53.俺「ストライクウィッチーズだ!」 505~521

俺に自室禁錮処分が言い渡されて今日で十日目。自室禁錮の最終日だ。
雑用係に任命するとは言われたものの、まだ禁錮の身なのでこうやって部屋に篭っているだけで何もやっていない。
それも今日で終わり。明日から色々忙しくなるかもしれないけど、また前みたいに皆と食事の時間以外も過ごせると思うと楽しみだ。
今日までの九日間、何事も起こさずに大人しく過ごせていたんだ。今日まで気を抜かずに過ごさないとな・・・・

ヴゥウウウウウウーーー!!

ネウロイの襲撃を知らせる警報が鳴り響いた。やっぱりこの音は好きにはなれないな、皆が無事に帰ってこれるのか心配になってくる。
でも、この九日の間誰も怪我はしていないし、ネウロイの攻勢も低調らしい。俺が心配する必要はないのかもしれない。
まあ、俺には何もできないから寝よう、うん。俺はベッドに飛び乗って、そのまま眠りに入った。


◇  ◇  ◇


俺「・・・・ここはどこなんだ?」

目を覚ますと、だだっ広い海のど真ん中でボロい木の小舟に揺られていることに気付いた。
周りには陸地なんて見えない。空には太陽が眩しく輝いて、カモメが飛んでいる。

俺「腹減ったな・・・・」

そう呟くと、舟が何かにぶつかったのか突然止まったので何かと思って見たら島に漂着していた。
さっき周りを見回したときは陸地なんて見えなかったのに・・・・
それより、ここなら食い物でもあるかもしれないな。色々と気になることはあるけど、空腹を満たすのが先だ。島の中に入った。
深い緑の茂みがどこまでも続いていて先がよく見えない。食えるものがないか注意しながら茂みを掻き分け進んでいく。
やがて、だだっ広い原っぱに出てきた。何か無いか辺りをキョロキョロ見回すと、ストライクウィッチーズの皆がいた。
皆は俺を待っていたかのようにこっちを向いている。

俺「あれ・・皆、こんなところでどうしたの?」

ピクニック・・・・じゃなさそうだな。皆制服だし。
問い掛けてみたが、誰も答えてくれない。代わりに、芳佳が突然喋りだした。

芳佳「私、俺さんがあんなに美味しそうに手料理を食べてくれるから嬉しかったです!」

俺「え・・そ、そりゃあどうも・・へへ」

突拍子もないことを言われてちょっと驚いたけど、まあ悪い気はしないしな。

リーネ「私、可愛いって言われたとき嬉しかったんです。恥ずかしかったけど・・」

俺「そうか、ははは」

芳佳とリーネに続くように、皆が俺に言葉を掛けていく。

坂本「お前はどんな訓練をさせてもへばらなかったからな。少し物足りんかったぞ、わっはっは!」

ペリーヌ「弱虫なんて呼んで・・その・・・・わ、悪かったですわね」

サーニャ「エイラがいつもごめんなさい・・俺さんとはもう少し話したかったわ・・・・」

エイラ「別にオ前のこと、嫌ってたワケじゃなかったんダカラナー」

ルッキーニ「俺、一緒に虫取りしてくれてありがとね~♪」

シャーリー「ルッキーニが世話になっちゃったな。お前は笑っていた方がいいよ、俺」

エーリカ「俺って私となんか似てるよね~♪ 一緒に過ごせて楽しかったよ」

ミーナ「短い間だったけど、どうだったかしらここは? 俺さんがいてくれて楽しかったと皆思ってるわ。勿論、私もよ」

 ・・・・えっと、何これ? 皆、どうしちゃったんだ?
言ってることが何かおかしい・・・・過去形だし、まるで別れの言葉みたいな感じだ。
呆然としていると、バルクホルンさんが微笑みを浮かべてこちらに歩み寄ってきた。

