「確かトラックにストライカーユニットが積んであるよな!?」
「お前の『紫電改』が積んであるはずだ!!恐らく
シャーリー達は既に戦闘を
初めているぞ!!」
ネウロイの突然の襲撃により、襲撃を知らせる警報で平和だったローマの街の人々に一斉に恐怖が訪れた。
慌て逃げ惑う人々を街の警察組織が避難所へ誘導するが、人々の怒声や悲鳴でその声は届いているのかすらよく分からない。
「酷い有り様だ。このままじゃネウロイの攻撃を受ける前に・・・」
「!?美緒、上を見ろ!!」
人々が走り去る方向とは逆を走っていた俺と坂本だったが、俺が何かに気付いたようで隣を走っている坂本に声をかけ上を指差した。
坂本も直ぐ様俺の声に反応し、普段は右目を隠している眼帯を捲り上げ紫色に輝く瞳で上空を見上げる。
「大型ネウロイが二機だと・・・・・・」
目視で捉えたのは青い空をその赤黒い身体で覆うようにしてゆっくりと飛んでいるかなり大型の空爆用飛行型ネウロイだった。
両翼までの幅はとても広く、翼の下部には円盤型の小型ネウロイが隙間も無しに搭載されている。それを見た人々はさらに絶望と恐怖の悲鳴をあげ逃げ惑う。
「何であんなんが軍からの情報無しにローマまで来れたんだよ」
俺がそう呟くのも無理は無い。普段ならば大きさ問わずネウロイの動向を軍が監視しているので、危険にさらされる確率のある地域には情報が即伝えられる。
そうすればウィッチや軍隊の配備、人々の避難も余裕を持って出来るからだ。
「確かにおかしな話だ。あの大きさのネウロイならば軍が直ぐに気付く筈・・・」
「何もない所からネウロイが現れた、位しか考えられんな」
「そんな馬鹿な事があるか?」
「あくまで俺の推測さ。ネウロイに関しちゃよく分かって無い部分が多いからあながちありえない話では無いと思うぞ」
「・・・にわかには信じたくは無い話しだな」
そう話している内に二人の視界に基地から乗って来た軍用トラックが映った。
二人は直ぐ様荷台へ飛び乗り、ストライカーユニットとインカムの有無を確認する。
「ストライカーユニットは俺の『紫電改』と・・・これは芳佳ちゃんの?つうことは芳佳ちゃんは戦闘していないのか?」
「そのようだな。今出て居るのはシャーリーとルッキーニだ」
荷物を確認し終えた二人は手際よく戦闘準備を始めた。
そして坂本が先に戦闘を開始しているであろうシャーリー達に小型無線機で声を掛ける。
「こちら坂本!!状況を説明してくれ!!」
『・・・ザザッ、こちらシャーリー!!現在ルッキーニとあたしで大型ネウロイと戦闘中!!二機は流石にきつ、うわっ!!』
『ルッキーニだよ!!うにゃ~!!俺か坂本少佐早く来て~!!』
無線機越しに伝わる銃撃音と二人の声がネウロイとの戦闘が激しい事を物語っている。
坂本の顔の険しさが更に増していくのが分かった。
「分かった、すぐに応援に向かう!!宮藤はどうしたんだ!!」
『宮藤なら怪我をした民間人の治療と護衛をしてるよ!!あっちにもどちらかが行ってくれ!!』
「民間人まで巻き込むたぁ・・・くそが、ネウロイの野郎」
民間人が巻き込まれた事に対して、ネウロイへの怒りを露にする俺は舌打ちをしつつも準備をする。
「シャーリー、ルッキーニ!!もうしばらく待っていろ!!すぐに応援へ向かう!!」
「おうさ、空の姫様を守る為に良い男がすぐに向かうからな?」
『ハハッ!!りょーかい!!頼りにしてるよ良い男!!』
『りょーかいだよ♪』
ブツッと無線の切れる音が鳴った後、インカムを装着し、ストライカーユニットの最終点検を始めた俺に坂本が少し心配そうな声色で話し掛ける。
「・・・・・・俺、少しいいか?」
「ん?どうしたんだ?」
「お前一人でシャーリー達の応援に行かせるのはどうも気が進まない。お前の戦闘技能の高さは私が一番知っている・・・それでも私は心配なんだ」
坂本は心底俺を心配している事が表情や言葉の強弱でひしひしと伝わる。
確かに今回のネウロイはかなりの強敵になりうる物だろう、それを一人で撃墜するとなると・・・並のウィッチならば無理だ。
俺も坂本を見て真剣な表情になる。
