Selfishness










192 :俺とララサーバル:2011/03/20(日) 23:36:14 ID:qMkrx.Qk

Selfishness

ダダダダダダ

フェルナンディア「アンジー、あとよろしく!」

ララサーバル「分かった。」

マルチナ「アンジー、ペンダントが服の外に出ちゃってる! それ彼氏にもらった大事なものでしょ!?」

ララサーバル「!? いや、今はそんなことを考えている場合ではない!!」

バキュゥゥゥゥゥゥン



ララサーバル「ハァ………。」

滑走路の隅っこで、私は一人佇み溜息を吐いた。

私の心とは裏腹に、夜空には星がキラキラと輝いている。

今日、久しぶりにネウロイの襲撃があった。

結果は我々第504統合戦闘航空団の圧倒的勝利。

怪我人一人出なかった。

だけど…

ララサーバル「せっかく俺とおそろいの物を買ったのに……。」

私が首にかけていたネックレスは壊れてしまった。

この前の休暇にローマの町で俺といっしょに買った、太陽と月が対になったペアのネックレス。

太陽を私が、月を俺が付けている。

そのネックレスが、今日の戦闘で粉々に砕け、海の藻屑となってしまった。

俺になんて言えばいいんだ…。

ララサーバル「すまない…俺……。」

俺「何がすまないんだ?」

背後から俺の声が聞こえてきた。

特に驚きはしない。

多分来るだろうなぁ、と思っていたから。

俺「今日戦闘から帰ってきた時、様子がおかしかったよな? どうしたんだ?」

ララサーバル「俺…ゴメン……ペアで買ったネックレスなんだが…。今日の戦闘で、壊れてしまった…。今頃海の底だ…。」

アレは本当に大切なものだったんだ。

私と俺で、お互いがお互いに対してのプレゼントだった。

私と俺が恋人になって初めてしたプレゼントだったのに…。

お互いの絆を確かめ合うために、いつも肌身離さず持ち歩いていようと約束したのに……!

ララサーバル「俺…本当にすまない……。もうおそろいじゃなくなっちゃったんだ…。」

どうして私はそんなに大切なものを戦場なんかに持って行ったんだ…。

服の下に入れているから大丈夫だと思って油断していたんだ…!

いつも肌身離さずって約束したからって壊してしまっては元も子もないだろう……!

俺「………………。だったら…」

俺は服の中からネックレスを取り出し、

俺「こうすればいいだろっ!」

暗闇の中に、力いっぱいブン投げた。



193 :俺とララサーバル:2011/03/20(日) 23:40:53 ID:qMkrx.Qk

俺「これで俺も大切なものを失くしたマヌケだ! おそろいだな、アンジー!」

ララサーバル「……………………。」

俺「おそろいだな、アンジー!」

ララサーバル「……………………グスッ…。」

俺「ええ!?」

ララサーバル「なんてことするんだよォォォォ……俺ェェェェ…!…グスッ…。」

俺「いや…あの……お前を励まそうかな~って思って…。」

ララサーバル「グスッ…アレは私がお前にプレゼントしたものだろォォォォ……!?…ヒック…ソレを投げ捨てるなんてェェェェェ………!」

俺にとっても似合っていたのに…!

あのネックレスを首にかけて黙々と作業する俺を眺めるのが大好きだったのに…!

ララサーバル「…ヒック……ひどい…エグッ…ひどいよ、俺……。」

俺「あ、アンジー! 本当にゴメン! あんまりにも軽率な行動だった!」

ララサーバル「……ヒック…………許さない。」

俺「あの…アレだ! 今度また二人で買いに行こう! うん、そうしよう!」

ララサーバル「……………………本当?」

俺「本当本当!」

ふむ…あんなに忙しい忙しいと言ってデートを拒否していた俺があっさりと折れてくれたぞ…。

ダダはこねてみるものだな…。

そうだよな…。お互いに遠慮し合ってたら、少しずつ進むこともできずに止まったままになってしまうもんな。

よし、次のデートでは……キs…いや、う、腕を組んで歩くことくらいはさせてもらおう…!///

俺「次買う時は、もっと壊れにくいものを買おうな…。」

ララサーバル「いやだ。」

俺「ええ!?」

そんなことをしたら、お前とのデートの口実がなくなってしまうじゃないか。



おわり
最終更新:2013年02月03日 16:18