俺「兵士1、そちらの状況はどうだ?」
兵士1「こちら異常なし。そちらはどうだ?」
俺「こちらも異常なしだ。まったく、こんな宙域の調査なんて必要あんのか?」
兵士1「さあな。まあ仕方ないさ、それが俺らの仕事だ」
西暦2402年ソレスタルビーイングによる最初の武力介入から百年近く経った頃、地球外変異性金属体ELSとの対話も乗り越え人類は外宇宙へ進出し始めていた
そして現在俺と兵士1は地球連邦軍所属で木星付近の調査を行っている
兵士1「でもお前はその機体に乗れるだけで満足なんだろ?」
俺「まあな」
俺の乗っている機体「ブレイヴ指揮官用」はかつてELSとの戦いでかの有名なグラハム・エーカーが乗っていた機体。
今となってはたしかに旧式だが、量産されるようになったGNドライヴを二基搭載したこいつは、軍備縮小で新型があまり開発されていないおかげで今でもなかなか使える機体だ。
兵士1「ホントお前のグラハムさん好きは重症だな」
俺「ほっとけ、そういうお前だって…」
兵士1「ちょっと待て、あれはなんだ!?」
俺「どうした!?」
見ると木星の目の上空に黒い大きな雲が出来ていた
兵士1「敵か!?」
俺「わからん!俺が調べてくる、お前は軍に連絡を頼む!」
兵士1「りょ、了解!」
それを聞いて俺は雲の中に突っ込んでいった
俺「何だこりゃあ、前が見えないぜ…」
その雲の中は何も見えずまるでどこまでも続いているようだった
しかし、しばらく進むと…
俺「ん?これは重力か?しかし何故…」
そう思った瞬間目に飛び込んできたのは青い海と晴れた青い空だった
俺「どうなっていやがる…まるで地球じゃないか」
しばらく呆然と飛んでいると後方から大型のMAの接近をレーダーが示していた
俺「な、何!?どういうことだ!?」
後ろを振り返ると見たこともない黒いMAが近づいてきていた
俺は急いで無線で連絡をとろうとする
俺「こちらは連邦軍ヤシマ大隊所属第03MS小隊の俺大尉だ!トラブルが発生して現在位置が不明になっている!」
しかし正体不明のMAは全く応答してこない
俺「聞こえているか!?そちらの所属は…」ビュン
全て言い切る前に赤いレーザーが機体のすぐ横を通った
俺「待て!こちらに攻撃意思はない!」
俺は急いで回避行動にうつるも相手は攻撃の手を休めない
何本ものレーザーが機体に迫ってくる
俺(畜生!このままだとまずい!)
そう思い俺は相手の翼を撃って動きを止めることにした
俺「そちらが攻撃を中止しないのならこちらもそれ相応の対応をさせてもらう!」
そういって俺はブレイヴを巡航形態からMS形態に戻し一気に未確認MAのうえに移動し
俺「死ぬなよ!」
両腕のGNビームマシンガンでMAの羽を撃った
ガガガガッ
俺(これでおとなしくなるだろ……!?)
その光景を見て俺は戦慄した
その未確認MAは撃たれた箇所をすぐさま再生させていた
俺(馬鹿な!ありえない!)
そう考えている間にもそいつは攻撃を再開した
俺(クソ!なんだってんだ、あれは!)
そして追い討ちをかけるようにレーダーが新たな機影を捉えた
俺(なっ!小型機九機に航空母艦1隻、駆逐艦6隻だと!?)
俺は回避行動の合間にそちらを見て絶句した
獣耳を生やし奇妙な機械を履き大きな機関銃を持った女の子がかなり古そうな船を連れてこちらに飛んできていた
俺(…なんだアレは)
501側
バルクホルン「な、何だあれは!?」
エイラ「なんか人みたいな形してるゾ!?」
坂本「あれもネウロイなのか!?」
ミーナ「わからないわ。でもネウロイが攻撃しているということはもしかしたら味方かもしれないわ」
坂本「一度あれに話かけて…」ブツッ
その時彼らはGN粒子の電波妨害領域に入った
坂本「何だ?通信機が…」
ミーナ「ジャミング!?美緒!一度艦隊を下がらせて!無線が使えないんじゃ危険だわ!」
坂本「わかった!」
ミーナ「全機、無線が使えないので報告は大声でね!」
全員「了解!」
俺側
俺(どうする!?撃ち落すわけにはいかねえし、全く何なんだあの人間戦闘機は!)
