――731部隊研究所跡地にて――
俺「…武藤金義さん……僚機!?」
薄暗い廃墟の中に、困惑の混じった俺の声が響く。
突然明かされる教官からの言葉。頭の整理がつかない。
武藤金義…宮藤のモチーフになった人…
教官はその人の知り合い…?
俺「あ…あなたは元の世界…いや地球、日本から来た人なんですか?」
教官「さっき言った通りだ。約2年前…ネウロイのコアに触れ、この世界に来た。お前と同じようにな。お前の時代だと行方不明扱いされていたはずだ。」
俺「…えっ?…あっ……。」
質問したいことが山のようにあり、言葉に詰まった。
少しの沈黙の後、頭で教官へ問う事柄の優先順位を決め、どうにか言葉を発せられる状態になる。
俺「何で…俺のことを知っているんだ?」
警戒を交えているため、自分の上官だというのに言葉遣いを気にしなくなっていた。
教官「お前が一週間ほどロマーニャの訓練施設に訪れた時、ちょっとした知り合いから連絡を受けた。」
俺「知り合いって…」
教官「お前の偽りの親戚だよ。『今度501から訓練を受けに来る二等兵はネウロイとの共鳴者だ』…とな。」
俺「!!…おじさん…のことか?」
教官「あぁ。全く…本当に世話を焼きたがるジジイだ。」ガシャ…ギィ
そう言って、教官は近くの椅子に腰を掛けた。
唖然として突っ立ている俺は、一度唾を飲んで更に質問を続ける。
俺「だとしてもっ、何で俺が日本から来たって…」
教官「それもジジイから聞いたんだ。『お前と同じく異世界から来た人物だ』と。いや、聞かなくても見れば分かる。今まで腐りかけた現代人を目にしてきたからな。」
俺「腐りかけって……いや、それはともかく、あなたは太平洋戦争時に武藤金義の僚機を担当していて…墜落している時にネウロイのコアを触ってこの世界に来た…」
日本の……1945年の、本物の兵士……――
俺「なんでコアに触ったからって、あんたはこの世界に来れたんだ!?」
そして、何で俺もこの世界にいるんだ……?
今までのストライクウィッチーズの世界に来てからの経験により、元の世界から迷い込んだ人間は自分だけだと俺は思っていた。
しかし俺以外の人物も存在した。しかも2012年の日本ではなく1945年の戦時中からの来訪者――
教官「お前は何も知らないのか?まぁ知らなくて当然といえばそうだが。」
聞いたことを一々確かめるように質問する俺に対して、教官は呆れながら応えた。
教官「元の世界とこの世界との間に出来てしまった『共通』により与えられてしまった『役』…それを繋ぐネウロイの存在による『共鳴』が在っ」
俺「ちょ待って、さっきから気になってた。その……共鳴者?だとか何か…」
俺が混乱してきたため、キーワードだけを抜き出して教官に尋ねた。
おじさんが死亡したため、俺は当然「ネウロイとの共鳴」や「特攻機梅花」の存在を知らない。ましてや自らが梅花を操縦できた「共鳴者」であることも。
教官「ネウロイのコアを触れることによって魔法力を持たない人間は共鳴する。だからお前は共鳴者だ。……501に届いていた梅花と言う名の黒い特攻機を知らないか?」
俺「黒い……――」
脳裏に、ハンガーに横たわるおじさんの死体とその付近に駐機していた黒い飛行機の映像が浮かぶ。
俺「――…あの時……ハンガーにあった飛行機?」
教官「研究により、共鳴者による操縦が可能になった機体だ。彼の巨大なコアを突破できた力も備えていただろう。そして…」ギィィ
身体を俺の方向へと傾けた重心移動により、椅子の軋む音が更に響いた。
教官「お前が共鳴者であるが故に、ロマーニャを…扶桑艦隊を…ストライクウィッチーズのウィッチ達を救うことも可能だったであろう。」
――……?
