クイント


「オマエの運命も、ここまでだ!」

『ロックマン』シリーズの登場キャラクター。『ロックマンワールド2』に登場する。
名前はラテン語で「5番目」という意味の音楽用語で、マーチングなどで使われる打楽器の事も指す。
そこから派生した「クインテット」(=五重奏)の方が馴染み深いと言う人もいる事だろう。

Dr.ワイリーが改心して平和になった未来で、武装を解除されたロックマンが、
過去(作中の時代)からタイムマシンでやってきたワイリーに洗脳されてしまった姿である。

ヘルメットにブルースっぽいゴーグルが付き、角も付いた。
また、ゲームボーイの白黒画面では分からないが、カラーリングも緑を基調としたものとなっている。
まぁ、外見に関しては「悪のロックマン」として割と妥当なデザインではあるのだが、問題は戦い方である。
元から戦闘力が無いので削岩マシーン「サクガーン」を使う。正直ダサい。
というか、外見以外に「ロックマン」らしい要素が無い。何のための設定なんだ。
サクガーンで地面を削り、岩を左右に飛ばすのが主な攻撃方法。また、時々ロックマン目がけてジャンプもしてくる。以上
飛ばす岩はちょっと離れるだけで当たらなくなり、ジャンプも歩行やスライディングで見てから余裕で回避できる
そんなわけで、全体的にヌルめと言われるワールドシリーズの中でも最弱ボスとまで言われている。
彼を倒すと特殊武器としてサクガーンを取得出来るのだが、これがまた死ぬ程使いづらい
具体的に言うと……
  • 一言で言えばホッピングなのだが、一撃で倒せない相手には自分も接触ダメージを受ける(ジャイアントスプリンガーを除く)
  • サイズが大きくなる上に常にピョコピョコ跳ねているので狭い道を通れない
  • 唯一使用可能な最終ステージは狭い道が多い。また、喰らい判定も大きくなるので攻撃を避けられなくなる
  • トゲに乗れば普通に死ぬ
  • 乗っているだけで常時エネルギーを消費するので恐ろしく燃費が悪い
  • ワイリーマシンの弱点武器なのだが相手より自分のライフの方が先に尽きる
  • E缶を使えば体力の方は何とかなるが、今度は武器エネルギーが尽きる
……どうしろと言うのだ。
どうにかしてみた動画がこちら

唯一、一撃で倒せないが自分もダメージを受けないジャイアントスプリンガーにだけは使える…かも?

ちなみにクイントは撃破しても爆発せず、ステージクリア時のロックマンのように上空に飛び去ったため、その後の消息は不明。
「戦闘のショックで正気に戻り、ライト博士に修理してもらって未来に帰った」という説もあるが、特に描写は無いので何とも言えない。
とは言え、ロックマンの末路が洗脳された挙句、過去の自分に破壊されたとは間違っても思いたくないものである。
なお、これにはロックマンも堪忍袋の緒が切れたのか、『ワールド2』のEDはロックマン直々のワイリー殺害である。
まぁ、未来の自分の末路がこんなんだと知ったらロックマンの気持ちも分からなくはない。普通にワイリー生きてたけど
その後、『ロックマンワールド5』にて他のワールドシリーズオリジナルボス共々復活するが、
こちらはあくまでオリジナルを元にした量産型であり、本人ではない筈である。
量産型ロックマンキラーが様々な弱体化を受けているのに対して、クイントは元々の性能の低さからか、一切仕様が変更される事は無かった。

また『ロックマン10』では、ダウンロードコンテンツのスペシャルステージのボスとして、
『ワールド』に登場したエンカー、『ワールド3』のパンク、『ワールド4』のバラードが復活したがクイントだけハブられた
彼らと違って「ロックマンキラー」に含まれないためだと思われるが…。

