<自室.朝>
俺「Zzz...」
「おーきーてーよー」
俺「...まだ10時...」
「ねーえー・・・今日は遊ぶ予定だよー?」
俺「...Zzz...」
「・・・必殺」
俺「...?」
「スーパーマルチナキーック!!」
俺「」
諏訪「何か聞こえませんでした?悲鳴みたいのが」
ルチアナ「・・・トンビが鳴いているんじゃないでしょうか」
俺「」ビクビクビクビク
マルチナ「わっ! 大丈夫?」
俺「・・・テテテティナ君、どうして俺の股間を蹴ったのかな...」
マルチナ「隊長が『男の方を起こすならコレが一番ですわ』って言ってたんだー」
俺「フェルめ...」
マルチナ「起きないともう一発するよー?」
俺「・・・もっと良い起こし方教えてあげようか」
マルチナ「なになにー?」
俺「それはだな・・・まず起こしたい人のシーツとズボンをゆっくり下げて・・・」
マルチナ「うんうん」
俺「そしてその人の股間をゆっくりと足で...」
フェル「足でどうするの?」
俺「ゆっくり足で揉むよう・・・」
フェル「・・・わ た く し の 隊 員 に 何 を 教 え る つ も り な の か し ら ?」
そこには扉の前に仁王立ちするフェルがいた。
俺「オハヨウゴザイマース」
フェル「貴方はまだ頭が眠っているようね・・・これで叩き起こして」
フェル「さしあげますわ!!!」
軽い助走を経て彼女の体が空を舞う。一回転の後に彼女の足はそのまま...
ベキイッ
俺「」
ドミニカ「朝から騒がしいな」
ジェーン「新しく入った人も騒ぐのが大好きなんですねー」
<食堂>
ルチアナ「あの・・・歩き方ぎこちないようですけど」
俺「ち、ちょっと足を捻挫しただけだよ」
フェル「まったく・・・次はありませんからね?」
俺「ヒー」
ルチアナ「?」
マルチナ「...おれだいじょーぶ?」
隣に座っていたティナが耳打ちをしてくる。俺の痛がりようで驚いてしまったのか。
俺「大丈夫ですよ。この程度で死ぬ訳には...死にそうです」
マルチナ「...次は優しく起こしてあげるね」
俺「へ? 今何て...」
フェル「そうそう、今日は俺さんと簡単な遊びをする、ってのは聞いていたわよね」
俺「・・・遊び、ですか?」
貴方の腰の後ろには一本の綱。それを私達が取れば負け。
綱を盗られずに全員捕まえる...頭をタッチすれば貴方の勝ちよ。
え?難しい?大丈夫よ。貴方には魔導針があるんでしょ?それを上手く使いなさい・・・
そうそう、勝った側には・・・負けた側に何かさせる、ってのはどうかしら?
俺「IRST...異常無し...」
ドミニカ「よう。何してるんだ?」
俺「・・・人探しです」
ジェーン「皆をですか?」
俺「知ってるんですか?居場所を」
ジェーン「それは・・・言わないでと約束されたので...」
俺「・・・良いですよ。自分で探しますから」
ドミニカ「頑張れよ。新人」
ジェーン「今日は訓練どうします?」
ドミニカ「アンジェラと竹井を呼ぶ。それでメンツは揃うはずだ...」
彼女達と別れ、まずは食堂へと向かってみる。
俺「・・・何も反応無し」
食堂には反応が無い。だが厨房を覗くとテーブルの下から尻が生えていた。
俺「・・・確保」
諏訪「はわわ...見つかっちゃいましたぁ・・・」
俺「オーブンが動いてたから何か焼いているのかなって思って見てみたら・・・」
諏訪「あはは・・・捕まった組の皆さんでお茶会をしようと思ったんです」
諏訪「大丈夫ですよー。俺さんの分も残しておきますからゆっくり探して下さいねー」
俺「・・・ああ、ありがとう」
諏訪「あれれ・・・中島さんどこに行ったのかな・・・」
食堂を出て宿舎の方面へ向かう。残っているのはパティに中島、そして赤ズボン隊だ。
「どうしたら良いのよ...アンジー来てくれないかな...」
どこからともなく聞こえる声。中庭の方面のようだが・・・
「こんな状態で見つかったら・・・」
俺「何してんすか」
パティ「!! 俺なの?」
大木の幹の上でうずくまるパティが居た。猫耳を生やし、尻尾をパタパタ振る様はまさに猫のようだが...
