俺「...とは言ったが・・・」

高度と速度を上げそのままコアまで直進する中、俺は友に質問していた。

俺「前と同じ様な感じなのか?」

操縦席の足元にはストライカーユニットのような物が置かれ、後ろにコードが伸びている。

ただ今回コードが伸びているのはバカデカい魔導エンジンでは無く席の真下だ。

友「今回は魔法粒子をシールドエミッタからシールドに散布、重力制御でシールド表面に定着させます」

友「前回同様試験運転はしていません。ぶっつけ本番です」

俺「そんな自信満々に言うなよ・・・仕方ない」

ストライカーを装着し魔力の供給を開始する...

友「粒子濃度60パーセント...」

俺「魔法力はどれぐらいいる?」

友「シールドを張る時くらいで十分です。こちらで魔法力のロスが無いように調整しています」

俺「不具合は何か無いのか?」

友「さぁ・・・」

俺「さぁ?」

友「だからぶっつけ本番だと...」

俺「分かった、もう良い・・・」

キャノピーには遠くに光る赤いネウロイのコアが映っている。大きさは1kmほどあるのだろうか

俺「状況を報告してくれ」

友「敵シールド90パーセントを維持。大和は海上で沈黙。連合艦隊は攻撃を受けているようです...」

俺「こちらシャトル、戦況はどうだ!?」

バルクホルン≪くっ・・・小型機はなんとかなるが...≫

俺「今すぐ行く! 後ミーナ中佐!連合艦隊を早くネウロイから遠ざけて...」

ミーナ≪攻撃が来るわ!≫

コアから放たれた高出力ビームが艦隊に直撃する。

友「今ので駆逐艦一隻が大破しました...」

俺「...強化シールドを起動しろ!」

友「...粒子放出開始。散布状態は安定しています」

シールドにあの時と同じ青い光が混ざり始める。

友「インターセプトコースで8機のネウロイが接近。方位015、マーク0」

俺「シールドを試そう。このまま突っ切るぞ!」

真正面のネウロイ編隊がビームを放ち始めた。一撃目は左舷を掠り二撃目は真正面に着弾する。

俺「報告!」ガガガガガ...

友「シールド92パーセントを維持!成功のようです!」

一度シャトルをロールさせ敵の射線から離れておく。

俺「フェイザーで掃射しろ!」

前方フェイザーアレイからオレンジの光が放たれ前方のネウロイ編隊を真っ二つに切り裂いた。

友「・・・どうやら今ので敵さんが怒ったようです。全方位からネウロイ接近!」

俺「激しい戦いになるぞ!フェイザー用意!」


~連合艦隊、天城ブリッジ~

杉田「くっ・・・大和もここまでか・・・」

連合艦隊とネウロイ化した大和の攻撃にも関わらず敵のシールドは破れなかった。

魔導ダイナモも起動限界に達している。敗走する事しか出来ないのか...