そう思っていると船が進路変更し始め人間戦闘機が近づいてきた
俺(何か伝えようとしている…?集音率をあげてみるか)
すると
『こちらは第501統合戦闘航空団のミーナ中佐です!聞こえますか!?』
俺(会話ができる!これなら…)
俺はブレイヴのスピーカーを使い
俺『こちらは地球連邦軍ヤシマ大隊所属第03MS小隊の俺大尉です!こちらに戦闘の意思はありません!だからこの黒いMAを下がらせてください!』
ミーナ『地球連邦?MA?…よく分かりませんがあれはネウロイです!味方ではありません!我々が落としますので下がっていてください!』
俺『ネウロイ?…よくわかりませんが殺してはいけません!』
ミーナ『あれは人ではないのよ!?殺すわけではないわ!』
俺(人じゃない!?じゃああれは一体…。でも、人じゃないなら!)
俺『わかりました、なら自分が落とします』
ミーナ『無茶よ!ここは我々にまかせて…』
彼女が言い終わる前に俺はブレイヴのサイドバインダーをネウロイに向けてトライパニッシャーを発射した
ズドォーン
俺の放ったトライパニッシャーは一撃でネウロイの鼻っ面を吹き飛ばした
俺「これならいくら再生できたって…」
しかしすでに再生は始まっていた
俺(もう再生が終わりそうだと!?)
その時
ダダダダダッ
後方から何発かの銃弾が塞がりかけているネウロイの穴を正確に射抜いた
俺『あんなのじゃ無理だ!ここは自分に…』
しかし俺の考えは外れ、ネウロイはあっけなく砕け散った
ルッキーニ『あったりー♪』
俺『な、何で…』
ミーナ『ネウロイはコアが弱点なんです。だからそれを破壊すれば倒せるのよ。』
バルクホルン『そんなことより貴様は一体何者だ!その機体は…』
坂本『まあ待て、話しは一度基地に戻ってからにしよう』
ペリーヌ『私も同意いたしますわ』
ミーナ『そうね、一度帰投します!いいわね、トゥルーデ?』
バルクホルン『…了解した』
基地内尋問室
俺は彼女達の基地に連れてこられ、そこでミーナ中佐とバルクホルン大尉、坂本少佐の三
人に狭い部屋で尋問された
バルクホルン「それで、お前は何者だ?」
俺「地球連邦軍ヤシマ大隊所属第03MS小隊の俺大尉です」
バルクホルン「…ふざけているのか?」
ミーナ「まあまあ、少し落ち着いて」
俺「自分はふざけてなどいません」
ミーナ「分かりました。ではあそこで何をしていたの?」
俺「木星周辺宙域を調査中謎の黒い雲を発見し内部に突入
その後雲を抜けるとあの海域に出ました」
ミーナ「…どう思います?坂本少佐」
坂本「彼が宇宙から来たという可能性もないことはない
しかし上層部が秘密裏に開発していた新兵器のテストをしていたとも考えられる」
俺「あの、一つよろしいでしょうか?」
ミーナ「何でしょうか?」
俺「恐らくですが、自分は異世界から来たと思われます」
バルクホルン「お前は私たちを馬鹿にしているのか!?」バンッ
ミーナ「落ち着いて!バルクホルン大尉!」
俺「自分でも馬鹿げたことをいっているのは承知です!しかし状況的にそうとしか考えら
れません!」
ミーナ「詳しく説明してもらえるかしら?」
俺「先ほど言ったとおり自分は地球から離れた木星にいました、しかし雲を抜けた先は地
球によく似た星、
しかもそこは文化が似ていて自分と同じ姿をした生物がすんでいるその上言葉は通じる、
なのに魔法という自分からするとまさに空想の物が存在しているしわけの分からないモノが飛んでいるという点から自分はそう判断しました」
坂本「確かにそう聞くと納得できるな」
バルクホルン「いや、まず最初の前提が嘘だったらどうする?
こいつは宇宙から来たわけではなく
最初に少佐が言ったようにあれは軍の新兵器で最初からその実験のためにあそこにいてそのこと隠そうとしているのだったら…」ガチャ
シャーリー「それはないと思うぜ」
バルクホルン「シャーロット大尉!今は尋問中だ!」
ミーナ「まあまあ。…それでどう意味ですか、シャーリーさん」
シャーリー「整備員と一緒にあれを調べさせてもらったがあんなモン世界中の技術を集め
ても造れないと思うな」
バルクホルン「く…、しかしだな!」
シャーリー「全くお前は疑り深いなぁ」
バルクホルン「私はカールスラント軍人として!」
ミーナ「その話はここまで!…それであなたはこれからどうするつもり?」
バルクホルン「ミーナ!信じるのか!?」
ミーナ「俺さんの言ったとおり状況的にそうとしか言いようがないんだもの。
でも完全に信じたわけじゃないけどね」
バルクホルン「…ぬぬぬ」
ミーナ「それでどうなの?」
俺「目立たないようにあの機体を隠し地道に帰る方法を模索しようと思います」
ミーナ「それなら帰るまでの間ここに残って一緒に戦う気はないかしら?
