前回までのあらすじ!
ペロペロ大好き変態教授・私の、501でのノスタルジックな日々は続いていく……。
なんだかんだで壁を一つ乗り越え、シャーリーと一段と仲良くなった私。「教授と助手」だけではない、より深い関係へとなりつつあった。
シャーリー「……スカーフ、似合ってるぞ」
私「……ありがとう」


――夜、501基地・ハンガー――

シャーリー「うーん……もっと駆動系を高速に出来ないかな?」カチャカチャ

私「んなこと言っても、この配列じゃ限界があるわよ。配列を組み替えるにしても……」キュキュッ

シャーリー「分かってるって。バランスが取れないんだろ?」カチャカチャ

私「ツマミの調子は?」カリカリッ

シャーリー「ああ、大丈夫だ。きちんと作動してるよ。でもさ、『アクセル』の時よりさらに速くするのは……」カチッ

私「流石に今のマーリンじゃね……あれより速くしたら、一瞬でバラバラになっちゃうでしょうね」キュイィーン

シャーリー「前にルッキーニがいじって壊した時は、行けたんだけどなぁ……音速」ガチャガチャ

私「その後粉々になっちゃったんでしょ? よく知らないけど」キュッキュッ

カツッ、カツッ、カツッ…

シャーリー「でもさ、偶然にしたって……ん?」

宮藤「あ……すみません、お邪魔でしたか?」

シャーリー「宮藤? どうしたんだ、こんな時間に」

私「芳佳ちゃん、どうせ来てくれるならシャーリーが寝てから……」ジュペロ

宮藤「ええっ!? いえ、そういうことじゃなくって……ミーナ中佐から、お2人に伝えてほしい、って頼まれたことがあって」

シャーリー「? 何かな」

私「もしかして、給料アップの知らせとか!?」ガタッ

シャーリー「人員削減の通達かも知れないぞ?」

私「……冗談に聞こえないのが怖いんだけど」

シャーリー「……ああ、自分でもそう思う」

宮藤「え、えーっと……」

私「あ、ごめんなさい。それで、中佐は何だって?」

宮藤「あ、はい! 実はですね」


宮藤「……明日、海に行くんですって!」


シャーリー&私「……海ぃ?」



――翌日、海岸――

ザザァーン… ザザァーン…

シャーリー「うーみーはー、ひろいーなー、おおきーいーなー♪……っと」

私「地球の表面の70%でしょ? 正直広いってレベルじゃないわよね」

シャーリー「……そういう物質的な意味の広さだけじゃないと思うけどな。……ってか、着替えないのか? いつもの白衣じゃん」

私「……泳げないし、着替えても意味ないでしょ。…ま、いいじゃない。海の広さとか、私のカッコとか。だって……」スチャ


ルッキーニ「やっほー! シャーリー! わったしー!」ピチッ!

エーリカ「よーし、行こっ、トゥルーデ!」キュワーン!!

ゲルト「こ、こらっ! 準備体操ぐらい……!」バイイーン!!!

私「女の子の水着が見られんのよ!? そんなんどーだっていいじゃない!!」パシャパシャパシャ!!!!

エーリカ「あ、カメラだ。私ー、カメラ持ってきてたの?」

私「ええ! 今日という日の思い出のため! はーいこっち向いてー! いいよいいよー!」パシャパシャ!!

ルッキーニ「いぇーい! せくしぃぽぉ~ず!!」アハァーン

私「いいよいいよー! ルッキーニちゃんキレイよーいいよー!」パシャパシャハァハァ

シャーリー「……ホントに思い出だけか?」

私「後で基地内で秘密裏に売る」(当たり前よ、私は人と人とのつながりを何よりも……)

シャーリー「中佐、中佐ぁー?」

私「ああっしまった! またつい本音が!」

シャーリー「……ったく、お前の頭はホントに金儲けのことしかないのか?」

私「……そりゃ、思い出も少しはあるわよ。こうやってみんなで出かけるなんて、そうそうないからね」

シャーリー「……ふーん。ところでさ」

私「うん?」

シャーリー「この水着な、おニューなんだ」ムチッ

私「へぇ」

シャーリー「ここのウサギのワンポイントとかさ、可愛いだろ?」タユン

私「そうかもね」

シャーリー「……つまりさ、その、あたしはさ、別にいくらでも……」モジモジ

ゲルト「なっ! は、ハルトマン! なんなんだこのポーズはっ! おい!」

エーリカ「私ー! 見て見て、トゥルーデが出血大サービスー!」

私「キャホォォォォォ!! いいよいいよー! もっと! もっと寄せて! アンタならできる!!」パシャパシャァァ!!

