――502基地内廊下



俺(ニパ)「はあ……俺、大丈夫だった?」

ニパ(俺)「何とか、な。最後、盛大に地雷を踏んだ気がしたが、お前に迷惑はかからん、と思う」ヒヤアセ

俺(ニパ)「わ、私の方は、整備班長に変な風に思われたかも……」ア、アハハ……

ニパ(俺)「それぐらいなら何とかなんだろ。体調が悪かったと誤魔化せば、いけるはずだ。絶対、……恐らく、……多分」

俺(ニパ)「どんどん自信無くなってるーーッ!?」


ニパ(俺)「ま、まあ、お互い悪い記憶はさっさと忘れよう」

俺(ニパ)「今、絶賛悪い記憶を構築中だけどね……」

ニパ(俺)「言うな……! 悲しくなるから言うな……!」ボロ……ボロ……

俺(ニパ)「……身体入れ替わったの、泣くほど嫌なんだ」ションボリ

ニパ(俺)「嫌だ。依頼人に迷惑を掛けていると思うと死にたくなる。暗兵失格だ」ハア

俺(ニパ)「いやー、それは失格でも良い気がするけど……」

ニパ(俺)「それだけが理由じゃない。…………お前等だからこそ、迷惑を掛けるのが嫌なんだよ」ボソ

俺(ニパ)「え……? 何?」

ニパ(俺)「何でもないよ」


俺(ニパ)「それよりさ、俺って、普段どんなことしてるの?」

ニパ(俺)「あぁ? 何だよ、藪から棒に……」

俺(ニパ)「いやさ、今日、俺になって生活……は巧く出来なかったけど、そうやって過ごしてみるとさ。私、俺のこと、何にも知らないんだなって、思ってさ」

ニパ(俺)「そうかぁ? 普段ねぇ。……そうだな。戦闘がない時は大体、何か他の仕事を探してる。もっぱら誰かの手伝いだな」

俺(ニパ)「ああ、それは私も見たことあるよ。整備班の手伝いとかでしょ?」

ニパ(俺)「このご時世だ。何処も彼処も人手不足。仕事なんて、探せば溢れてる」

俺(ニパ)「休みとかは……?」

ニパ(俺)「いらないよ。俺には、むしろ何か仕事でもしてた方が休息になる。どうにもボーっとしてる方が、俺には身体に毒だ」


俺(ニパ)(何という仕事人間。……鮫が泳いでないと死んじゃうみたいに働いてないと死ぬとか思ってるのかな?)


