前回までのあらすじ!
ペロペロ大好き変態教授・私の、501での優雅(?)な日々は続いていく……。
芳佳ちゃん時計を巡る騒動も収束し、ウィッチ達は己の欲望よりも大切な物があることを知るのだった。
私「あーあ、大損よ……2台も作ったのに」
みっちゃん「おじいちゃん! 見て見て! 芳佳ちゃんから……!」
――朝、501基地・正面玄関――
父「……ど、どうだ?」
シャーリー「……っくく……似合ってる似合ってる……!」(犬が蝶ネクタイ……だめだ、なんてシュールな……)
父「……じゃあその笑いは何なんだろうな」
シャーリー「ご…ごめ……っぶははは!! だ、駄目だ! 直視できない!」ゲラゲラゲラ
父「……朝から不愉快な奴だ」
シャーリー「ご、ごめんごめん……まあ、せっかくアレッシアさんと温泉に行くんだし、それくらいお洒落していってもいいと思うな」
父「ん、そ、そうだな……しかし、どうもキツイな、首の所が……スイッチがあるのに」
シャーリー「スイッチ?」
父「ああ、オフになると動けなくなってしまう」
父「……ああ。そうだな」
私「1泊2日ねぇ……いいご身分ですこと」
父「何だ、今回はきちんと許可はとったぞ? それに、俺の力がいる仕事があるわけでもないだろう」
私「だからってわざわざ人間1人分のチケット使って行くかしらね……」
父「俺は人間だぞ! 少なくとも外見以外は!」
私「はいはい。……ま、楽しんできてよ。……あ、そうだ。お父さん、カメラ付いてたわよね?」
父「? ああ」
私「旅行の許可代ってことでさ、女湯に忍び込んで一丁パシャっと――」
シャーリー「おーっと手が!」サッ
私「ああああああああんんお母さぁぁぁぁぁぁん!!! 返してー! 返してええ―――!!」ウワァァン
父(……俺がいなくて大丈夫かな)
アレッシア「あ、お父さーん」パタパタ
父「! あ、アレッシアさん……お、おはようございます! もう準備は……」
アレッシア「ふふ、もう出来ましたよ。お父さんは?」
父「え、ええ! 俺も! もういつでも大丈夫ですよ、ハハ」
私(……さっきまでネクタイの柄で散々悩んでたくせに。よく言うわ)
父「……し、しかしアレッシアさん……そ、そのお洋服は……」
アレッシア「……あ、これですか? ええ。ほら、ちょっと前にお父さんと買い物に行った時、お父さんが選んでくれた服ですよ。
……似合ってますか?」
父「! え、ええ! そ、そりゃもう……ええ! 何と言うのか、こう……その……」
(鶯色のワンピース……似合ってるなぁ……)
私「おはようございます、アレッシアさん。今朝もお美しいですわ」キリッ
アレッシア「ふふ、相変わらずですね、私さん」
私「ええ、しばらくアレッシアさんの美しい声を聞けなくなると思うと……そうだ、寂しさを埋めるためひとつペロペ――」
父「」ドカッ!!
私「うぐっ! ……この犬コロ、ロボット3原則組み込んでないのかしら」
父「組み込まれてるさ、人の道理はな」
ミーナ「2人とも揃った? 車の準備はできてるみたいよ」
シャーリー「お、中佐」
父「中佐……ありがとうございます、今回の旅行、許可していただいて……」
ミーナ「いいんですよ。お父さんにはいつもお世話になってもらってるし……。どうぞゆっくり、お体をお休めになってくださいな」
父「……ありがとうございます」
ゲルト「もうそろそろ出すぞー?」
私「……なんでバルクホルンも?」
シャーリー「買い出し当番のついで、だってさ」
アレッシア「あら、いけない……じゃ、お父さん、行きましょうか」
父「ええ。……それじゃあな、私! 俺がいないからって羽目外すんじゃないぞ!」
私「はいはい」
父「"はい"は1回!」
私「は――――い」
父「短く!」
私「は?」
父「短かすぎだッ!」
シャーリー「あんまりからかってやるなよ」
私「……ま、そうね。……じゃ、楽しんできたら?」
父「ああ、言われなくてもそうするよ。……じゃあ、行きましょう、アレッシアさん」
アレッシア「はい。……それでは、皆さん。行ってきますわ」
ミーナ「ええ、アレッシアさんもごゆっくり」
シャーリー「なんかお土産あったら頼むよ、お父さん」
父「ん……まあ、考えておく」ヒョイッ
アレッシア「何にしましょうか、お土産……」スッ
整備兵1「じゃ、出しますよ」
ブゥゥン!
