2012年 4月1日 15:32
東京都 港区台場 某総合病院 5階の病室
宮藤「・・・・・・・・・・。」
白い部屋に白いベッド・・・・・
ベッドに据え付けてあるテーブルには食事が置いてあるけど
正直、食べる気がしない。
宮藤「・・・・・・・・・・。」
窓の外には大きな橋や見た事もない建物が並んでる。
あの橋、れいんぼーぶりっじ・・・・・・だったっけ?
宮藤「・・・・・・・・・・。」
此処は「扶桑」じゃない。
それを知ったのは私が目覚めてすぐの事でした。
此処は「日本」という国で、今は2012年の4月1日だという事を此処の看護婦さんから聞かされた私は
この3時間の間、ずっと放心状態です。
恐らく「日本」とは私達で言う所の「扶桑」の事でしょう。
だって、此処の人の顔立ちは間違いなく「扶桑人」でしたから。
でも・・・・・・・。
宮藤「どうして・・・・・?」
3時間たって、私の口から出てきた言葉がそれでした。
未来、しかもまったく別の世界に訳も分からず来てしまった私は
これからどうなるんだろうか?
どうして別の世界に来てしまったんだろうか?
はたして、私は帰れるのだろうか?
そんな不安や疑問で私の頭がいっぱいになってきました。
そして、なによりも・・・・・・・。
宮藤「みんな・・・・・・・・。」
また、涙が出てきました。
だって・・・・だって・・・・・本当に・・・・訳が分からなくて・・・・・
何処だかわからない場所で・・・・・ひとり・・・・ぼっち・・・・・で・・・・・
宮藤「うっく・・・・・ぐすっ・・・・・・・。」
私、もう帰れないのかな?
悪い方悪い方に、考えがいく。
みんな・・・・・みんな・・・・・・・
ううっ・・・・・・・
頭の中がごちゃごちゃして・・・・・
もう何にも・・・・・考えらんないよ・・・・・・・!!
「おっほぉ!!この窓から入れるぜ!!ほんじゃあ、お先にな!!」
宮藤「えっ・・・・・・・?」
ま、窓の外から声がする・・・・・・?
だ、誰だろう・・・・・・・?
俺「よいしょっと!!」
宮藤「!?」ビクッ
俺「おおっ!?白雪姫はもうお目覚めかい!?王子様たる俺の熱~い口付けも無く!?
マジかよぉ~、ふざけんなよぉ~!!」
宮藤「あ、あの~・・・・・・・。」
ほ、本当に誰だろう?
窓の外から颯爽と現れたこの男の人は私の状態を見るや否や狼狽していました。
どうやら、見たところ私と同じ「扶桑人」・・・・・・あっ、此処じゃ「日本人」だったっけ?
とりあえず、そうみたいです。
俺「おろっ、君、泣いてたのか?」
スタスタスタ・・・・・
ズイッ!
宮藤「へっ!?///」
そう言って、男の人は近づいてくると、私の顔をジィ~っと見つめています。
か、顔が近い・・・・・・・・///
何だか、恥ずかしくなってきました・・・・・・///
宮藤「(それにしても・・・・・・・)」
このツンツンとしてちょっと硬そうな「黒い髪」
キラキラと輝くとても綺麗な「紅い瞳」
この人・・・・前に何処かで会ったっけ?
何だか、
初めて会った感じがしない様な・・・・・・・
俺「まさか、まだお腹が痛むのか?まったく、此処の医者は何やってんだ!?
天下の医療大国日本が聞いてあきれるぜ!!こんなカワユイ女の子一人助けられないのか!?
情けない!!実に情けない!!投書して訴えてやるぜ!!」
宮藤「あ、あの!私は大丈夫です!!別に、痛くて泣いてたわけじゃないですから・・・・・・・。」
俺「あら、そうなの?じゃあ、何で泣いてたの?」
宮藤「そ、それは・・・・・・・。」
俺「う~ん・・・・・まっ、いいか!痛くないなら、それでいい!!」
サッ!
そう言って、男の人は唐突に私に手を差し伸べてきました。
俺「さぁ!いつまでも、こんな所にいちゃあ気が滅入るだけだぜ?」
宮藤「・・・・・・・。」
スッ・・・・・・・・
私は自然に手を伸ばしていました。
どうしてかは分からないんですけど・・・・・・
何だか、とても安心できる様な感じがして・・・・・・
「あははははっ!あははははは・・・・・・・」
「もしかして、私の事、からかってるのー!?」
「貴方達は本当に私達の・・・・・・・・」
あれっ?
