動画作成の手引き




キャプチャー

フリーのキャプチャソフトを用いるのが一般的だが、MUGEN動画の撮影には総じてそれなりのマシンスペックが要求されるので注意すること。
CPUやグラフィックボードの性能が低いと、動画のコマ落ち、カクカクといった事態になってしまう。
しかしD0環境で撮影すれば低スペックのPCでもかなりFPSに余裕を持ってキャプチャすることができる。
画質もそれほど変わらないので、スペックの不足している人は試してみるといいだろう。

Display2AVI

現在最もMUGEN動画で一般的に使われていると思われるキャプチャソフト。
(シェアウェアですがフリーでも使用可、ただし右下に文字が入るので嫌な人は適当に編集しましょう)

ここではそのDisplay2AVIの設定を記載します。
以下、交流掲示板のMUGENスレより転載。

[設定]
 フレームレート:30fps
 使用API:CreateDIBSection
 優先度:リアルタイム
 "16ビット時のGetBitmapbitsでRGB555に変換する"にチェック
 "進捗ウィンドウを表示する"のチェックをはずす
 "ドロップ判定を厳しくする"のチェックをはずす※《重要》
[ビデオ圧縮]
 圧縮プログラム:RUnlength Sato Huffman
 キーフレーム:300フレームごと
 圧縮可能フォーマット:全てチェック
 メイン圧縮方法:高速度-低圧縮
 サブ圧縮方法:全てチェック 
 バイト原色を使用する:チェック/7bit
 サウンド有り:チェック/Realtek AC97 Audio -Stereo Mix
 オーディオソース:44100Hz 16bit 2Ch(172kbps)
 オーディオ圧縮:Lame MP3 124KBit/s, 44,100Hz, Stereo
[PCスペック]
 CPU:Pentium4 2.6GHz メモリ:1.5GB / HD:350GBくらい

※注意点
これはあくまで高スペックなPCの場合の設定です。
スペックが低い場合は、
  • 「優先度」の項目を「リアルタイム」から変更する。
  • Battle Encoder Shiraseを使い、MUGENのCPU使用率を下げる。
などの対策があります。それと常駐してるソフトはできるだけ終了させてメモリを確保する。ぐらいか・・・。
また、上記の設定が一番いいわけではありません。PCの性能や相性によって色々と違ってきます。各自で試行錯誤して一番いい設定を見つけることが望ましいです。

※録画環境によっては、オーディオ圧縮しながらキャプチャーすると音ずれが酷くなる場合があります。そんなときは、オーディオ無圧縮でキャプチャーすると音ずれが解決するかもしれません。

モヒカントキ氏による解説動画

Fraps

キャプチャーソフトとしては老舗のソフト。恐ろしいまでの軽さが売りなので、Display2AVIだとキャプチャー時の負荷が気になる人は試してみる価値あり。
設定もフレームレート選択くらいしかないので、誰でも扱いやすいかと。
また、後述のvistaでドライバがSigmaTel High Definition Audioでも同時に録音できる数少ないソフトである。
その反面、体験版だと30秒しかキャプチャーできない、映像の圧縮コーデックが選択できない(独自の圧縮形式を使用)などの欠点がある。
圧縮率が低いので、HDDの空き容量には注意。1試合で数Gは平気で使う。
※MUGENをフルスクリーンにしていないと録画ができない。(vistaで確認、ただし必ずというわけではない。条件は不明)

アマレココ

無料、無印(ロゴなどが入らない)で高圧縮・高画質でのキャプチャーが可能なソフト。
ニコニコ動画内でいくつかのキャプチャー方法も紹介されているので、導入も簡単。

最大のメリットは AMV3 Codecでキャプチャーできる点で、S2:可逆標準圧縮設定でも無圧縮の半分程度のファイルサイズでキャプチャーすることが可能。
キャプチャー後のファイルサイズは動画編集時の作業性に大きく影響するので、編集動作が重すぎて悩んでいる人は試してみるといいかも。
また一部環境でDisplay2AVIでは音が録音出来ない場合などにも、このソフトを使うと録音できることがある。
ただ、現在のバージョンではアマレココ自体はフリーウェアだが、コーデックをするための
AMVコーデックがシェアウェアとなり、このコーデック無しでは実行することが出来なくなったため、
実質、シェアウェアソフトとなっているので注意。

HyperCam

マイナーですが、こちらも無料で高圧縮・高画質でのキャプチャーが可能、時間制限もなし。
左上にロゴが入る(圧縮コーデックにRUnlengthを使った場合は右下にも)ものの、録画範囲を広めに設定し、AviUtlの拡張設定を使えばきれいに切り取れます。
日本人が開発しているため見た目に使い方が分かりやすく、vistaでもきちんと音を録ってくれることが多いです。
やや動作が重いのが難点ですが、マシンスペックに余裕があるならかなりおすすめ。
設定は上記のDisplay2AVIのものを参考にすると良いでしょう。