バルクホルン「ほんの数日間だったが、楽しかった・・・・心からそう思っている。
 ・・・・俺、大切な人を守れ・・・・」

言い終えると、皆の姿が光の粉となり、消えていった。

俺「あれ・・皆どこ行ったんだ? 冗談はよしてくれよ、ははは・・・・」

どうせすぐそこにいるはずだ、そうだよ。
辺りを探しながらそう自分の心に言い聞かせている。なのに、胸騒ぎが治まらない。

俺「うわっ! いてて・・・・」

何かに躓いてしまった。立ち上がって躓いたものを見ると、それはボロボロになってしまったストライカーだった。
原型を殆ど留めていないが、これは確かバルクホルンさんの・・・・よく飛行訓練に付き合ってもらってたから覚えている。
一層、胸騒ぎが激しくなる。呼吸も乱れてきた。落ち着け、落ち着け、俺。
ボロボロのストライカーの先には洞窟があった。
 ・・・・ここから先には行かないほうがいい。行けば後悔することになるかもしれない。
きっとそうだ。このボロボロのストライカーを見ればどうなっているのか分かるじゃないか。
それなのに、足が動いてしまう。なんで・・・・

洞窟の中は真っ暗だった。壁を伝って洞窟の奥深くへと進んで行く。
結構歩いたところで、ロウソクがたくさん立てられた場所に出た。
ロウソクというのが気味が悪いが、そこだけは光が満ちていてとても明るかった。
でも、俺はそこでとんでもないものを見てしまった・・・・

俺「な・・んだよ・・・・これ・・・・」

それを見てへなへなと座り込んでしまった。
そこにあったのは大きな石版。
そして、石版には汚い字で『ストライクウィッチーズここに眠る』と刻まれていた。

俺「う、うわああああああああああああ!!」


◇  ◇  ◇


俺「わああああああああ!! ・・・・夢か」

ひどく嫌な夢だった。皆が死んでしまった世界の夢。
俺はあのまま夢から覚めなければ、あまりの悲しさに死んでしまっていたかもしれない。
本当に夢で良かった・・・・
 ・・ただ、あまりにも鮮明過ぎる夢だった。夢の内容を今でもはっきりと覚えている。
そういえば、嫌に基地の中が静かな気がする。まさか、まだネウロイと・・・・?
何か、嫌な予感がする。このままじゃ夢が本当のことになってしまうんじゃないか・・・・そんな気がする。
 ・・・・俺はこのまま逃げ続けてばっかりでいいのか。逃げた先に何かがあるというのか。

 ・・・・俺、大切な人を守れ・・・・

脳裏に響く、夢の中のバルクホルンさんの言葉・・・・
居ても立ってもいられずに、窓を乱暴に開け、ここが何階なのかということも気にしないで飛び降りた。


◇  ◇  ◇


ハンガーで自分のストライカー、零式艦上戦闘脚を見つけて周りの整備兵の制止の声も聞かずに装着するとすぐさま飛び立った。

俺「頼む・・間に合ってくれ!」

全速力で空を翔る。皆がどこで戦っているのか知らない。それなのに、何故か分かるような気がする。
あの場所だ、間違いない。夢の中で見た、あの島の見える空へ。

俺「いた・・!」

やっと、皆を見つけた。誰も撃墜されていないみたいだが、酷い有様だ。
ストライカーが壊れて誰かに支えられていたり、所々怪我していたりでとてもまともに戦える状態ではなくなっている。
相当苦戦していたみたいだ。俺はもう少しで皆を見殺しにするところだった・・・・
皆が見据える先では、人型のネウロイが坂本さんの腕を掴んだまま胸部を蹴り続けていた。
蹴りつけられる度に坂本さんの顔が苦痛に歪む。

ミーナ「美緒ォッ!」

俺「坂本さん!」

ミーナさんの悲痛な叫びと重なるように俺が叫ぶと、皆の視線がネウロイから俺に集まる。

ルッキーニ「あっ、俺だ~!」

驚いているよな・・・・そりゃあそうだ。俺がここに来るはずがないからな。
俺の前にミーナさんが立ちはだかった。厳しい表情で俺を見据えるが、その瞳には涙が溜まっていて弱々しく見える。