ニパ(俺)「いや、別に。ただ何事も手を抜けない性分なんだ。娯楽を楽しもうにも、どうにも本気になってなぁ。仕事をしているのと大差ないんだよ」

俺(ニパ)「へぇ………………あれ!? 今、心読まなかった!?」

ニパ(俺)「ああ、読心術だ。表情や動作から人の心を読めるんだよ。因みに読唇術もできる」ドヤァ

俺(ニパ)「うわぁ……、自分のドヤ顔って、気持ち悪いね」

ニパ(俺)「俺は朝から散々自分の泣き顔を見せられてるわけだがな」ヤレヤレ



ニパ(俺)「そういやお前、ハンガーの掃除とか自主的にやってるんだってな」

俺(ニパ)「え? ……、うん。あ、ゴメン。俺にやらせちゃって、本当は自分でやりたかったんだけど」

ニパ(俺)「それは別にいい。ただ暇にしているよりも、よっぽどマシだ」

俺(ニパ)「はあ、そういってくれるなら気は楽だけど……」

ニパ(俺)「正直、訓練と戦闘以外の時は、ウィッチなんてぐうたらしてるだけだと思ってた」ウン

俺(ニパ)「そんな風に思ってたの!?」

ニパ(俺)「いやだって、アニメ本編でも日常生活の描写少ないじゃん? しても趣味に没頭してたり、寝てたりばっかじゃん」ウンウン

俺(ニパ)「それはそうだけどさ。……ほら、英気を養ってるとか? あとメタ発言は止めて」

ニパ(俺)「だが、断る。ま、英気養う必要性なんて、俺には分からんけど……ん?」ピク

俺(ニパ)「そりゃ、常に戦場に立ってるつもりの俺には分からないよね」

ニパ(俺)「あ、ああ……だが、見直した。不幸だ何だと嘆いてた頃よりも格段に成長してるよ」ピタリ

俺(ニパ)「どうしたの、急に立ち止まって……? それに俺と会う前から掃除はやってたよ。もっとも、前は申し訳なさからやってたんだけど」

ニパ(俺)「き、気にするな……。そ、それでも、心境的には、かなり違うだろ」ソワソワ

俺(ニパ)「うん。ツイてないけど、これはこれで私の人生だから。ちょっとでも前向きに生きようかなって、思ってる」

ニパ(俺)「そ、そうかい。それは……重畳」ソワソワ


俺(ニパ)「俺のおかげだよ。だから、その……俺のこと、色々教えて欲しいかな」

ニパ(俺)「あ、ああ? 別に、取り立てて隠し事なんてしてないぞ」ソワソワ

俺(ニパ)「そういう意味じゃなくてさ。……あー、もういいや。そういうのは、やっぱり自分で見てた方がいいからね!」


ニパ(俺)(堂々と、ストーカー宣言……だと…………? …………いや、違うか。今は、それよりも……!)ダラダラ


ニパ(俺)「………………」ソワソワ

俺(ニパ)「どうかしたの?」

ニパ(俺)「いや、その……」ソワソワ

俺(ニパ)「困ってることがあったら素直に言ってよ。もう、運命共同体みたいなもんだしさ」

ニパ(俺)「……………………………………………ったぁ」ソワソワ

俺(ニパ)「え? 何、聞こえないんだけど?」

ニパ(俺)「……………………………………っちゃったぁ」ソワソワ

俺(ニパ)「だーかーらー、聞こえないって」

ニパ(俺)「…………トイレェ、行きたくなっちゃったぁ」モジモジ

俺(ニパ)「え゛……ッ?」


俺(ニパ)「え? いや、…………えッ?」

ニパ(俺)「ヤバイ、ヤバイヤバイ。もう漏れそう。そういや朝からトイレとか行ってねぇ。行きたくても行けねぇぇぇ!!!」モジモジ

俺(ニパ)「ま、ままままだ慌てるような時間じゃない……」

ニパ(俺)「慌てるような時間だよ! 何で女の身体ってこう我慢が効かねぇんだ!!」ブルブル

俺(ニパ)「こ、こういう時は落ち着いてタイムマシンを探そう……!」キョロキョロ

ニパ(俺)「んなもんあるなら、今日の朝方にまで戻ってアドラーを八つ裂きにしてるわ!!」

俺(ニパ)「取り敢えず、トイレに……」

ニパ(俺)「いいのか!? 色々と見たり触ったりする羽目になるんだぞ、俺が!!」

俺(ニパ)「……………………」ブワ

ニパ(俺)「泣くほど嫌なんじゃねぇかぁぁぁぁッ!!」


管野「おい、うるせーぞ。何やってんだ」

ジョゼ「あ、駄目じゃないですか俺さん、ニパさん泣かしちゃ。めッ、ですよ」


ニパ(俺)「あ、管野天邪鬼とジョゼ大天使ktkr!」クワッ!

管野「ああ!? 誰が天邪鬼だ!」イラッ

ジョゼ「どういう経緯で、私が大天使と呼ばれるに至ったんでしょう」ア、アハハ……


ニパ(俺)「す、すまんが二人に頼みがある、んだ」プルプル

俺(ニパ)「」放心中

管野「はあ? つーか、ニパが機能停止してるんだが、大丈夫か?」

ニパ(俺)「大丈夫じゃない、問題だ。いいか、心して聞いてくれ」

ジョゼ「……は、はい」ドキドキ


ニパ(俺)「ト、トイレついてきてくれない?」

管野「」バシッ!

ジョゼ「」ビシッ!


ニパ(俺)「はぁぁおぁぁぁッ!! 今ボディ殴るの止めろ! あとジョゼのビンタは心に来る!」

管野「…………お前、ほんと死ねよ」

ジョゼ「…………最低です」


管野とジョゼの冷たい視線が突き刺さる! 俺の心は折れてしまいそうだ!