シャーリー「要するにその、お前が言うなら、写真なんて何枚でも……あれ?」

ゲルト「こ、こうか? こうなのか!?」ムギュッ

私「あああ我慢できねぇぇぇぇぇ!! ペロペロしていい!? ねぇペロペロしていい!? 大丈夫変なことしないから先っちょだけだから」パシャペロ

ゲルト「お、おい! 何で近寄ってくる!? おい!」

シャーリー「…………」ゴチン!!

私「とォばッ」

シャーリー「……ったく……」



――少し離れた浜辺――

エイラ「……暑いな」

父「……ああ」

サーニャ「……ねむい……」



――数分後――

私「いやー、撮った撮った」ホクホク

シャーリー「まさか少佐や中佐もノリノリで写ってくれるとはな」

私「やっぱ人間って、海を目の前にするとテンション上がるのかしらね」

シャーリー「あー、あるかもな……あれ?」

私「どしたの?」

シャーリー「いや……ルッキーニ、どこ行ったのかなって思ってさ」

私「ルッキーニちゃん? さっきまで向こうで遊んでたじゃない」

シャーリー「それから見てないん――あ、いた! ほら、あの浜辺のとこ」

私「芳佳ちゃんにリーネちゃん……ペリーヌちゃんもいるわ。……でも何? あの大量の箱」

シャーリー「さぁ……?」

コ、コレハ…モシカシテ! ドウシタノヨシカチャン! コレッテ、ココヲアケルト…!

シャーリー「なんか話してるな」コソコソ

私「……もっと近寄ってみましょうか」コソコソ

シャーリー「盗み聞きか? 感心しないなー」コソコソ

私「なーに言ってんの。アンタも抜き足差し足のくせに」コソコソ

ペリーヌ「こ、これは……もしや!」

私(……何かしら、あの小汚い紙)

宮藤「ペリーヌさん、これって……!」

ペリーヌ「ええ、間違いありません……宝の地図ですわ!!」

シャーリー(――! た……)

私「宝の地図ぅぅぅぅ――――――!!??」ドバァァーン!!

一同「!!??」


リーネ「……い、今、私さんの声が聴こえたような……」

……シーン……

岩「…………」

ペリーヌ「……? 変ですわね、さっきは確かに……」

ルッキーニ「ホントに私の声だったのー?」

宮藤「空耳……だったのかな?」


――岩の裏――

私「ん! んむぐんぐんー! んんんー!!」モゴモゴ

シャーリー「バカか! あんな大声出したら見つかるだろ!」ヒソヒソ

私「んぐぅー! んんっ、んんー……」

シャーリー「ん……よし、ルッキーニ達は向こうへ行ったな。もう大丈夫だ」パカ

私「いきなり口塞がないでよ! 窒息こそしないけど、結構ビックリするのよ?」

シャーリー「お前が大声上げるからだろ? あそこで気付かれたら、なんか気まずいじゃん。盗み聞きしてたみたいで」

私「みたいじゃなく、ホントに盗み聞きだったじゃない。――そ、それはそうと! 宝! 宝の地図って!!」

シャーリー「本当なのかな? 確かに、この辺りはそういう伝説も多いけど……」

私「金銀財宝……億万長者……ひとつなぎの大秘宝……一生左うちわ……」ブツブツ

シャーリー(……まーた始まったよ)

私「……よし! シャーリー!」

シャーリー「ペリーヌ達を追い掛けて財宝を探す、ってんだろ?」

私「なんだ、分かってんなら話は速いわね。それじゃ早速……」

シャーリー「……やっぱ、危ないんじゃないか? この辺り、地盤が緩い所もあるらしいし。それに、あとで中佐にバレたりでもしたら……」

私「なーに言ってんの。その危ない洞窟に向かったペリーヌちゃん達を止めなかったのは誰?」

シャーリー「! そ、そりゃ……あたし達だけどさ」

私「そ。どっちにしろ、このままじゃ中佐に絞られるのは目に見えてる。それだったら、ペリーヌちゃん達を追い掛けつつ財宝を探す方がいいでしょ?
万一中佐にバレても『ペリーヌちゃん達がどこかへ無断で行こうとしたから、止めるために追いかけた』……って説明すれば」