レーダー士「レーダーに反応! 東南東から高速で接近する飛行体...時速1000km以上です!」

杉田「新手のネウロイか!?」

ミーナ≪いいえ、我々の援軍です!≫

杉田「ミーナ中佐?それは一体...」

レーダー士「飛行体が敵ネウロイと交戦...撃墜しています!」

宮藤≪説明は出来ないけど彼らは味方です!あのコアを破壊する為にこっちに向かっています!≫

杉田「信用できるのか?」

俺《信用してもらいたいですね》

杉田「!」

俺《こちら...シャトル。今よりネウロイコアへの攻撃を行います!》

杉田「待ってくれ、君達の所属は...」

俺《アルファ・ケンタウリから来た緑の小人です。地球の危機を察知して飛んできました》

杉田「あるふぁ・・・?」

俺《・・・詳しく説明する時間はありません!早くあのコアを破壊しないといけないんです!》

杉田「だがあのシールドを突破するのは困難だぞ?」

俺《大丈夫です。あのシールドは強力だが無敵ではありません。攻撃を続ければ崩壊します!》

俺《そこで一つ頼みがあります。撤退しながらで良いのであのコアを攻撃して欲しいんです》

俺《僅かでもダメージを与えれば崩壊する時間が早くなります。出来ませんか?》

杉田「...分かった。今は君達を頼るしかないようだ」

杉田「全艦に通達!一斉攻撃の用意だ!」

俺《攻撃する際は海側の一点に集中させて下さい。僅かでもシールドに亀裂が入ればこちらでトドメを刺します》

俺《それでは艦隊の護衛は任しましたよ!ウィッチの皆さん!》

バルクホルン≪そっちも落ちるなよ!≫

俺《皆さんの幸運を祈ります! 通信終了!》




~シャトル、操縦室~
友「コアまで後15km!」

俺「右舷フェイザーで一番近いネウロイを攻撃!」

シャトルの推力を上げそのまま突き進んでいく。シールドが持ちこたえている以上雑魚に構う必要も無い。

シャトルを攻撃するネウロイのみ攻撃しながら俺達はコアに向かっていた。

俺「報告!」

友「シャトルシールド86パーセント維持!敵コアのシールド、80パーセント!」

杉田《一斉砲撃開始! バァンバァン...》

撤退していく艦隊から放たれる砲弾がコアのシールドに命中していく。僅かなダメージでもこちらとしては嬉しい限りだ。

友「大型ネウロイが方位010、マーク0...シャトルの針路を塞いでます!」

俺「回避するぞ!」

シャトルの高度を上げそのまま突っ切ろうとするが敵の対空砲火でシールドを揺さぶられた。

俺「フェイザーで落としてやれ!」

友「...発射!」

船体を真っ二つに裂かれ落ちていくネウロイ。モニターで確認しながら推力を上げてコアに向け突き進んでいく。

敵もこちらの強さに気付いたのか数機の編隊で波状攻撃を仕掛けるようになっていた。だがまだ耐えられる!

友「敵コアまで10km!」

キャノピー一杯に映るコアの姿。形は正12角形をしており各面に小型の突起物が見える。あれがシールドの発生器か...

俺「敵シールドの解析結果はどうだ?」

友「あの突起物からシールドが発生しているのは確かです。各面にあるシールドは隣のシールドによって補強しあってます。隙間はありません」

友「一つでも崩壊させれば...直径数mほどの亀裂が出来るでしょう」

俺「それだけあれば魚雷を撃ち込める。海側の発生器をターゲットに指定。フェイザー用意!」

友「...チャージ完了!」

俺「発射!」

シャトルから放たれたフェイザーはビーム発生器の真上に直撃、敵のシールドと拮抗する。

友「敵シールド72パーセントまで低下!」

俺「一度離脱してもう一度攻撃を行おう!」

一度旋回してコアとの距離を離そうとする。だが・・・

友「後ろから多数の小型ネウロイ接近!」

しつこくついてくるネウロイ達。彼らの攻撃で船体がガタガタ揺れ始めた。

友「シールド75パーセントに...」

俺「後部フェイザーで薙ぎ払うんだ!」

フェイザーの掃射でバラバラと落ちていくネウロイ。安心したのも束の間

友「コア内部に高エネルギー反応...ターゲットは連合艦隊!」

あの出力のビームを宮藤軍曹が止めれる保証は無い、なら...

俺「とりゃあああああああああああ!!!」

シャトルを無理やり旋回させてコアと連合艦隊の間に静止させる。

その瞬間

ズバアァァァァァァァン...

ガリガリガリ...

ビームが濁流の様に左舷を襲う。船体は大きく揺れコンジットの一部が吹き飛んだ。

友「シールド60パーセント!慣性制動機停止!左舷スラスターに異常!左舷ワープナセルからプラズマ流出!」

俺「くっ...」

シールドを強化する為により多くの魔法粒子をシールドに注ぎ込むがそれでも抑えきれない...