ニパ(俺)「ち、違う! 事情を、聞いてくれぇぇぇ」プルプル



――事情説明中


管野「冗談も大概にしろよ。ニパと行けニパと」

ジョゼ「そ、そうですね。し、してる時は俺さんは目を瞑ってればいいだけですし////」

ニパ(俺)「ふ、ふざけんなぁぁぁッ!! 女子トイレの個室に男女二人で入る! お前等そんな真似できんのか!? できねーだろ!!」

管野「い、いや、そりゃそうだがよ。女三人で個室に入るってのもアレだろ」

ジョゼ「で、ですよね」アセアセ

ニパ(俺)「扉の前で待ってるだけでいいから! 男女二人で個室って、もう明らかにナニしちゃってるだろうが!! 言い訳もクソもあるかぁッ!!」

管野「バカ! デカイ声で変なこと言うな!!/////」

ニパ(俺)「それだけ我慢の限界が来てんだよぉぉぉッ!!」プルプル


ジョゼ「で、でもほら! 私達には荷が重いですし!」

ニパ(俺)「適任、だ! ラルは仕事、伯爵は論外、先生はナインテイル的な意味でヤバイ、熊さんはニパを見る目が怖い、そして下原は絶賛キャラ崩壊中だぁぁぁ!!」

管野「お前もキャラ崩壊してる。してるからな」

ニパ(俺)「あ、安心しろ。俺も作者も自覚してる、からぁ……」

管野「………………ジョゼ、やるかぁ。…………はぁ」

ジョゼ「あ、はは、仕方ないですよね。…………はぁ」



――それからどうした!

ニパ(俺)「……落ち着かねぇ」

管野「目隠しまで用意してやったんだ。さっさと済ませろよ」

ジョゼ「………………////」

ニパ(俺)「あ、ああ、そうだな。…………んッ、はぁぁぁぁ////」自主規制によりSEはカットさせて頂きます

管野(ニパェ、ツイてねぇツイてねぇと思ってたけど、此処まで行くと不憫過ぎて何も言えねぇ)

ジョゼ(お、音が……////)



ニパ(俺)「はあ、終わった。………………………………なあ、女って、用を足した後、拭くの、か?」

管野「当たり前だろ。そのままズボン上げたらエライことになるぞ」イライラ

ニパ(俺)「……………………………………無理」

ジョゼ「…………え?」

ニパ(俺)「拭くとか、無理。ニパの身体に必要以上に触れるとか、無理。恥ずかしい上に、ニパが不憫過ぎて……う、うぅッ」メソメソ

管野「泣くなぁぁッ!! 四の五の言ってねぇで早くやれよぉぉッ!!」ドカァッ!!

ジョゼ「きゃあああああッ!! ドア蹴らないで下さい管野さん!!」



整備員E「お、おい、俺。何で女子トイレの前で立ってんだ? どうして女子トイレが騒がしいんだ?」

俺(ニパ)「……………………聞かないで」

整備員E「い、いや、でもだな。なんかあったら困るし……」

俺(ニパ)「聞かないでって言ってるでしょ!!!」ギャーン!!

整備員E(えぇぇぇぇ、俺ってこんなキャラだったっけ!?)