俺「どういう…こと…ですか…?」
教官「理解出来ないのか?」
――…いや、話の大体はなんとなく分かった……でも…
俺がネウロイとの共鳴者?元の世界でコアを触ったことが原因で…第一「共鳴」なんて、原作にはそんなの登場してないはずだ。
それより……どういうことだよ…
操縦できた?俺が?魔法力も才能も無い俺があの黒い飛行機で飛ぶことが出来た?
…救えた?守れた?
俺が?…ウィッチを?
…死んでしまった彼女達を…――?
『…ザザッ…き゛ゃああぁああああ゛……!!!……ザッ』
今となって思い返される、ロマーニャ基地待機室内の無線機に響いた501ウィッチ8名の、断末魔。
擦れた声と、聞いたことのない金切り声が混じったもの。
あまりにも唐突で、それが死の証拠であることの判断ができず「この声は元の世界の声優が演じることなど出来るのだろうか」という不謹慎な発想を感じるほど、俺には衝撃だった。
『ザザッ天城に被弾…っ…し…………暴……ザザッ……』
天城の状況を伝えた兵士の声。
二つを照らし合わせ、そしてようやく理解した。
彼女達は死んだのだと――
俺「――…ひ…っ…」ビクッ
回想により、突如背筋に寒気が走った。声が漏れる。
俺「………何となくだけど理解は出来た。でもっ『梅花』とか『ネウロイとの共鳴』とかをどうしてそこまでいろいろな事を知って…」
今はその恐怖と戸惑いと後悔に近い感情を抑え、教官へと尋ね続ける。
教官「全ては此処、731部隊の存在により始まる。ネウロイとのコミュニケーション実験によって『共鳴』を解明し、それを軍事力の一部として利用し始めた――」
教官が俺に語り始める。
「731部隊」がストライクウィッチーズの世界にも存在したこと、魔法力を持たない通常の人間でも犠牲によってウィッチ以上の力を発揮する可能性を生み出す「共鳴」のこと、
「彼」がこの研究所にて実験を受けていたこと、
それらのことを、俺はロマーニャの訓練施設にいた時のように知ることとなった。
俺「――…か…彼がいたのはこの研究所だったのか……?」
教官「あぁ。彼少尉が飛行隊に所属されるまで、実験と監視の日々。必要以上に彼のことを研究員らは特別視していた。」
俺「それは勿論、魔法力を持つ珍しい男性ウィッチだからで…」
教官「…そうだ。しかし、それ以外にも理由が在る。根本的な、信じられない理由がな。」
俺「えっ…?」
教官「60年後の未来とは分からないものだ。訳の分からない技術だけが進歩し、人は廃れ、おれのいた日本とは大違いだ。」
俺「…?」
教官「ややこしいが原因を見せ付けたほうがいい。あくまで仮説…だがな。」
そう言うと、教官は部屋の奥に移動して荒れた本棚の裏に手を伸ばして何かを取り出し、
教官「とある現代の奴から、お前に見せろと言われてな。お前を此処に呼んだ理由でもある。」
ゴソッ…ドンッ
机の上に置いた。
――…………は?
目の前に出てきたのは、
一台のノートパソコンだった。
俺「…え……パソコン?」
この世界にいたため、かなり懐かしく感じる。
パソコンには詳しくないが、多分機種は新しい。カメラがモニターの上部に付いている。
教官「軍の奴らにばれると厄介なんで隠していた。使い方は粗方教わった。変圧器等で電源コードの電力の調整をし、充電はしてある。」
俺「どっ、どういうことだよ?あんたホントに19よんじゅうごね」
教官「いいから動かしてみろ!最新だか何だか知らねぇが、お前にも扱えんだろ。」
俺「は…はい…。」
このパソコンを持ってきてから若干の苛立ちを見せる教官の口調に対して、俺は教官の軍人のマスクの下を一瞬だけ覗けたような気がした。
スイッチを押し起動させ、立ち上がるまでキーボードを軽く叩いてみる。
カタッ カタッ…
久しぶりの感覚だな……でも何で此処にパソコンなんて…
教官、誰かに教わったって言ってたけど…誰だよ現代の奴って…
俺「あの、
初めてこれ見た時……驚きませんでしたか?光の本の中に人がぁー!とか」
おふざけ半分で聞いてみる。
教官「いいから見てろっ!!」
俺「…………。」
声を高めると共に感情をつのらせるのは軍人の習性であろうか。
デスクトップが表示されると、そこには幾つかのアイコンが在り、特に気になるものは無かった。
当然インターネットに繋ぐことなど出来ない。
教官「これを押してみろ。」
教官は映像ファイルのアイコンを指した。
…映像?何が映ってんだ?731の秘密とか?
