14 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2010/12/12(日) 20:10:51
倉庫の中は、初夏の太陽の放つ暖かな光から隔絶された空間だった。
小さな採光用のガラス窓からの僅かな光だけが埃の浮いた室内をスポットライトのように照らしている。
もはや人が使うことのなくなった、半ば忘れられたような場所で、私は人を待っていた。
本来は人が一人いるには不要なほどの広さを持つ部屋なのだが、山と積まれた物資がその印象を180度違うものへと変えていた。
私はそこの一番奥に立って、閉じられた扉を見つめていた。
突然、扉からコツンと硬質な音が響いた。扉が叩かれているのだ。
待ち人の来訪に、私は自身の拍動が強まるのを感じた。
きいと油の切れた蝶番の音を立てながら、待ち人が私の空間へと入って来た。
廊下から差し込む逆光の中に立つのは、まだ幼さの残る少女の姿だった。
長い黒髪を頭の左右で二つに縛って、肌は健康的な小麦色に焼けている。
白い軍服から覗く縞々のズボンが、その服の厳つい印象を、少女らしい可愛らしいものへと変えていた。
少女は名をフランチェスカ・ルッキーニといった。
ルッキーニは扉を閉めると、何かを探すように視線を左右に動かしていた。
暗い室内で、必要もないのに目の上に手を当てて、体ごと左右に向く少女の姿はどこか芝居のひとコマのようだった。
闇に目を慣らしたのか、ルッキーニはすぐにこちらに気付いた。
彼女の釣り上がった目の中で、瞳だけが猫科の肉食獣のように光っている。
「おっちゃん、今日はこんなところで何して遊ぶの~?」
駆け寄って来たルッキーニは言った。無邪気な笑顔に俺の胸の奥がチクリと痛んだ。
その理由について考えないように意識して、私はポケットから白い布を取り出した。ふるえそうになる声を抑えつけて、言った。
15 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2010/12/12(日) 20:14:19
「今日は、ルッキーニちゃんに新作の
アイスを味見をしてもらおうと思ってね」
ルッキーニは、その言葉を聞いて顔を輝かせていた。
「アイス!? わ~い、味見~♪」その表情には一片の疑心も無いようで、引き返すなら今だ、
と心のどこかが制止の声を上げている。それを故意に無視して、私は言葉を続けた。
「それでね、味だけをしっかり見て欲しいから、目隠しをしてもらおうと思うんだ」
言い方に不自然さはなかっただろうか。きりきりと痛む胃が吐き気を訴えている。
ルッキーニは、一度不思議そうに首を傾げたが、すぐに納得した様子で了承の返事を返した。
「じゃあその椅子に座ってね」
そう言って俺は用意していた椅子にルッキーニを座らせた。
もちろんルッキーニの体格を考えて少し大きめの椅子を用意している。
期待感に胸を膨らませて、足をぷらぷらと揺らしている様子が、とても愛らしい。
俺は手に持った厚手の白い布をルッキーニに手渡した。
「自分で結べるかな?」
自分の言葉に、俺は自分が卑怯で、矮小な人間だと再認識する。怖いのだ。
ルッキーニに疑いの眼差しを向けられることが。だから、こうしてルッキーニのプライドを軽くなぞっている。
こう言ってやれば、彼女は目隠しという行為にではなく、子供扱いされたことに対して反応すると分かっているからだ。
「もっちろ~ん♪ 子供じゃあないんだから!」
ルッキーニが-俺の目論見通りに-返事をした。彼女は手に持った布切れをその目に当てると、頭の後ろでしっかりと結んだ。
「ほらっ♪」ルッキーニはそう言って大げさに胸を張ってみせた。
「えらいね、ルッキーニちゃん」
「えへへ~」
頭を撫でてやると、ルッキーニはくすぐったそうに首を竦めた。
視覚を奪われて、男と密室で二人だというのに、怖くはないのだろうか。
寄せられている信頼を再認識して罪悪感が込み上がってくる。
