦いを繰り広げるが、
両者の戦闘能力は拮抗していた為、ノアは切り札である「ノア・ザ・ファイナル」を使用し、対決を相打ちに持ち込んだ。
ダークザギは一度肉体を失うも、不死身である為に精神体は生き残り、元の世界の地球に潜伏。
来訪者の地球滅亡の予測に絶望した科学者「山岡一」の体を乗っ取り、関係者の記憶やあらゆる記録を改竄した上で、
TLTの実務部隊・ナイトレイダーの隊員「石堀光彦」として様々な暗躍を始めた。
手始めにザ・ワンを地球に送り込んで様々な災害を発生させる事で、
ノアの弱体化した姿である「ウルトラマン・ザ・ネクスト」を呼び寄せた。
そしてその進化形態であるウルトラマンネクサスに対してダークファウストやメフィストを作って攻撃させ、
ウルトラマンの光のパワーを強化。
更にナイトレイダー副隊長の西条凪が光を受け継ぐ事を予知して、凪が幼少時の頃に母親を殺害。
上記の溝呂木眞也(元ナイトレイダー副隊長で、凪の師とも言える存在だが、心の闇を利用されて人類を裏切った)を、
ダークメフィストに変身させて影から操り、加えて主人公、孤門一輝が光を受け継ぐ事も予知して、
彼の恋人、斉田リコを殺害してダークファウストに変身させ、凪や孤門たちと戦わせる事で、彼らの心に闇を植付けようとした。

しかし、石堀は明らかに怪しい!という描写はされてなかった上にナイトレイダー隊員の中では
比較的存在感が薄く、分析担当としてビーストやアンノウンハンドの正体究明に熱心な素振りを見せ、
TLT内部に裏切り者がいる事を自ら隊長に告発し、TLT上層部に幽閉された千樹燐の救出作戦でも大活躍。
挙句に手下であるはずのノスフェルに襲われて死にかけた事もある為、
まさか彼が黒幕だなどと疑う人間は(視聴者を含めて)誰一人居なかったと思われる。
一応、ほんの僅かに伏線は張られていたのだが……
番組が打ち切りになった為、石堀のキャラを掘り下げる時間が無かったと思われる
まさに外道

最終回では、交際中の女性隊員をいきなり銃で撃つというマジパネェ行動で、堂々と裏切り宣言
(なお、失恋して泣いている彼女を優しく慰めて交際を始め、基地内で堂々とイチャついていた)。
そして思惑通り、光を受け継いだ凪の目の前で母親を殺害した事を暴露し彼女を怒りのままに変身させて、
光エネルギーを「レーテ」を利用して変換。
変換された光のエネルギーは闇のエネルギーとして、ダークザギに再び肉体を蘇らせた。
本来の力を取り戻したザギは新宿を破壊し、更に地球全土にスペースビーストを発生させて人類を絶望させるが、
代々のデュナミスト(光の巨人=ウルトラマンへの変身者)達に受け継がれてきた光の意味を総括する役割を担う“真のデュナミスト”となった、
ナイトレイダー隊員・孤門一輝の変身したウルトラマンネクサスと激突。
圧倒的な強さを見せつけるが、デュナミスト達に紡がれた光の絆、人々の希望を一身に受けたネクサスが完全体の「ウルトラマンノア」となる。
本来ザギと同等の実力であるはずのノアだったが、幾人もの人間が関わり合い束ねられた絆の光によって既にザギなど敵ではないほどの力を得ていた。
そしてノア・インフェルノによって大気圏外へ吹き飛ばされ、最後は壮絶な光線の打ち合いの末に敗れ、完全に消滅した。

2013年2月発売のPSP用格闘ゲーム『ヒーローズバーサス』では宿敵のウルトラマンネクサスと共に善悪18人の主人公の1人として参戦。
謎の惑星ストラグルを舞台にウルトラマン、ガンダム、仮面ライダー達と激突する。

更に2013年9月に公開された映画『ウルトラマンギンガ 劇場スペシャル』では、
物語の黒幕「異形の手のモノ」がダークライブしたスパークドールズとして登場し、ウルトラマンギンガと壮絶な死闘を繰り広げた。

なお、番組が放送期間短縮にならなかった場合、ダークザギには西条凪副隊長が変身する予定だったらしい。
ライブステージなどでは当初「ウルトラマンノアとダークザギは同一の存在であり、光と影」という設定が描写されており、
番組本編でも「憎しみの心で変身したウルトラマンノア」として登場する予定だったようだ。

+ 余談
…と、本編では見事な悪役ぶりを発揮しているダークザギだが
円谷プロのエイプリルフール企画では言葉使いが丁寧で知的な人物になっている。
なんでも普段の態度は「子供達に悪の愚かさを教える為の演技」であるらしく、本当は正義を愛する人格者であるらしい。

ウルトラマン達ともリアルでは敵対しているが、内心では彼らの事を尊敬しているようだ。「一番受けたい必殺技はスペシウム光線」だとか。
特にゾフィー隊長を深く尊敬しているようだが、「(悪役として)仕事場で出会う事もあると思います」などと物騒な発言した為か、
紅茶のニワカ知識を語り始めた彼に、好きなフレーバーを聞いたら逃亡されるなど、隊長からは好かれていない模様。