エンコード

  • FLV or MP4にエンコしてうp
現在は一般会員でもH.264によるMP4動画の投稿が可能になったので、MP4での投稿が主流かと思います。
一般会員なら640kbps内を目安(ニコ動のサーバに負担がかかるから本当は600kbps内が好ましいが・・・)
(補足:H.264でエンコードするメリットは2つあり、一つは画質劣化が少ない割に非常に高圧縮であること、もう一つはエコノミーで視聴しても画質劣化が小さい点です。エコノミー時の画質劣化に悩んでいる方は、一度H.264でエンコードしてみるといいかもしれません)

ビットレートは動くものに費やされるから、動画の中に静止画を入れるだけで、平均ビットレートはぐっと抑えられる。要するに平均ビットレートが600kbps内であればよい。
瞬間的には動画の中で650kbps以上費やされている部分もあると思うよ。
それが動きのない静止画を入れることで平均ビットレートが薄まり、最終的に600kbps前後の高画質動画ができあがる。
ただし、高画質にすると重くなる。MUGEN動画に画質は必要ないと考える人も多いので、画質はほどほどで軽くするのもひとつの手。
また、動きのあるステージは画質を非常に劣化させるので、画質にこだわるなら背景の動かないステージを用意しよう。ついでに、下記のとおりフロアテンションを設定しないと、見づらくなるだけでなく画質も低下することになる。(背景が余計に動くので)

(補足:もしAviUtlを使用しているならばプラグインを導入し、フィルタにチェックを入れて画質を改善するのも一つの手。チェックを入れた分エンコード時間は延びますが、色のにじみなどが結構低減されるので、動画によってはビットレートを上げた場合よりも効果が出ることも。音質についても同様)
(注意:AviUtlで動画をエンコードする方は、エンコード前にどのフィルタにチェックが入っているか先に確認することをお勧めします)

詳しく書くと長くなるので、↓のニコニコ動画まとめwikiを参照してください
AviUtlを使ったMP4 (H.264) エンコード - ニコニコ動画まとめwiki

制限について

この度ニコニコ動画のバージョンアップに伴い、プレミアム会員限定で動画のビットレート、解像度制限が無くなりました。
これにより以前に比べ遥かに高画質の動画を作ることも可能になりましたが、
画質を意識しすぎた場合、動画読み込みが遅くなるなどの弊害も確認されているため(一般会員、エコノミー時限定?)、やりすぎには注意。
なお音声のビットレートについては、64kbpsで2pass設定ならばほぼ問題ないと思われる。

vistaユーザーの方で、Display2AVIでは音声をうまく録音できない場合

音声をうまく録音できない場合は「コントロールパネル」→「サウンド」で「録音」のタブを開く→右クリックで「無効なデバイスの表示」にチェック。「ステレオミキサー」というものが表示されるはずなので有効にする。
さらにステレオミキサーのプロパティを開き、タブを「レベル」に→レベルの隣のミュートをはずし、レベルを上げる。
この設定に変えても音声が録音されない、もしくはそもそも「ステレオミキサー」が存在しない方は↓をお試しください

vistaによく搭載されているSigmaTel High Definition Audioというドライバは、
再生しながら録音するための再生リダイレクト機能を持っていません。
なので、出力ジャックと入力ジャック(ヘッドフォンを挿す口とマイクを挿す口)を
直接ラインで接続する必要があります。
また、Display2AVIは、そのライン入力には対応していないので、
別の録音ソフトを使い、映像と音声を別々に記録します。
さらに、出力ジャックが一つしかない場合、音声を聞きながら録音するためには
二股ジャックを用意する必要があります。

FRAPSというソフトを使えばvistaでドライバがSigmaTel High Definition Audioでも映像と同時に音声を録音できます。
ですが、体験版だと30秒しかキャプチャーできないので製品版($37)を購入する必要があります。
ただし、時間制限のない古いヴァージョンも入手可能。使用については自己責任で。

手間を惜しまないのならDisplay2AVI+ライン接続+録音ソフト、合成が面倒ならFRAPS製品版を選ぶと良いでしょう。

Realtek HDというデバイスは再生リダイレクト機能がない
  1. ライン接続で録音しても音量が小さくなる
  2. ドライバ更新などのサポートもない。
とMUGENキャプチャには相性が非常に悪くなっています。
諦めるかサウンドデバイスの増設をオススメします。

