ドレイヴン

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ドレイヴン - (2014/07/15 (火) 03:37:38) の編集履歴(バックアップ)



「覚悟しな!」

ドレイヴンとは、『ダンジョンズ&ドラゴンズ シャドーオーバーミスタラ』にに登場する「マジックユーザー」の2Pキャラである。
通称「スナフキン」。主に見た目からである。
声は1P・2P双方共細井治氏が演じている。

+ ダンジョンズ&ドラゴンズってナニ? と言う方へ
『ダンジョンズ&ドラゴンズ(以下D&D)』とは「TRPG(「テーブルトークロールプレイングゲーム(和製英語。"Table talk Role-playing game"の略である)」の元祖にしてロールプレイングゲームの基礎を作り上げた偉大な作品である。
「指輪物語」をベースとした「剣と魔法のファンタジー」を題材にした作品で、ご当地のアメリカなどでは一般人にも認知度が高い有名作品(たとえば映画『E.T.』の主人公達は、冒頭でD&Dの簡易版を遊んでいたりする)であり、初版から30年近く経過した現在でも続いている老舗シリーズ。
メディアミックスも行っており、小説にアニメ(日本では未放映)、映画、TVゲームなどの形で展開している。その中に「CAPCOM製D&D」も含まれている。

「ロールプレイング」とは「役割を演じる」と言う意味であり辞書にも載っている。ただし辞書だと「上司が客をやり部下の接客を指導する」等の意味だが。
これを遊びとしたのがRPG、要はルール化された(キャラクターの勝敗を実際の腕力で決めたりしない)「ごっこ遊び」である。
しかし日本では「知る人ぞ知る」と言う遊びだったため、CRPG(コンピューターRPG)の『ウィザードリィ』や『ウルティマ』(そもそもウィザードリィは「D&Dを一人で遊ぶ」ために開発されたもので、ルールもパクって似ているのだが)、日本でRPGを一般化させた『ドラゴンクエスト』の影響により、単に「RPG」と言っただけではCRPGを指す様になってしまった。
そして「ウィズやドラクエの元ネタ」としてTRPGが紹介されると言う順番となった為(日本でTRPGを広めた作品もパソコン雑誌出身)、元祖の方の呼び名が変わったというわけである。勿論アメリカでのRPGは今でも「ペンと紙とサイコロのRPG」を指す。
更にこれらの影響で本来は「役割を演じる」だったRPGが日本では「経験値で強くなる成長要素」と勘違いされることになり、ドラクエ以降に出たゲームが経験値さえ付ければ猫も杓子も「RPG要素」と名乗る様になってしまった
(逆に暴論と言えるかもしれないが、テーブルゲーム等でなければ殆どのゲームはRPGと言えなくもない。経験値なぞなくても。例えば『スペースインベーダー』は「月面でインベーダー(侵略者)と戦う地球防衛軍兵士を演じる」ゲームである。)。

この辺りを含め、ルールなどのTRPGについての概要はwikipediaと公式HP、ルールブックなどを参照にされたし。

+ CAPCOM製D&Dについて
CAPCOMがD&Dを題材にして製作したベルトフロアアクションゲーム(ファイナルファイトの形式)で、1作目『タワーオブドゥーム(以下TOD)』と続編『シャドーオーバーミスタラ(以下SOM)』の2種類が存在している。
両者はかなり趣が違い、TODは『ファイナルファイト』や『キャプテンコマンドー』のような繊細な行動とパターンの把握が多分に求められる骨太なアクションとなっている一方で、SOMは『エイリアンvsプレデター』や『バトルサーキット』のような多少のアドリブ要素&爽快感重視のアクションとなっている。
ストーリーは連続しているが、それについてはシンの項目を参照。
ちょっと検索すればかなり詳細な攻略サイトや動画が沢山出てくるので興味を持たれた方はそちらを参考にされたし。

どちらも非常に人気が高いゲームなのだが、権利面の問題でかつては家庭用版はSS版のみとなっていた。
しかし長い年月を経て、待望の現行機移植版『ダンジョンズ&ドラゴンズ クロニクルズオブミスタラ』がPS3、Xbox 360、Wii U、PC向けダウンロード専用タイトルとしてリリース、14ドル99セントまたは1200MSPで海外では2013年6月から配信された。
また、同年8月には日本内で『ダンジョンズ&ドラゴンズ ミスタラ英雄戦記』がプレイステーション3で発売。こちらは店頭発売されるパッケージ版になっており、ファン感涙のボーナスアイテムが同梱されている限定版も存在する。
『クロニクルズオブミスタラ』同様の現行機移植版となっており、攻略映像や開発資料が見れるようになっているほか、「全員同キャラプレイの解禁とそれに伴うカラーエディットが追加」「ボイスの日英Ver.が切り替え可能」「一部要素のオン・オフ」など痒い所に手が届く充実したオプションが設定でき、更にはオンライン協力プレイも可能、と決定版と呼ぶにふさわしい作品になっている。