「まあ確かに美緒が居ればあんなネウロイ、簡単に撃墜出来るだろうな。それに芳佳ちゃんのストライカーユニットを借りて美緒は出撃する事も出来る、効率的にもそっちの方が良いさ」
「ならば私も!!」
「だけどな、ここは俺に任せてくれよ。男はさ、好きな女の前じゃ格好つけたがる生き物なんだぜ?それに俺がこんな所で死ぬ訳無いだろ?」
心配そうな表情を向ける坂本とは引き換え、俺は人懐っこい笑みを坂本に返し頭を優しくぽんぽんと撫でる。
俺の笑みと言葉を言われ向けられた坂本は何とも言い難い気持ちになっていく。
「き、貴様は本当に馬鹿だ!!生きるか死ぬかに私の前で格好つけたいだと!?お前は、この、馬鹿者!!」
「ハッハッハ!!そうだな、俺は大馬鹿者だな!!」
「へらへら笑うな!!」
「ハッハッへぶっ!!」
坂本の一撃が俺の鳩尾を完璧に捉え、俺はうごぉ~と奇声をあげながら踞る。
息を切らし怒りの表情を浮かべていた坂本だが、怒りをぶつけた事によって段々と落ち着きを取り戻して、いつもの落ち着きで俺に一言。
「・・・・・・やれるな?」
「・・・・・・はっ、もちろんやるに決まってんだろ」
二人はその一言で役割を取り決めた。それ以上に言葉はもういらないだろう。
「それじゃ芳佳ちゃんはよろしく頼むぜ、美緒」
「無論だ、宮藤は任せろ。シャーリー、ルッキーニの足は引っ張るなよ?」
「了解だ、坂本少佐!!俺中尉、出るぞ!!」
俺の履いたストライカーユニットに魔力と言う名の命が吹き込まれ、轟音の鼓動を鳴り響かせる。
目指すは空で暗黒の魔物と戦う美しき魔女達の下・・・・・・見送る坂本に俺は笑顔を向け空へと向かった。
「行ってこい・・・俺」
~ローマ・上空~
「あれか・・・間近で見ると結構でかいな」
あんだけでかいと能力を使わなくても簡単に目視出来る。
しかしおかしいな・・・さっき見た時はネウロイは二体居たはず。
『こちらシャーリー!!一体は交戦中だが、もう一体を取り逃がした!!』
「了解、その一体には俺が向かう!!イェーガー大尉とルッキーニ少尉は引き続きもう一体との戦闘に集中してくれ!!」
取り逃がした?俺から見てあのネウロイは大したことの無いスピードだった。
それを部隊最速のイェーガー大尉が・・・やはり軍がローマに接近されるまで気付かなかったのと何か関係しているのか?
『聞いて俺!!あのね、もう一体のネウロイがね!!私がバババ~って射ってたらガガガ~ビビー!!ってなってね、しゅーんって居なくなったの!!』
「ルッキーニ少尉が攻撃をしていて、ネウロイが被弾した瞬間消えて居なくなった?」
『よ、良く分かったな俺・・・・・・』
消えて居なくなる・・・確か『すてるす』とか言うやつだったか?なるほど、それなら軍のレーダーも感知出来ない、気付かなかったのも合点がいく。
だがそんな物をネウロイの奴等が持ってるとなると、相当厄介だぞこりゃ。
「とりあえずそっちは任せるよ!!消えたネウロイは俺が叩く!!」
『うじゅ!!俺頑張ってね!!』
『こっちはあたし達に任せなよ!!』
頼もしい限りだな。さてと・・・俺は索敵を開始しましょうかね。
「(身体強化・聴力)」
目視で敵を確認出来ないなら手段は他にもある。
いくら『すてるす』と言えど、飛行する音までは消せまい。
「・・・・・・聞こえた、南南西の距離4000か」
微かに聞こえる風を切り裂く音、間違いなくネウロイが飛ぶ音だ。あの方角は・・・確かロマーニャ軍の基地がある方向だな。なるほど、まずは基地を潰しに掛かって来たのか。
そうすればこの辺りの守備は薄くなるし、侵略しやすくなる訳だ。
「よし、相手は俺が気付いていないと思っている。ならばまずは一発かましてやるか」
一撃で撃破出来れば楽なんだが・・・あの大きさだと一撃は無理か?
いや、一応渾身の一撃でもぶつかましてやるか。
「(衝撃に負けないよう肉体を強化、魔力をナックルに注入。威力80%・・・注入完了)」
直接ぶん殴るか魔力の込められた衝撃波を放つか・・・・・・威力80%なら衝撃波による攻撃範囲は500。
ネウロイとの距離2000、さあどうする?