この感じって・・・・・・
俺「はぁ~・・・・まどろっこしいなぁ!」
ガシッ!グイッ!抱きっ!さわっ!モミッ!
宮藤「ひゃうっ!?///」
俺「くぅ~!!やっぱり、こうでなくちゃあなぁ!!今の俺はこの白亜の魔城から愛する姫君を救い出す
超かっこいい王子様だぜぇ!!(モチモチしててハリがある!!もう、最高ぅだぁ!!)」
あ・・・ありのまま、今起こった事を話します!
「私は男の人の前でベッドで寝ていたと
思ったらいつのまにか男の人にお姫様抱っこされていた」
な・・・何を言ってるか まあ、わかるとは思いますけど
私も何をされたのか・・・体験者なのでわかりました・・・
お尻がどうにかなりそうでした・・・
セクシャルハラスメントだとか変態乙だとか
そんな小さいものじゃあ断じて・・・ないのかな?
まあ、とりあえず恐ろしいものの片鱗は味わいました・・・
この人は私の手を強引に引き寄せると、
そのまま、私の体を軽々と持ち上げてしまいました。
この人!!
さり気なく私のお尻を触ってるんですけど!?///
し、しかも、も、揉まれてる・・・・・・///
俺「ほいっと!」
パシッ!
そして、ベッドの机に何やら(恐らく、この国の)紙幣三枚と
白紙の切れ端一枚を置きました。
一体なんだろう・・・・・・・?
俺「よしっ、準備完了!そいじゃあ、お姫様、逝きますぜぇ!!」
宮藤「えっ!?い、一体なn・・・・・・・」
私を抱っこしたまま、男の人は病室の端まで行くと
その次の瞬間・・・・・・・!!
タタタタタタッ!
俺「とおぅっ!!」
タンッ!
シュバッ!!
助走を付けて5階の建物の窓から飛び降りました
宮藤「キャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!
???」
俺「ハーッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッ!!!!!!!」
ヒュ~・・・・・・・・
ズゥ~ン!!
俺「ん~・・・・・・Nice,Landing!!」
宮藤「あわ・・・・・あわわわわ・・・・・・・」
高所からの落下・・・・・・・。
ストライカーユニットを穿いて空を飛んでいた私にとっては何ともない事でした。
でも、この人は何も付けずに、5階から此処まで(15メートルくらい?)飛び降りたんです!!
普通、骨折くらいじゃ済まないですよね!?
な、なのに・・・・・・・
俺「おっ!あそこに見えるは我が友二人!!出迎えにしちゃあ、
相変わらず汚たねぇワゴンだなぁwww」ピンピン
タッタッタッタッ・・・・・・・
サワッサワッサワッ・・・・・・・
ふ、普通に走ってます・・・・・・。
というか、まだお尻触ってますね///!?
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俺友1「あっはっはっはっはっはwwww!!
おま、お前は何をしとるんだよwwww!?」
俺友2「何?まさか、誘拐でもしたのかい?」
道路の方には白い車があって、それは四角い箱の様な形をしていました。
その車の窓から二人の男の人が顔を覗かせています。
俺さんは私と一緒に車に乗り込みました(お姫様だっこのままで)。
俺友1「おwwwまwwwえwww!『あんな事』して、よく無事でいられるよなぁwww!!」ゲラゲラ!!
俺「そんなのいいから、さっさと車出せ!!『僕』の奴が来るぞ!!」
宮藤「なっ、ななななっ何なんですかぁ!?」コンランチュウ
俺「あらあら・・・・・何を驚いていらっしゃるのですか、マドモワゼル?
ワタクシは貴方の為を思って、『あのような真似』をしたのです。
当然でしょう?」
俺友2「その取って付けた様な紳士キャラはいらないからね。」
俺友1「似合わねぇし、つまんねぇんだよ、バカ。」
俺「なんだぁ、ヒゲ!全部剃るぞ、それ!」
宮藤「(い、いきなり何なの!?訳が分からないよ?!どうなってるの!?
