マンガ雑誌『モーニング』で1991年~2002年に不定期連載されていた田中政志作の漫画『ゴン』の主人公的キャラクター。
ジャンプ漫画の主人公ではないし、はじめ人間でもない。
肉食恐竜の子供のような風貌をしており、大きさは劇中を見る限り
ペンギンとほぼ同じ、
あるいは
オオカミの肩より少し低いくらいといったところ。
他の動物たちが非常にリアルに描かれているなかでゴンだけはデフォルメがかった姿であり、異彩を放っている。
(といっても
デフォルメ化が顕著に表れたのは途中からであり、
連載初期はむしろ恐竜の子供そのものといった感じの割とリアルな見た目をしていた。)
世界中の動物たちと遊んだり時には戦ったりもしながら
弱肉強食の厳しい野生の中で自由気ままに、しかし逞しく生き抜いている。
特徴としては、その見た目からは想像できない桁外れの生命力と丈夫さであり
高所から落下しても、オオカミの胴体がちぎれかけるほどのトラの前足による一撃を受けたりしても無傷。
猛獣や大型の動物に襲われるなどして応戦する時は主に頭突きと噛みつきを用いる。
頭突きは大型の
クマでさえ吹っ飛んで気絶してしまい、
噛みつきは
大王イカの触手を5~6本まとめて噛みちぎることが出来るほど強力。
アゴの力も強いようで、
アフリカゾウの前足に噛みついたまま水中に引きずりこんだりしている。
このほか速力やジャンプ力といった身体能力も異常といえるほどで、
後者に関しては自分の身長の数10倍以上跳んでいたり…
と、こんな感じでバトル漫画の登場人物も真っ青のすさまじいスペックの持ち主だったりする。
作品の概要
登場するのはゴンと野生動物たちだけで人間は一切登場せず、
吹き出しによるセリフはおろか効果音を表す擬音すらない。
しかしそれがかえって「言葉の壁」を排除する結果となって海外でも高評価を得ており、アイズナー賞最優秀ユーモア出版物部門及び最優秀国際作品部門、
ソリエス漫画祭最優秀外国作品賞、ハーベイ賞海外漫画部門などといった数々の国際的な漫画賞を受賞している。
国内でも1998年には文化庁メディア芸術祭マンガ部門で優秀賞を受賞した。
また、『東京国際アニメフェア2012』にて韓国のアニメ制作会社・テウォンメディアによるアニメ作品が出展される予定である。
2002年に連載は終了したが、後の2006年『コミックボンボン』にてまさかの新作が掲載。
タイトルは「ゴンちゃん」と改められ、舞台は現代からマンモスやサーベルタイガーなどが生きる原始時代となり、
掲載誌が児童対象ということもあってか吹き出しの台詞まで追加された(ただしゴンは台詞なしのままである)。
ここでもゴンは相変わらずの大暴れをしており、タイムワープしてきた宇宙人の巨大な兵器を破壊した。
ちなみにボンボンは2007年をもって休刊しており、2012年現在この『ゴンちゃん』は単行本化されていない。
ゲームではスーパーファミコン用ソフト(ジャンルは横スクロール中心のアクション)が発売されたほか、
家庭用『
鉄拳3』にもゲスト出演している。背が小さく敵の攻撃を受けにくいのが特徴。
そして2012年4月にアニメ放映が決定し、同年3月には月刊アフタヌーンでの新連載も開始されることとなった。
MUGENにおけるゴン
怪獣キャラで知られるなだげつ氏により制作されたものが現在MUGENについて語るスレ602で公開中。
スプライトはスーパーファミコンのゲームのものが使用されている。
技名は『鉄拳3』にゲスト出演した際のものが使われているが動作は異なる。
体が小さいためリーチが短く飛び道具も持たない代わりに
多くの技についているガードポイントでゴリ押ししていくキャラとなっている。
コマンド技は飛び道具がないのを除けば突進・対空と残りの2種の神器は持っているためバランスはいいほうである。
超必殺技は出始めにガードポイントのある「野生走り」と
ダメージは与えないが相手を大きく吹き飛ばしてゲージも空っぽになる「野生の雄叫び」
長い無敵と移動距離に結構な突進速度の移動投げ「ヘビ殺し」を持っている。
この技で振り回している動作中に体力が0になると
相手のKOボイスが鳴り続けるようになっている。
H.A.L.L氏による外部AIも公開中である。
出場大会
恐竜,動物,主人公,チビキャラ