『ー!!』
「!?気付かれた!!」
くそっ、感知されたか!!奴さんも、小型ネウロイを出して俺を殺る気まんまんだな。
数は・・・ざっと40って所か?
「ああ、くそっ。出し惜しみをしてる場合じゃ無いみたいだな」
この攻撃でせめて半分はぶっ壊す・・・集中しろ、まだ間合いには入ってきていない。
「1500・・・1000・・・800・・・600・・・300・」
構える右拳は破壊の拳、放たれるは怒りの咆哮。怒りの矛先は・・・わらわらと塊になって集まってくるネウロイへ。
魔力の高まりは最高潮、倒すべき相手は見えている。ならばやることは・・・・・・。
「右拳を振るうのみ!!オヤジ直伝!!『咆狼拳』!!」
凄まじい衝撃を身体に感じた瞬間、右拳から狼の咆哮を思わせる轟音と共に蒼い衝撃波が空へ放たれる。
衝撃波は一気にネウロイへ向かい・・・・・・真っ正面からぶつかる。
ガァン!!パキパキッ!!
「しゃぁ!!生まれたての手前らにプレゼントだ!!」
蒼い衝撃波に飲み込まれた小型ネウロイは何も逆らわず真後ろに吹き飛び砕け散り、僅かに形状の残ったネウロイは互いにぶつかり合い、白き粒子になった。
「ん~・・・衝撃による身体に痛みは無し、こりゃ美緒の訓練のお陰かな?」
扶桑に居た時では考えられないな、これを使ったらかなり負担がくるもんだが・・・・・・ははっ、本当に美緒様々だな。
「数は20か。予想以上に減らせたな」
残った小型ネウロイはおそらく後方に控えていた奴等か。親玉は・・・俺を睨み付けるように空中に停滞している。
『~!!!!』
「・・・・・・来るか」
不愉快極まりない鳴き声を出すな。っとと、んな場合じゃ無いかね。
親玉の声で小型ネウロイが陣形を組み始めたか、さあてここからが本番だ。
「身体強化開始!!」
まずは接敵するために『紫電改』に魔力を装填し、急加速。
その速度のまま奴等の間を抜いて行き、親玉をぶっ壊す!!
「・・・・・・装填完了。行くぜ手前ら!!」ゴゥンゴゥン!!
装填した魔力を一気に放出!!うおっ、結構負荷が凄いぞ。
ってどうやら奴さんも俺の急接近に気が付いたらしいな、ビームを雨霰の如く放ってくる。
「はっ!!熱烈な歓迎有り難いね!!きちんと手前らの歓迎を受け取るぞ!!」
ネウロイのビームをすれすれで回避しつつ、両拳に装着しているナックルにビームをわざと数発当て吸収する。
これすると魔力を結構消費するから嫌なんだが・・・まあ一発でぶち壊せば問題ない!!
「(魔力をナックルに注入。敵性魔力の緩和開始・・・・・・緩和完了、威力を90%に調整)」
ああ~両拳は流石にすっげぇ疲れる。
ネウロイの攻撃は俺の魔力で緩和させねぇとそのままだと威力が高すぎてかなり負担がかかるんだよなぁ。
「まぁ泣き言は言ってられねぇか!!」ブゥン!!
狙うは親玉ネウロイの中心・・・一気にコアのあると思われる中心部にドデカイ一発をぶち込む。
それとついでにストレスも発散させてもらう!!
「人のデートの邪魔する奴はぁ!!」キュィィィン・・・
「俺に殴られ地獄に落ちろぉぉぉぉぉぉぉ~!!」ブンッ!!
ゴガァンッ!!ミシミシミシミシッ・・・・・・バキンッ!!
『ッ~~~!?!?!?』
「くっ、中々硬い!!ならば・・・まだまだ行くぞぉ!!」ブゥゥン!!
一発一発を確実に!!吹き飛んだら回り込んでまた打ち込む!!再生する時間は与えねぇ!!
殴って殴って殴って殴って殴って殴りまくる!!
「ぜぇりぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」ビュン、ビュン
バキンッ、ガギィ!!ミシミシッパキンッ!!
『!!ッ!!~~~~!!』
シュィンッ!!ビシュ!!
「ぅぐっ!!くそがっ!!」
しまった!!小型ネウロイの奴等追い付いて来やがったな。
くそっ、ビームが右足をかすった。皮膚が焼けるような痛みがするが・・・戦闘に支障は無い。
「ちっ、隠れたな・・・」
小型ネウロイに気を取られた隙に逃げられたか。奴さんも便利な能力を持ってやが・・・・・・る?