ブロロロロ…
シャーリー「いってらっしゃーい!」
ブロロロロロ…
シャーリー「……さーて、見送りも終わったし……私、今日の仕事は?」
私「…………」
シャーリー「……? 私?」
私「! あ、ああ……そうね、今日は……」
シャーリー「……なんか、あんまり賛成してるわけじゃなさそうだな……お父さんの旅行」
私「……所詮、機械は機械。人になれるわけじゃない。……分かってるといいんだけど」
シャーリー「?」
私「……でも……それでも、人と関わっていたいのよね……きっと」
シャーリー「……何の話だ?」
私「……つまんない話よ」
――ローマ市内、ローマ駅――
ガヤガヤガヤ…
ブロロロロ…キキッ!
整備兵1「はい、到着ーっと」
父「いやー、すまなかったな。わざわざ送ってもらって」
整備兵1「いえいえ、いいんですよ。イェーガー大尉にお任せしてたら、列車に乗る前に酔っちゃうでしょうし」
父「……ああ。そうだろうな……。もう二度とゴメンだ」
ゲルト「……ああ。確かに……アレはな」
アレッシア「? ……あ、すみません、トランク開けてもらえますか?」
整備兵1「あ、はいはい……っと。開きましたよ」
アレッシア「ありがとうございます。……よいしょ、っと……」グイッ
父「持ちましょうか?」
アレッシア「ふふ、大丈夫ですよ。このくらい。……それじゃあ、お2人とも、ありがとうございました。お土産、楽しみにしてて下さいね」
ゲルト「なに、買い物のついでだ。駅まで運ぶぐらい、楽な仕事さ」
整備兵1「じゃ、一泊二日、楽しんできて下さい!」
父「ああ、ありがとう……行ってくるよ」
アレッシア「何か急な病気とかあったら、すぐに連絡してくださいね。一応代わりの医師は呼んでありますけど……」
ゲルト「大丈夫だ。あの基地の奴らの事だ、そうそう調子を崩すことなど……」
整備兵1「ええ。ホント、ご心配なく。ゆっくりしてきてくださいね、せっかくの休暇なんですから」
ピンポンパンポーン!
<お知らせします。8時24分発、3番ホームのネアポリス行き列車は、間もなく――>
アレッシア「あ! いけない、あと10分ですよ、お父さん!」
父「えっ! た、大変だ……! あ、切符! おいスタンリー! 俺のバックから切符取ってくれ!」
整備兵1「あ、はい! えーと……このポケットですか?」
ゲルト「……スタンリー?」
整備兵1「仇名ですよ。いつまでも『おい』とか『お前』じゃ嫌だろうからって。3人まとめて、私教授がつけてくれたんです」
ゲルト「3人……ああ、お前といっつもつるんでる2人もか。あの2人は何て言うんだ?」
整備兵1「『キューブ』と『リック』ですよ。なんでそう言うのかは、よく分かりませんけど」
父「おい、取れたのか!?」
整備兵1「あっ! すいません、コレですね!」スッ
父「おお、ありがとう! じゃ、行きましょうアレッシアさん!」
アレッシア「ええ。……それじゃあ、行ってきますね!」
ゲルト「ああ、基地の事は任せて下さい」
整備兵1「それじゃ、よい休暇を!」
ガチャーン!!