友「敵内部エネルギー減少...」

ビームが収まり敵の攻撃から解放された。俺はシャトルの高度を上げてコアから距離を離しておく。

バルクホルン≪今のは俺が防いでくれたのか!?≫

俺「ええ...そちらは大丈夫ですか?」

坂本≪一部の船に損害が出たが航行可能だ!≫

俺「良かった・・・くっ...」

魔法力を一気に消費した為に胸がズキズキと痛む。

俺「はぁはぁ・・・どうやら高出力の攻撃には耐えられないようだな」

友「魔法粒子はシールドに定着しているレベルですから・・・宮藤さんのような強力なシールドとは訳が違います」

友「もう一度同じのを撃たれたら...」

俺「なら撃たれる前に落とすだけだ!」

もう一度シャトルの針路をコアに向け加速させる。

俺「前方と右舷、2つのフェイザーアレイを用意させろ!」

俺「俺の合図でコアに照射、その後にシールド後方の魔法粒子濃度を上げろ!」

友「...用意出来ました!」

コアを守るネウロイ達を回避しながら接近させていく。シールドを掠って行くビーム。この間にもシールドは55パーセントまで下がっていた。

友「コアまで1km!」

俺「今だ!照射開始!」

前方アレイから照射されるのに合わせて左に旋回を行う。旋回の途中で右舷からもフェイザーを放ちシールドに追い討ちをかけた。

俺「粒子濃度を上げろ!」

後ろからネウロイ達に蜂の巣にされながら離脱していくシャトル。

友「シールド50パーセントを維持!敵のコア48パーセント!」

俺「よし!もう一度やるぞ!」

大きな円軌道を回るように旋回し、もう一度コアに接近させる。

俺「ぶっ飛ばしてやれ!」

旋回しながら前部、右舷、後部のフェイザーで一斉照射を行い離脱、加速させる。

友「コアシールド20パーセントまでダウン!もう少しで・・・?」

俺「どうした?」

友「周りのネウロイの動きがおかしい・・・」

キャノピーにはシャトルの周りを飛行するネウロイ達の姿。

センサーには数十以上のネウロイが周囲を旋回していると表示されている。

俺「状況報告!」

友「彼らは一定のパターンで飛行中...ネウロイ内部に高エネルギー反応...」

俺「集中攻撃か!?」

友「違います...ビーム発振器にはチャージされていません・・・」

不意に前のネウロイが急にこっちに向かって来た。すかさず友に命令する。

俺「前のネウロイを撃墜しろ!」

フェイザーで穴を開けられたネウロイは大爆発と共に粉々に砕け散った。衝撃で船体が揺すられる。

それを合図に全方位からネウロイがこっちに向かって来た!

俺「特攻とかどういう事だよっ!」

素早く機首を下げそのまま海に突っ込んでいく。

俺「突っ込んでくるのを全部落とせ!」

友「敵機撃墜...多すぎます!」

ネウロイも考えたものだ。ビームを撃つより特攻した方がシールドにダメージを与える事は出来るはずだろう。

そんな事を考えながら水面ギリギリで機首を上げてそのままバレルロールを行い敵を撒こうとするが・・・

友「前方にネウロイ編隊・・・突っ込んできます!」

俺「埒が明かない...っ!」

ハーフループで機体を反転させもう一度コアへと向かう。この際ネウロイに構う必要は無い。先にシールドを落とせば...

俺「一斉射撃でシールドを落とすぞ!光子魚雷を装填してお...」

友「コアに高エネルギー反応が!...」

その瞬間目の前が赤く染まった。


ズバババババババ....

前よりも強力なビームがシールド全体に叩き込まれ、船体各所のコンジットが吹き飛んだ。

俺「ぐあぁぁぁあああ....」

右腕に焼けるような痛みが走る。コンジットの爆発で火傷を負ったようだ。

友「シールド25パーセント!メインパワーダウン寸前!」

俺「くそったれ...」

シャトル内部の推進力が落ち、ビームから押し出されるシャトル。

そのままシャトルは海へと錐揉み状態で落下していく。

友「メインパワーダウン!制御不能です!」

俺「ぐっ...補助パワーでスラスター起動!ダンパーシールドで衝撃を抑えろ!」

友「マニュアルで再起動中...」

ゆっくりと迫ってくる海。ダメージが無ければ着水しても問題無いが今の船体状況では持ちこたえないだろう。

友「起動完了!」

俺「うごけぇぇぇぇぇ!」

船体を水平に戻し機体を持ち上げる。

水面スレスレで何とか水平飛行に移る事が出来た。そのまま補助パワーを使ってメインパワーを再起動する。

俺「報告してくれ・・・」

友「シールド20パーセント...船体上部に亀裂...」

友「フェイザーがダウンしました・・・」

これでシャトルは大切な攻撃手段を一つ失ってしまった。残るは...