CAPCOM製D&Dのマジックユーザーについて

SOMにて追加されたキャラクターであり、攻撃魔法の専門職。
「武器がレベルアップで強化されない上にコンボがあまりつながらないので物理攻撃は最後まで低威力」「体力、防御力も全キャラ中最低、さらにガードができない」「非力なのでハンマー以上の重い武器やアイテムが使用できない」と物理面では貧弱そのもの。

しかし、各種攻撃魔法がそれを補って余りあるほどクソ強い。
全ての魔法は詠唱開始(ボタンを押した瞬間)から演出終了まで全PCが完全無敵になるうえ、さらにものによっては「全画面判定かつ相手の状態を問わず追撃可能」「十数秒間の間マジックユーザーが完全無敵になる」などの有利な点がてんこ盛り。使用回数に制限があるため乱発はできないが、上手くハマればボスを何もさせずに倒すことも可能。
そしてパーティープレイでは神の如く崇められる存在となる。雑魚処理は他のメンバーにある程度任せてなるべくダメージを受けない&魔法を使わないよう立ち回り、ボスは後方で様子をうかがいつつピンチの時は魔法を使ってサポート。攻撃魔法でコンボの始点を作るだけでなく、避けにくい攻撃を魔法の無敵時間で安全確実にやり過ごす、全画面判定の攻撃魔法連発でごり押しと大活躍できる。
やれることが多いがゆえに知識と経験が求められる玄人系キャラだが、熟練すればソロプレイでもパーティープレイでも高性能を発揮する、実質最強キャラともいえる。

ちなみにSOMの設定段階では新キャラの性別はマジックユーザーが女性、シーフが男性だったのだが、海外では魔法を使う女性、つまり魔女のイメージは「邪悪なもの」とされて忌避されているため、シーフと性別を入れ替えたらしい。

+ 物理攻撃が弱いと言ったな、あれは嘘だ。
実はSOMには「鬼切り」というテクニックが存在している。
鬼切りとは「通常攻撃またはダッシュ攻撃をバックステップでキャンセル→そのバックステップを前ダッシュでキャンセル→ダッシュ攻撃→そのダッシュ攻撃をバックステップでキャンセル…」とすることで、コンボ制限数に引っ掛かるまで延々と多段コンボを叩きこむテクニックである。非常に難易度が高いが、極めればコンボ火力は数倍以上に跳ね上がる。
さらにダッシュ後攻撃ボタンを押さないで敵に体当たりするとコンボ制限数がリセットされるので、「浮かせてから鬼切り→適当なところで体当たり→鬼切り→体当たり…」とすると永久コンボが成立する。もっとも一部の敵には無力な上、人間業では安定させるのはほぼ不可能に近いが。

なお、鬼切りは全キャラで可能だが、中でもマジックユーザーは他のキャラに比べてはるかにやりやすい。理由はバックステップ前ダッシュキャンセルの受付時間が非常に長いから。他のキャラはバックステップで浮き上がる前に前ダッシュ入力をしないといけないのだが(猶予数フレーム。「B→レバー前→B→レバー前」のような先行入力をしないと不可能)、マジックユーザーのバックステップは浮き上がらないためか動作終了まで前ダッシュ入力を受け付けている。

また、マジックユーザーのレバー入れ攻撃は「毒針」攻撃となっている。
この毒針、動作後の隙が非常に小さく、【攻撃→毒針】×2セットは貴重なコンボパーツとなる。
しかも、通常は1ダメージしか与えられないものの超低確率でクリティカルヒットが発生、毒針クリティカルは「現在体力の50%」にまでダメージが増幅され、ボス戦の序盤で出るとゲージ1本近くを奪う超ダメージとなる。
なおこの毒針は元々のD&Dにはなく、おそらく国産CRPGの影響と思われる。

そんなこんなで物理も魔法も強いため、縛りプレイの一環として「魔法禁止プレイ」が存在している。キツそうに見えるが、プレイヤースキル的にはこれを達成した位でやっと中級者卒業、といったところ。
さらには「Dボタン禁止プレイ(魔法、さらにアイテムも使用できない)」「ボタンはA以外禁止(Dボタン禁止にさらにスライディング&ジャンプ不可が加わる)」とどんどんマゾくなっていく。しかし、最上級者はこれを最高難易度で達成してしまうというのだから驚くほかない。それは同時にいかにこのゲームの奥が深いかを示してもいる。