駅員「ダメダメ。お姉さん、犬は列車には……」
父「誰が犬だッ!」
駅員「!!?」
ゲルト「……本当に大丈夫か?」
整備兵1「……そう祈りましょう」
――数十分後、列車内――
ガタンゴトン…ガタンゴトン…
父「……全く! なんて失礼な駅員だ!」
アレッシア「まあまあ。やっぱり、ふつうの人は分かりませんよ」
父「……しかし、いきなり『神様助けて!』は無いでしょう。ったく、人を何だと……」
アレッシア「……本当。どうしてなんでしょうね……。こうしてお話ししてると……本当に人みたいなのに」
父「……機械扱いされるのはまだ納得がいくんです。事実ですからね……。でも、犬は! 犬扱いだけは……!」
アレッシア「あら、わたしは好きですよ? かわいくって」
父「!!」
アレッシア「……! あっ! す、すみません、その……」(可愛い、って言われたくないんだっけ……しまったわ……)
父(す……好き……好き……)パタパタ
アレッシア「……?」
ガタンゴトン…ガタンゴトン…
アレッシア「……綺麗ですね、山……」
父「……ええ。本当に」
アレッシア「ネアポリスに着くのは何時頃でしたっけ?」
父「確か……10時前ですね。そこからローカル線に乗り換えて、ポンペイへ……」
アレッシア「ポンペイ、か……どんな所なんでしょうね、その温泉って」
父「結構有名な温泉らしいですよ。何でも、ウィッチの魔力回復にも効果があるとかで」
アレッシア「へーえ…………」
父「……? どうかしたんですか?」
アレッシア「いえ……坂本少佐に教えてあげたら、喜ぶだろうな、って」
父「……もう、そんなに?」
アレッシア「ええ。本人は大丈夫だって言ってますけど……このままじゃ、半年持つか持たないか……」
父「基地のみんなは……知らないんでしょうね」
アレッシア「……はい。頼まれたんです。『皆には言わないでくれ』って。……心配掛けたくないから…って」
父「……嘘をついてでも一緒に居たい、か」
アレッシア「え?」
父「……結構いるもんですよ。そういう奴は」
――同時刻、501基地・私研究室――
ガサゴソ…ガサゴソ…
私「……! あ、これ。……こんな所にあったの。持って来ちゃったな……どうしよ、返すわけにも……」
シャーリー「ん? 何だそれ?」
私「わっ!? い、いたのシャーリー!?」
シャーリー「なんだよー、ノックならしたぞ? ……で、それ何なんだ? モニターと……タイプライター?」
私「え、えーっと……これはその……チェス、そう! チェスができる機械よ」
シャーリー「……? モニターに何か書いてあるな……えーと、B…O…SS、ボス?」
私「っと……それは……要するに……あ! そうそう! Backgammon, Othello, Seiyo-Syogiの略! 多機能ボードゲーム機よ!」
シャーリー「……何だ? セイヨーショウギって」
私「……扶桑語で、チェスのこと」
シャーリー「……流石に苦しくないか? ネーミング」
私「……否定はしないわ」
――列車内――
乗務員「ネアポリスー、ネアポリスです。お降りの際は、足元にご注意ください」
アレッシア「あ、降りなきゃ」
父「荷物持ちましょうか?」
アレッシア「ふふ、大丈夫ですよ。これでも結構、力持ちなんです」
――ネアポリス駅・ホーム――
ガヤガヤガヤ…
父「えーっと、次は7番ホームだったよな……」
アレッシア「……あ、あの列車ですよ、お父さん」
父「出発まで……あと10分ぐらいか。どうします、アレッシアさん」
アレッシア「あ、すみません、あそこの売店、ちょっと見てきてもいいですか? ちょっと喉乾いちゃって」
父「あ……し、失礼。気が付きませんで……」
アレッシア「そ、そんな、謝ってもらわなくても……あ、そうだ。お父さんもお茶とか――」
父「え……あ、えっと……その……俺は……」
アレッシア「――! す、すみません!」
父「い、いえ! いいんですよ、そんな……」
アレッシア「…………」(悪い事言っちゃったな……)
父「…………」(……き、気まずい……)
――ローマのとある洋服店――
ゲルト「これと……これと、それから……これ。あ、これもいいな……」
整備兵1「た……大尉? その……基地の買い出しは……」
ゲルト「クリスへの土産を買い終わってからだ。クリスのやつ、入院生活が長引いて、お洒落なんてしたくてもできないだろうからな……。
ううっ、可哀想に……」
整備兵1「は、はぁ……」(だからって15着も洋服買うか、普通!)
