リスのような姿をしたポケモン。体色は白く、耳の部分と、額から背中を通り大きな尻尾の先まで走るラインは水色に近い。
この額の部分の模様の長さはオスとメスで違いがあり、オスの方が模様が若干長い。
ピカチュウや
エモンガなどと同様に、頬に「電気袋」と呼ばれる器官を持つ。
貧弱な火力とそこそこの耐久力・素早さを持つ防御寄りのポケモン。
でんきタイプは弱点を突けるのが地面だけなので、耐性的に考えても耐久型としては悪くない。
だが、火力の無さ、合計種族値
405 、全種族値が100以下という点で、
第一線で活躍するポケモン達と比較して使い勝手に大きな差があり、どちらかと言うと愛玩用のポケモンとされている。
ポケモンに詳しくない人のために解説すると、『ポケモン』というゲームでは種族値
500がデッドラインとされており、
それ以上のポケモンとそれ以下のポケモンでは採用率に大きな差があるというのが実状である。
無論、種族値500以下のポケモンでもドーブルやヤミラミのようにメジャー勢に並んで活躍する種も僅かに存在するが、
そのようなポケモンは基本的に特性、技、耐性を相乗的に活用して種族値の差を埋める戦術をメインとしている。
しかし、パチリスの通常特性は、対人戦では意味の無い「にげあし」とリスキーすぎる「ものひろい」であり、
ストーリー攻略ならともかく、オンライン対戦ではお世辞にも優秀と言えるものではない。
唯一、夢特性の「ちくでん」は耐久の優れたパチリスには適しているが、でんきタイプのこいつに電気技を使う奴はまず無く
(こちらに対する弱点タイプの技読みで耐性の有るポケモンに交代する状況も少なくはないが)、
一対一のバトルでは意味をなさないものである。
ただ、味方とのコンビネーションが重要となるダブル・トリプルバトルではパチリスに相手の攻撃を集中させる「このゆびとまれ」を使うことで、
相手の電気タイプの攻撃を封殺することが出来る他、第6世代で新規取得した「プラズマシャワー」で敵味方のノーマル攻撃を電気攻撃に変えることで攪乱も可能。
さらに相手のHPを半分にする教え技「いかりのまえば」で、火力の低さを補うこともでき、団体戦のサポートという点では優れている。
だが、多くのユーザーから見て、こいつは「入れるくらいなら、種族値の高い奴を加えた方が汎用性が高い」という程度の認識であった。
そのため、新規の進化を望まれていたポケモンの1体としてカモネギなどと共に名を上げられていたが、
メガシンカが加えられた第6世代でも進化することはなく、マイナー勢脱却は遠いと
思われていた。