あらすじ

俺「きょ、巨大ゴキブリ!?」

ネウロイ「ギュイイイイッ!!!!」

マイルズ「マイルズ、行きます!!」

以上



さんさんと殺人光線のごとく光を降り注ぐ太陽。そしてそれをさえぎる物がまず存在しない砂漠・・・そこに奇妙な一組が

俺「うおおおおおおっ!!!!!!」

ネウロイ「ギュピイイイイッ!!!!!!」

方やドイツ軍の迷彩服を着て腰からスコップをぶら下げた俺。そしてもう片方は黒い巨大ゴキブリことネウロイだ。かれこれ数十分この一人と一匹の追いかけっこは
続いていた。

俺「あ、やばいなんか胃の中の内容物がこんにちわしそうだ!!」

ネウロイ「キュイイイイイッ!!!!!」

ヒュオンッ!!!

俺「あぶな!?」

飛んできたビームを紙一重のところで避けながら、俺は冷や汗を流す。

俺「おいおいなんなんだあれ!?さっきも思ったけどビームは無しだろ!?」

走りながら、ネウロイが放つ赤い光線にツッコミを入れる俺。いったいどこの変態国が作ったんだろう?と思いながらふと、俺はあることに気付いた。

俺「(あれ?俺さっきから走って逃げてるけど・・・俺ってこんなに早く走れたっけ?)」

そう、その速さだ。俺はお世辞にも脚が速いといえない。50メートルだって7秒か8秒の間を行ったりきたりするぐらいの速さだ。なのに今の俺はそれ以上の速さで走っている
感じなのだ。気のせいだろうかとも思ったが、明らかに速くなっている上に、息も上がっていない・・・まさにスピードが上がっている。

俺「(どういうこった?なんで足が速く・・・それに体力も持っている・・・いったい?)」

はて・と考える俺をよそに、ネウロイはさらに攻撃を仕掛ける。

ネウロイ「キュウウッ!!!!」

俺「おわ!?」

どごんと俺が先ほどまで居たところにまたビームが当たる。かれこれ十数回このようにギリギリの攻撃を受けているのだが・・・

俺「(こりゃさすがに危なくなってきたな・・・)」

倒すか?とも思ったが、今の自分の手持ちの武器といえば腰にぶら下げているスコップのみ・・・

俺「贅沢言わないから火炎瓶だけでもありゃあな・・・!!」

俺は以前見たフィンランド軍とソ連軍が戦争する映画の中で火炎瓶で戦車をつぶすフィンランド兵を思い出しながら俺はぼやく。だがその間もネウロイの攻撃は
やまない・・・そこで俺は決心する。

俺「・・・どうせこのままじゃいずれ殺されるしな・・・なら、いっそのこと」

パチンととめてあるボタンを外す俺。そして

俺「少しでも傷つけてやらぁ!!」

サッとスコップを引き抜く。

俺「うおおおおおっ!!!!」

ダダダと、以前よりもはるかに速くなった足ですばやくネウロイの足元へと近づく。そして

俺「うらぁ!!」

スコップをネウロイの足めがけて横に振るう。普段なら間違いなく壊れると考えるが・・・俺は一つの仮説を考えていた。

俺「(足の速さがあがっていた・・・ならもしかしたら力も上がってるはず・・・!!)」

身体能力が上がっていたため、もしかしたら力も上がっている・・・はず。と思った俺は心の中で南無三と叫びながらスコップを思いっきりネウロイの足に叩きつける。


バギャアアッ!!!


金属が砕ける音が響く。俺は一瞬自分の手に持っているスコップが砕けたのかと思ったが、

ネウロイ「ギュピイイッ!?」

ネウロイの、左の前足を砕いていた。

俺「うおおおおっ!?意外といった!!」

俺はスコップからの振動に驚きながら、いけると思った。

俺「(このまま行けばいける!!)うおおおおおっ!!!!」

俺は右片手でスコップを振りかぶり、飛び上がる。傾いたネウロイの上へと飛び降りた俺はそのままスコップをネウロイへと叩き込む。

俺「らぁ!!」

ガンッ!!