シャーリー「……なるほどな。お咎めは無し、か」

私「さらに、上手くいけば財宝も……!」

シャーリー「……分かった。分かったよ。どの道、止めたって聞かないんだろ?」

私「よく分かってらっしゃる」ニヤッ

シャーリー「……いいか? あくまでも、ペリーヌ達を連れ戻すのが先決だからな?」

私「分かってるって。連れ戻しつつ先回りして、ペリーヌちゃん達より先に財宝を!」

シャーリー「……ああ、うん。もういいやそれで」



――海岸――

エイラ「えーっと、"コ"、"コ"……あ、"コア"」

父「"ア"……じゃあ"アレッシアさん"……あ、しまった」

サーニャ「……zzz」



――洞窟――

ルッキーニ「んにゃー! きれーい!」

宮藤「星空みたい!」

ペリーヌ「洞窟の入り口から入った光が、水面に反射してるんですわ……」


シャーリー「ふぅ……なんとか入れたな……」ボロッ

私「助かったわ……水に入らなくても入れるルートがあって……」ボロッ

シャーリー「お前が泳げたら、素直にペリーヌ達が通ったルートで行けたんだけど」

私「しょーがないでしょー? 泳げないのはどうしようもない事実なんだから」

シャーリー「まさかあんなに蜘蛛の巣があるとは……っと、まだ引っ掛かって……。
……あ、ルッキーニだ。ペリーヌ達もいるな」

私「……あ、左の道に入ってったわ」

シャーリー「よーし、こっそり追い掛けるぞ……」

私「…………なんだかんだ言って、結構楽しんでない?」

シャーリー「え? ああ、まあな。子供の頃よくやったんだー、こういう探検……お、見ろ。こっちの天井も光ってるぞ」

私「あ、ホント」

シャーリー「レースにたくさん電球がくっついてるみたいで、綺麗だな……なんだろ? こっちは単なる光の反射……には見えないけど」

私「ツチボタルね……驚いたわ、南半球だけにしか生息してないって聞いてたのに」

シャーリー「ツチボタル?」 

私「虫よ、虫。幼虫がああして光を出してるのね」

シャーリー「へーえ……やっぱ求婚とかのためにか? いいな、なんかこう……」

私「いえ、餌をおびき寄せるためよ」

シャーリー「…………あ、そう」

私「あの光ってるのは、幼虫の出した粘液でね。あれで餌を捕まえて食べるんですって」

シャーリー「…………」

私「ツチボタルの成虫って、交尾したら2,3日で死んじゃうのよ。食べ物も食べられないしね。
それで傑作なのがさ、成虫の死因。なんだと思う?」

シャーリー「……たぶん、ロクな死に方じゃないんだろうな」

私「そーなのよ。ほとんどの成虫は、捕まって食べられて死んじゃうの。それも、同じツチボタルの幼虫にね。
幼虫が仕掛けたあのトラップに引っ掛かって、餌にされちゃうんだってさ。なんていうか……業深いわよね」

シャーリー(……聞かなきゃよかった)ズーン


――洞窟・さらに奥――

ペリーヌ「ここをまっすぐ進めば安全と書いてあります!」

宮藤「まっすぐ……?」

ペリーヌ「ええ。さ、行きますわ――」

ドガラララッ!!


シャーリー「……そう言えばさ」

私「ん?」

シャーリー「さっき、ペリーヌの話を聞いてた時、ちょっと聞こえたんだけど」

私「ああ、橋を直したいんだっけ?」

シャーリー「そうそう。……いや、なんか……意外でさ。ペリーヌ、ああいう責任感ってすごく持ってるんだな、って」

私「そうねー……」(橋が無いなら船で来ればいいのに……とか言ったら殴られるわね、多分)

<キャァァァ――!!!

シャーリー「……?」

私「向こうの方で何か……悲鳴?」

シャーリー「まさか……ルッキーニ達に何かが!? 行くぞ、私!」ダッ!

私「ええ!」ダッ!

シャーリー「……って、あれ? また分かれ道か……」

私「どっちから聞こえた? 今の」

シャーリー「うーん……真っ直ぐ……なような……右側……のような……」ウーン

私「じゃ、とりあえず右ね」ダッ!