俺(ニパ)「どうでもいいから行ってよもぉぉぉぉッ!!」

整備員E「え? あ、ああ、悪かった。黙っとくよ。だから落ち着いて、元気だせ、な? じゃあ、俺行くから!」タタタタタ


ニパ(俺)「」ゲッソリ

管野「」ゲンナリ

ジョゼ「」ガックリ

俺(ニパ)「」ドンヨリ

ニパ(俺)「な、何とか、なったぞニパ」

俺(ニパ)「ふ、ふふ、そう。よかった。…………ふふふ、あははははははは!!」ガクガク

ジョゼ「……ニパさんが、壊れたラジオみたいに延々と笑ってますね、泣きながら」アハハ

管野「外見は俺で、何か悪巧みしてるようにしか見えねーけどな。……もう、そっとしておいてやれ。あとジョゼ、お前も結構壊れかけてるぞ」










――談話室 夜



ニパ(俺)「異様に長い、一日、だった……」ドサァ

クルピンスキー「ソファに座るなり爺臭いなぁ」ヤレヤレ

ニパ(俺)「うるさい。伯爵も俺と身体入れ替わってみるか? 嫌だろ?」

クルピンスキー「え? 別にいいけど? 普段とは違って女の子と色々楽しめそうだし」

ニパ(俺)「…………い、いや、俺が身体弄ったりとかね、考えないの?」

クルピンスキー「する訳ないでしょ、君が。そういうのに興味はあっても相手の同意がなければ絶対にしないじゃない」

ニパ(俺)「………………」

クルピンスキー「……まあ、したくなったらしてもいいし、見てもいいんだよ?」ニヤニヤ

ニパ(俺)「誰がするかぁ!! こちとらトイレ行くだけで一苦労してんだよぉぉ!」

クルピンスキー「え? なにそれ面白い。その話、もっと詳しく」

ニパ(俺)「ああああああ、墓穴掘ったメンドクセェェェ!!」


俺(ニパ)「は、ははは。……トイレ、私も目隠しして行くことになるのかなぁ。俺に付いて行ってもらってさ」ハァァァァ

管野「それなんてプレイ? ………………考えんな。余計に辛くなるぞ」

下原「…………………」カシャッ! パシャ!

ジョゼ「下原さん。無言で写真を撮るのは結構ですけど、大概にしないと怒りますよ」ゴゴゴゴゴゴ

下原「ひッ! ジョゼさんの機嫌も最悪に!? 一体何がッ!」ビクゥッ



ラル「む……ちょうど良い所に居たな。喜べニパ、俺、アドラーが捕まったぞ」ギイ

ニパ(俺)「」ガタッ

俺(ニパ)「」ガタッ

管野「速えぇ。光より速く立ち上がりやがった」

クルピンスキー(予想よりも、捕まるのが速いね)チッ

下原(……これは、ちょっと厄介な展開かもしれません)

アドラー「むぅ……。儂としたことが、雌との交尾の途中に捕まるとは、不覚」

ニパ(俺)「鳥籠に入ってかっこつけても意味ないぜ、アァァァドラーくぅぅぅぅぅぅぅぅん!!」

俺(ニパ)「ていうか、何しょうもない理由で捕まってんの?」

アドラー「いや、最近人間としての理性や感覚よりも、鷲としての本能が優先され始めてきてな」

サーシャ「…………一人のウィッチの為に頑張っていた彼は、遠い場所に行ってしまったようですね」トオイメ


ニパ(俺)「取り敢えず、早く元通りにしろ」

アドラー「その前に、元に戻した後、儂に危害を加えないと誓って貰おう」フフン

ロスマン「ちょっとアドラー、自分の立場を弁えた方が賢明よ?」

アドラー「そうした上での宣言だ。このまま元に戻したら、どんな目に合う事やら……」

ニパ(俺)「ああ、いいぞ。だからさっさと元に戻せ」


サーシャ(え……?)

ラル(あの俺が、アドラーの条件を呑んだ、だと……?)

ロスマン(……嘘でしょう? 俺がこんな真似をしたアドラーを許すというの?)


管野「俺が言うのも何だけどよ。本当にいいのかよ?」

俺(ニパ)「そ、そうだよ! 何かしなきゃ、また同じような目に……!」アセアセ


ニパ(俺)「どうでもいいから早くやれ。さもなきゃ、八つ裂く」

アドラー「あ、ああ。しかし、誓約書とか書いて欲しいなーなんて……」タラーリ

ニパ(俺)「そんなもんいいから、早くやれ」

アドラー「いや、あの……」ガクガク

ニパ(俺)「なあ、やれよ。やれ」

アドラー「…………」ガクガクブルブル

ニパ(俺)「 や れ 」

アドター「…………はい(オワタ\(^p^)/ 誓いそのものをなかったことにされるフラグたった)」


アドラー「じゃあ、ちょっと鳥籠から出して欲しいなぁー、なんて」

ニパ(俺)「ああ、いいぞ。ほら、早くしろ」ガチャ


ジョゼ「いいんですか? 逃げちゃうかもしれませんよ?」

俺(ニパ)「そ、そうだよ! こんな油断のならない奴……」

ニパ(俺)「ああ、安心しろ。色々考えがあるんだよ」


アドラー「んん、では……! …………ほんだらだった へんだらだった どんがらだった ふんふん♪」


ニパ(俺)「……………………」ビキビキビキビキィィィッ!!!