ゲルト「ああ、クリス……どれだけ妹が増えても、お前は私の一番の妹だからな! 待ってろよクリスぅぅぅ!!!」
子「……ねえママ、あの人どうしたの」
親「しっ! 見ちゃいけません!」
整備兵1「た、大尉! 声が、声が大きいです!」
ゲルト「お、これも似合うな……! うん、これも……これも! クリスは私と違って器量よしだからなぁ、やっぱり何を着てもよく似合う! なぁ!」
整備兵1「えっ、あ、ハイ」(ああ……周囲の視線が痛い……)
――列車内――
ドデスカデン、ドデスカデン…
父「ふぅ……これであとは、ポンペイで降りるだけですよ」
アレッシア「ええ、楽しみですわ」
父「…………」
アレッシア「…………」
幼女「ね、ねーパパ! だっこして! お外見たい!」
青年「ハハハ……よーしシェリー、そーれっ!」
幼女「わーっ!」
アレッシア「……家族連れの方も、けっこういらっしゃるんですね」
父「家族サービスって奴ですか……いいですね、何だか……」
アレッシア「……お父さんは、私さんに家族サービスとかなさってあげないんですか?」
父「……私、か……」
アレッシア「?」
父「いえ……お恥ずかしい話ですが……あいつと、どう接してやればいいのか……分からないんですよ」
アレッシア「え?」
父「いくら『お父さん』なんて言っても……俺は、あいつと血を分けてるわけじゃない。『父』という役割を持って、作られただけの機械です。
何が……あいつにとって一番幸せなのか……どうしてやることが、父としての務めなのか……最近、分からなくなってしまって」
アレッシア「……そう、ですか……」
父「……ええ……我ながら情けない」
幼女「……ねぇパパー」
青年「ん? なんだい、シェリー?」
幼女「……お母さん、どうして出てっちゃったの?」
アレッシア「……!」
父「……!」
青年「……それを、聞きに行くんだよ」
幼女「お母さん、シェリーのこと……嫌いになっちゃったの?」
青年「…………聞いてごらん。父ちゃんも聞いてみるからさ……」
アレッシア「…………」ズーン
父「…………」ズーン
ガラガラガラ…
アンナ「ひぃ……ふぅ……っと。あ、ちょっと」
アレッシア「? どうしました、おばあさん」
アンナ「相席いいかい? どこも満席でね……」
アレッシア「ええ、構いませんわ。お父さんもいいですよね?」
父「えっ? あ、ああ……ハイ、どうぞ」(……気の利かねえ婆さんだな、ったく)
アンナ「それじゃ、お邪魔するよ。……よっこいしょっと」ドサッ
アレッシア「大きなお荷物ですね……ご旅行ですか?」
アンナ「ああ……娘夫婦に誘われてね。ホントは迎えに来てくれるはずだったんだが……事故のせいで道路が塞がったらしくてね。
仕方なく現地集合さ」
アレッシア「まぁ……」
アンナ「そういうアンタは? 使い魔連れて旅行かい?」
父「俺は使い魔じゃない!」
アンナ「なーに言ってんだい。喋る犬なんて、使い魔以外になんだってのさ」
父「だーから! 俺は犬でも無いんだ、婆さん! れっきとした人間だよ、少なくとも外見以外は!」
アンナ「……ちょっと娘さん」
アレッシア「はい?」
アンナ「……ありゃ重症だよ。知り合いにいい使い魔専門の心療士がいるんだけど……」
父「いい加減喉笛掻っ切るぞババア!」
――501基地・食堂――
≪その程度?≫カリカリッ
シャーリー「くそぉぉ、勝てない……!」
私「これ一応、難易度EASYなんだけど……シャーリー、あんたチェス下手ね」
シャーリー「ダメだ……もう頭がパンクしそうだ」
エイラ「お? 何やってんだー、2人とも?」
リーネ「なんですか、それ……? タイプライター?」
私「お、いい所に……一局どう? お2人さん」
エイラ「え?」
≪お互いの忠を尽くせ!≫ウィーンカリカリカリッ
――列車内――
アンナ「へーぇ……まさか人形とはねぇ」
父「……その呼び方はあまり好きじゃありませんね」
アンナ「ああ、悪いね。確かに人を象っちゃいないから……"犬形"かねぇ?」ニヤニヤ
父「こ、こんのババア……!!」ワナワナ
アレッシア「ち、ちょっと、お父さん! 落ち着いて下さい!」
アンナ「……しっかし、機械が喋って、考えて、その上悩みまで抱えてると来たか……やれやれ、世の中ってのは広いねェ」
父「ふん、そりゃそうだ、70過ぎてまだ魔女やってる婆さんがいるくらいだからな」
アンナ「……言ったね? 犬っころ」
父「何か間違った事言ったか? 椎茸ババア」
アレッシア「もう! 2人とも止めて下さい! 怒りますよ!」
父「!! だ、だってアレッシアさん、このババアが先に……!」
アレッシア「お父さんも大人なら、それぐらい聞き流しなさい! それに、ババアじゃなくって『おばあさん』でしょう!