16 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2010/12/12(日) 20:17:04
「ねえ! 早くっ食べさせてよ~。あいすー!!!」
「はいはい。まずはこれからいこうか」
足元に置いてあった保冷箱から、手のひらに収まるほどのカップに入れたアイスクリームをひとつ取り出した。
スプーンを持つ手が震えているのが分かる。
アイスクリームをスプーンにいっぱいに掬い上げると、俺はそれをルッキーニの口元へ運んだ。
「ほら、あーん」
「あ~」
巣で餌を待つ雛鳥のように口を大きく開けるルッキーニ、唾液で濡れた喉の奥がてらてらと蠱惑的に光っている。
俺はゴクリとつばを飲み込んだ。ぽかりと開いた口にスプーンを差し入れる。
舌の上にスプーンを置いてやると、ルッキーニは勢い良く口を閉じた。
「んっ~。おいし~♪」
そう言って口元を綻ばせるルッキーニの唇には、少量のアイスクリームが付着していた。
手が震えていたからかな。「唇に着いてるよ」指摘してやると、ルッキーニはぺろりと舌を出した。
その僅かな甘味をあじわうようにゆっくりと舐めとる。
その動作の幼さに相反するような、魅惑的な色気を感じて、俺の股間に熱い感情が集まった。
「次~。あ~」
ルッキーニは催促するように口を開けていた。その小さな口を凝視しながら、俺はゆっくりと何度も口にアイスを運び入れた。
最初にこの感情に気付いたのは何時のことだっただろう。もう覚えていなかった。
初めに彼女が俺のアイスクリーム屋に来たときはただの客で、通うようになってからは常連兼小さな友人というところだったはずだ。
ただ、本当にいつの間にか、俺はルッキーニに劣情を抱くようになっていた。
蝉取りに付き合って肩車をしたときには、首筋に感じられるズボン越しの柔らかさに股間をふくらませていたし、
急な通り雨に濡れて現れた日には、真っ白なワンピースを裏側から押し上げる薄桃色の突起を思い出して、
その夜は何度も何度も自分を慰めた。
17 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2010/12/12(日) 20:18:33
「次は、アイスキャンディーだよ。口の中が冷たくなっちゃったら言ってね」
「は~い」
空になったカップを仕舞って、棒状のアイスキャンディーを取り出した。それをルッキーニの口元へ近づけると言った。
「ほら、舐めてごらん」
目隠しをした少女に告げるにはあまりに背徳的に過ぎる一言に、ぞくぞくと快感が背筋を走った。
ルッキーニは、その小さな舌を伸ばすと一生懸命にそれを舐め始めた。
椅子に座るルッキーニの頭は、ちょうど俺の腰のあたりに位置している。
ルッキーニの後ろからの視点なら、と妄想して俺は股間の欲望の塊をびくびくと跳ね上げた。
そっとズボンのボタンを外した。開ける音で気付かれないように、ファスナーではなく、ボタンで外せるものを履いてきている。
抑えつけていたものが無くなって、股間の欲望が天を衝くようにそそり立った。自分でも覚えがない程の大きさになっていた。
「どうだい?」
「おいひぃ~」
その言葉は、ただのアイスキャンディーへの感想だと言うのに、舐めながらの舌っ足らずなその声だけで、達しそうになってしまう。
「ねーえ。これだとベロが疲れちゃうよぅ」
アイスキャンディーから口を外すルッキーニ。続けて言った。
「咥えさ~せて!」
心臓が強く一回拍動した。一瞬真っ白に染まった思考が正常に戻っていく。落ち着くべきだ。心中で自分に語りかける。
ルッキーニは単にアイスキャンディーを咥えさせてと言っただけじゃないか。
「っああ分かった」と返して、アイスキャンディーを左手に持ち替えた。アイスキャンディーをルッキーニの口に差し込む動作に合わせて、空いた右手で肉棒を刺激する。
18 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2010/12/12(日) 20:23:15
「っんうん」
差し込みすぎたアイスキャンディーが喉の奥を突いてしまい、ルッキーニがくぐもった声をあげた。