「あら?もしかして囲まれた?」
上下左右、四方八方には小型ネウロイ・・・ヤバい、どうしようか。
あれを使えばまとめて撃破出来るが・・・めちゃくちゃ痛いからあまりやりたくないし。
シュィィィィィン・・・・・・
「って少し位考える時間をくれても良いんじゃねぇかなぁ!!」
ああ~くそっ!!仕方ねぇ!!この雑魚は加減無しでぶっ壊す!!
「(魔力をナックルに注入。威力は100%、広範囲に拡散する為に調整・・・・・・準備完了。同時に身体強化を最高に設定)」スゥ・・・
蒼く光る両拳のナックルを・・・そのまま思いっきり拳と拳を打ち付ける!!
ガギッ!!
「手前らは砕け散れ!!『月光』!!」
カッ!!ズゥン!!
パキッパキパキパキパキ・・・パリーンッ!!
「がぁっ!!」
- 畜生、爆風と衝撃波でどの位吹き飛ばされた?ネウロイの奴等は?
「はぁっ、はぁっ・・・よし、小型ネウロイは片付いたな」
『・・・ザザッ、れ、俺!!大丈夫か!!』
「ああ・・・何とか生きてるよ・・・ちょっとボロボロだけどな」
『衝撃の余波が此方まで来たがまさかあれを使ったのか!!』
「・・・・・・すまん、ネウロイに囲まれたから」
インカム越しでも分かる位美緒が怒ってる。
正直今はネウロイよりも美緒の方が怖い、後で絶対殴られる・・・泣きたくなってきた。
『・・・・・・はぁ、もう良い。説教はまた後だ』
「はい、ごめんなさい」
『まずはこちらの状況を報告する。怪我人の治療、民間人の避難は無事に完了した。今宮藤がお前の援護に向かっている、後数分で着くだろう』
「芳佳ちゃんが?魔法力は大丈夫なのかよ」
『幸い、怪我人はそれ程いなかったからな。宮藤の治癒魔法の使用も少なくて済んだんだ』
援護は有難いが・・・格好つかねぇなぁ~。まっ、今の俺は魔法力もそんなに無いし、んな事言えた状態じゃ無いけど。
「了解した。さてと消えた親玉ネウロイを探さないと・・・」
『その必要は無いぞ俺。南に750、そこにネウロイは居る』
「・・・・・・俺は探すのに結構苦労したのに、魔眼って何でもありなのな」
『ウィッチに不可能は無い!!』
「さいですか」
相変わらず美緒らしいと言うか・・・理由は無いが頼もしいよ。
うし、やる気が出てきた。ローマの街は何が何でも絶対に守る!!
「美緒、そこで待ってろよ!!今からネウロイをぶっ壊して帰って来るからさ!!」
『当たり前だ。無事に帰って来んかったらお前を烈風丸の錆にしてやる』
「そいつぁ恐ろしいねぇ。まあ任せなさいよっと!!」ブゥゥン!!
早速美緒の言った方角へ向かうとドデカイ親玉ネウロイさんも俺を睨んでいるように空中へ浮かんでいた。
ネウロイの装甲は所々ボロボロになっている。まあこっちもボロボロなんだがな。
「よぉ、ネウロイ。お前の立派な装甲も見るに堪えないもんになったなぁ」
『~~~!!~~~!!!!』
「吠えた所で俺は分かんねぇけどよ。とりあえずは手前は俺を殺したいんだろ?」ガゥゥゥゥン
「それは出来ねぇから代わりに・・・・・・俺がお前をぶっ壊してやるよ!!」ゴオッ!!
『!!!!』ビィンッ!!ビィンッ!!
ビームは大きく避けるな、回避は最小限にして魔力の消費を抑えろ!!接近しろ、俺の間合いに入れるんだ!!
後少し・・・後少し近づいてこいつを打ち込む!!
「捉えたぞぉぉぉぉぉ!!」キィン!!
ネウロイの上は取った。右拳にありったけの魔力も込めた。
この一撃はちっとばかし特別製だぜ・・・手前みてぇなお堅い奴専用だ。
「でやぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」ブンッ!!
バギンッ!!バキバキ・・・・・・
「ほらよぉ!!遠慮せず受け取ってくれやぁ!!放出開始!!」ブゥン!!