ドレイヴンについて

ここまでの事前説明の後にやっとドレイヴンの説明が出来るのだが、SOMでは多人数プレイで同キャラを選択できなかった前作と異なり、他の人が選んだのと同じキャラを2人まで選ぶ事が可能。マリオルイージのように違った造形と個性を持つようになった。
そのゲームの中で有名なもので言えば1Pクレリック(ヒゲリック)における2Pクレリック(ハゲリック)や、2Pファイターのジャーレッド(ジャーレッドバグで有名。ゲーセンでやっちゃダメよ)などがいる。

そして、マジックユーザーは1Pが「サイアス」(ベジータのような髪型が特徴)、2Pが「ドレイヴン」となっており、更に魔法を使えるキャラは使える魔法のうち一部が異なるという差異化が図られている。
マジックユーザーはレベル5とレベル8の魔法が異なっており、サイアスは「コンジュアエレメンタル」、「メテオスウォーム」を使えるのに対し、ドレイヴンは「クラウドキル」、「パワーワードキル」が使用可能。
とは言えどの魔法も強いため、サイアス(ドレイヴン)を選んだほうが楽、といった事は無い。腕さえあれば最終的には見た目で選んでも全く問題なくクリアできる。


MUGENにおけるドレイヴン

ihoo1836氏のドレイヴンが存在する。
再現度はかなり高く、ガードが出来ない事も含めて殆ど原作と同じような操作性となっている。
無論毒針クリティカルなどの特別な仕様も全て再現されている。

魔法は開始時から満タンのゲージを消費するようになっており、魔法使用後は少量ずつ自動回復する。この辺は原作AD&Dというよりは、後世CRPGのMP制に近い。
原作で全体攻撃のものもそのままだが、流石に全てガード可能となっている。
ドレイヴンが原作で使用できる魔法に加えて、サイアスの「コンジュアエレメンタル(向きによる属性変化も再現)」と「メテオスウォーム」、更に原作のボスである「リッチ」が使用した「ファイアウォール」も使用可能。

また『SOM』におけるシーフのように体当たりで相手からアイテムを奪える仕様となっており、ワンダーエッグ(味方オウルベア召喚)やオイル、各種魔法リングなど、マジックユーザーが原作で所持出来るアイテムは全て拾うことができる。

更に、本来なら多人数プレイ前提の魔法である「ファイナルストライク」*1も使用可能。
Staff of Wizardryを装備中にボタン同時押しで発動し、即死並の威力を持つ魔法が発動するがこちらも体力が1になるという、一定以上のスコアと多人数プレイという前提を除けば完全に原作を再現した仕様となっている。なおパイロンには無効。

AIも搭載しており、ガードが出来ない分突進技などのゴリ押しには弱いものの、打撃による苛烈な攻めと魔法による無敵時間を利用した割り込みなど、まともに戦うとかなり苦戦を強いられる。
2ラウンド以降はゲージがほぼすっからかんになるぐらいにしょっぱなから魔法を使いまくるので連戦には弱いが、チーム戦やタッグ戦では遺憾なくその実力を発揮することが出来るだろう。


出場大会



*1
魔法の杖を自らへし折り魔力を暴発させる自爆魔法。原作TRPGなら一人で発動可能。
ただし原作TRPGでは名前負けな威力しかない事が多い。
そもそも「ピンチだが杖の魔力はたっぷり残っている」と言う事態がおかしいし、
(「エリクサーを最後まで使わない病」?そんな人はファイナルストライク自体使わないんじゃない?)
(ただし杖の魔法の威力に関して「使った人のレベル派」(14レベルなら杖でファイヤーボールを使ってもサイコロ14個分のダメージ)と
 「魔法使用可能最低レベル派」(何レベルだろうと杖でのファイヤーボールはサイコロ4個分)のダンジョンマスターがおり、
 最低レベル派だとファイナルストライクぐらいしか使い道が無いと言う事はある)
名前に相応しい威力には魔法20回分の魔力が欲しいが、
そんなのは再チャージ出来ない使い捨てアイテムのくせに100本に1本しかないレアアイテムである。
(CRPGと違って敵がボロボロ(未使用で)落とすものではない。勿論敵味方のレベルが低ければ10チャージでも奥の手になるが)
しかも敵味方共に受けるダメージは同じなので、自分も容赦なく死ねる。