俺「・・・光子魚雷を装填、目標は敵ネウロイコア」

友「無理です!シールドが残って...」

俺「魚雷を連続発射しろ。それで全て消し飛ぶ」

友「連合艦隊の皆を殺すと言うんですか!?連続発射したら核出力は40Mt以上になるんですよ?皆真っ黒焦げに...」

俺「分かってるさ!...だがこれ以外の攻撃手段は持ち合わせていないんだ」

友「なら連合艦隊の砲撃なら落とせるかも知れません!」

俺「...ミーナ中佐!こちらシャトル!そちらの状況は?」

ミーナ≪...ザザッ≫

ミーナ≪こちらミーナ中佐。今ネウロイと交戦中です!≫

俺「連合艦隊に再度攻撃要請を...」

杉田≪すまない。さきほどの連続攻撃でほとんどの艦船が主砲に損傷を受けてしまったのだ。攻撃は出来ない≫

俺「そんな・・・負傷者の状況は!?」

杉田≪大丈夫だ。501の皆のお陰で最小限にまで抑えられている。だがもう撤退する力も残ってない。数隻が航行不能だ≫

ミーナ≪こっちの皆ももう飛ぶだけの魔法力は無いわ!≫

バルクホルン≪今は皆降りて対空砲部隊と一緒に敵を迎撃している! ダダダダダッ≫

友「現在艦隊はネウロイコアから25kmの地点...通常出力の光子魚雷の影響圏内です」

俺「・・・現在我々は敵からのダメージによって攻撃システムの一部が損傷。残る兵器は一つのみ
です」

俺「ですがこれを使用すると半径数十キロメートルに多大な破壊を引き起こします」

俺「・・・皆さんを巻き込んでしまう事になります」

俺「敵のシールドは消滅寸前です。これさえ落とせれば何とかなるのですが...」



坂本≪なら・・・≫

坂本≪大和の主砲。アレなら落とせるのでは無いのか?≫

友「...確かに主砲の威力は絶大です。シールドの弱い所に撃ち込めば崩壊させられるかも知れません」

杉田「だが既に魔導ダイナモは機能停止している。動かすには...」

坂本≪誰かが中に入って魔導ダイナモに魔法力を注ぎ込まないといけない≫

坂本≪...私が行こう≫

ペリーヌ≪でも坂本少佐はもう魔法力が...≫

坂本≪大丈夫だ。友のストライカーのお陰で注ぎ込むだけの魔法力は残ってる≫

坂本≪無論大和まで行くまで交戦しなければの話だが...≫

俺「転送で大和まで運びましょう。でも大和を再起動させるまで守らなければなりません
ね・・・」

俺「シャトルで敵をおびき寄せる以外に何か...」

バルクホルン≪私も行こう。敵が接近したら大和の対空砲で攻撃を行えば良い≫

エーリカ≪私も行くよ!撃つだけならまだ出来るし!≫

ペリーヌ&宮藤≪なら私も行きます!≫

坂本≪お前達は残っていろ≫

宮藤≪ですが...≫

ペリーヌ≪少佐の身を守るのは私の役目です!≫

友「...ストライカー無しで転送出来るのは一回に5人までです。今回は一回のみしか転送出来ません」

坂本≪...ペリーヌ、一緒に来てくれ≫

ペリーヌ≪分かりました!≫

坂本≪宮藤は残って負傷者の手当てをしてくれ。出来るな?≫

宮藤≪・・・分かりました!皆を助けます!≫

ミーナ≪ではこの5人は大和に乗り込んで魔導ダイナモの再起動を。残りの皆で連合艦隊を守りま
しょう!≫

≪了解!≫

俺「5人とも転送に備えておいて下さい!こちらの用意が出来次第転送します!」

俺「・・・さぁ」

一度通信を切り、モニターの情報を見る。

機体を立て直したのは良いが敵に追われている状況には変わりない。今でも数機のネウロイが後ろ
に張り付いている。

友「転送するには一度シールドを下げないといけません」

俺「転送には何秒掛かる?」

ジグザグに機体を切り返しながら敵を回避し続ける。ビームを撃たなくなったのは良いがその分し
つこく付きまとうのは目障りだ。

友「8秒ですね...その間は船体は無防備になります」

俺「・・・一つ案はある。前の戦争の時に使われた戦法で時間を稼ごう」

俺「転送の用意をしろ!後トラクタービームにパワーを回しておけ!」

友「・・・用意完了!」

俺「シールドを下ろせ!」

シールドの出力が通常航行時まで下がりシャトルが無防備になる。

友「転送開始!」

すぐさま俺は二つの操縦桿の間にあるコンソールを操作し、後方のネウロイ達へトラクタービーム
を照射した。

シャトル後部から放たれた重力子がネウロイ達に干渉し彼らの機動がフラフラし始める。

その瞬間一機のネウロイが他のネウロイに衝突し爆発を起こした。後ろから続いていたネウロイ達
にも爆発が広がり次々と破壊されていく...

