概要
三国志を萌え化したBaseSonのPCゲーム『真・恋姫†夢想』を原作とした2D格闘ゲーム。
元々は『真・恋姫†無双~乙女繚乱☆三国志演義~』という18禁ゲームだが、
『夢想』は家庭用ゲーム機で発売された全年齢対象の移植版であり、当然本作も全年齢対象(CERO:B)。
開発は株式会社レインエンターテインメント。PS3版の発売にはイエティが関わっている。
余談だが、DMM.co.jp(通称:DMM.R18)で提供されているブラウザ版(格闘ゲームではない)は18禁版なのに『真・恋姫†
夢想』である。
プレイデータが全年齢向けであるDMM.com版と共有な事と、DMM.comでは『
真・三國無双』のネット版も運営されているためと思われる。
*1
アーケード版の稼働日は2011年7月30日、家庭用の発売日はWindows版が2013年5月31日、PS3版が2014年2月20日。
2014年7月17日には続編の『恋姫†演武』がアーケードで稼働を開始した。
こちらの開発は有限会社エムツー。
A(弱攻撃)、B(中攻撃)、C(強攻撃)、D(投げ)の4ボタン制。
ベースは差し合いだが、一部技がカウンターヒットした瞬間に強烈なコンボゲーと化すゲームコンセプトが特徴。
そのエロゲー原作とは思えない程に硬派なゲーム性はとっつきやすくも腕が顕著に表れると評判を博した。
キャラクターバランスも良好。
グラフィックは
ドット絵ではなく3Dモデルによるもの。
絵師は原作絵師ではなく外注で、カットインアニメはアニメスタッフが担当している。
キャラクター
蜀・魏・呉から3名ずつ、及び董から呂布が1名の計10名。
このうち星、華琳、小蓮の3名は稼働から二ヶ月後のアップデートで追加された。
『恋姫†演武』では更に4名の使用キャラクターが追加された。
軍師は各軍所属の2名から選択(呂布のみ1名で固定)し、他軍の軍師は選べない。
ゲームでの自由度よりも原作のイメージを重視した珍しい例といえる。
このゲームに登場するのは女性武将のみだが、原作はエロゲーなため
竿役主人公は男性の北郷一刀(ほんごう・かずと)である。
一応男性武将も存在するが、基本的にモブ扱いであり、モブでなければ娘(ヒロイン)に跡目を継がせる為にナレ死させられる運命。
例外的に
貂蝉(若本ボイスの
マッチョなオカマ)だけはレギュラー扱い。後に彼の仲間二名が追加されたが、彼等はオカマではない。
括弧内の表記は「真名」という原作独自の設定で、信頼した者にだけ呼ぶ事を許す特別な名前。
しかし本Wikiに限らず大概の場所では、元ネタと区別するために真名で呼ばれている。まぁプレイヤーは一刀枠なので問題ないのだろう。
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真名について |
真名とはこのゲーム独自の設定で、本人が心を許した証として呼ぶことを許した名前である。
本人の許可無く真名で呼びかけることは、問答無用で斬られても文句は言えないほどの 失礼に当たる。
ぶっちゃけ、18禁シーンで髯オヤジの名前を呼ぶのは萎えるから、可愛い名前を付けただけだが
ちなみに元ネタでは(関羽を例に取ると)、
名の「羽」(「関」は姓)がこれに当たり、同格以下は字(あざな:通り名)の「雲長(関雲長)」と呼ばないといけない
(字よりも官職(関将軍)で呼ぶ方が更に丁寧なのだとか。官職無しなら 先生と呼ぶのが一般的)。
これは当時の中国では、本名で呼ぶ事が呪いを掛けるも同然の行為とされていたため。
しかし目上の者は「文句あるか」とばかりに本名で呼ぶ。と言うか主である事を誇示するためにも姓名で呼ぶ
(逆に言えば劉備が配下のはずの諸葛亮を字である孔明の方で呼ぶのは最大の敬意(所謂「水魚の交わり」)だそうな)。
余談だが、事実上の続編である『戦国†恋姫』 *2では逆に作品独自の「 通称」の方で呼ばないと失礼にあたる。
まぁ日本には「字」が無いから仕方ないね。
なおこちらもDMMでブラウザゲーム化されている。
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蜀 馬超(翠)
魏 楽進(凪)
呉 周泰(明命)
董 張遼(霞):2016年12月27日追加(Ver2.00)
サポートキャラクター(軍師)
蜀 諸葛亮(朱里) 鳳統(雛里)
魏 荀彧(桂花) 程昱(風)
呉 周瑜(冥琳) 呂蒙(亞莎)
董 陳宮(音々音)
- 『恋姫†演武』での追加サポートキャラクター(軍師)
董 賈駆(詠):2016年12月27日追加(Ver2.00)
システム
所謂
パワーゲージ。
攻撃を当てる、ガードする、ファーストアタック(各ラウンドの最初のヒット)を決める等すると増加。
特にファーストアタックでは最大値の1/4も増加するため、開幕から緊張感のある刺し合いが始まる。
後ろ入力でいつでも即座に停止可能。
また、立ち通常攻撃を出すと慣性が乗る。
始めに無敵時間が存在し、終わり際に隙がある。
ジャンプ移行には1