俺はマウスでそのファイルをクリックすると映像が再生された。
俺「………?…誰?この人…。」
見たことの無い人が画面に映る。このパソコンのカメラ機能を使って撮影したようだ。
俺「えっと…この人は今、何処にいるんですか?」
教官「もういない。」
俺「は?」
教官「これは一応、お前への伝言と遺言だ。この機械は形見と言ったところだな。」
そして、その人の口が動いた――
『ザッ…ザザッ…初めまして。お前の情報は教官からいろいろと聞いてな。』
『早速だが、現代からこの世界に来たお前なら…「ストライクウィッチーズ」と言うアニメ、そして「俺「ストライクウィッチーズ?」SS」を知っているだろう?』
『……この世界に来てしまうのなら、当然お前も「共通」を得てしまっているはずだ。』
いきなりなんだ…?共通…?そういえば教官もさっき言ってたよな「共通」って…
『お前は思っただろう。なぜこの世界に来たはずなのに、「自分はウィッチではないのか」と。』
『これから言うことはあくまで仮定だ…だが結論と言ってもいいだろう。もし今後のお前の行動に支障をきたすなら、聞き流していい。』
この人たちは……一体……――
『……これから言うことに『お前』は疑問を持ってくれ。だがよく聞いてくれ。』
『それは…筆者はイチャイチャしたいだけだからだ。』
『自らを投影した「俺」という人物を使って、「萌えアニメ」内での恋愛を描く。』
『そして「俺」が望んだエンディングを迎えるために「ネウロイ」や「脇役」、「原作キャラクター」の思考さえも「筆者」によってコントロールされている。』
『いや、原作「ストライクウィッチーズ」さえも何万人もの人間が本当に殺し合った「戦争」を…いわば利用している。』
教官「それが一番初めの『共通』を生んだんだ。」
俺「え?」
『戦闘機や戦艦を出したとしても、結局は空想に思いを馳せる男性を主な対象とした「萌えアニメ」として変わりはない。アニメのヒロインとくっつく男は出てこないし、一応商売でもあるからな。消費者に良い想いをさせたい。』
『妄想である「萌えアニメ」SS内なら、「お前」は当然物事が上手くいくだろう。だが…』
『「現実」は違う。「自分」しかいない。つまり「俺」と「筆者」は全く別の存在だ。』
『鏡を見ればよく分かるだろう、自分の身体は「絵」や「空想」ではない「本物」だと……。』
俺「………何が……言いたいんですか…………?」
教官の方へ振り向いて尋ねてみるが、無視される。
『現実では叶わないから余計に…「筆者」の「俺」を活躍させたりウィッチと恋をさせたいという欲望がモロに出る……』
『そんな欲望で操作された世界に、「現実」の「お前」は来てしまった。だから既に「彼」という名の「俺」がいた。』
『だが…行動力がある「お前」はまだ良い方だ。「お前」以外にも「現実」からこの世界に来た「筆者」が数人いたが、「パソコンがある環境」から「戦地」に追い詰められたんだ、当然体力も無く、全員思い通りに行かずに絶望していった。』
『最初は誰もが張り切っていた。ストライクウィッチーズ世界に来たのだから。しかしすぐに今自分が居る場所が「現実」と気が付くと、「ウィッチとして活躍したい」「イチャイチャしたい」…それどころではなくなっていた。』
『「筆者」はウィッチ達と隔離され、そう甘くない「現実」同様魔法力は検出されなかった。魔法力の影響で容姿が優れているという原作の設定は中々痛いな。戦火の中で、いつ死ぬか分からない過酷な日々が続く。』
『「現実での俺は駄目だけど、この世界でなら行動できる」という考えは直ぐに消えた。「現実」で行動できないのなら、この世界で活躍したり行動することも当然困難だろう。』
俺「そんなこと……分からないじゃないですか……。」
モニターに向かって俺は呟いた。
今の俺には、宮藤がいる。そして彼や仲間を失った悲しみから救おうとしている。