ネウロイの装甲はいとも簡単に剥がれ、飛び散る。そしてまた俺は振りかぶり振り下ろす振り下ろす振り下ろす・・・。

俺「ははははは!!」

俺はだんだんと楽しくなってきたように笑い出す。

なんで自分がこんなところにいるのか?

なんでこんなビームを出す奴がいるのか?

なんでそんな奴に襲われてるのか?

なんでそんな奴を襲っているのか?

しかし、今の俺はそんなの気にしていない。いま俺の中にあるのは・・・このネウロイをどう倒すかのみであった。

俺「ははは!!グラインダーで研いどきゃよかったな!!」

スコップはそのままでも十分な威力を発揮するが、縁を研いでおけばそれこそ戦斧のように使え、人の頭蓋骨に半分は切り込める。研いでいない状態で、この威力だ
。研いだらさらに大打撃を上げることができるだろう。
俺はそんなことを考えながら攻撃を続けていると、あることに気が付いた。

俺「!?(こいつ・・・再生してるのか!?)」

俺に削られてるせいでよくわからないが、ほんの少しづつ再生していた。見た目はゴキブリの金属の塊・・・でも再生能力を持っている。

俺「こいつはいったい・・・なんなんだ?」

ボソリと呟いた・・・がすぐにその考えを振り払う。

俺「どっちにしろ、俺を殺そうとしているのには変わりはねぇしな」

金属生命体のようなもんだろと思いながら、俺はさらにガツガツと削っていく。しばらく削っていると、

俺「お?」

なにやら紅いダイヤモンドのようなものが見えてきた。紅く輝くそれに俺は綺麗だと思いながらも、すぐにこれがこいつの心臓部だと直感でわかった。俺は
スコップを高く振り上げ、

俺「うらアアアッッ!!!!!」

振り下ろした。





副隊長「少佐!!」


俺がネウロイと戦っている少し離れた場所。そこにはマイルズ率いるブリタニア王国陸軍第4戦車旅団C中隊が歩行脚を足につけて動いていた。

マイルズ「なに副隊長」

その中隊の先頭を走るマイルズは自分のやや後ろを走る副隊長に呼びかけられ振りかえずに聞き返す。

副隊長「前方100先に中型陸戦型ネウロイを確認!!数は1です!!」

マイルズ「ええわかったわ・・・全車、戦闘準備!!」

ウィッチs「「「「了解!!」」」」

マイルズの後ろにいる歩行脚をつけたウィッチはそう返すと、銃の安全装置を外す。銃と言っても軽く20ミリか30ミリはありそうなほど大きい砲だが。マイルズも
砲の安全装置を外す。

副隊長「!?たい、大変です少佐!!」

そんな中、副隊長が慌てたようにマイルズに話しかける。

マイルズ「なに?どうしたの?」

マイルズは驚いたように聞き返す。副隊長は慌てながら報告をした。その内容は

副隊長「よくは見えませんが・・・誰かがあのネウロイと交戦しています!!」

マイルズ「なんですって!?」

マイルズは驚き、自分の目の先にいるネウロイを睨みつけるように見る。すると、確かに小さいながらもなにやらネウロイの足元で戦闘をしているだれかが目に見えた。

マイルズ「まったくいったいどこの誰よ!?副隊長、この近くに展開しているほかのウィッチは!?」

副隊長「いえ、私たちだけです!!他のウィッチ隊もまだこちらに向かっている模様ですが、まだ来ていないとのことです!!なお他の一般戦闘部隊も向かってる
    最中とのことです!!」