俺(ニパ)「……………………」ギリギリギリギリィィィッ!!!

下原「…………恐ろしくて、二人の顔を直視できません」

管野「仕方ねーだろ。いくら元に戻す為とはいえ、あんなふざけた真似されたら。つーか、リアルに青筋浮かぶほど怒ってる奴初めて見たわ」ドンビキ


アドラー「ほんだらだった へんだらだった どんがらがった ふんふん♪ いよぉぉぉぉ、ハアッッッ!!!!」カッ!!


クルピンスキー「うわ! まぶしッ!!」


ラル「……やったのか!?」

ロスマン「意図的に失敗フラグを立てるのは止めてくれないかしら?」

ラル「いや、今の状況は今の状況で、面白かったからな」

サーシャ「止めてあげましょうよ。……まあ、否定はしませんけど」


ニパ「ん? あれ、元の身体に戻ってる!? やったー!!」ブワワ

下原「どうやら、失敗はしなかったみたいですね。……ちぇッ」ブスー

ジョゼ「下原さん、お静かに」ゴゴゴゴ

クルピンスキー「俺の方はどうなったんだい?」


俺「ふふふ、ふははははは! 流石に元の身体だ! 馴染む! 実に馴染むぞぉーッ!!」ガリガリガリ、ブシャーッ!


管野「頭掻き毟って血でてるぅーッ! おい、落ち着け! ネタ元と違ってお前は吸血鬼じゃないんだから!」

ジョゼ「ち、治療! 治療しなくちゃ!」アワアワ

俺「ああ、すまん。ちょっとテンション上がっちゃってな。まあ、治療は後でいい」ダラダラ

アドラー「あの、我が主? 治療を先にした方がいいんじゃないかなー? それに誓いのこともあるし、儂を見る理由が分からんのだがぁ……」


俺「どうしたアドラー? 顔が青いぜ、鷲なのに。ああ、そうか、お前、俺が誓いを破るんじゃないか、と思ってるのか?」ニコニコ

アドラー「そりゃそうじゃろ! その笑顔を見れば、これを読んでる人間が全員そう思っとるじゃろうよ!!」

俺「おいおい、笑わせるなよ。俺が、そんな底の浅い悪党な訳がないだろう? 俺はな、今この状況をとても楽しんでいるんだ」

アドラー「え? それはどういう意味じゃ?」


俺「今、俺はな。誓いを破るも守るも思いのままってことだ。誓いや約束、規則は破るためにあるなんて言う、浅薄な馬鹿共には考えられない自由度だよなぁ」ニタァ…

アドラー「」


管野(……顔が、生き生きしてやがる)

ラル(Mっ気があると思っていたが、本質はドSだな。いや、自分に対してもドSだからドMに見えるのか。……わ、私も本編で言葉攻めとか、されてしまうんだろうか/////)

サーシャ「……? ラル少佐は何で顔を赤くしてるんでしょうか?」

ロスマン「聞かないであげてちょうだい」ハア


俺「うん。よし、決めた。今日のところは誓いを守ってやろう」

アドラー「え? 嘘、マジで!?」ビックリ

俺「だが、その前に一つ聞いておきたいことがある」

ジョゼ「聞いておきたいこと、ですか……?」

俺「ああ、冷静になって考えてみれば、お前が民意やらと思いつきだけで行動するとは、どうしても思えない」


クルピンスキー「…………………………」

下原「…………………………」

ニパ「え? それ、どういうこと?」

俺「いやー? ただ何となく、今回の件を異様に楽しんでる二人が居たと思って……なあッ!!!」ギロッ!