F目から投げ無敵がある。
一部キャラクターは投げた相手に追撃が可能。
投げ抜けを成功させると計略ゲージが増加する。
攻撃ボタンを押すか押しっぱなしで受け身を取る。
空中受け身後は着地まで無敵だが、攻撃すると無敵が切れる。
また、着地寸前にボタンを押すと地上受け身になる。
受け身をしなくても追撃される事は無いが、勿論ダウンして
起き攻めを受ける。
計略ゲージを1/4消費。
発生やヒット数、移動距離などの強化に加え、出掛かりに完全無敵が付く。
このゲームには空中ガードが無いため、空中EX必殺技を使用出来るキャラクターは対空を迎撃する手段として駆け引きに投入出来る。
計略ゲージを1/4消費。
所謂
ストライカーで、試合前に選択した軍師に攻撃させる。
軍師によって
コンボ中継、起き攻め、牽制など用途は多彩。
「夢想†連撃」(後述)用の属性を持つ攻撃も存在する。
このゲームの最大の特徴。
崩撃属性技をカウンターヒットさせるとカコーンという効果音と共に相手が崩れ落ちる(空中の相手は高く浮く)。
崩撃属性を持つ技は全キャラの6B、3B、6C、3C、及び一部キャラの固有技。
この状態の敵は受け身不能となり、打ち上げ、地面バウンド、壁バウンドをコンボ中にそれぞれ一回だけ発生させる事が出来る。
打ち上げ属性は3B等が、地面バウンド属性は6B等が、壁バウンド属性は6C等が該当する。
ヒット数で横方向の吹き飛び、画面端到達で縦方向の浮きに補正が掛かるため、受け身不能と言えども永久にはならない。
「夢想†秘奥義」(後述)は夢想†連撃中のみ使用可能。
ヒット確認が容易であり、あらかじめ練習した状況限定コンボを余裕を持って叩き込める。
与えられるダメージも非常に大きいが、崩撃属性技は総じて隙が大きいため、考え無しに振り回すと相手の通常コンボをガンガン貰ってしまう。
プレイヤーの腕やプレイスタイル次第で一試合に一度も崩撃が起こらない事もしばしば。
計略ゲージを3/4消費。
出掛かりに無敵時間がある、所謂
超必殺技。
一部キャラには更によろけさせて(崩撃ではない)追撃出来る。
計略ゲージを全て消費。
「夢想†連撃」中にのみ使用可能な、カットインアニメと共に放たれる大技。
条件が厳しい分、威力が非常に高い。
MUGENにおける真・恋姫†夢想 ~乙女対戦★三国志演義~
主にsuigin氏による『サムライスピリッツ天下一剣客伝』アレンジ(SS6名義)のものと、
原作再現(SKM、ShinKoihimeMusou名義)のものが存在する。
一時期すべてのキャラが入手不可能の状態だったが、2018年6月18日より再公開されている。
前者は2013年7月30日の
星の公開を皮切りに、最後の
小蓮まで僅か一ヶ月半で10名をコンプリート。
オリジナルを含む11種類のスピリッツから選択出来るようになっている。
後者は2014年6月24日の
愛紗の公開から最後の
恋までの10名を何と一ヶ月未満で揃えている。
こちらはMUGEN1.1専用。
一番の特徴である崩撃だが、
AI戦で見る機会は少ない。
仮に敵の攻撃動作に対してガードか無敵技しか行わない遊び抜きのAIが相手の場合、
「崩撃技をカウンターヒットさせる」という条件を満たす事が困難になるためである。
属性無敵のある技はともかく、発生の遅い
中段技等による崩撃となると
超反応や学習をどれだけ駆使しようが仕様上不可能に近い、と言えばお分かりいただけるだろうか。
そもそもAI戦で主流のSS6仕様には「夢想†連撃」が搭載されていないというのもある。
なお、崩撃時の崩れ落ちダウンはAnim登録で対応出来る。
特殊やられの項を参照。
ちなみに
華琳や
鈴々はこれ以前にも手描きで製作されている。
*1
ただし
ガチャ破産等に対する批判対策なのか、DMMは18歳未満によるアカウント作成を禁止しているので、
『真・三國無双』のような全年齢向け専用作品でも実質的には
18禁未満はプレイ禁止である。
逆に言うと『
艦これ』は実質的な18禁だが、
DMMアカウントの要らないアーケード版や携帯ゲーム機版は正真正銘の全年齢向け作品となっている。
*2
一刀の甥(妹の息子)が主人公。両親が事故で亡くなったため、現世に帰還した一刀と
50人以上の嫁の下で育てられた
(おかげで『戦国恋姫』の世界に飛ばされてもパニックを起こさずに済んだ)。
てか、魏蜀呉のトップが全員居なくなって恋姫夢想の世界は大丈夫なのだろうか?
……『恋姫』では影も形も無かった司馬懿※が何とかするんじゃね?という考察もあるが
※
曹操の死後に魏の事実上のトップに成った重臣で「晋の諸侯王」。
子孫の司馬炎が魏の五代皇帝・曹奐からの禅譲と言う名の恐喝により「晋の皇帝」となり、呉を滅ぼして(蜀は魏の時代に滅んでいる)中国統一を果たした。
そもそも魏の三代皇帝・曹芳の時点でお飾りだった。一方で晋も(司馬炎から数えて)わずか四代で滅んでいる
余談だが、魏の初代皇帝は曹操の息子・曹丕であって、曹操が皇帝を名乗った事は無い。
最終更新:2025年01月14日 05:11