『……この世界に来た「お前」なら、よく分かるはずだ…。』
『知識を語ることやパソコンの前で文字を打つこととは違った。ましてや「戦地」、自らの足で行動しなければならない。この世界さえも架空ではない本物の「現実」になった。』
『「妄想」が「現実」になる……「現実」の女の子と同様にウィッチ達はそう簡単に「お前」に惹かれはしないさ。この世界も「萌えアニメ」のように甘くはない…みたいだからな。』
『まぁ「現実」で女の子に惹かれている人物だったのなら話は別だが。』
俺「……………。」
『そしてあの時「現実」から逃げていた「お前」は、この世界での犠牲「すてごま」としての役を与えられたんだ。』
…捨て駒!?なんださっきから………馬鹿にしてるのか?それにこの人の言ってる意味が繋がらないし分からない…
…っ………でも、かなり胸を抉られているのは確かだ……
『まぁ…それらは「仕方ない」と言える。なぜおれがお前を「現実から逃げていた」と指摘できるか…それはお前のことが「書いてあるから」だ。』
俺「書いてある…?」
『インターネット一時ファイルに残っていた、この世界に来る前の2013年1月までの「俺「ストライクウィッチーズ?」SSまとめWiki」内のおれが読んでいたSSをデスクトップのフォルダの中に保存してある。取り合えずそのフォルダを開いてみろ。』
……2013年って…この人は俺より未来から来たのか?……
俺は流れた音声通りに、デスクトップ内の「SS」というフォルダをクリックして開いた。
今まで読んだことのある作品、読んだことの無い作品、2013年に投下されるであろう作品の題名が付いたアイコンが並べてあった。
『そして、その中の一番下にあるアイコンをクリックしろ。』
一番下にあるアイコンをクリックすると、保存していたのでオフライン状態であってもwebページが表示された。
そしてそのSSのタイトル――
「731な俺」
俺「…知ってる…タイトルだ……。」
……でも知ってても題名をただチラッと見ただけだったし、中身は読んだこと無いんだよなぁ……
なんか作者が途中で飽きちゃってバッドエンドで終わるって雑談板の人も言ってたし……
グッドエンドの分岐もずっと書かれて無いらしいし…
取り合えず、1話から読んでいく。全部で12話まで公表されている。
すると――
俺「…えっ?これって……。」
教官「気がついたか?」
俺「まさか…このSSの主人公…『俺』は……」
マウスのホイールを回す速度が加速した。
――俺「えー、本日より501戦闘航空団ストライクウィッチーズの一員として配属になりました、俺少尉です。どうぞよろしく。」――
俺「……うそだ……彼の……『彼』のことなのかっ!!?」
『「731な俺」は正確にストライクウィッチーズの世界を描いてしまった。あまりの正確さ故に、元の世界…地球と、本当に実在したストライクウィッチーズの世界の星との架け橋の原因となるネウロイの媒体となった。』
俺「………は?」
『原作のアニメ「ストライクウィッチーズ2」には「731部隊」や「彼の存在」の表現というものが足りていなかった。だが本当のストライクウィッチーズの世界には……』
『「731部隊」や「彼の存在」があった。そしてその表現と原作の表現を加えた「731な俺」…あまりに正確なSSに気付いた「ネウロイ」は興味深く、侵略に有効だと感じただろう。しかもバッドエンド。結果、正体不明の宇宙からの侵略者「ネウロイ」はその二つの世界の圧倒的な「共通」を嗅ぎ付け、元の世界である地球へと介入してきたんだ。』
『先程から幾度も言っていた「共通」とは、スト魔女の世界と元の世界との繋がり、そして高度な性能を携えたネウロイの餌……ということになる。」
俺「待てよ…言ってることが無茶苦茶だし…意味が分からない。そんなの、仮説だとしても…」