パティ「・・・こ、これは私の勝ちだね!今すぐその綱を取って...」
俺「よーし、赤ズボン隊を探すかー」
パティ「ま、待ってよー!!」
パティ「流石の俺でも上からは分からないかなーって思って登ったのに・・・うぅぅ・・・」
俺「はぁ・・・ほら、飛んでください」
俺「俺が下でキャッチしますから」
パティ「でも・・・・・・ちゃんと捕まえてよね?」
俺「大丈夫ですよ。ほら、魔法で強化もしました」
パティ「じゃあ・・・行くよ!」
俺「バッチコーイ」
パティ「・・・・・・ニャッ!!」
幹から飛び降りた彼女に合わせて位置を調整
近くまで来た所で一気に抱きよせてそのまま芝生へ倒れ込んだ。
俺「おっと!....大丈夫?」
パティ「うーん...」
彼女を起こそうとした時、思わず手で胸を軽く触ってしまった。見た目に反して結構あるような...
すぐに手を引っ込めたが本人は降りれた事で頭が一杯のようだ。こっちには気付いていない。
パティ「降りれた・・・降りれたよ俺!!」
俺「そ、そうですね・・・イテテ」
パティ「ゴメンゴメン、すぐに起きるからね・・・よっと」
俺「...綱、取らなかったんですね」
パティ「あ・・・まぁ良いや。俺に助けてもらえたし!」
俺「食堂で天姫が何か作ってるらしいですよ。行ってみてはどうです?」
パティ「そうなんだー ありがとう俺!」
食堂へと走っていくパティ。その姿は俺と同年代とは思えないくらいに活発な子に見える。
俺「・・・・・・後は赤ズボン隊か」
計画の起案者達なら...恐らくすぐに見つかる所には居ないだろう。
俺の予測通り宿舎全体を探索したが見つけられなかった。一体どこにいるんだ・・・
俺「夜間哨戒まであと3時間。そろそろ見つけないと...」
もう一度くまなく探す為にウィッチ達用の小型運動場を通る。
聞いた所によるとこの運動場はティナの要望によってここの兵士達が作ったらしい。
コートを通り過ぎ、小さなオモチャが浮かんだままの小型プールを通り過ぎるが...
コポッ
俺「?」
泡の音だ。一体何が...
「いまだぁあああああ!!」
プールから大きく水飛沫を上げ、二つの影がいっせいにこちらに飛んでくる。大きさからしてフェルとティナ...
俺「シュターリュン」
素早くプールへメーザー照射。一気に水が水蒸気化し、辺り一面が白い蒸気で包まれた。
すぐに索敵方式をIRSTからレーダーへ変更。霧の中に二人の姿が浮かぶ。
「なにもみえないよー!」
「ティナ!すぐに周囲を警戒...」
俺「・・・二人とも確保」
後ろに回り込み二人の頭に手を置く。彼らから力が抜けるのを感じた。
フェル「・・・さすが、竹井が選んだウィッチなだけはありますわね・・・負けです」
マルチナ「せっかく用意までして俺を驚かそうとしてたのにぃー」
俺「朝ので十分驚きましたよ。後どうやってずっと水中にいたんです」
マルチナ「アレアレ。扶桑の
整備士さんから借りたマンガで出てくるのを真似たんだー」
指さす先にはアヒルのオモチャ。良く見るとアヒルから管が生えていた。どうやらそこから息を吸っていたらしい。
俺「どこの忍者ですか...」
フェル「では、私達は着替えにでも行きますか」
マルチナ「そだねー」
フェル「さ、私達は彼が負けた時の為に何させるか決めておきましょう」スタスタ...