ミーナ「俺さん!? どうして・・! いえ、あなたには自室禁錮と飛行停止を命じているはずよ!?」

俺「ごめん・・どんな罰でも受ける。でも、今はそんなことを言ってる場合じゃなさそうだよ」

ミーナ「あなた、もう戦えるの!?」

俺「・・・・正直、まだ戦うことは怖いって思ってる。体の震えも止まらない」

ミーナ「なら――」

俺「でも、それ以上に皆がいなくなることが怖い。
 ・・・・夢で皆が死ぬ夢を見たんだ。悲しい夢だった。
それを見て気付いたんだ、俺も皆を守りたいって。怖いってことから逃げたらダメだって・・・・」

ミーナ「説明になっていないわよ!」

俺「とにかく説明している暇はないんだ! 坂本さんは俺が助ける!」

ミーナ「ちょ、ちょっと!」

このまま話し合っても聞いてはくれなさそうなので、立ちはだかるミーナさんをひらりと避けて真っ直ぐ進んで行った。
そして、尚も坂本さんを蹴り続けるネウロイの頭部に拳撃を叩き込む。ネウロイの頭部が弾け飛んだ。

バルクホルン「効いた!? 銃弾が効かなかったのに・・?」

シャーリー「でも、再生が早いみたいだ! もう再生を始めている!」

確かに、粉々に弾け飛んだはずの頭部が戻りつつある。
それでもネウロイの動きが一瞬止まったので、坂本さんをネウロイの捕捉から逃がすことに成功した。

俺「芳佳、治療を頼む!」

芳佳「は、はい!」

坂本さんの身を芳佳に預け、ネウロイに向き直る。ネウロイの方も標的を俺に変え、俺の方を向いてきた。
変な感覚だ・・アイツには顔なんか無いのに、睨まれている感じがする。よくも邪魔立てをしてくれたな、と言わんばかりに。
再びネウロイに拳撃を仕掛けた、が、ネウロイの方も拳撃を繰り出してきた。このままクロスカウンターに持ち込む気か?
いや、ネウロイの腕が外側に反れた。その瞬間、俺の手の小指から二の腕にかけて血が噴き出した。

俺「ぐうっ・・・・!」

激痛で思わず顔が歪む。ネウロイが拳撃を外側に反らしたのはわざとだ。
こいつが狙っていたのは俺の小指。そこから腕へと向かって抉っていった。下手をすれば小指が折れていたかもしれない。
しかも、この動きで俺の拳撃の威力は殺がれたので、俺の拳はネウロイには僅かに届かなかった。
 ・・この技・・・・獣の牙を斬る技・・・・俺の中で何かが騒ぎ出す感覚がした。
眠りについていた獣が、起きちまった・・・・
二度と起こさないようにしようと思っていたのに、何度も忘れようとしていたのに。

――――思い出した。

坂本「俺! そいつは強すぎる! 私の烈風斬もそいつには止められたんだ!
ネウロイと戦ったことのないお前では尚更敵わん!」

俺「確かに敵わない、今までの俺なら。でも、今は勝てるよ」

坂本「どうしてそう言える!?」

俺「・・・・思い出したから」

――――修羅の業を、『無名』の名を。

その瞬間、身体に異変のようなものを感じた。
よく分からないが何か大きな奔流が身体に流れ込み、力が満ち溢れていくようなそんなものを。

坂本「なんだ・・!? 俺の魔力が大きくなっている!?」

今度はネウロイに回し蹴りを放つ。これも簡単にかわされた。が、次の動きはネウロイに予測できなかったみたいだ。
もう片方の脚の蹴りが、先の回し蹴りの軌道をなぞるようにしてネウロイの頭部に命中した。
ネウロイの頭部が陶器のように砕け散る。

シャーリー「なんだあの動きは・・って、あんな使い方してストライカー壊れるんじゃないのか!?」

バルクホルン「いや! 壊れるどころか、傷一つ入っていない!」

坂本「だが、あのストライカーは防御力の低いものだ! あんな衝撃で壊れないはずがない!」

シャーリーに指摘されて気付いたが、俺の脚には機械がはまっているんだった。
そのままの脚で力任せに蹴っちまったが、調子は悪くなってはいない。
壊れてもおかしくないはずなのに、何故だろうか?
だが、これでストライカーを気にせずに蹴り技が出せるってことだな・・・・