えっ!?ええっ!!?というか、私はどうなるの!!?)」
俺「とりあえず、メシ喰いに行くぞ!病院食じゃあ、この子の元気は取り戻せねぇしな!」
俺友1「金は?まさか、俺達が払うんじゃないだろうな!?」
俺「しゃーねーだろ?だって、俺の持ち金は全部、病院代に当てちゃったんだから。」
俺友1「ったくよぉ・・・・・・高いモノは止めろよ?」
俺「流石はヒゲ!話が分かるじゃないの!」
俺友1「はぁ~・・・・・それはそうと、話通りの可愛い子じゃないかぁ。
この子、名前は?」
俺「あっ、そういえば聞いてなかったな。君、名前は?」
宮藤「へ?え、えっと・・・・・宮藤・・・・芳佳です。」
俺「宮藤芳佳かぁ・・・・良い名前だ!俺の名前は「俺」だ!
ヨロシク!将来のマイ伴侶♪」
俺友2「気が早すぎだよ、君。」
俺友1「まぁまぁまぁまぁまぁ、とりあえず車出すぞぉ!」
俺「おお!ぶっ飛ばせ!!」
こうして、車に乗せられた私は、そのまま連れて行かれるのでした。
私・・・・どうなっちゃうんだろう?
でも、この人達、悪い人じゃなさそうだし・・・・・・
大丈夫かな?
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数分後 東京都 首都高速道路 俺友1のワゴン車の中
俺友1さんが運転する車の中から見える日本の街は、やっぱり扶桑のモノとは全然違っていました。
とても高い建物が連なっていて、リべリオンに近いモノを感じさせる街並みです。
走ってる車は、私が乗っている車も含め、見るからに「未来的」な丸みを帯びた形だし、
歩いてる皆さんの服装も、私たちの世界とは全然違う・・・・・・・。
そういえば、この世界の女性は「ズボン」の上に必ず「何か」を穿いています。
リべリオンの男性みたいに「じーんず(だったっけ?)」を穿いてる人もいれば、
アンナさんやマルセイユさん、サーニャちゃんが腰から付けていた「すかーと(比べるとちょっと長いかな?)」まで
人それぞれ様々です。
この世界じゃ、これが普通なのかな?
俺さん達も私の服装が変なのか、ジロジロと見ています。
俺友1さん、余所見運転は駄目ですよ?
そして、俺友2さんのそれはカメラですか?
俺友2「それにしても、君、噂通りの際どい格好だね?」ジー
宮藤「えっ、そ、そうですか?」
俺友1「『ともにー』はカメラ止めなさいって!
ワシら、まるでAV撮ってるみたいじゃないかぁ!?」
俺「俺も流石にそう思ったよ。
こんな車内でだぁ・・・・・・スク水セーラー服の美少女囲んで、一人はカメラマン、そしてもう一人はデブ でヒゲのディレクター(?)と来たもんだ。
これは、超一流の男優(!?)である俺が率先して頑張らないといけませんなぁ!!こうみえても、俺は『性技を極めた男(あくまで自称)』と呼ばれて
いたんだ!!任せなさい任せなさい!!ありとあらゆるテクニックを駆使してぇ・・・・・・」
俺友2「悪いけど、俺、そういうの撮る趣味は無いんだ。あと、二人は俺への呼び方を統一しなさい。
『先生』なのか『ともにー』なのかどちらかをね。」
俺「ありゃ、先生って意外と真面目君だったんだ?」
宮藤「えーぶい・・・・・?」
俺友1「わ、忘れなさい!! 今、俺が言った事は全力で忘れなさい!!」
俺「これで・・・・少女の純真な心が少しずつ穢れていくのか・・・・オゾマシイな、ヒゲ。」
俺友1「オメー、人の事言えるかぁ!?」
俺友2「まあまあ、とりあえずメシ食いに行こうよ。」
俺&俺友1「発端は先生(ともにー)だろぉ!?」
俺友2「だから、統一しろって。」
宮藤「あ、あの・・・・・私、この格好で大丈夫でしょうか?も、もし変なら・・・・・・」
俺「大丈夫大丈夫!大抵のエロゲーだったら、犯罪者予備軍のゴミ共かエッチなクリーチャー軍団の餌食確定だが、此処はリアル法治国家日本だ!問題ないさ!!」
俺友1「テメーの頭は問題だらけって事はわかった。とりあえず、メシ食いに行く前に何か洋服店探そうか。
下は何か穿かない色々とマズイからさ。」
俺「おい!まさか、このディヴァインでビューティホーゥな服装にケチ付けようって腹か!?