衣食住もそろっているわよ?」
バルクホルン「なっ!」
シャーリー「良いんじゃないか?さっきの俺の戦いを見てたけどかなりできるみたいだし」
バルクホルン「ぐ…確かにあの機体の戦闘力は脅威的だが」
ミーナ「こんなご時世だもの、戦力は多いほうが良いわ。どうかしら?」
俺「…戦う相手はあのネウロイというのですよね?」
ミーナ「そうよ、あれが我々人類の敵よ」
俺「…わかりました、しかし条件があります」
ミーナ「何かしら?」
俺「あれと戦う時、自分は必ず最初に対話による和解の道を探してからにします」
ミーナ「…和解できると?」
俺「わかりません。
しかし自分のいた世界ではかつてELS…つまり地球外生命体と分かり合えました、
だから初めから諦めたくありません」
ミーナ「分かりました。では正式に…は無理そうね。一応扶桑からの補充兵として軍に籍
をおいておきます」
坂本「大丈夫なのか?ミーナ」
ミーナ「ちょっと厳しいけどその分俺さんに頑張ってもらうわ」
俺「は!全力を尽くします!」
坂本「はっはっはっ!そんな固くならなくていい、共に戦う仲間は家族みたいなものだ!」
シャーリー「そうだぞ!見たところ俺のほうが年上みたいだしな!」
俺「あ~…わかった」
バルクホルン「…面倒はおこすなよ」ガチャッバタン
俺「バルクホルン大尉…じゃなくてバルクホルンさんはいつもあんな感じなの…なんです
か?」
ミーナ「悪い人じゃないんだけどね」
坂本「ま、色々あるんだよ!」
シャーリー「石頭だけどね!あははははっ!」
俺「はぁ…」
ミーナ「とりあえず後のことは明日ね。シャーリーさん彼を空き部屋に連れて行ってあげ
て」
シャーリー「了~解~。よし俺!ついてこい!遅れるなよ!」ガチャッタッタッタッタッタ
俺「あ!ちょっ!待ってくれ!」タッタッタッタッ
坂本「…そういえば何か忘れてないか?」
ミーナ「言われてみれば何かあったような…」
二人「…」
二人「ああぁっ!!!」
赤城船内
宮藤「さかもとさぁ~ん…」
基地内俺の部屋前
シャーリー「ハァッハッ中々、やるな…」
俺「ハァッこれでもハァッ軍人、だからな」
俺はシャーリーと部屋まで競争し疲れ果てていた
シャーリー「フー飯はまた後で持ってくるよ」スタスタ
俺「了解~…」
俺は返事をし、のろのろと起き上がり部屋のベッドに寝転がった
俺(全くとんだ一日だったな…)
俺は寝転がりながら今日一日を振り返ってみる
俺(兵士1…もう馬鹿話もできねえのかな…)
俺(しかしあのネウロイとかいうのは一体どうやってうごいているんだ?)
などと思い出していてふと気付いた
俺(あれ?あの人たちみんなパンツ姿だったな…)
俺(…)
タラ~
俺(ヤバイ鼻血が)ゴシゴシ
俺(気にしちゃいけない!あれがこの世界での常識なんだ!)
俺(…そういえばあの時俺恥ずかしいこといってたな)
俺『異世界から来たと思います』キリッ
俺(…死にたくなってきた、この年で中二病かよ…)
俺「俺これからやってけるのかなぁ…」ハァ
ガチャ
シャーリー「おーい!飯持ってきたぞー!」
俺「ほわぁっ!?」
シャーリー「うわっ!どうした?素っ頓狂な声上げて」
俺「い、いやなんでもない!少し考え事をしていたんだ…ご飯ありがとうな」
シャーリー「あぁ。…それでちょっと頼みがあるんだがいいか?」
俺「?あぁ、いいけど…何だ?」
シャーリー「明日あの機体を少し見せてくれるか?」
俺「あぁそんなことか、いいぜ」
シャーリー「ホントか!?よし!約束だ、忘れるなよ!」ガチャ、バタン
俺「…びっくりした」
俺(明日からどうなるんだろうか)
この日はご飯を食べてすぐに眠った
最終更新:2013年02月03日 16:51