俺「まさかこの世界で『無名流』を使えるヤツに会うなんて思わなかった。しかもそれがネウロイだなんてな」

自分のストライカーからネウロイの方へ視線を戻すと、やっぱり砕け散ったはずの頭は元に戻っていた。
相手が人ならもう二回は死んでいることになるんだが・・・・厄介なヤツだな。

俺「坂本さん、こいつを倒す方法ってないのか・・?」

坂本「そのネウロイは人型だ・・おそらく、胸の辺りにコアがあると思う。それを破壊するしかない」

俺「分かった!」

ネウロイとの距離を縮め、向こうが攻めてくるのを待つ。
上手く応じてくれたようで、ネウロイは即座に拳撃の嵐を浴びせてきた。
両腕を顔の前に固めて、それを防ぐ。

リーネ「俺さん!?」

ミーナ「どうしてわざわざ敵に攻撃の機会を与えたの!? 無防備すぎるわ!」

雨のように絶え間なく、それでいて鎚のように一撃が重い。腕が酷く痛む。骨にヒビが入ったかもしれない。
隙ができないかと待ち構えると、ネウロイが大きく拳を振り上げた。
僅かに下降して渾身の一撃をかわすと大きな隙ができたので、ネウロイの頭部目掛けて自分の頭に拳を乗せてストライカーを急発進させた。
拳はネウロイの頭部を粉砕し、ネウロイの身体を大きく仰け反らせる。
すかさずネウロイの胸部に殴りこむと、装甲が剥がれ落ちて内部が露わになった。
まるで宝石のように赤く綺麗に輝くもの・・これがコア・・・・
革袋から銃弾を一個取り出し、すぐさま投げた。
が、コアに銃弾が当たるよりも早く、ネウロイの胸部の装甲が再生されてしまった。

俺「一筋縄じゃいかないか・・・・」


◇  ◇  ◇


バルクホルン「『ムメイリュウ』・・あれが人殺しの業・・・・」

いつか俺が語ってくれた、武器を使わずして人を殺す業『無名流』。
今、俺がネウロイに仕掛けた一連の動きもそのひとつだというのか?
俺のネウロイを見る目は、私のよく知っているあの穏やかなものではない。
まるで虎が獲物を狙うかのように鋭いもので、戦慄を覚えずにはいられなかった。

エーリカ「何? その『ムメーリュー』って?」

バルクホルン「あっ・・いや、なんでもない」

つい口が滑ってしまったが、これは秘密にしておくという約束だった。
適当に誤魔化すつもりだったが、相手はハルトマン。そう簡単に引き下がってはくれなさそうだ。

エーリカ「なんでもないってことはなさそうじゃん」

バルクホルン「秘密にしておけという約束なんだ、あいつとの・・」

エーリカ「あ~、例の二人だけの秘密か・・・・ちょいちょい、ミヤフジ」

ハルトマンは宮藤を手招きして呼び付けると、何やら耳打ちをする。
宮藤を利用して秘密を聞き出す気か、卑怯な奴め・・私は絶対にそんな謀略には乗らんぞ!

芳佳「ひ、秘密ってなんのことか、教えてほしいな~。・・お・・・・おねえちゃん・・!」

すまない、俺・・・・どうやら約束、守れないようだ・・・・
仕方がないだろう! 宮藤が、宮藤が上目遣いでしかも私を「おねえちゃん」と呼んでいるんだ!
勿論クリスには及ばないが、この可愛さには破壊力がある! これに応えなければ姉の名が廃る!
 ・・だが、お前も私の弟なんだ。妹ばかりを贔屓して弟のお前を蔑ろにするわけにはいかない。
私は一体どうすればいいんだ!?

