俺『エイラ、俺我慢できない…』

ベッドにエイラを押し倒す

エイラ『ちょ、ま、こっちにも、心の準備が…///』

俺に抑え付けられながらも、体をひねらせて抵抗する

俺『君のすべてが知りたい…』

エイラ『///』

エイラが抵抗をやめる。俺はゆっくりと顔を近づけて行き…

………

俺「ふがぁっ!?」ガバッ

 観測所宿舎、俺自室

俺「……夢?」

そーっと自身の下着を覗く

俺「…大丈夫、白いお漏らしはしてない」

スオムスの朝は寒い。抹殺者俺です


 1944 Winter Story Episode2 "Way to Ural"


 観測所 食堂

俺「」モソモソ

エイラ「」アーム、ムグムグ

ニパ「」モグモグ

サーニャ「」ハム…ハム

ニ・サ(ナンダこの気まずい状況!)ドーン!

ちなみに二人は昨日エイラたちがナニをしたのか知らない

俺(謝ったほうが良いのかなぁ…)

エイラ(俺怒ってるかナァ…)

俺(あれ俺のせいだよなぁ…)

エイラ(でも、嫌じゃなかった…俺はどうなんだろう?)

俺(いや、まぁ…うろたえてるエイラもかわい…ゲホゲホ)

エイラ(しかし…俺もあんな顔するんダナ。ちょっと意外というかかわいかった…ゲフゲフ)

エ・俺「はぁ…」

ニパ(後半から声に出てたことに気づいてない…)

サーニャ(この二人は…)

観測員「失礼します」ガチャ

俺「お?どうした?」

観測員「ウラル越えのルートを渡しに来ました。各観測所からの報告を統合すると、これが一番現実的かと」スッ

サーニャ「!」

俺「拝見する」

エイラ「わ、私にも…」

俺「ホレ。北よりのルートだ。海を左手に見ながら東進する」

エイラ「ほぇ~」

二人とも自覚はないようだが、かなり顔が近い

ニパ「…ホントに行くのか?」

エイラ「当たり前ダロ」

サーニャ「ニパさん、これは私たちが決めたことなんです」

俺「今日中に下見も兼ねて一回飛んでみよう。昼過ぎで良いな?」

観測員「整備員に伝えてきます」

俺「頼む」

ニパ「…」


 そして昼過ぎ

エイラ「ソレジャ、行って来るナ、ニパ」

ニパ「…ああ、気をつけていって来いよ」

俺、エイラ、サーニャはユニットを装着し、離陸準備に入っている。観測所の前でニパさんが見送ってくれた

そのニパさんの顔は、少し不安そうというか、どこか落ち着きがない

俺「…ウラル越えに反対ですか?」

ニパ「そういうわけじゃ…」

目は口ほどにものを言う。彼女の視線はエイラに向けられていた

俺「…安心してください。あなたの旧友を死なせたりはしない」

ニパ「!…それは本人に言ってあげなよ。『お前は俺が守る』って」ニッ

俺「それはちょっと、まだ踏ん切りがつかなくて…」ハハ

エイラ「ナニ話してるんダ?行くゾ!」ブォォン

俺「あ、待てよ!」ブォォン

ニパ「いってらっしゃい!」

離陸する俺たち三人にニパさんが手を振る。さっきの不安そうな顔はどこへやら


 白海から東 オラーシャ上空

俺「よし、このまま直進だ。うまくいけば、今日にもウラルを越えられるぞ」

ルートが書かれた地図をポーチにしまいながら言う。今までになくスムーズにことが運んでいる

サーニャ「…」ブォォン

サーニャは我先にと編隊の前を飛ぶ。俺とエイラはサーニャを基点にデルタ編隊を組む

俺・エ「…」

ずっとこの調子だ。このまま戦闘に入ったりしたらお互い落とされるだろう

俺「な、なぁエイラ」

エイラ「にゃ、ナンダ!?」

俺「その、昨日のあれのことだが…///」

エイラ「///」

俺「えっと、俺が悪かった。お互い、忘れよう///」

エイラ「そ、ソウダナ。アレハジコダ///」

俺・エ「ハハハハ…」

仲直り…か…?