HDDについて

どのキャプチャーソフトを使うにしても、HDDの空き容量には十分注意してください。
撮影する長さにもよりますが、最低でも10Gは欲しいところ。
また、キャプチャー・編集・エンコードともにHDDをかなり酷使します。
極力システムドライブ以外、できれば専用のHDDを用意したほうがいいでしょう。
HDD死亡に泣いたうp主は数え切れないほどいます。

Windowsムービーメーカーで任意の解像度レートで作成した動画を保存する方法

注意:この制作方法はエラーや不具合が多く、お勧めする事は出来ません

Windowsムービーメーカーはデフォルトのままだと
保存するときある程度圧縮した状態、fpsも30しか選べません
それを任意のレート、解像度で保存する方法です
注意;無圧縮で保存した動画は、容量も軽く数Gを超え
再生負荷も凄いので注意、flvやmp4にエンコードする前の
作業用と考えてください
Windows Media エンコーダ9シリーズ をインストール
Windows Media プロファイルエディタで任意の値を設定して
Windowsムービーメーカーの実行ファイルがあるフォルダの中のProfilesってフォルダに保存

例: C:\Program Files\Movie Maker\Shared\Profiles

完了。ムービーメーカーでムービーの保存の時のプロファイルに追加されている

無圧縮の具体例
名前は適当に無圧縮AVIとかで。
メディアの種類で
オーディオ:モード→CBR・コーデック→なし
ビデオ:モード→CBR・コーデック→なし(全フレーム)
を選択

対象ビットレートで
追加ボタンを押す
→オーディオ:1411Kbps・44kHz・ステレオ
 ビデオサイズ:512×384
 フレームレート:29.97fps(60fpsで出力したいなら60fpsに)
 ビットレートは気にしない

保存して終了。
できたファイル(.prx)をムービーメーカーのProfilesフォルダ内に保存。
ムービーメーカーを立ち上げて確認すると、上で名づけた名前の選択肢ができている。

参考場所
MADwiki


動画を作りたい

1.撮った動画をWindowsムービーメーカーでまとめる
2.「ムービーの保存」で出力されたファイルをaviutlとffmpegでエンコード
という手順でやると、そこそこの画質でうpできると思います。

大会形式としては、「強以上のキャラで共通点でチームを組む」というのが一番多く見られます。
確かにこの形式はMUGENの醍醐味を味わうのに最も適した形式のひとつではあるのですが、多くの視聴者には既に飽きられた形式であり、よほどのことをしなければ多くのアクセス数は望めません。
以下のような工夫をしなければ、アクセス数を伸ばすのは難しいでしょう。

  • 特殊ルールを設定する
  例:ゲジマユシリーズ
  • マイナーキャラを出場させる
  • 自作AIを搭載したキャラを出場させる
  • 自分操作のキャラを出場させる
  • 出場キャラの解説を行う
  • キャラ紹介や演出に力を入れる
  例:極普通なトナメ

2009年中ごろまでは無調整を掲げた凶~狂クラスのトーナメントや大規模な作品別トーナメントが人気でした。
2009年末以降、以下の形式の動画が人気のようです。
  • カニミソと呼ばれる魔改造大会
  • 特定の行為やセリフを禁止する大会
  • ダンジョンアタックと呼ばれるタッグサバイバル形式の動画(上記の「カニミソ」仕様のキャラが使われることも)
  • 並~神まで混在させ、特殊ルールで競わせる
上2つは見た目のインパクト、
下2つは無理ゲー感がありつつもどこかに希望を見出せる、というのが人気の秘訣でしょうか。
また主人公・ラスボスといった題材の大会は安定して高い人気があります。
尤も、アクセス数が増えたら増えたで荒れやすくなるという、別の問題を抱えるわけですが…。
それと、いきなり大規模な大会・長編ストーリーを始めるというのはオススメできません。
テスト動画や小規模な大会動画、短編ストーリーなどで、
動画の編集・エンコード・アップロードに慣れておいたほうがよいでしょう。

音楽や映像効果にこだわりたい場合は、trakAxPCというソフトがおすすめです。
海外産のため慣れるまではかなり使いにくく感じますが、動画・音楽・画像を何ラインでも同時に編集することができ、
音楽合成機能や画面エフェクトも豊富に用意している、非常に高機能なフリーソフトです。
マシンスペックや編集技術に自信があるならば挑戦してみるのもいいでしょう。
参考: trakAxPC@wiki

演出について

派手なエフェクトを使っている動画を時々見かけますが、手間をかけずに派手な演出をしたいとき、
ニコニコ動画内にある「コモンズ素材」が非常に便利です。動画のOP・EDなどに挿入すれば、
地味だった動画が一気に化けるかもしれません。
またコモンズ素材を使ったら、お礼として、説明文の中で使用した素材を紹介しましょう。

トーナメント表とかは?