『高度な知能を持ち、尚且宇宙を移動できるネウロイはインターネット等のメディアの発信源である有力な地球を利用した。あまりに正確な「共通」を持つ「731な俺」のバッドエンドな話を知り、それに完全に沿ってゆけば、501やロマーニャを壊滅させられると踏んだんだ。』
『アニメ1期のウォーロックの話は知っているだろう?ネウロイはコアからの情報を巣へと繋げられる。もちろん、コアを利用する「731部隊」や「彼」の存在は「共鳴」の実験をする段階でネウロイに監視され、危険度も認知されてるため、早急に始末されて当然だった。』
『そしてそこからもう1つ仮説を立てるとするならば…本来なら強力な力を持つ「彼」は約1年前にネウロイの奇襲によって両親共々殺されるはずだった。そうすれば原作どおり「彼」は登場しない。しかし、』
『「731な俺」の「共通」に満ち溢れたシナリオを実現するために、奇襲日をずらした。彼だけをわざと生かしたんだ。』
『「両親を失っている」という筆者のいわゆるストーリーを深めさせる演出、設定を忠実に再現させた。』
俺「だとしても、俺や教官や…この映像に映ってる人がこの世界に来る理由にはならない筈だ…。地球に介入って言ったって…そんなの「731な俺」の情報を得ればいいだけだし…俺達にコアを触らせる必要も無いんじゃ…」
教官「それだけじゃ不十分だ。……脇役、敵役、そして話に忠実で…適格な犠牲者がな…。」
俺「犠牲者…?…………!!…………」
『完全な作品の再現には完全な役者が必要だ。…この「731な俺」には「兵士A~K」と言う11人の非ウィッチ、通常の人間も登場する。台詞はまさに「やられ役」といったところだ。A、B、C、は731の実験で死亡し、』
教官「全ては…身勝手な作者の…妄想の…演出の為だけに利用され……死なされた。」
『D、Eは501基地に所属となり、Dは「彼」がジェットストライカー出撃時、突如出現した大型ネウロイの攻撃により死亡した…』
教官「この「731な俺」とか言う駄作が存在しなければ…っ…」
教官は拳を強く握り締め、怒りを露にする。
『戦闘機に搭乗していたF、G、H、そして避難していたIは宮藤芳佳が震電で大和から出撃する数十分前に、ネウロイのビームによって撃墜された…』
教官「ネウロイの『共鳴』によって一旦は生かされたものの…結局は奴らに犠牲者の適任役かどうかを調べられ、この世界に来たっ…!!」
『J、Kの内Jはロマーニャの訓練施設の教官役として、Kはこの映像を撮影している2日後のオペレーション・マルスにて死亡する……予定だ。』
教官「最高に侮辱された気分だ…原作自体も武藤金義の名を利用し汚し!腐りかけた現代の筆者共は妄想に浸り!現実から逃げ!尚且つ迷惑…いやおれの仲間に死をもたらした!」
『ネウロイは役者を揃えた。ストライクウィッチーズの世界の人間は操作できない…だが他の世界から役者を導くことは出来る。』
教官「おれは誰を憎めばいい…。地球外生命体か?だがその前に…筆者が同じ日本人と思うだけで腹が立つ…何のためにおれたちは戦争をしてきた!?頭でっかちを量産するためか!?」
『ネウロイが人とコアとを接触させること…「共鳴」は…二段に活用だ。1つは相互のコミュニケーションの進化、もう1つは…分析。「すてごま」の適役を元の世界の人類から選び出す。』
教官「もしも奴等が戦争を利用した妄想などを描かなければ…おれの仲間は……あんな無様な死に方を強制されはしなかった!!何のために死んだんだ!!」
――
441 :731な俺:2012/07/22(日) 00:30:26.55 ID:a4S/BGdxS 返信 tw
兵士「「「任せておけっ!!」」」
兵士F「ぎゃあああああっ!!」 兵士G「うわああああああ!!」 兵士H「ぐわあああああっ!!」
ネウロイの攻撃により、戦闘機に乗った兵士達は瞬殺される。
まさに脇役と言われんばかりに。
俺「くっ…宮藤…早く来てくれっ!!」ブゥゥゥゥゥゥン!!
