あらすじ
突然、2010年の東京に飛ばされてしまった宮藤。
そこで俺と出会い、短い時間だが一緒に過ごすことになる。
2人は打ち解けその生活を楽しんだが、ついに帰る方法が見つかった。
ところが俺まで飛ばされてしまい逆に宮藤の世界へ。
運よく使い魔と契約し、ウィッチとして認められた俺はストライクウィッチーズに入隊。
ビビリながらも何とか初戦をこなす。
エーリカや宮藤と一緒に帰省も済ませ、過ごしていたある日…
第6話「異変」
―――ブリタニア
俺「ただいま…で合ってるかな?」
エーリカ「楽しかったねー!」
宮藤「そうですね!」
まるでちょっとした観光旅行だな。
そんな簡単にして良いものか…
まあ副作用は無いみたいだし、大丈夫だろう。
357 :パラレルワールド[]:2010/12/08(水) 20:07:27.14 ID:dGR+Olt60
またしても海岸に到着した俺達を迎えたのは、お留守番のウィッチ達だった。
帰る時間は告げていたので、待ち構えていたのだろう。
ゲルト「よく帰ってきたな!宮藤、ハルトマン!」
俺「…俺は?」
ゲルト「どうでもいい」
俺「ひどくないか?」
ミーナ「ふふ、俺さんもおかえりなさい」
ゲルト「冗談だ、冗談。真に受けるな」
リーネ「芳佳ちゃん大丈夫だった!?」
ルッキーニ「うじゅー!お菓子ー!」
ワイワイ ガヤガヤ
こうして賑やかに出迎えてもらうと、改めて俺はここに居るということがわかる。
今までは俺は明確な”居場所”なんて見つけられなかった。
クラスでも、学年でも、学校でも、バイト先でも。
それが、始めて「ここに居ていいんだ」と思えるような所に出会えた。
359 :パラレルワールド[]:2010/12/08(水) 20:12:11.05 ID:dGR+Olt60
おっと、感傷に浸っている内に涙が出てしまったようだ。
拭おうとするも間に合わず、
宮藤「俺さん泣いてるんですか…?」
エーリカ「トゥルーデが苛めるからー」ヨシヨシ
ゲルト「す、すまない!別に苛めるつもりではなかったんだ…」
俺「いや、違うんだ。別に悲しくて泣いてたんじゃない」
そう聞かれて、俺は自分自身の生い立ちを説明した。
そして感謝の気持ちを伝えた。
それが俺なりの誠意だった。
エイラ「オマエ、悲しい人生送ってきたんダナ」
サーニャ「泣けてきます…」グス
ルッキーニ「アタシが友達になってあげるね!」
坂本「はっはっは、良かったじゃないか俺!」
あれ…?何か俺哀れまれてる?
こういう事じゃなかったんだが、まぁいいか。
361 :パラレルワールド[]:2010/12/08(水) 20:17:16.75 ID:dGR+Olt60
ミーナ「基地に帰りましょうか」
ストライクウィッチーズは、大量のお菓子と共に基地に帰還した。
そして俺は、また訓練の日々が始まった。
―――――――――――――――――――――――
ある日の、休憩時間のこと。
エーリカ「ねー俺ー。ちょっと元の世界行ってお菓子買ってきてよ」
俺「あれだけあったのにもう無くなったのか!?」
他の面子を見ても、首を横に振る。
どうやら1人で大量に食べていたようだ。
だからって俺を使うな。
というか、パシリ感覚でパラレルワールドを行き来させるなよ…
俺「ダメだ、食べてばかりじゃ太るぞ?」
エーリカ「私どれだけ食べても太らないもーん」
リーネ「へ、へー。そうなんですかー」
ミーナ「いいわね、本当に羨ましいわ…」
若干数名の背後に黒い影が見える。
いつの時代も女性の悩みの種は尽きないんだな。
そんなどうでもいいことを考えていると、今度は俺の話題となった。
363 :パラレルワールド[]:2010/12/08(水) 20:22:18.14 ID:dGR+Olt60
坂本「それにしても、俺も強くなったな」
ゲルト「まあ私にはまだまだ及ばないがな」
シャーリー「ま、少し動きは固いかも知れないが十分一人前だろう」
鷹「うむ、だがもう少し固有魔法の使い方を考えるべきではないか?」
俺「ビックリした…唐突に出てくるなよ」
鷹「すまない。しかし今のままでは駄目なのはわかっているだろう?」
もちろん俺だって、守ってもらう以外の方法を考えている。
だからってそう簡単に思いついたら苦労しない。
鷹「それなのだが…魔力を限界まで溜めなくても撃てるのは知っているか?」
俺「え?普通に限界まで溜めるもんだと…」
鷹「実は調整できるぞ。」
俺「そんなの聞いてねえよ…」
鷹「うむ、言い忘れておった」
俺「ただの言い忘れかよ!!」
364 :パラレルワールド[]:2010/12/08(水) 20:27:47.11 ID:dGR+Olt60
宮藤「まあまあ、落ち着いてください俺さん」
エイラ「そうダゾ、使い魔に怒ってどうするンダ」
ペリーヌ「これで少しは役に立ちますわね」
ルッキーニ「他には何かないのー?」
ルッキーニが、鷹の背中に飛び乗りながら聞く。
鷹の方も満更ではないのか、好きなようにさせている。
…羽はモフモフで気持ち良さそうだな。
鷹「まだあるぞ。なんと複数同時に魔力充填も可能なのだ」
俺「ふーん、まぁこれで少しは…他には?」
鷹「我の知る限りには無い。あるとすれば、それはお主が考え出した方法であろう」
そう言って、鷹は消えた。
言い忘れは有力情報でチャラにしておこう。
