~どうせならお互いに~
ジョゼ「あの……」
俺「ん~? どうしたジョゼ?」
ジョゼ「あの、いつまで私は……こうしていれば?」
俺「うーん、ずっとかな?」
ジョゼ「そっ、そんなダメですよ! 誰かに見られちゃいます!」
俺「いいじゃん」
ジョゼ「よくないです! 恥ずかしいです!」
俺「でもさ、ジョゼをこうやって膝の上に乗せて抱き締めてると気持ちいいんだよ、いい香りだし、あったかいし」
ジョゼ「私、治療魔法使ってませんよ?」
俺「いや、なんていうの? 幸せのあったかさ?」
ジョゼ「ええっ!?」
俺「あれ? 顔赤くなってるけどどうしたんだジョゼ?」ニヤニヤ
ジョゼ「……そういうこと言う人、きらいです」プイッ
俺「残念だけど、俺は大好きだ。離れる気もない。だから、ジョゼも俺のこと好きになったほうがお得だぜ?」
ジョゼ「やっぱり、きらいです……」
~秘密のスパイス~
俺「よし、完成だ」
ジョゼ「なにがですか?」
俺「我流夜食術第78手スパゲッティ・アッラ・カルボナーラだ」
ジョゼ「わ、美味しそう……」
俺「食べてみるか?」
ジョゼ「はいっ!」
俺「じゃあ……はい、あーん」
ジョゼ「えっ? あの、もう一つフォークを出してくれれば……」
俺「いや、夜食だからさ。フォーク一つしか出してないんだ。洗い物増やすのもあれだろ?」
ジョゼ「それは、そうですけど……」
俺「ほら、あーん」
ジョゼ「あ、あーん……あむ」モキュモキュ
俺「どう? 味のほうは」
ジョゼ「んく……とってもおいしいです。特にソースが」
俺「そうか、そりゃよかった。じゃあ俺も……」パクリ
ジョゼ(あ、間接キス……)
俺「うん……うまい! 最高だ! やっぱり一番最後に追加したスパイスが決め手になったな」
ジョゼ「そんなすごいスパイスが? なんてスパイスなんですか?」
俺「ああ、ジョゼって言うんだ、それ」
ジョゼ「……そんなこと言う俺さんは、きらいです」プイッ
~大前提は君~
ラル「」タユンタユン
俺「おお……すげえ」
ジョゼ「むぅっ」ギュッ
俺「いだだだだっ! なにするんだよジョゼ!」
ジョゼ「隊長を変な目で見てたからです」
俺「いや、それは……」
ジョゼ「見てないって言えますか?」
俺「いえ、見てました」
ジョゼ「やっぱり、俺さんも胸が大きい女性の方が好きなんですね。私も、もっと大きくならないかなぁ……」ボソッ
俺「なに言ってるんだよ、ジョゼは今のままが一番いいって!」
ジョゼ「なんでですか? やっぱり私は魅力ないんですか?」
俺「だって、これ以上ジョゼが魅力的になったら幸せすぎて俺死んじゃうもん」
ジョゼ「そんなこと言っても、ごまかされません……」プイッ
~独り占めが一番かもね~
ジョゼ「ほわぁ……」
俺「ふむ……」
ジョゼ「いい……映画でしたね」
俺「うーん……たださ、この映画の主演女優さぁ」
ジョゼ「とっても綺麗でしたよ?」
俺「いや、演技はちょっと微妙だ。この女優は絶対に顔で売ってる」
ジョゼ「でも、これだけ美人だったらいいですよ」
俺「なにを。これで売れるなら、ジョゼが女優になればレッドカーペット常連になるな!」
ジョゼ「え、えええっ! なに言ってるんですか! 私に女優なんて無茶ですよ!」
俺「えー、俺はそうは思わないけどなー、ジョゼならいけるって」
ジョゼ「私、小学校の演劇で小道具係だったくらいですよ? 演技なんてできません!」
俺「なに、心配いらないって、みんな最初は初心者だし」
ジョゼ「むり、むりです! 絶対むりですっ!」ブンブン
俺「大丈夫だよ。俺が保証するって!」
ジョゼ「むーりーでーすー! もうっ、いじわる言わないでくださいっ!!」ポカポカ