『!?!?~~~~~~』
ネウロイにとってウィッチである俺の魔力は毒のような物だ。
それを装甲をぶち破って装甲内に注入する訳だから・・・まあ結構残酷な技だと思う。
「放出完了・・・」バキンッ!!
「俺さ~ん!!大丈夫ですかぁ~!?」
「芳佳ちゃんか!!丁度良い、俺が離れたら今居る辺りに機関銃で数発撃ってくれ!!」
「は、ハイッ!!分かりました!!」チャキッ
助かった、今ので攻撃に使う魔力は使い果たした。しかしネウロイを倒すのに準備は万端だな。
後は芳佳ちゃんの機関銃でこの戦闘は終わる。
「・・・・・・よしっ!!今だ芳佳ちゃん!!」ブゥゥン!!
「ハイッ!!」ダダダダダ!!
ガキガキガキッ!!ドォォォォォォォォォン・・・パキーンッ!!
「玉屋~」
「ふぇぇぇぇ~!?な、何で爆発したの~!?」
「ハァ~・・・ネウロイの撃墜を確認。ああ~疲れた~・・・」
「お、俺さん!!ネウロイが私の攻撃で、その、サーニャちゃんのロケット弾みたいに爆発しちゃいました!!」
あ、そうか、芳佳ちゃんに説明せずに射撃させたんだった。まあ機関銃であんな爆発したらそりゃ驚くわなぁ。
「え~と・・・今のはネウロイの装甲内にナックルから放出した魔力の塊を打ち込んでいたんだ。んで芳佳ちゃんの機関銃による衝撃で魔力の塊が内部で爆発した訳さ。俺は『しだれ柳』って呼んでる技だね」
「ふぇ~・・・ネウロイ自体を爆弾にするような技なんですね。ちょっと怖いかも・・・」
「ごめんな芳佳ちゃん。ネウロイを倒すのにはあまり良い手段じゃ無いかも知れないね」
だけど勝たないと意味がない。俺は勝って皆を、美緒を守らないといけないんだ。
『こちらシャーリー。こっちもネウロイを撃墜したぞ~』
『ヤッタァー!!おれ~ローマの街を守れたよ!!あたし達でローマを守れた!!』
『良くやったなお前達!!お前達のお陰で街の被害も最小限に防げたぞ!!』
「ああ、終わったな・・・・・・すんげぇ疲れた。もう眠くて飛ぶのも億劫だわ」フラフラ
「お、俺さん!!前見て下さい前!!」
「へぇ?えぶっ!!」ガンッ!!
『・・・・・・お前って奴は本当に、はぁ』
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ブロロロロロ・・・ガタン、ガタン。
俺「・・・・・・皆寝てるのか?」
坂本「ああ、三人共ぐっすり眠っている。余程疲れたのだな」
俺「そうかそうか。いやぁ~今日は何だかんだで忙しい1日だったなぁ」
坂本「うむ、流石の私も疲れたぞ」
俺「俺も今日はへとへとだよ・・・今運転出来てるのも奇跡な位に」
坂本「事故は起こすなよ?」
俺「命預かったからには起こせねぇなぁ~。ハッハッハ!!」
坂本「け、怪我の具合はどうだ?随分手痛くやられていたようだが・・・影響は無いのか?」
俺「怪我?ああ~それなら大丈夫。芳佳ちゃんの治癒魔法で殆んど治ったからな。でも魔法力はほぼ使い果たしたし、明日は昼まで強制睡眠コースか?」
坂本「すまん俺・・・私は何も出来なかった」
俺「美緒が何も出来なかった?おいおい、美緒は美緒で民間人の避難や怪我人の治療何かで頑張ったんだろ?それにネウロイの居場所も教えてくれたしな」
坂本「それは・・・そうだが、共に戦う事は出来なかったではないか」
俺「俺と美緒は一緒に戦っていたさ。美緒が地上で頑張ってくれていたから俺は安心してネウロイと戦えたんだ」
坂本「・・・・・・」
俺「でもそう言った意味では俺と美緒は一緒に戦っているだろ?まあ、俺の説明が下手だから分かり辛いかもしれんけど」
坂本「・・・・・・そうだな。私は私なりにお前の助けになれたんだな」
俺「そうだよ、美緒や皆の助けのお陰さ。俺一人じゃあんなネウロイ倒せなかっただろうし」
坂本「・・・・・・あ、ありかとう俺。少し気が楽になった」
俺「そうかいそうかい、そいつぁ良かった。さてと、基地に帰るまでもう一頑張りだな美緒」
坂本「ああ、眠らないよう運転を頑張ってくれ」
俺「了解しましたっと」
最終更新:2013年02月02日 12:55