お兄ちゃんは許しませんよ!!とりあえず、今日一日位はこの服装で・・・・・・!!」
俺友2「チラリズム」
俺「おい、ヒゲ!!さっさと洋服屋に向かえ!!ミニスカだぞ、ミニスカ!!何やってんだ、この野郎!!
(そうか!見える見えないの境界線ッッ!!それがあったかッッ!!)」キリッ!
俺友1「・・・・・・なんか、ゴメンね?」
宮藤「あ、あはははは・・・・・・別にいいです。」
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1時間後 東京都内某所 大通り 「クロガネ」という名前のラーメン屋の前
宮藤「(へ~、日本にはこういうお店がいっぱいあるんだ~。)」
俺さん達の車の中から東京の町並みを見ましたけど、
やっぱり、世界も時代も違うんだな~と思い知らされます。
俺友1さんが車を止めたこの店は・・・・・一体何のお店なんでしょうか?
それにしても、20分ぐらい前に買ってもらったこのスカート(色は濃紺のミニ)なんですが・・・・・・
今、軍服の下、アンダーの上から着ている訳ですが、やっぱり違和感があります。
何かモワモワしている様な・・・・・ヒラヒラしている様な・・・・・・
俺「最近出来たんだっけ?この「クロガネ」ってラーメン屋。」
俺友1「うん、すんごい美味いんだぞぉ、此処はぁ。え~っと、宮藤ちゃん。
とりあえず、メシは此処で良いかい?」
宮藤「あっ、は、はい!」
俺「いやあ!ニヤニヤが止まらないぜぇ~!!まさか、スカート付けるだけで
こうも違ってくるとはなぁ!!」ジロジロ
宮藤「あ、あんまりジロジロ見ないで下さい!!は、恥ずかしいじゃないですかぁ・・・・・・///」
俺「おやおやぁ?俺友1、お聞きになりましたぁ?この子ったら『穿いてない時』よりも『穿いてる時』の方が
恥ずかしいんですってぇ?」
俺友1「いやぁ、昨今の女子は乱れてるねぇ・・・・・・・。」
宮藤「あ、あんまりいじめないで下さいー!!」パタパタ
俺「やっべぇ!!何、この子!?まさに『可愛い』という言葉が服着て歩いてる様なモンだぜ!!
あぁ!いっその事、今此処でモフモフしたい!!全力全壊で!!」ギラーン!!
宮藤「俺さん!眼が、眼が怖いです!?」
だ、大体、なんでそんな紅く輝くのー!?
それじゃあ、まるで・・・・・・
まるで・・・・・・・・
数分後 ラーメン屋「クロガネ」店内
俺「宮藤ちゃん、好きなの頼みなよ!!代金はヒゲが全持ちだから、俺らも含めてな。」
俺友1「よぉ~し、オメーは後で張っ倒す!!」
宮藤「(『らーめん』かぁ・・・・・食べた事ないけど、どんな料理なんだろう?)」
俺友2「とりあえず、注文しちゃえば?」
宮藤「そうですね・・・・・それじゃあ、この『特製トンコツクロガネラーメン』をお願いします!」
???「へいっ!よろこんデ!!」
ちょっと、言葉が片言だけど、外国の店員さんかな?
私は注文を受けた店員さんを見ました。
そこで、私の思考は止まった。
唖然としてしまった。
目の前の光景に。
目の前で頭にタオルを巻いたお兄さんは「人」の形はしていたけど・・・・・・
「人」じゃ・・・・なかった
俺「ん?どうしたの宮藤ちゃん?」
宮藤「あ・・・ああ・・・・・・」カタカタカタ・・・・・
俺友1「ありゃりゃ?固まっちゃってるね?」
???「あの・・・・・私の顔を見て怖がってるのでしょうカ?」
俺友2「う~ん、他の国じゃまだ仕方ないけどさ・・・・・此処、日本だよ?」
俺「そうだよ。今や、『中立国』たる日本じゃ『ごく当たり前』の事じゃないか。」
俺「『ネウロイ』がバイトしてるなんてさ?」
第4話終了
最終更新:2013年02月03日 16:54