ちなみに、あれから練習用の弓では…ということになり特注で弓を作った。
神話に準えて、2本の弓――アポロンとアルテミスを。
その時突然、サイレンが鳴り響いた。
ウーーーーーーーーーーーウーーーーーーーーーーー
367 :パラレルワールド[]:2010/12/08(水) 20:32:42.10 ID:dGR+Olt60
坂本「なんだと!?今日はネウロイの予報はなかったはずだぞ!」
ミーナ「とりあえず、私と美緒は司令室へ。他は全機出撃よ!」
「「「「「了解!」」」」」
突然の出撃だったが皆慌てることなくハンガーへ向かう。
俺ももう慣れたもので、愛用の弓と矢筒を担ぎ走る。
俺「出撃!」
ブロロロロロロロロロロロ
坂本『ザザ…みんな、聞こえているか』
ゲルト「あぁ、大丈夫だ」
坂本『今回は少々厄介だ…そこから北の方向にネウロイ、およそ100体』
俺「100だって!?」
ミーナ『大編隊よ…大型から小型まで、かなり居るわ』
ミーナ『私達もすぐに向かうから、それまでの指揮はトゥルーデが執ること。いいわね?』
ゲルト「わかった」
シャーリー「それにしても100体とは多いな…」
368 :パラレルワールド[]:2010/12/08(水) 20:37:19.20 ID:dGR+Olt60
エイラ「しかもこの先はロマーニャダゾ…」
ルッキーニ「絶対通さないからね!」
サーニャ「私達の未来を守りましょう」
しばらくして、ネウロイと交戦する前に中佐と少佐が合流した。
どうやら敵は相当進むのが遅いようだ。
ミーナ「おかしいわね…あれだけ戦力があるなら一気に戦ってもそこそこ戦えるはずなのに」
ペリーヌ「陽動という可能性はありませんの?」
坂本「ああ、レーダーは他に映ってなかったし故障もしていなかった。」
宮藤「見えてきました!」
ゲルト「今は目の前の敵に集中しよう!」
こうして、戦闘が始まった。
ガガガガガガガガガ
ペリーヌ「ちょこまかと…トネール!」バリバリバリ
エイラ「上ダナ」
サーニャ「うん」ドシュドシュ
369 :パラレルワールド[]:2010/12/08(水) 20:42:28.45 ID:dGR+Olt60
エーリカ「多すぎだよー」ガガガガガ
ゲルト「勲章が飛んでくると思えばいい!」ガガガガガガガガ
エーリカ「むーりー」
坂本「あの大きいのは私がやろう…烈風斬!」ドォン
流石はストライクウィッチーズ、数は多いといえども余裕すらあるようだ。
しかし、そこに基地から連絡が入った。
連『ザザ…こちら基地、応答願います』
坂本「どうした、何かあったのか?」
連『そちらとは逆方向から基地に向かって、ネウロイが1体進行中です』
ミーナ「速度は?」
連『これもまた通常より遅いですが、10分後には到達すると思われます』
ミーナ「陽動だった…?いえ、とにかく援軍を送るわ」
連『了解』
そこで通信が途切れた。
どうやらあまり悠長にしている時間はないようだ。
371 :パラレルワールド[]:2010/12/08(水) 20:47:31.46 ID:dGR+Olt60[
俺「俺に行かせてくれ」
ミーナ「え?でも…」
俺「大丈夫。1体なら固有魔法でどうにかなるし、こっちもあまり戦力を削られたくないだろ?」
坂本「少し心配だが…仕方が無い、お前に任せよう」
ゲルト「危なくなったら無理せず逃げるんだぞ!」
俺「了解」
皆の視線を背に受け、俺は基地に向かって飛び始めた。
およそ5分、間に合うだろう。
基地を越え、しばらく飛んでいると前方にそれらしき物体が見えた。
敵は気付いていない…先制攻撃だ。
俺「魔力充填開始」
矢を番え、弓を引き絞る。
待つこと数秒。
俺「魔力充填50%、発射!」ヒュン
ドォン パリィン
俺が放った矢は、ネウロイを一撃で粉砕した。
そして基地に連絡をいれようとしたその時、上空から何かが降りてきた。
373 :パラレルワールド[>>372了解、ありがとう][]:2010/12/08(水) 21:00:03.85 ID:dGR+Olt60
俺「ウィッチ…いや、ネウロイか…!?」
体はネウロイのように漆黒に染まっているが、形はウィッチのように人型をしている。
攻撃の気配もないし…なんだあれは。
銃を構えたまま警戒していると、突如それが声を発した。
ネウ子「私は…戦う気はない…」グニャ
そう言って、自らのコアを露出させた。
思わず撃ちそうになってしまったが、堪えて問う。
俺「お前は何者だ、敵か?」
ネウ子「敵じゃない…知らせに来たの…」
俺「知らせに?何を…」
ネウ子「これは罠…危ないから…逃げて…」
俺「これが罠だったと?しかしもうネウロイの姿は無いらしいじゃないか」
ネウ子「私もアイツも…感知されない…」
その時、目の前のソレがビクッとした。
何かに反応しているようだ。
俺「どうした?」
ネウ子「ダメ…逃げて…私も敵わない…」
374 :パラレルワールド[]:2010/12/08(水) 21:03:38.48 ID:dGR+Olt60
空から同じようなものが降りてくる。
しかしそれは禍々しい感じがする。
形は男か…さっきのがネウ子だとしたら、これはネウ男かな。
ネウ男「はっ、こんなとこに居やがったのか裏切り者め」
わけがわからない。
こいつもネウロイなのか?じゃあ何故片方を裏切り者と?
