<帝国・共和国国境境>
わんこ「」とてとて。
バルクホルン「陛下、こんな所で走ったら危ない。そんなに慌てなくても大丈夫だ。」
ミーナ「陛下もピクニックにこれてうれしいみたいね。」
教官「帝国領とはいえ共和国側との境目だ、陛下の護衛は4人だけで大丈夫だろうか?」
バルクホルン「心配はない向こうは共和国だ。たとえ陛下がふらふらと国境を越えても保護されるだけで、子供が迷ってしまったと説明すれば問題にはならないだろう。」
教官「念のため槍に頼んでボルゾイを借りてきたから迷子になっても大丈夫だ。」
ボルゾイ「陛下の臭いは直ぐにわかるから大丈夫です。」
ミーナ「それなら安心ね。」
今日、帝国皇帝はお供を連れて帝国と共和国の国境付近にある渓谷へピクニックに訪れていた。
お供には帝国軍皇帝直属部隊、右翼大隊から2人、パレードの時も近くで護衛をしていた、右翼大隊隊長、教官少佐。もう一人は右翼大隊副隊長、バルクホルン大尉。
帝国軍皇帝直属部隊、左翼大隊から一人、ボルゾイ中尉。
帝国軍皇帝直属部隊総司令、ミーナ中佐。
この4人が本日、皇帝を体よく押し付けられた生贄・・・もとい護衛だった。
ミーナ「マロニー大臣からの頼みだったけど、皇帝直属部隊の司令と隊長と副隊長の3人が出払っていて大丈夫なのかしら・・・。」
教官「問題ないだろう。今日も至って平和だ・・・。もう戦争なんて暫くはあるまい。」
バルクホルン「そうだ。折角の平和をわざわざ手放す必要などない。」
ミーナ「それもそうね。」
ボルゾイ「(どうしよう、どうしてこんなに偉い人達ばかり・・・。)」
わんこ「♪」
バルクホルン「しかしマロニー大臣もいいところがあるじゃないか。城内でしか遊べなくて最近ご機嫌斜めな陛下の為にピクニックを提案するとは。ずっといけ好かない奴だと思っていた。」
ミーナ「トゥルーデ、そんな事言わないの。マロニー大臣は幼い皇帝陛下に代わり政治からなにまで一手に引き受けている苦労人よ?」
教官「それに皇帝陛下の後見人でもある。まるで孫とおじいちゃんといったところか。」
わんこ「」とてとてとてとて。
バルクホルン「陛下、待ってください!そんなに遠くに行っては・・・。」
ボルゾイ「臭いは追っているので見えなくなってもすぐに追いつけます。安心してください。」
バルクホルン「そうか?ならいいのだが・・・。」
教官「彼女なら大丈夫だ。実力のある奴ばかりの左翼大隊出だ・・・。右翼(うち)に欲しいくらいだよ。」
ボルゾイ「そんな事ありません。右翼も左翼に劣らず凄い場所と隊長から聞いています。」
教官「槍はきっと私のことを立ててくれたんだろうね。恥ずかしながら右翼なんて本来なくても良いくらいのものだよ。」
ボルゾイ「そんな。前戦争の英雄の一人、教官少佐が率いる右翼大隊は必要です!右翼も左翼もそれぞれ任務の内容が違うだけです。」
帝国軍皇帝直属部隊。
右翼大隊、左翼大隊の2つに別れ、それぞれ別々の任務を持っている。
右翼大隊の主な仕事は皇帝の護衛。直接的な戦闘は左翼大隊が受け持つ事となっていた。
そのためか、左翼大隊に戦闘能力の高いウィッチが配備される事が多く、ウィッチの数も多い事から、軍内部では右翼別にいらなくね?と、言われたりすることが多かった。
わんこ「!」たたたたたっ。
バルクホルン「陛下?陛下!?」
ミーナ「急に走りだしたわよ?きっと何かを見つけたのよ・・・。向こう側は川も崖もあるから怪我をされる前に急ぎましょう。」
教官「ボルゾイ、陛下の後を急いで追ってくれ。」
ボルゾイ「了解いたしました。」
わんこ「♪」とてとてとてとて。
蝶々:ひらひらひら。
バルクホルン「陛下~~!」
ミーナ「陛下、待って頂戴?」
わんこ「!」
バルクホルン「はぁ。はぁ。はぁ。ここから先は危険ですので一人で行動するのはよしてくれ。」
わんこ「」こくこく。
ミーナ「陛下はおりこうさんね。」なでなで。
わんこ「♪」ぱたぱた。
帝国皇帝。御年7歳、やはりまだ幼い男の子、色々なものに興味しんしん。目を離すとすぐにあっちへふらふら、こっちへふらふらいつの間にか迷子になっていた。そんな事がよくあった。
教官「蝶々を追っていたみたいだ。このあたりには都心では見られないような珍しいものもいるからか。」
わんこ「!」とてててて。
バルクホルン「ああっ。陛下、そっちは!」
ミーナ「危ない陛下!」
最終更新:2013年02月07日 15:14