友「転送完了!全員大和に転送出来ました!」

俺「シールドアップ!今から敵さんと戯れるぞ!」

友「それにしてもトラクタービームにあんな使用法があるとは...」

元々トラクタービームは物資の牽引に使われる重力子ビームだ。それ自身に攻撃力は無い。

だがある戦いでは敵宇宙艦のセンサーアレイに照射して武器の照準を狂わせた事があるらしい。

ネウロイは宇宙艦に比べれば非常に小型だ。重力子の急な変動には耐えられないだろう。

俺「ネウロイ達の間を飛びまくって注意を引きつけるぞ!スラスターとトラクタービームにパワー
を回しておくんだ!」


その頃大和では...

バルクホルン「・・・カチッ」

彼女は左舷に備え付けられている13mm連装機銃を操作し、ネウロイの襲撃に備えている。

バルクホルン「...ハルトマン、そっちの様子は?」

エーリカ≪まだ気付かれて無いみたい≫

バルクホルン「なら良いが...」

二人は大和の右舷と左舷で敵の襲撃に備えながら砲塔に隠れていた。

坂本少佐はペリーヌの護衛の下ブリッジの魔導ダイナモへと向かっている。

坂本≪...今到着した。これより再起動を行う≫

エーリカ≪ネウロイが上空を通過するよ!≫

独特な飛行音と共に通過していくネウロイ。右舷から左舷へと通過していくが...

左舷から200mの所で停止するネウロイ。私は思わず砲塔内部に姿を隠した。

バルクホルン(気付かれたか?)

ネウロイは静止したまま回転を続けている。去ってくれれば嬉しいのだが...

そんな願いも空しくネウロイはビームを発射してきた。

バルクホルン「くっ...」

横にあった25mm連装機銃の砲台が吹っ飛ぶ。すかさず13mm連装機銃のトリガーを引いた。

ダダダダダダダ...

13mm弾の雨でネウロイが落ちていく。恐らく他のネウロイにも気付かれただろう。

バルクホルン「ネウロイに気付かれた!敵がこっちに来るぞ!」


~シャトル、操縦室~
友「シャトルシールド10パーセント!前方及び後方スラスター機能停止!長距離センサー機能不全!」

俺「まだだ!まだ終わってない!」

後ろに張り付いた敵をトラクタービームで捕捉、そのまま別のネウロイにぶつけて破壊する。

友「今ので撃墜数が200機を越えました!」

俺「それはめでたいな!それより大和の状況は!?」

友「...少佐が魔導ダイナモに魔法力注入中...待って下さい!」

友「大和に大型ネウロイ接近!このコースは...攻撃するつもりのようです!」

俺「こんな時に限って・・・」

いつもならフェイザーで叩き落す所だが今回はそうも行かない。

俺「他の3人は!?」

友「接近するネウロイを迎撃するのに必死です。あの大型を相手にするのは...」

俺「大型ネウロイの詳細を教えてくれ」

友「全長は60m以上。総重量は1000トン以上...」

俺「トラクタービームでは・・・」

友「エミッタが壊れてしまいます。その前にネウロイ自体の推進力に敵う訳がありません・・・」

俺「何か案は無いのか!?」

友「そう言われても・・・」

俺「...俺は昔の戦術からトラクタービームの利用を思いついた。友の知ってる中で何か案は無い
か?」

そのまま黙り込む友。友の返答を待ちながら俺は回避を続けていた。

友「・・・あります。ありました!」

友「低レベルの亜空間フィールドを使うんです!」

俺「ワープフィールド?」

友「はい!元々ワープフィールドには包まれた物を超光速で運動させる以外にも様々な作用があり
ます!」

俺「...質量軽減効果か!」

友「そうです!低レベルの亜空間フィールドでアイツを包んでからトラクタービームで捕捉すれ
ば...」

俺「今ワープナセルを稼動できるか!?」

友「左舷側はプラズマ漏れでダメですが右舷側は稼動可能です!」

俺「ワープエンジン用意!今から大型ネウロイに接近する!」

~大和、左舷側~
バルクホルン「ハルトマン!大丈夫か!? ズダダダダダダ...」

13mm機関銃で迫り来る敵を撃ち落としていく。既に残弾も少ない。残っている25mmで対処しない
と...