――
442 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/22(日) 00:32:45.03 ID:tXCadOzg2 返信 tw
支援
あーあ、むちゃしやがって…
――
『おれは兵士Kの役…。オペレーション・マルスに参加する予定だ…死ぬのは目に見えている。逃げたとしても、それもネウロイの計算の内だろう。過去に兵士Iを避難させたが、結果は同じだった。』
『兵士達8人の死亡はこの仮説が成り立つ証拠だ。各兵士達の死後に確認を取ったが、教官の同僚がB、F、G、H、現代から来たスト魔女を知っていた現代人がA、C、I、何も知らない現代人がDだった。全て元の世界からこの世界へ来ている。』
『この法則に気付くのが遅かった…だが気付いたところで、未来は変えられない。今後の生存が確認されているのは…兵士Jである「教官」…そして……――』
――兵士E「……。(あっちは楽しそうだな……)」 兵士が羨ましそうに俺達の食事を見ている。――
――兵士E「おれが…おれが走って……俺少尉の救出に向かいます。」――
――兵士E「生き甲斐…?はっ……何がだ…本当は楽しんでるだけじゃないのかよ…?」 その声を聞いた時、俺はカッとなって兵士の元へ駆けていく――
俺「…こんなの…………信じられるか……っ…。」
『兵士E。つまり…俺、お前だ――』
――
――横須賀基地への帰路にて――
俺「……………」ザッ ザッ
どういうことだよ…それじゃあ……俺は元々脇役「兵士E」として…ネウロイに誘拐されて、この世界へ送りつけられたのか?
……501が壊滅することは変えようの無い未来だったってことかよ……
それに……
――
『この「731な俺」の話の流れによると、ヒロインの設定は宮藤芳佳、12話を終え、ウィッチの死亡シーンは書かれていないが、明らかにそれを仄めかすものがあった。』
俺「っ…!」
俺はすぐさま12話に飛び、ラストシーンへとスクロールしていく。
『筆者自身もウィッチ達の死の細部を描くことは拒んだのだろう。しかし、結果は同じだ。』
俺「……………この…台詞…は」
――宮藤「俺さん……どうして…っ…?うっ…うう…」――
――501のメンバーで、唯一残されたのは宮藤となった。悲しみで涙があふれ出る。――
――そして後日、第501統合戦闘航空団、通称「ストライクウィッチーズ」は全滅した。――
――BAD END――
俺「そ、そんな……ふっ……ふざけんなっ…!!」
…いや待て…!?…メンバーで…残されたのは…唯一……宮藤!?
俺「えっ、いっ、いやっ!!ミーナともっさんが生きているはずだ!!だからこれは間違っ」
教官「もっさんとは坂本少佐か?……全く…情報に疎いな。」
俺「…?」
教官「しかし毎日宮藤家に通ってるお前なら知っているはずだ。届いた手紙のことを。」
……手紙……?
教官「一枚目はロマーニャで彼が死亡した通知、二枚目は…」
全ては「731な俺」の忠実なストーリーに直結する。
教官「――…坂本少佐とミーナ中佐が死亡した通知だっただろう?」
俺「……………えっ――」
――
…宮藤に…俺は何て言えばいい?
日も落ちて夜になり、暗く濁る大空が、俺を問いただしているように見えた。
――夜、宮藤診療所にて――
宮藤「明日も俺さん…来てくれるかな……。」
宮藤(そういえば…何にもお礼してなかったな、何かしなくっちゃ。)
宮藤は箪笥へ向かい、過去に自分がお金を貯めていた貯金箱を探し始めた。
宮藤「あれぇ、どこにやったっけ…よいしょ。」ドサッ
荷物を引っ張り出し、貯金箱のことなど実家に帰ってから全く考えることが出来なかったため、手当たりしだいで探す。
宮藤「よいしょっ…と。………あれ?……手紙の…封筒?」
宮藤(なんでだろ…お母さんがおばあちゃんが手紙入れに仕舞い忘れたのかな?)
そして、
宮藤は箪笥の隅の隅にしまってあった手紙が入った封筒に、手を伸ばした。
最終更新:2013年02月03日 16:00