俺「そうかなぁ……って、あ! そうだね。うん、ごめんよ変なこと言っちゃって」
ジョゼ「……急に、どうしたんですか?」
俺「だって、ジョゼは俺だけの女の子でいてくれようとしたのに、気づかなかったよ。ごめんね?」
ジョゼ「今日はもう、それでいいです……」プイッ
~魔法のように鮮やかに~
俺「うーん……」
ジョゼ「どうかしたんですか?」
俺「ん、ああジョゼか」
ジョゼ「珍しいですね。俺さんが私に気づかないなんて」
俺「うん、実は考え事しててさぁ……」
ジョゼ「なんですか悩みって?」
俺「俺は一体……いつジョゼに惹かれたんだろう? って悩み」
ジョゼ「そっ、そんなの私にわかるわけないじゃないですか」ボッ
俺「でさ、今気づいたんだよ。ジョゼはウィッチだったんだ、ってさ」
ジョゼ「確かに私はウィッチですけど……それが悩みに関係するんですか?」
俺「とっても関係アリさ! だからさ、ジョゼ。一つだけ質問してもいいかい?」
ジョゼ「はい、いいですよ?」
俺「ねぇ、素敵でかわいいウィッチさん。どんな魔法で俺を虜にしたんだい?」
ジョゼ「……そんなの、知りません」プイッ
~いつだって君を感じたい~
俺「はぁ、幸せ幸せ……」ギュッ
ジョゼ「うう、こんなとこで抱きしめなくても……」
俺「いやいや、チャンスさえあれば膝の上にジョゼを乗せて愛でないと」
ジョゼ「あうあう……」
伯爵「やぁ、二人とも、相変わらずアツアツだね」
俺「なんだ伯爵。ジョゼはやらないぞ?」
伯爵「それは残念……と言いたいところだけど、さすがに愛し合う二人を引き裂く気はボクにはないよ」
俺「ならばよし」
ジョゼ「あ、あいっ、あいしっ……」カーッ
伯爵「おやおやジョゼ君はまだまだウブみたいだね」
俺「そこも含めて最高なのさ。なんたって、ジョゼと一緒にいる時間が俺にとっちゃ一番の時間だからな」
ジョゼ「そ、そんな大げさな……」
俺「大げさじゃないぜ、本心さ」
伯爵「ふふっ、素直だね。そうだ、じゃあさあ、二番目に好きな時間はなんだい?」
俺「それは、寝てる時間だな」
伯爵「おや、なんても普通だね」
俺「もちろん理由はあるぜ?」
伯爵「それは是非とも聞きたいな」
俺「まあ、はっきり言うとだな、寝るのが、ジョゼと離ればなれな時間を一番早く過ごす方法だからさ」
伯爵「らしいよ、ジョゼ君?」
ジョゼ「ノーコメントです……」プイッ
~選ぶなら……~
ジョゼ「俺さん……」
俺「なにかな、ジョゼ?」
ジョゼ「俺さん、実は私のこと嫌いなんですか?」
俺「なにをバカなこと言うんだジョゼ!」
ジョゼ「だって、いつも私にいじわるばっかりしますよね?」
俺「それは、そうかもしれないけど……」
ジョゼ「なら、やっぱり私のこと嫌いですか?」
俺「いやいやいや、好きか嫌いで言えば、もちろん好きだよ」
ジョゼ「好きか嫌いなら好き、ってことは、微妙ってことなんじゃないですか?」
俺「でも、好きか愛してる、だったら絶対に愛してるだね」ギュッ
ジョゼ「……俺さんの、バカ」プイッ
~俺のもの、ジョゼのもの~
ジョゼ「俺さんっ!」
俺「どうしたジョゼ?」
ジョゼ「それ、私のですよ! なに勝手に持ち出してるんですか!」
俺「はっはっは、なにか問題あるか?」
ジョゼ「問題しかありません!」
俺「でもなぁ、俺のものは俺のもの、ジョゼのものも俺のもの、って言うじゃないか」
ジョゼ「言いません! 絶対言いません。だいたい私のものが一つもなくなっちゃいます」
俺「でもさ、俺の心は完全にジョゼのものだぜ?」
ジョゼ「それだけ……ですか?」
俺「世界最高のものだと思うけどね……まぁ、わがままなお姫様には今はこれも贈るよ」チュッ
ジョゼ「あっ……」
俺「ご満足いただけたかな?」