ほら、謝って!」
父「し、しかし……」
アレッシア「…………」
父「……す、すまなかった、バ……お、おばあ……さん」
アンナ「あっはははは! 鋼鉄の犬っころも、女の怒りにゃ形無しか!」ゲラゲラ
父「い……言わせておけば……このクソババア……!」
アレッシア「お父さん! ダメですっ!」
アンナ「っくくくく……しっかし、アンタ……本当に機械かい? 妙に人間臭いね……怒ったり、凹んだり…」
父「え……」
アンナ「そんな人間臭いことができるんだったらさ、もっと気楽に生きることだってできるんじゃないのかえ?」
父「……気楽に?」
アンナ「ああそうさ。いいよー、年寄りは。ババアになるたんびに悩みが無くなっていく。
深く考えたってしょうがないんだからさ。自分の思うようにいきゃいいんだよ」
父「……悪いな。一応、精神年齢は40代なんだ」
アンナ「ナイスミドル……ってわけでもないねえ、その風体じゃ」
父「……何とでも言えよ」
アレッシア「……?」
駅員「まもなく、ポンペイー、ポンペイです。お忘れ物のございませんよう、ご注意ください」
アレッシア「あ、降りなきゃ」
アンナ「なんだ、もう降りるのかい?」
アレッシア「ええ、温泉に行くんですよ」
アンナ「そうかい、じゃ、ここでお別れだね」
父(ようやくこのババアともお別れか……)
アレッシア「それじゃ、おばあさんもお元気で。ご旅行、楽しんでくださいね」
アンナ「ありがとうよ。アンタも、いい旅をね」
アレッシア「お父さーん、行きましょう」
父「はーい。……じゃあな、あばよ、婆さん」
スタスタスタスタ…
アンナ「……犬っころ!」
父「……?」
アンナ「……年寄りのお節介かも知れんがね、大事なのは、親離れより子離れなんだよ」
父「……肝に銘じておこう」
アンナ「……あ、それから」
父「ん?」
アンナ「……」チラッ
アレッシア「……?」
アンナ「……身の程はわきまえることだね」
父「大きなお世話だッ!!」
――501基地、食堂――
≪その程度?≫
エイラ「ぐぁーっ! 勝てねぇー!!」
リーネ「すごい……エイラさんの予知も通用しないなんて……」
エイラ「どこに打とうと最終的に負ける……ちくしょう、こうなったら運任せで……!」
≪戦場で運を当てにするな。命取りになるぞ≫
エイラ「あーもう黙ってろー!!」
シャーリー「結構レベル高いんだな、このAI」
私「そりゃそーよ、なんたって軍――あっ」
シャーリー「ん?」
私「……い、いや、まあその……この私が開発したし、ね!」
≪綺麗でしょう? 命の終わりは……≫
エイラ「なぁーっ!! やっぱり勝てねえー!!」
最終更新:2013年02月07日 14:26