「ごめんね。大丈夫?」
俺の質問にルッキーニは小さく頷くことで返した。丸くアイスキャンディーの形をとった唇が妖艶な輝きを放っている。
頬の僅かな動きから、その小さな舌がアイスキャンディーに絡む様子を想像した。
いや、想像の中でルッキーニが加えているのは、確かに俺の肉棒であった。
ゆっくりとアイスキャンディーを前後に動かすのに合わせて、肉棒を扱きあげる。
ルッキーニの口の端から溶けたアイスが垂れ落ちそうになっていることに気付いた。
俺はゆっくりと体勢を変えると、女王に忠誠を誓う騎士のように、ルッキーニの前に跪いた。
左手でルッキーニの口にアイスを差し込んだまま、俺は首だけをひねって上を向いて、もたらされるはずの甘露を待った。
ルッキーニの細い顎の先で、透明な球が少しずつ大きさを増していく。
部屋に射す僅かな光が、球面を虹色に光らせた瞬間、それはルッキーニの肌を離れた。
羽が舞い落ちるよりも遅く、ゆっくりと落ちてくるように感じられた。
落ちる光玉の奥で、アイスキャンディーを舐め終わったルッキーニが満足気に微笑むのが見える。
落ちてくる雫を、1秒でも早く迎え入れようと、俺は舌を伸ばした。永遠にも感じられた時をかけて、その光の雫は俺の舌へ届いた。
瞬間、電撃にも似た快感が体を貫いた。
暴発を抑えようと、右手の圧力を強めるが、抑えることの出来ない欲望が白濁した液体となって勢い良く発射された。
舌が感じる甘みと、脳が感じる快感、そして射精し続けている肉棒が届ける快楽が合わさって、意識が飛びそうになる。
19 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2010/12/12(日) 20:24:38
「あ~、美味しかった♪」
ルッキーニの声を聞いて、俺は彼方へと向かおうとしていた意識を理性でつなぎ止めた。急速に興奮した意識が冷やされていき、罪悪感で胸が張り裂けそうになった。しかし、今はルッキーニと共にここから出ることが先決だった。長居をすれば、ルッキーニが精液の異臭に気付かないとも限らない。
「今日はこれでおしまい! あんまり一度に食べ過ぎるのは良くないからね。ぽんぽん痛くなっちゃうからね」
「え~、あたしもう子供じゃないからだいじょうぶなのにぃ」
ズボンにすっかり小さくなった肉棒をしまうと、不満げに口を尖らせるルッキーニの頭に手を回して、目隠しを外した。近づいた頭から、ミルクのような甘い香りが鼻孔をくすぐる。
「だーめ。とりあえず店に行こうか。感想を詳しく聞きたいな」
「ちぇ~。しっかたないなぁ~」
勢い良く立ち上がったルッキーニの足が、地面に撒き散らされた精液を踏みしめていた。罪悪感と僅かな、しかし確かな背徳的な快感によって、股間がぴくりと動いた。
しかしルッキーニはそんな邪な想いに気付くわけもなく、自然に俺の手をとると倉庫の出口に向けて駆け出した。彼女のやわらかい手に引っ張られるようにして外に飛び出る。落ちかけている太陽が、空を赤く染めている。夕餉の支度を行う家々の煙突から、黒い煙が吹出して、空に複雑な模様を描いていた。
しかし、その美しい光景をみてルッキーニは血相を変えた。
「にゃああああぁぁぁ!! 日が暮れるまでに戻らないといけないんだった!
シャーリーに叱られちゃう!」
またね~、と言ってルッキーニは繋いだ手を離して走りだした。しがないアイスクリーム屋にはとても追いつけそうにないスピードに、俺は追いかけようとした足を止めた。代わりに声を投げ掛ける。
「ルッキーニちゃん! 今度来る時までにまた新作を作っとくからね!」
それに答えるようにルッキーニが叫ぶ。
「うん! あたしは”アイスキャンディー”の方が良かったヨ!」
~fin~
20 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2010/12/12(日) 20:25:10
おまわりさん、こっちです
最終更新:2013年03月23日 23:09