ただ作るだけなら、Excelで十分です。Excel用のトーナメント表作成ツールもあります。
もっと見栄えがいいのにしたいというのであれば、Photoshop等を使えばそれなりのものができると思います。
(現在、OpenOffice.orgならばフリーでエクセルソフトを使用可能)

ステージについて

忘れがちですが、ステージの「floortension」の設定は重要です。
これを設定していないとキャラがジャンプするたびに画面が上下してしまい、非常に見難いです。
通常の対戦であれば110、タッグ戦であれば450ぐらいが適切でしょう。
また、DoubleRes=4専用ステージの場合、Winmugen plusで使う必要があります。
ただし、stageのdefファイルの[stageInfo]の部分に'HIres = 1'がないと、上手く表示されません。
なおBGMつきのステージmugen動画で使用する際、BGMとのリンクを切っておいたほうが何かと便利です。

キャラ・AIについて

キャラ・AI製作者の中には動画公開そのものを望まない方もおり、また「Lv○以上は強すぎる(戦い方がつまらない)ので動画使用は非推奨(禁止)」などといった基準を設けている場合も多いです。
単純に「最高レベルで出せばいいだろ」などと考えず、きちんとreadmeを読み、どのように使用するのが適切かをきちんと確認しましょう。

AIの仕様によってはレベル変更でキャラ性能自体が変化するものもありますので、きちんと仕様を理解して動画のコンセプトに合ったものを出すことが重要です。
中には、レベル以外にも超反応の有無などを設定できるようになっているAIもあります。
また、MUGENでは名前は同じキャラでも仕様が大きく異なることが多々あり、視聴者が混乱し動画が荒れる原因になることも珍しくないので、万全を期すならば、大会動画に使用する場合はあらかじめキャラ作者、AI作者、AIレベル、調整内容などのキャラ情報を明記しておいた方がよいでしょう。
AIの起動時間の差で有利不利が起きないように(最近の強AI同士の対戦では、開始数秒で10割決まることも決して珍しくはないです)、AIの常時起動も忘れずにやっておきましょう。
やり方は該当ページかReadMeをよく読めば、すぐにわかります。

また、大会中のキャラ・AIの更新をどうするかについても、予め決めておいたほうがよいです。一切更新しない、予選終了後に更新、随時更新、など様々な方法がありますが、「動画に使用する場合は必ず最新のバージョンを使用すること」というスタンスの製作者の方もいますので、開催期間やキャラクターの数を考え、更新の有無を考えておくことが望ましいです。

ストーリー動画などでの会話部分の作成について

紙芝居クリエイターというツールが最も広く使われているようです。
使い方などはツール製作者の方が自ら解説動画をアップされていますので、
ニコニコ動画内で「紙芝居クリエーター」と検索してください。

pixivの画像使用について

MUGEN動画ではサムネホイホイ、時間ネタバレ防止の静止画などでpixivから転載された画像を多く見ます。
pixivの画像を転載するのであれは最低限のマナーとして絵師に尋ねて許可をもらってから使用しましょう(許可が取れなければ、きっぱり諦めましょう)。

MUGENはいろんな作品のキャラが対戦するだけあって、いろんな作品の画像が動画に合うでしょう、そのためMUGEN動画はかなりの転載率になってます。
許可を取ってる動画up主はちゃんと取ってるのであって、「みんなしてるからいいや」という気持ちにならないことが大切です。

画質テスト等について

動画で最もネックになるのは、動画が長時間になり予定よりもビットレートを下げなければいけないときです。このような場合に備え、自分なりの低ビットレートの限界を知っておくと非常に便利。
例えば映像ビットレート550までは我慢できるけれど、500以下になってしまったら劣化が酷いので対策として前後編に分ける、などです。

個人的な一例を挙げると、それなりの高画質動画を目指している場合、ビットレート600を境にして画質が大きく変わるので、理想は650キープ、最低限でも575以上、というような目安があります。

16:9について

2010年7月にリリースされたニコプレーヤー4より、16:9ワイド形式の動画も再生できるようになりました。
新MUGENが16:9対応ということもあり、MUGEN動画でもこの形式がちらほらと採用されているようです。
従来のWinMugenを使用した動画でも、画面の空きスペースを有効活用しようという動きが見られます。
これからWinMugenで16:9の動画を作ろうという人は、以下の点に注意して作ってみると良いでしょう。
  • 枠の色は明度・彩度が低いものがよい。(黒が最良)
  • 画面端が分かりにくくなるので境界線を入れる。色は薄くやや暗めの色(灰色など)が良い。
  • 絵を入れる場合も暗くする。縞模様を入れるのもあり。
  • 文字を入れる場合、色は、薄く青みのある白や灰色を使うと良い。
最終更新:2012年04月07日 13:43