エーリカ≪大丈夫!まだ戦えるよ! ズダダダダダダッ≫

ペリーヌ≪少佐が頑張っていらっしゃるのにこのネウロイ達は...ダダダダダッ≫

坂本≪もう少しだ!もう少しで起動出来る! フィィィィィン...≫

エーリカ≪トゥルーデ!船の後方から大型が接近しているよ!≫

バルクホルン「まずい・・・ハルトマン!25mmで迎撃するぞ!」

エーリカ≪待って・・・あの機影は・・・≫

彼女の言っていた方角には迫り来るネウロイと...

バルクホルン「シャトル!?」

そのまま上空を通過していくシャトルとネウロイ。どうやら何かのビームで牽引しているようだ。

バルクホルン「こちらバルクホルン、一体何が...」

俺≪ちょっと待ってください...友!補助パワーをトラクタービームに回せ!生命維持装置とレプリ
ケーターは切って良い!≫

友≪只今迂回中です!≫

俺≪インパルススラスター起動!このままコアに突っ込むぞ!≫

ブースターを点火してそのまま勢い良く加速していくシャトルとネウロイ。

俺≪...今だ!ビームを切れ!≫

そのまま上昇していくシャトル。だがネウロイの方はそのままコアへと突き進み大爆発と共に粉々
に砕け散った。

友≪敵コアシールド10パーセント!後もう少しです!≫

坂本≪魔導ダイナモが起動するぞ!≫

大和が大きく振動し再度船体がネウロイ化していく。

オペレーター≪再起動完了!主砲撃てます!≫

杉田≪目標を敵シールドの発生器にセット!≫

バルクホルン「ハルトマン!すぐに砲塔の中に隠れろ!」

エーリカ≪分かった!≫

13mm機関銃から離れ、一番近い砲塔の中にすぐに隠れる。

杉田≪主砲、発射!≫

凄まじい爆音と衝撃波が艦橋を駆け巡る。主砲から放たれた3つの徹甲弾は全て命中し、敵のシール
ド発生器が壊れるのが見えた。

友≪敵シールドダウン!今なら撃ち込めます!≫

俺≪よし!連合艦隊に告ぐ!これより強力な閃光と衝撃が襲う。各自船内に退避するんだ!≫

俺≪調整済みの光子魚雷を装填!後4人を回収しろ!≫

友≪皆さん転送に備えて下さい!≫

体が光に包まれ数秒後にはシャトルの操縦席で実体化していた。

友「皆さん大丈夫ですか!?」

エーリカ「大丈夫だよ!」

バルクホルン「コアはどうなったんだ?」

俺「シールドの一部が崩壊しています。今から魚雷を撃ち込んで破壊します!」

坂本「良かった。これで...」ドタッ

ペリーヌ「少佐!俺さん、少佐が...」

友「エーリカ!少佐を船室の医療ベットに運んでくれ!治療は任せた!」

エーリカ「りょーかい!ペリーヌも一緒に来て!」

ペリーヌ「分かりましたわ!」

少佐はそのまま二人に船室まで運ばれていく。

バルクホルン「私はどうすれば良い?」

俺「その席に座って映っている情報を見ておいてくれ!」

バルクホルン「分かった。機械には疎いが...」

シャトルの前方をコアに向け静止させる。センサーは目視でも見える大きなシールドの亀裂を捉えていた。

俺「魚雷を亀裂に合わせてロックしろ!」

友「ロック完了!」

俺「・・・魚雷発射!」

ディィィン!

オレンジの発光体が発射され勢い良く加速していく。魚雷はシールドの隙間を通り着弾。

その瞬間閃光がシャトルを照らした。

俺「衝撃に備えろ!!..._
最終更新:2013年02月03日 16:29