なんでもカプコン在籍時の稲船敬二氏によると、『ワールド2』は外注先が『ワールド1』の時とは違ったのだそうだ。
「そこあんまりロックマンを分かってなくて、大変やった」とコメントしており、『ワールド2』自体の評価もかなり微妙である。
ゲーム自体の出来の微妙さに稲船氏もモチベーションを相当削がれたらしく、一部の公式絵から影を省くなどの細かい手抜きをやらかしてしまった。
この反省を踏まえ、これ以降のワールドシリーズは『ワールド1』と同じ外注先が一貫して開発している。

+ ロックマン・シャドウについて
また、バンダイ製作のワンダースワンソフト『ロックマン&フォルテ 未来からの挑戦者』では、
百年後から「ロックマン・シャドウ」なるロックマン(と言うよりクイント)そっくりのロボットが、
「ディメンションズ」というロボット集団を率いて、シンフォニー・シティという街を襲っている。

+ その正体は……
最終ステージ冒頭でロックマン・シャドウはロックマン(あるいはフォルテ)に自らの正体をクイント同様、
未来で改造されたロックマンの一体である事を明かす(クイントはこの話から二体作られていた模様)。
さらに未来ではワイリーの野望は潰えておらず、未来を救うため“過去のロボットの存在を全て消す”という手段を選んだと、ロックマンに語った
(過去のロボットの存在を全て消す=ワイリーの消去?)。
しかし、フォルテには上に加えて「二人で地球上の全てを破壊しよう」と語りかけており、殲滅対象がロボット限定からかなり拡大してしまっている。

……が、実はクイントと同様の存在ではなく“クイントの失敗作”である事がエンディングで明らかになる。
未来の世界に取り残されるが自身の体を改造する事で強くなり、強さに溺れて最終的にはその力で未来の地球上を破壊し尽くしてしまったとの事。
そして、ディメンションズを率いて過去にやってきたのは自分を倒せる者を探すためだった。
最後に“最強になってしまったロボット”としての忠告を、ロックマン(あるいはフォルテ)に告げ、自らの望みを果たした。
失敗作という割にクイントにはないスライディング等の技が追加されているが、
能力ではなく地球上を破壊し尽くすようなソフト的欠陥という意味だろう。

闘いの後に一度埋葬された後、ライト博士に修理されたとも思われるEDとなっている。

ちなみに本作は、シリーズ全体でも珍しい「ワイリーが黒幕ではない作品」である。まぁ、元凶ではあるのだが。
当然ラスボスもワイリーではなくロックマン・シャドウである。
これもシリーズとしてはかなり珍しく、他のワイリー以外のラスボスとしてはサンゴッドと新イエローデビルがいる。

ちなみにこのソフト、WSのアクションゲームとしては高評価を得ている模様。
……が、『ロックマン』シリーズとしての出来栄えは、何というか…微妙
ゲーム中のセリフ「おれのなはコンパスマン。ロックマンシャドウのともだちさ」などの微妙にネジが飛んだ台詞はちょくちょくネタにされる事もあるが。


MUGENにおけるクイント

     
Rage氏と-Whiplash-氏の共同製作によるMUGEN1.0以降専用キャラが存在。
スプライトをRage氏、CNSを-Whiplash-氏が担当している。
サクガーンを随伴させている他、何故かコブンが一緒にいるのが特徴。

操作方法は『MVC』風の6ボタン方式。
技は元々武装解除されていたという設定からか、ロックバスターを撃てない。
サクガーン以外にも特殊武器を6種類持っており、
フォトンミサイル、ダイブミサイル、コピービジョン、バスターショット、ジャンクバスター、ジュエルサテライトを切り換えて戦える。
超必殺技でサクガーンに搭乗できる……が、案の定使いづらい。
他にサクガーンと合体してドリルで突撃したりする技もあり、原作ほど悲惨な性能ではなくなっている。
AIはデフォルトで搭載されている。

本人がMUGEN入りする以前はアフロン氏のトードマンや、うけげ氏のロボレンがサクガーンを使っており、クイントよりも武器の方が有名かもしれない。



出場大会

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最終更新:2025年01月23日 11:57