ウィッチ1「じゃあまさか一般隊員でしょうか?」

近くに居た別のウィッチがそう聞く。確かに考えられるかもしれない・・・だが、一般隊員。つまり男性隊員が戦うにはアハトアハト、少なくともドアノッカー
が必要だ。

マイルズ「そんなわけ・・・まあいいわ」

ありえない、と思いながらもマイルズは首を振るう。たとえ誰が戦っていようと、自分たちが向かうのには変わりないのだ。それだったら考えるだけ無駄だ。
わからなければあそこまでいって調べればいい。

マイルズ「ーーー全車横隊を組み前方ネウロイに攻撃!!ネウロイと戦っている人物の援護を行います!!」

ウィッチs「「「「了解!!!!!」」」」

マイルズの指示に、全員が答えすぐさまに横隊を組む。そして前方のネウロイへと前進を続けようとした・・・が、


ドゴォォォォン・・・


マイルズ「・・・え?」

突然、目の前にいるネウロイが崩れ散った。他の隊員も驚いたように見る。だが、マイルズはそれ以前に見たことに驚いていた。

マイルズ「(さっき・・・ネウロイが崩れ去る前に誰かがネウロイに飛び乗った?)」

ほんの一瞬ではあったが、誰かが傾いたネウロイに飛び乗り何かを振り下ろしたようにも見えた。

マイルズ「全車、周囲を警戒しながらいくわよ。もしかしたらまだ周囲にいるかもしれないわ」

了解と答えながら、ウィッチ達は周囲を警戒しながら移動する・・・先ほどネウロイが消えた場所へと向かう。





俺「ぶはっ!!あつっ!!そして死ぬかと思った・・・!!」

ザパっと砂の中から起き上がりながら、ペッペッと口の中に入った砂を吐き出しながら起き上がる。

俺「さっきのあれは・・・死んだらしいな」

さらさらと降る白い結晶のようなものを見て、死んだらしいとわかった。俺はふうと一息つくようにため息を吐き、手に持ったスコップを見る。壊れた様子もなく、
ヒビも削れた様子もない・・・これはこれで異常な状態だが、壊れなかっただけいいだろう。

俺「ふう・・・さてこれのことはひとまず・・・本当にここはどこなんだ?」

砂漠に見たこともない動くよくわからないゴキブリ・・・少なくとも俺が知っている限りではそんなことは聞いたこともないし、見たことも無い。もし見つかっていたら
今頃大ニュースだ。俺はウームと唸っていると・・・


キュラキュラキュラ・・・


俺「?」

どこからともなく、金属が噛み締めあうような音が聞こえてきた。俺ははて?と首をかしげる。

俺「(これは・・・キャタピラ音?)おいおいまさか今度は四速歩行から普通型の戦車とか言うんじゃないだろうな?」

俺はぎゅっとまたスコップの柄を握りこみ、音のするほうを睨みつけていると・・・

マイルズ「ここら辺のようね・・・辺りを警戒しながら進め」

キュラキュラキュラとキャタピラ音をさせながら聞こえてきたのは若干年若い女の声だった・・・だが、

俺「・・・はい?」

視線の先にいたそれは・・・足になにやら大きな機械をつけ手には大砲のようなものを持った少女たち・・・

俺「(え?なにあれ?)」

さすがの俺も、歩カーンとした顔をしながら俺が見ていた。

「・・・あ、少佐!!誰かいます!!」

すると、複数人だったためか、そのうちの一人が大声で少佐とやらに呼びかける。

俺「(しょ、少佐だと!?ま、まさかあのデブの金髪の戦争狂じゃないだろうな・・・?)」

頭の中で「よろしいならば戦争だ」といっている少佐を想像してしまい、ぐっと待ち構えた・・・が

マイルズ「本当?いったい誰・・・え?」

俺「・・・は?」

俺の目の前に現れたのは、その数人の少女たちの中で唯一青い胸当てを装備している少女・・・マイルズだった。



これが、後に最強のコンビと呼ばれるようになる二人の出会いだとは・・・誰も想像しなかった。
最終更新:2013年02月15日 13:20