クルピンスキー「ひ、酷いなぁ。何の証拠もなしに、僕達がアドラーの背中を押しただなんて……」ダラダラ

下原「そ、そうですよ。私達は何も知りません!」アセアセ

俺「ほう? 俺はただ二人が凄く状況を楽しんでいたと言っただけで、背中を押したんじゃないか、と言ったつもりはないんだがな」ニヤニヤ

クルピンスキー「た、確かにそうだけど、あんな風に睨まれたら、そう思うのが普通じゃないかな?!」

俺「その言動も一理ある。ではアドラー、今回の件、お前の独断か?」


アドラー「伯爵と下原に背中を押されました!」キリッ

クルピンスキー「」

下原「」


俺「……だそうだ。裏切り者の言葉を信じる訳ではないが、これは聞き逃せん一言ではあるなぁ」ククク

管野「うわぁ……」

ジョゼ「……二人とも、信じられません」

クルピンスキー「裏切った! 裏切ったねアドラー!」

下原「お父さんと同じで、私達を裏切ったんですね!」

アドラー「喧しいわ! 儂も自分の身を守るので精一杯なんじゃー!!」

管野「お前等、随分余裕あるな……」


クルピンスキー「くッ! こうなったら……!」ダッ!

下原「中尉! 例の場所で落ち合いましょう!」ダッ!

ニパ「ああ! 逃げた!!」

俺「べらべらと喋っている中途半端な状態で、俺から逃げられるわきゃねぇだろうがぁぁぁぁぁ!!」シュバッ!!


クルピンスキー「え? いったぁ!」ゴン

下原「きゃあああッ!!」ドスン


ロスマン「あ、あれは……!」

ラル「知っているのか、雷電!」

ロスマン「雷電ではないけれど知っているわ。あれは扶桑の緊縛! 服の皺から言ってエセ伯爵の方は亀甲縛り、下原さんの方は逆海老縛りね。でも、肝心の縄が見えないけれど……」

サーシャ「…………あの、ロスマン曹長と俺さんはなんで、そんなことを知ってるんですか?」

ロスマン「き、禁則事項です!///」

俺「俺は拷問の一環として教育された。鋼糸の扱いについては暗殺術の初歩の初歩。まさか使うことになるとは、な」ヤレヤレ


ニパ「これ、何で縛ってるの?」

俺「大昔、カハクから手に入れた戦利品だ。太さにして千分の一ミクロン、特殊合金で出来た妖糸という。ああ、暴れるなよ。五体がバラバラになるからな」フフ

管野「危ねぇもんなのかよ」

俺「ああ。何せ魔界都市“新宿”の煎餅屋店主も使ってる代物だ。どんな達人にも見切れんし、そもそも感じ取れる代物じゃない」

管野「言っとくが、この世界の新宿は魔震も何も起きてないし、白い医者もいねーからな!」

俺「因みに、本編の俺でも使える設定だ!」クワッ!

管野「そんなもん作れるカハクも、戦利品として使うシユウも怖ぇよ!」

俺「そうか。こんな使い方も出来るんだがな。アドラーを見ろ」ヒュッ


アドラー「え? 儂……? ……ごぉッ                 」バサァ


ジョゼ「あの、アドラーさんが小さく悲鳴を上げてから倒れたきり、ピクリとも動かないんですが……」

俺「ああ、文字通り、骨まで糸を食いこませているからな。指一本動かせない、悲鳴も上げられない激痛という奴だ」

ラル「……一応言っておくが、殺すなよ?」

俺「ああ、死にはしないさ。あと数時間はこの激痛を味わってもらう。それまでコイツが正気を保てるか見物だがなぁッ!」ハハハハハハハッ


クルピンスキー「ちょ、ちょっと待って! 僕は悪気があった訳じゃないんだ!」

下原「すみません、俺さん! 私が悪かったですから! 許してください!」

クルピンスキー「言い訳止めて謝るの!?」

下原「無理です中尉! こうなったらもう謝り倒すしかありません!」


俺「俺はな、こうなってる状態の奴が悪党だろうが聖人だろうが、必ず言ってやる台詞がある」ニコァ…

ニパ「あー、いつのもアレ?」

俺「お? ニパも言うか? つーか、皆で一緒に言おうぜ。散々迷惑掛けられた訳だからな」

ロスマン「……それもそうね。最近、エセ伯爵のお痛が過ぎていたことだし」

サーシャ「流石に、看過する訳にはいきませんよね」

管野「おい、ジョゼ。助けてやんねーのか?」

ジョゼ「今回は、私も頭にきてますから、助けてあげません」プンスカ

ラル「では俺、言ってやれ」

俺「ああ。おい、伯爵、下原。助けて欲しいと言ったな。だが…………」ニヤァ


一同「  い  や  だ  ね  」



最終更新:2013年02月06日 23:30