ネウ男「じゃ、死んでもらうわ」シュン
ネウ子「させないよ…」バシッ
突然ネウ男が俺に向かってビームを放つ。
呆気に取られて動けないでいると、そこにネウ子が割り込んできた。
それもシールドをはって。
ネウ男「ちっ、邪魔すんなよ裏切り者風情が!!」
ネウ子「あなたは…逃げて…」
逃げてと言われて逃げるほど俺は落ちぶれちゃいない。
どうやらこのネウ子は、とりあえず味方のようだ。
味方を、しかも女の子を放っておくなんて出来るわけないだろ?
375 :パラレルワールド[]:2010/12/08(水) 21:07:20.28 ID:dGR+Olt60
俺「よくわからんが食らえ!」ガガガガガ
ネウ男「それがどうした」ヒョイ
ネウ男「今度はこちらからいくぞ」
俺は奴に向けて銃を撃った…はずだ。
しかし、それが当たらなかったどころか
気が付けば眼前にネウ男が迫っていた。
ネウ男「おらぁ!」ドカッ
俺「ぐはっ」
腹に受けたパンチはたった1発だ。
なのに、凄く重い。
一瞬意識を持っていかれそうになるが、なんとか繋ぎとめる。
追撃しようとするネウ男を、ネウ子が妨害する。
ならばその隙を狙って…
俺「魔力充填20%、発射!」ヒュン
ドォン
煙がかかって見えない。
俺「やったか!?」
376 :パラレルワールド[]:2010/12/08(水) 21:10:03.54 ID:dGR+Olt60
しかし、ネウ男には傷一つ付いていなかった。
ネウ男「もういいや、とっとと死ね」ガシッ
ネウ子「きゃっ」
俺「ぐっ…」
俺達は、一瞬の内に首を掴まれた。
このままでは…息が…
ネウ男「冥土の土産に教えてやろう」
ネウ男「俺が…まあ一応そこの出来損ないもだが、何故これほど強いのか」
ネウ男「それはな…お前のせいだよ、俺」
俺達は、今までは他のネウロイと同じだった。
ある時交戦区域の海中で膨大な魔力が観測された。
その時は突然で逃したが…俺達はそれを使えると思い、注意して観測し続けた。
すると予想通り、海岸で魔力反応があった。
その魔力を取り込んだのが俺とそこの出来損ないだ。
ま、実験台って奴だな。だが強くなるなら文句はねぇ。
ちなみに1回目より2回目の方が魔力が多かった。
だから俺の方が強いってわけだ。
377 :パラレルワールド[]:2010/12/08(水) 21:12:15.35 ID:dGR+Olt60
よく考えてみろよ?
世界間を移動する、なんて大技が魔力を消費しないわけないだろ?
普通ならそのまま発散するところだが…有効利用してやったよ。
俺「そんな…じゃあ俺のせいで…」
ネウ男「安心しな、すぐにお仲間もそっちに送ってやるよ」
ネウ男「じゃあな」シュン
俺「ぐああああああああああああああ」
俺達は下に投げつけられたあと、2人とも足を撃ち抜かれた。
ネウ男「そのままもがき苦しんで、海の藻屑になるんだな」
ネウ男「ハーッハッハッハッハ」
俺は薄れ行く意識の中、手を伸ばす。
何か暖かいものに包まれるような感触があった。
そして2人は…海に落ちた。
次回予告
俺のせいで、強化ネウロイが出現してしまい、
さらに罠にかかって俺とネウ子は撃墜される。
俺の運命は、そしてネウ子とは一体―――
最終更新:2013年02月02日 13:17