最近はブログを始めたようで、派遣星人事業とかえらく真面目な話をしている。
その内容には多くの怪獣、ウルトラマンが関心を寄せており、ブログの書籍化もされているとか。
ブログ上では円谷プロとは関係の無い「超時空要塞マクロス」世界の技術について語り始めるなど*1、高い知性を見せるが、
この映像の5分30秒辺りからは、深刻な中二病の兆候も見られる。

つまり、彼はオンとオフを切り替えるタイプの破壊神なのだ。きっと。たぶん。そうなんじゃないかなぁ。
これを裏付けるかのように、グレートが「リアルで会うとヤバすぎる」と発言している。

前述のように、遥か昔に他者の手により作られた存在でありながら自分自身で進化し、
スペースビーストまできちんと手駒として扱えるようにした上、更に自分の手下に「闇の巨人」たちを持ち、
そして自分の実体が無くなった後も、復活するべく凄まじく長い視野で計画を立て、
その計画の為に下準備を怠らず、誰にもバレないように振る舞い、最終的にその計画通りに事を運びながらも、
悪の考えを持った人は最後にはやられるのですと言うことを、しっかりと身をもって教えてくれている……と、
字面だけ見るなら結構まじめな悪役なのである。

このような紳士ぶりからファンの間ではすっかり「ザギさん」という愛称が定着している。
マジパネェっす…あ、これは別の人だった。
また、2013年に開催されたウルトラ怪獣総選挙では「ゆるふわ愛され破壊神」のキャッチフレーズで出馬。
石堀光彦を演じた加藤厚成氏や、野々宮瑞生を演じた宮下ともみ氏などのネクサス俳優陣から応援されるなど、
キャッチフレーズに恥じない愛されっぷりを周囲に見せ付けつつ、平成怪獣としては高順位の17位にランクインした。
……しかし、いいのかこれで。

さらに余談だが、ダークザギこと石堀光彦を演じた加藤厚成氏は、
後に『ウルトラマンメビウス』において狡猾で自己中心的なフリージャーナリストである蛭川光彦を演じており、
さらに後の『ウルトラギャラクシー大怪獣バトルNEVER ENDING ODYSSEY』では、
作中の時代より未来からやってきたペダン星の工作員・ダイル役も担当している。
後者では『ネクサス』で前述の溝呂木役だった俊藤光利氏が人類側であるZAPのクマノ隊員、
リコ役だった中丸シオン氏はダイルの上司であるペダン星人司令官・ハーランを演じており、
当時と役の立場が完全に逆になっているのが興味深い。


MUGENにおけるアンノウンハンド

シロト氏によって製作されたものが存在。
タッグ戦専用キャラとも言うべき仕様で、シングルやチームでは強制的に敗北する。
また本体も存在せず、攻撃をあてることはできないがパートナーが倒されると同時にKOとなる。
簡単な話、攻撃技をもったダミーといったところである。
また3ゲージ溜まると即座に「ダークフィールドG」が発動、背景が変わり、より激しい攻撃を放ってくるようになる。
技は飛び道具系が中心だがゲージを消費するものが殆どなので、
ゲージが溜まると超必殺技をすぐにぶっぱするようなAIとは相性がやや悪いか。

ちなみにタッグの相棒をDancerにすると、神キャラかと思うほど理不尽な強さのタッグになってしまう。
詳しくはDancerのページの動画を参照。

何故メルブラキャラ東方キャラで有名なシロト氏が唐突にウルトラマンのキャラを?と疑問に思う人は
氏のサイトをよく見てみよう。

他にはこのアンノウンハンドの改変パッチとして、ダークルシフェルにするデータをスミス中尉氏が公開している。
アンノウンハンドの中のファイルをコピペすることで常時ダークルシフェルが表示されるようになり、
表示されているダークルシフェルは別に攻撃動作等は取らず動かないが、アンノウンハンド同様の攻撃技で援護してくれる。
ただし、このダークルシフェルはアンノウンハンドとは違って、相方が死んでもKOにならないため完全に論外キャラとなっている。
そのため普通の動画では使用が難しいと思われる。
+ ダークルシフェルとは
番組が放送短縮されなかった場合、石堀隊員が変身する予定だった第五の闇の巨人であり、全ての黒幕。
黒いボディや全身の赤いラインはダークザギに似ているが、頸部からダークファウスト、ダークメフィストの顔が生えており、
青い眼や背部から生やした角状の突起物などビースト・ザ・ワンの特徴も有している。

番組本編に登場する事はなかったが、DVD-BOXの特典冊子に掲載された短編小説ではダークザギとの戦いから三年後、
元MPの男性が「ダークザギをも超える存在」と名乗って変身し、孤門隊員が変身したウルトラマンノアと戦った。
また、映画『ウルトラマンサーガ』の企画段階でもラスボスとして登場させる事が検討されていたようだ。

出場大会

出演ストーリー

わたしたちのすわこさま(製作者であるシロト氏の動画)
ネクサスまてぃっく(第5話でアンノウンハンド、第EX2話でダークルシフェルが登場)


*1
これは、映画『ULTRAMAN』やウルトラマンネクサス本編のCG演出を担当した、板野一郎氏をネタにしていると思われる。
氏はアニメ『超時空要塞マクロス』において多数のミサイルが縦横無尽に飛び交う「板野サーカス」と呼ばれる演出を生み出した。
『ネクサス』ではメガフラシ戦、『ウルトラマンメビウス』ではベロクロン戦などで、板野サーカス演出が楽しめる。