シャーリー「あ、おい! 気をつけろよ、何があるか……」

私「大丈夫大丈夫、私がそう簡単に――」

バギャッ!

私「!?」

シャーリー「!!?」

ドガラララララララ――ッ!!!!

私「うぉぁぁぁぁぁぁ―――――!!???」ガシィィィ!!

ヘビ「キシャーッ!!」

シャーリー「私ぃぃぃぃぃぃ!!!???

私「あ…危なかった……なんとか……縁に……!」

シャーリー「だから言ったろぉぉぉ!! 大丈夫か、私!?」

私「お、落とし穴……! ちくしょう、陳腐な罠を……!!」

シャーリー「待ってろ、今手を……!」

私「負けるかぁぁぁぁぁぁああ!!!」バギャッ!!

シャーリー「!?」(お、落とし穴の壁を蹴った!?)

私「貴様ら下賤な爬虫類ごときにィ……この私を止められるものかァァァ!!!」バッバッバッ!!

シャーリー「れ、連続壁ジャンプ……!?」

私「そしてェェェェ……フィニイィィィッッシュ!!!!」バァァァッ!!

スタッ!!

ドッギャァァーン!!!

シャーリー「お、おお……」パチパチパチパチ

私「……ふぅ、とまぁ見事に向こう側へ……と。シャーリー、速く来なさいよー」

シャーリー「ああ……って、ええ!? ど、どうやって!?」

私「魔法使ってジャンプとか」

シャーリー「ああ、なるほど……って、む、無理無理! そりゃ加速するにはするけど……!!」

私「大丈夫! 絶対出来る!!」

シャーリー「な、なんで言いきれるんだよ!?」

私「……だって、アンタの使い魔ウサギじゃない」

シャーリー「…………あ」

ヘビ「キシャァァ――!!!」

私「さ、速く! 大丈夫! ユーキャンフライ!!」

シャーリー「……ッ! うぉぉおぉぉぉぉおおおお!!!」ダダダダダッ!!!

バッ!! ヒュゥゥゥゥ―――ン!!!!

シャーリー「どおりゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

ドスッ!!

私「……ね? ホラ」

シャーリー「はー……はー……だ、ダメ元でやったら何とかなった……ハハ……」ゼハー


…パキッ


シャーリー「……ん?」


パキパキパキッ


シャーリー「……なぁ、私」

私「……うん?」

シャーリー「……あたしさぁ、すっごくヤな事思いついたんだけど」

パキパキパキ…

私「……ええ、分かるわ、大体……」


パキキキッ……!! 
ドンガラガララーン!!!!

シャーリー「うぉぁぁぁぁぁぁ!!!!??」ガシッ

私「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」ガシッ

<ギシャーッ!!

私「まさか2重の落とし穴とはァァァァ!!!」

シャーリー「え、ちょっと待って! なにこれ、あたしのせい!?」

私「いや多分違うわよでも多分そうだけどでも多分」ガクガク

シャーリー「くそーっ! ……なんとかして這いあがらないと……!!」

<ギシャァァーッ!!

私「おのれ……こんな所で諦められるか……! 財宝が……一生左うちわで暮らせる財宝が私を待ってんのよ!!
こんな所でェェ……!!」ギリギリ

シャーリー「うぉぉ……! 手が、手が……!!」ガクガク

私「大丈夫大丈夫、落ちたって下にいるのは精々ヘビとかだし! 魔法使えば簡単に……!!」

<ギッシャァァー!!!

私「ったくよー!! さっきからうっせーのよこのドサンピン爬虫類……が……」



ワニ「ギジャァァァァ―――!!!!」ガチッガチッ

私「」

シャーリー「」



私「……ヘビ?」

シャーリー「……いや、ワニ」

私「いやいや……ちょっとでっかいだけのヘビでしょ? ちょっと手足があるだけの……」

シャーリー「いや……かなりでっかいだけの……ワニだな」

私「あ、そう……」

シャーリー「……うん」

私「…………いっぱいいるわねー」

シャーリー「…………10頭ぐらいだなー」

私「…………」

シャーリー「…………」


私&シャーリー「いやぁぁぁぁぁぁぁ――――――!!!!!」
最終更新:2013年02月07日 14:28