俺「・・・残るはルチアナ」
格納庫はさっき見てきた。宿舎にも食堂にも居ない。なら...
俺「基地の方しか無いか」
基地の方には数多くの部屋がある。全て総当たりで探すしかないな...
俺「失礼します」
兵士「お?新しいウィッチじゃないか?何かあるのか?」
俺「・・・いえ、特には。ちょっと基地内の探索をしてただけです」
兵士「ふーん・・・コレあげるよ」
俺「地図ですか...ありがとうございます」
兵士「ま、頑張ってくれ。君の活躍には期待しているよ」
俺「失礼しました・・・これで2階までの各部屋確認完了っと」
俺「この上にあるのは被服室・・・ウィッチの服の管理をしている所か」
確か...ルチアナは被服関係の仕事に憧れていたはず。でもまさか居るはずが・・・
俺「一応確かめてみるか・・・」
階段を上り、目的の部屋まで向かう。部屋の前に立って扉をノック。
俺「誰か居ますかー?」
「!」ドカンッ!! ガタガタガタ...
俺「!! 何かあったんですか!? 入りますよ!」
急いで部屋に入る。部屋の中は多くの上着類やズボン、生地が置かれていた。そして部屋の端には・・・
ルチアナ「・・・」
彼女が衣服に埋もれ倒れていた。ピクリとも動いていない。
俺「ルチアナ!?どうしたんだ!?」
急いで彼女の元まで行き体を抱き抱え呼びかける。だが彼女は応じてくれない。
俺「俺に驚いて転んだのか・・・? しっかりしてくれ!」
ルチアナ「......おれ、さん・・・」
俺「良かった・・・意識が戻って来て...」
スルッ
俺「えっ」
ルチアナ「油断、大敵です」
俺「・・・ええっ」
<食堂>
フェル「やっぱり油断させるルチアナの案が一番だったわねー」
ルチアナ「その・・・ごめんなさい。皆が勝ちたいといったので...」
俺「まぁ何はともあれ俺の負けだよ。ルチアナは何も悪くは無いさ」
マルチナ「じゃあ俺にはー・・・皆の部屋の掃除とかしてもらおうかなぁー」
俺「えぇー・・・決まったのならしますけど・・・」
諏訪「みなさーん、クッキーが焼けましたよー!」
パティ「今日はチョコクッキーなんだー 綺麗に焼けてるねっ」
諏訪「ちょっと頑張ってみたんです。皆も食べて下さいね?」
フェル「・・・中々美味しいわねー」
ティナ「甘くておいしい...」
ルチアナ「・・・あのー」
俺「? どうしたんだ?」
ルチアナ「・・・中島さんはどこですか?」
俺「その・・・なんだ」
俺「ゴメンな。見つけられなくて」
俺「でもな・・・冷蔵庫の中に隠れられたら俺でも見つけられないんだ。すまないな」
中島「」ガクガクガクガク
俺「ホットココア、飲むか?」
中島「」ブンブン
<数時間後.ロマーニャ海上.深夜>
俺は夜間哨戒をしながらハイデマリーとの通信を行っていた。
俺「...って事があったんです」
ハイデマリー≪なるほど・・・俺さんが楽しそうでなによりです≫
俺「そっちはどうです?」
ハイデマリー≪新しくウィッチの方が来ました。皆一癖も二癖もありますが楽しいですよ≫
俺「良かった...寂しそうでなくて...」
ハイデマリー≪・・・もう、好きな方とかは出来ました?≫
俺「いやいやいやいや...そんなのはまだ無いですよ」
ハイデマリー≪まだ無い、という事は気に掛けている人は居るんですね≫
俺「・・・やっぱりハイデマリー大尉には頭が上がりません」
ハイデマリー≪・・・応援しています。頑張ってください≫
俺「うん・・・色々頑張ってみるよ」
最終更新:2013年02月07日 13:54