芳佳「教えて・・トゥ、トゥルーデおねえちゃん・・・・」

宮藤の目から一滴の涙が零れ落ちた。

バルクホルン「あいつは『ムメイリュウ』という武器をつか――」

芳佳「俺さんっ!?」

バルクホルン「どうした!?」

宮藤が突然俺の名を叫んだので振り返ると、俺は遠くに飛ばされていた。口からは血が流れている。
そして、ネウロイは右の肘を突き出したままの姿勢でその場に留まっていた。

エイラ「何ダヨ!? 速すぎテ全然見えナカったゾ!」

サーニャ「私にも全然・・・・」

ペリーヌ「両方の拳がぶつかり合うまでは見えましたのに・・・・」

ハルトマンの悪ふざけに乗っていたせいで余所見をしていた私はともかく、よく見ていたエイラたちにもその動きは見えなかったらしい。

坂本「いや、ぶつかり合ってはいない・・ぶつかり合う瞬間にネウロイが俺の拳を上に受け流して、
肘打ちを鳩尾に叩き込んだんだ! あれだけの打撃、まともに食らえば死ぬかもしれんぞ・・・・」

バルクホルン「何っ!? 俺!」

遠くに飛ばされて行った俺に駆け寄ろうとした。もうやめさせよう。
こいつは元々戦うことを拒んでいたんだ。どうしてそんな奴がこんなにボロボロになっているんだ。
これ以上無理をさせてこいつを死なせるわけにはいかない。

俺「来るなァッ!」

その一喝で動きを止められた。俺はこちらを向かずに呟く。

俺「俺は・・大丈夫だよ・・・・」

バルクホルン「大丈夫なものか! 血を吐いているのに、死ぬ気か!?」

俺「死ぬ気なんかない・・勝てるから」

そう言いつつ、俺は笑みを浮かべている。
笑みとはいっても、いつものあの穏やかな笑みではない。何か恐ろしさを感じさせるような、不敵な笑みだ。
こいつは本当にあの俺なのか? 今では目だけでなく、表情までもがまるで悪魔のようだ。
その様子に私はおろか、他の皆までが恐れを覚えて凍り付いてしまっている。

バルクホルン「どうして・・そう言えるんだ?」

やっとの思いで声を震わせながら尋ねた。

俺「確かにあいつは強い・・中々頑丈だし、俺と全く同じ無名流の技を使ってくる。
        • だけど、俺には『無名』の血が流れている。無名の血を持たないヤツに無名流は使いこなせない!」

俺はそう言って再びネウロイの元へ向かっていった。
飛び込んできた俺を待ち構えていたかのようにネウロイは膝蹴りを喰らわすと、俺の頭を押さえ付けた。
そして、頭を押さえ付けている方とは別の手で、背中を殴り続ける。
俺はネウロイの胴に必死にしがみ付いているが、他になす術がない。
少佐の時と同じだ。このままでは死ぬまで一方的に攻撃され続ける。

バルクホルン「俺ッ!!」

助けに行こうとしたその時、ネウロイの動きが止まった。
動きが止まって数秒後に突然、ネウロイの黒い装甲が綺麗に崩れ去る。
そして、内部にあるはずのコアが姿を現すことはなかった。まさか、コアごと粉砕したというのか?

シャーリー「おおー・・一体どうなってんだ・・・・?」

リーネ「倒した・・・・んでしょうか?」

エイラ「アッ! 俺のヤツガ!」

俺の脚からストライカーがするりと抜け落ち、それに続くように俺も落ちていく。
いかん!

バルクホルン「俺ェええ!!」


◇  ◇  ◇


どうやら力を使い切っちまったかな・・・・もうジタバタする気力も起きてこない。
まあ、こんなところでジタバタしたところでもうストライカーが脱げ落ちてるんだし、助かりようがないよな・・・・
それにしても、本当に強いヤツだったな。まさか奥義まで使う羽目になるとは思わなかった。
どうしてもコアを攻撃する前にすぐに装甲が再生しちまうからコアごと砕くにはこれしかないと思って奥義を使ったが・・・・
兄さんなら奥義を出した後も立ち続けていられたはずだ。やっぱり俺は兄さんに及ばない・・修羅の業を継ぐには足らないヤツだったようだ・・・・
けど、最後に皆を守ることができて良かった。弱虫の俺にも誰かを守ることができたんだ・・・・
これで、思い残すことは何もない。これから来るかもしれない、水面に叩きつけられる衝撃を覚悟して目を閉じる。
ただ、目を閉じる前に二つの影が見えたけどそれが何なのか確認せずに意識を失った。
最終更新:2013年02月02日 13:59