ジョゼ「……知りません」プイッ
~中心にいたのは~
伯爵「やぁやぁジョゼ君、今一人かい? 時間ある?」
ジョゼ「あ、はい。時間はありますよ」
伯爵「それはいいね。なら、ボクとちょっとお茶でもしな……っと」
ジョゼ「どうしました?」
伯爵「いや、なんでもないよ。それじゃあね、ジョゼ君」
ジョゼ「……?」
俺「おーいジョゼ、どうしたんだ? かわいらしく首なんかかしげちゃってさ。もしかして誘ってる?」
ジョゼ「いえ、ないです」
俺「冷たいなぁ。でも暑い今には気持ちいいな。で、実際どうしたの?」
ジョゼ「クルピンスキー中尉がなにか言いかけたんですけど、私の目をじっと見たと思ったら、なにも言わずに行っちゃったんです」
俺「はは~ん、なるほど。そりゃあれだな」
ジョゼ「あれ、ですか?」
俺「きっと、ジョゼの瞳には俺以外映ってなかったんだよ」
ジョゼ「……自意識過剰ですよ」プイッ
~買い物帰りのその手には~
ジョゼ「えっと、これでいい……はずですね」
俺「おっ、買い出しはこれで全部か?」
ジョゼ「はい。必要なものは全部買えました」
俺「そうか、ならもう遅いし帰りかな?」
ジョゼ「そうですね。帰りましょう」
俺「おーけー。だったら……よっと」ヒョイッ
ジョゼ「あっ!」
俺「荷物は俺が持つよ」
ジョゼ「でも、悪いです。半分は私が持ちます」
俺「うーん、しゃーないなぁ。ならこれでどうだ?」ギュッ
ジョゼ「えっ?」
俺「ジョゼは荷物じゃなくて、俺の手でも持ってな」
ジョゼ「……これはこれで重いです」プイッ
~いつだって君の側に~
ジョゼ「ふわ……」
俺「ありゃりゃ、眠いのかいジョゼ?」
ジョゼ「えと……少し」
俺「なら、今日は早めに寝たほうがいいよ」
ジョゼ「でも……」
俺「ダメダメ、ウィッチは心身が資本なんだから無理は禁物さ。それに美容にも悪いんだ」
ジョゼ「うにゅ……なら、寝ます~……」
俺「ああ、そうしな」
ジョゼ「はい……おやすみなさい」
俺「おやすみ。夢の中でまた会おうね。君が呼べばいつでも抱きしめに行くから」
ジョゼ「……嘘ついたら許さない、です」プイッ
~Dear my Lady~
俺「ねえ、ジョゼ?」
ジョゼ「なんですか?」モグモグ
俺「ジョゼと俺が
初めて話した時も、こんな感じだったよね」
ジョゼ「そういえば、そうですね」
俺「夜中にお腹をすかせて冷蔵庫を漁ってたジョゼを見つけて、今と同じミートソース・スパゲッティを作った」
ジョゼ「俺さんの料理、寒いオラーシャの夜なのに、とってもおいしかったですよ」
俺「ははっ、俺だって驚いてたんだぜ?」
ジョゼ「俺さんが、ですか?」
俺「ああ、こんなに幸せそうに食事をする女の子がいたんだよ。生きるためにただ行うだけになってもしょうがないだろう食の時間を、こんなに幸福な時間にできる女の子がさ」
ジョゼ「もう、俺さんは相変わらず恥ずかしい台詞ばっかりですね……」
俺「あー、まぁこれはロマーニャ人の性みたいなもんさ。ただ……」
ジョゼ「ただ?」
俺「もうね、言ってしまおうかと思ってるんだ」
ジョゼ「なにをですか?」
俺「ねぇ、ジョゼ。俺と……結婚してくれないか?」
ジョゼ「え……?」
俺「君を、愛してる。だから、結婚して欲しい」
ジョゼ「えっ? ええっ?」
俺「すぐに答えを出せとは言わないよ。君が今は一人の女の子である前にウィッチであることは知ってる」
ジョゼ「……」
俺「けど、もう
俺の気持ちもごまかせなくてさ。言葉だけでも聞いて欲しかったんだ」
ジョゼ「…………くせに」
俺「……ん?」
ジョゼ「……答えなんて、知ってるくせに」プイッ
完
最終更新:2013年01月28日 02:25