エイラ「ハハ…ん?」

俺「どうした?」

エイラ「あそこ」スッ

突然目が真剣になる。エイラの指差す先では、不自然に雲が裂けていた

俺「サーニャ、方位025を探査してくれ」

サーニャ「は、はい…!…大型ネウロイの反応あり!高度を下げてこちらに接近中!」

エイラ「雲から出てくるゾ!」

先ほどの裂け目から大型ネウロイが姿を現す。ここからでもやつの咆哮が聞こえる

サーニャ「あれって…」

エイラ「空母?でもあんな形の見たことない…」

俺「アドミラル・クズネツォフ…!」

遠くから見ても分かる特徴的なスロープ甲板。スキージャンプ方式で艦載機を上げるために用いられたそれまで真似ている

あれが俺の世界のロシア――こっちのオラーシャ――の空母だということは黙っておこう

エイラ「あど…なんだって?」

俺「とにかく今は撤退だ!俺たちで何とかできる相手じゃない!」

エイラ「でも…」

このルートならウラルを越えられる。その希望を失いたくないのだろう

サーニャ「大型から子機二機が発進!20m級です!」

双発三枚翼、短めのテールコーン。子機は実在の艦載機、Su-33を模した物だった

俺「シーフランカーのお出ましか…俺がひきつける、二人は引け」

エイラ「ナニ言って!?――」

俺「真っ向からやりあうわけじゃない。ただの時間稼ぎだ」

サーニャ「エイラ、今は俺さんの言うことを聞いたほうが良いと思う」

エイラ「…っ」ブォォン

彼女は黙って来た道を戻る。いや、飛ぶか?

サーニャ「俺さん、それでは…」ブォォン

サーニャもそれに続く。おそらくエイラをフォローしてくれるだろう

俺は二人を見送ったあと、迫ってくる子機に銃口を向ける

俺「さぁて、戦友の帰郷を邪魔してくれたんだ。それなりの返礼はしてもらうぞ!」ブォォン!!

急上昇で敵のビームを回避、そのまま敵機の上を取りプラズマライフルを撃ち込む

<キュィィィン!!

先導機の右翼に命中。バランスを崩しかける。追い討ちをかけようとするが、もう一機がビームを照射してくる

俺「っ!」ブォォン

赤目の予知で回避、プラズマライフルで攻撃を行う

しかし、片方一機を損傷させると、もう一機が妨害してくる。一進一退の攻防が続く

俺(くそっ!どうやって落とせば良い!?)テュンテュン!

今のところコアらしきものも見つかっていない。このままじゃジリ貧だ

何度か損傷を与えた先導機に再び攻撃を仕掛ける。右翼の付け根がボロボロで、もうすぐ折れそうだ

俺「これで…!」スチャ

<キュィィン!!

俺「クソまた!」

またも別動機が邪魔をする。一人じゃ落とせないのか!?

割り込んできた別動機の左翼に撃ち込む

俺(はっ!もう一機はどこ行った!?)

別動機の裏側にいたはずの先導機がいなくなっている

まさかと思い後ろを見る。やっぱりいた、先導機だ!

俺(挟まれた!?)テュンテュン

後ろの先導機に光弾を発射するが、すべてロール機動で回避されてしまう

俺(下は白海…突き落とすか…できたら苦労しねえ!)ガチャ

二度目の攻撃を仕掛けようとライフルを向けるが、

――引き金を引く前に先導機が爆発した

俺「は?」

きりもみ状態になっている先導機にフリーガーハマーの追撃が入る。白海に落ちる前に空中で爆発した

俺の上を取っていた別動機はMG42の弾幕をもろに浴びる。不利と感じたのか、機首を空母へ向けた

エイラ「俺ぇぇぇぇ!!」ブォォン!!

サーニャ「俺さーん!」ブォォン!!

