━自室━
婚約してから約二週間ほど経った。
それから特に動きはない
皆にその旨を伝えた時は驚き半分納得半分という感じだった。ただその事が基地中に伝わり整備の連中からちょっとした嫌がらせを受けることが多くなったのも事実だ
俺「…」
ビューリング「…」
二人で静かにタバコを吸う。そういえばビューリングは微量ながら減煙に成功したらしい
そこへ
エルマ「ビューリング少尉~ハッキネン司令がすぐに司令部に出頭しろとのことです」ガチャバタン
ついに、来た。恐れていたこの時が
お互いに目配せして、ビューリングは立ち上がる
エルマ「それと俺少尉も出頭せよとのことです」
俺「?」
━司令部━
部屋に入るなり俺の心臓はこの上なく激しく鼓動した。なぜなら、ハッキネン司令の隣にスオムス軍総司令官のマンネルハイム将軍が立っていたからだ
そして、ハッキネン司令の冷たい視線でギロリと睨まれ背筋が凍る。
ハッキネン「二人のことを聞きました」
そう切り出し、彼女の眼はさらに冷たくなった
ハッキネン「あなた方は状況が分かっているのですか?いくら余裕があるとはいえ、ここは最前線なのです。にもかかわらず婚約するなんて理解できません…」
マンネルハイム「まぁ、それについては後にしてくれ。それよりも話に入ってくれ」
ハッキネン「…ビューリング少尉に転任辞令が来ています」
二人揃ってごくりと唾を飲む
ハッキネン「本日付でスオムス義勇独立飛行中隊の任を解き、第203教導飛行隊への異動を命ず」
それを伝えられ頭の中が真っ白になった。いつか来るとは分かっていたのに、だ。
がハッキネンはまだ、続けた
ハッキネン「もう一つ来ています。第203教導飛行隊よりこのたび新設されるスオムス第20戦闘教導飛行隊への出向を命ず」
ビューリング「?」
俺「?」
どういうことだろう?よく意味が理解できないんだが…
マンネルハイム「このことは、私から説明しよう。現在スオムスではストライカーユニットが不足しているため外国から支援という形でストライカーユニットを送ってもらうしかない。そして我々はその代償として各戦線に優秀なウィッチを派遣しているわけだが…」
マンネルハイム「スオムス防衛にも優秀なウィッチを送らないといけないので、教育部隊で任務に当たれるウィッチが殆どいないのだ。そこで、君に白羽の矢が立ったということだ」
要するに…
マンネルハイム「まだまだスオムスで働いてもらうぞ」
ハッキネン「明日にも打合せでヘルシンキに行ってもらいます。以上です。解散」
マンネルハイム「それと」
出ようとしたところにマンネルハイムに呼び止められた
俺「?」
ビューリング「?」
マンネルハイム「結婚おめでとう」
俺「///」
ビューリング「///」
ガチャバタン
俺「…」
ビューリング「…」
廊下に出ると同時に俺はビューリングを抱きしめた。司令部内という一目につく所だが、そんなことは関係なかった。
ビューリング「人前だぞ」
俺「構うもんか。お互い離れずにすむんだ。こんなに嬉しいことあるか」
ビューリング「そうだな。私も嬉しい。これからずっと一緒だぞ」
俺「ああ。」
そう言い、体を離す。一生この幸せは手放さないと心の中で俺は誓った
俺「部屋に帰るか」
ビューリング「そうだな」
俺「明日の準備しないとな」
ビューリング「お前にも来てもらうぞ。エスコートはお前以外にありえないからな」
俺「そう言ってもらえると嬉しいね」
ビューリング「一生エスコートしてもらうぞ」
俺「まかせろ」
ビューリング「愛してる」
俺「俺も」
最終更新:2013年02月07日 15:08