俺「エイラ!サーニャ!お前らなんで…」

サーニャ「やっぱり、心配で…」

エイラ「でも、無事でよかったぁ…」

泣きそうな顔するなよ…

俺「…バーカ、俺が墜ちるとでも思ったか?」

エイラ「思った」

サーニャ「」コクコク

俺「…ひどいなぁ」


 その日の夜 観測所

観測所のちょっとした広間でブリーフィングが行われていた。今日のネウロイについてだ

俺「今日俺たちが遭遇したネウロイは、300m級の空母型だ。雲の上に居た為、観測所も見つけられなかったようだ」

壁に貼られた模造紙には空母型の三面図が描かれている

ニパ「空母型だって?」

俺「飛行甲板上に常時八機以上の艦載機が配備されており、内部にも十数機の艦載機を搭載しているものとも思われる」

エイラ「その艦載機も20m級ダ。一機一機の戦闘能力は高くないけど、連携攻撃を仕掛けてきて厄介ナンダ」

ニパ「なんだよそれ…」

俺「この空母型を『アドミラル・クズネツォフ』、艦載機を『シーフランカー』と呼称する」

サーニャ「クズネツォフ…オラーシャ系の名前?」

俺「俺の世界で言うオラーシャの軍人だ」

間違ってないけど間違ってる。言わないほうが良いだろう

ニパ「世界?」

エイラ「その話は後ダ、ニパ」

俺「真っ向から戦っては勝ち目はない。よって、アドミラル撃沈にはこいつを使う」

ポーチから長方形の物体を取り出す

エイラ「ナンダそれ?」

俺「パワーセル。T-800の動力源。――核だ」

サーニャ「核?」

俺「…あ~、ちっこい爆弾だと思ってくれれば良い」

ニパ「話についてけてないけど…そいつの威力は?」

俺「中身を弄ってちょっと威力を低くしてるけど、一瞬でアドミラルを吹き飛ばせる」

サーニャ「すごい…」

エイラ「どうやって爆発させるんダ?」

俺「サーニャのフリーガーハマーの弾頭に仕込んで使う。遠距離からじゃないと俺たちも爆発に巻き込まれる」

ニパ「そんなに…」

俺「ちょうどいい威力に改造するさ…放射線の影響も最小限に…」

エイラ「どうした?」

俺「いや、なんでもない。俺とエイラでシーフランカーを引き付け、サーニャとニパさんでアドミラルを攻撃する
  作戦の決行は二日後だ。猛攻撃が予想される。各員心してかかるように。解散!」


 観測所 サウナ

俺「ふぃ~」

一通りの事務作業(エイラが押し付けた)をやり終えサウナに入る。焼いた石に水をかける本場スオムス式のサウナだ

俺(そういえばこのサウナにトントは居るのだろうか?)

エイラが『私のポーチにはトントが入っているノダ!』と自慢げに話していたのを覚えている

俺(妖精ねぇ…宗教が無くなった世界から来た身としては信じられんというか…ん?)

トント「」キュー

俺「」イター

トント「」キュー?

ちっこい白樺の枝を片手に持って首をかしげる。妖精というよりただの小動物?

俺「」ナデナデ

トント「」キュー♪

俺(喜んでる…)ナデナデ

トント「」キュッ?

俺「?」

トントは何かに気づいたのか、突然俺の手を振り払いサウナの隅のほうへ向かう

俺「隠れた?なんで?」

<ガチャッ

エイラ「ン?」

俺「あ?」

状況:俺とエイラともに着衣はタオル一枚inサウナ

俺・エイラ「…」

エイラ「キャァァァァッ!!///」ドガッ!

俺「ウワァァァァッ!!」ボゴッ!

エイラ「あ…」

俺「」ボロッ

殴られました


  ―次回予告

 俺(でもやらなきゃ。ウラルを越えるためにも)


 サーニャ「んっ……前方15000雲の上に大型の反応。間違いありません、アドミラルです!」


 ニパ「離れないようについていくよ!」ブォォン


 俺「エイラ!あれを撃て!早く!」


 ニパ「うあぁぁぁぁっっ!!」ブォォォン!!


 サーニャ「もう…撃っても良いですよね?」
最終更新:2013年02月15日 12:43