～ブリーフィングルーム～
ペリーヌ「結局、あの人は何者だったのでしょうか？」
宮藤「でも、助けてくれたからいい人なのかもしれませんよ？」
ペリーヌ「何をいってらっしゃいますの宮藤さん！？」
「あの人は私達がいるのにも係わらず雷を落として、挙句の果てに少佐の命までも・・・」
坂本「落ち着けペリーヌ、私はそう簡単には死なないさ」
ペリーヌ「ですが少佐・・・」
坂本「私のことを心配してくれるのは嬉しい、だがあんまり人のことを悪く言うな」
「それにあいつはわざと避けれる程度の攻撃をしてきたんだ」
ペリーヌ「・・・」
ミーナ「実はその人のことでちょっと気になることがあるの・・・」
トゥルーデ「なんだ？何か気付いたことでもあったのか？」
ミーナ「えぇ、実は明日配属予定の人とちょっと類似している所があるのよ・・・」
トゥルーデ「類似している？」
ミーナ「えぇ・・・この資料に固有魔法は『天候支配』と書いてあるのよ」
トゥルーデ「成程、だから雷やら氷を降らせることができたわけか・・・」
「お前はどう思うハルトマン」
エーリカ「・・・」
トゥルーデ「ハルトマン？」
エーリカ「ん？え、何トゥルーデ？」
トゥルーデ「いや、お前はあの男が明日配属予定の奴だと思うか？」
エーリカ「う～ん・・・もしそうだったら気まずくなっちゃうね・・・ははは」
トゥルーデ「・・・」
＜ウウウウウウウウウウウウウウウウウウゥゥゥゥゥゥゥゥーーー！
坂本「！？ 一日に二回もネウロイが出現するだと！？」
ミーナ「皆！すぐ準備して、さっきと同じシフトで行くわ！」
一同「了解！」
エーリカ「・・・」
～森上空～
トゥルーデ「おい、ハルトマン」
エーリカ「・・・」
トゥルーデ「ハルトマン！」
エーリカ「ふぇ！？」
トゥルーデ「何がふぇ！？だ、ぼーっとするなお前らしくもない」
エーリカ「うん・・・ちょっと考え事しててさ」
トゥルーデ「お前が考え事？さらに珍しいな」
エーリカ「いや、大したことないんだけどさ・・・」
「昨日の人のことが気になるんだ」
トゥルーデ「アイツがどうかしたのか？」
エーリカ「今まであった人の中であんな態度とった人、
初めて見たからちょっと戸惑っちゃって・・・」
トゥルーデ「気にするな、そんなことより戦闘に集中だ」
エーリカ「うん」
ミーナ『話は終わったわね？』
『中型ネウロイが来るわ、あなた達二人でネウロイの動きを乱してちょうだい』
トゥルーデ、エーリカ「了解！」
トゥルーデ「おりゃあああああああああああ！！！」ｽﾞｶﾞｶﾞｶﾞｶﾞ
エーリカ「くらえええええええええええええ！！！」ｽﾞｷﾞｬｷﾞｬｷﾞｬｷﾞｬ
ネウロイ「キュイイイイイイイイイイ！！！」
ネウロイの装甲は固く、二人の銃弾を簡単に弾く
トゥルーデ「さっきのネウロイより硬いな・・・」
ペリーヌ「これはどうですか！トネエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエル！」
バリバリバリバリバリィ！
ネウロイ「キュリリイイイイイイイイイイイイイイイイイイ」ｶﾞｷｬｧﾝ･･･
ペリーヌ「最大出力で・・・無傷ですって！？」
ネウロイ「ヒュイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ」ﾋﾞｼｭｳﾋﾞｼｭｳ
リーネ「きゃあ！」
宮藤「リーネちゃん！」
坂本「大丈夫かリーネ！」
リーネ「は、はい！まだいけます！」
ネウロイ「」ｷｭｨｨｨﾝ･･･
ネウロイの体に赤い光が漂う
エイラ(何か来る・・・！)
エイラ「リーネ！何か来るぞ！」
リーネ「え？」
ズギュウウウウウウウウウゥゥゥゥゥゥン！！！！！
赤い光が一気に収束、ビームとなりリーネ目掛けて解き放たれる
エーリカ「くそっ！シュトゥルムウウウウウウウウゥゥゥゥゥ！！！！」
風を使い加速してリーネの目の前に入る
エーリカ「お願い・・・１０秒だけでももって！」ﾌﾞｫﾝ･･･
目の前にシールドを展開する
ドガン！
エーリカ「っ！」
シールドでビームを受け止めると同時に意識が飛びそうになる
リーネ「ハルトマンさん！」
エーリカ「私のことはいいからはやく！」
エーリカの全身から汗が噴き出てくる
リーネ「ご、ごめんなさい！」ﾌﾞｫﾝ
エーリカ「よ・・・よし・・・これで・・・」
ﾋﾟｷｯ･･･
エーリカ「！？ シールドが！」
バギャァァァァン！
エーリカ「キャアアアアアアアアアアアアアアアアアア！！！」
坂本「ハルトマン！」
エーリカが錐揉み回転しながら落下していく
エーリカ「わわわわわわわわーーーーーーーーーーー！！！」
トゥルーデ「くそっ！」ﾌﾞｫﾝ
エイラ「大尉！危ない！」
バルクホルンの行く手にネウロイの巨大なビームが放たれる
トゥルーデ「邪魔立てするなあああああああああああああああ！！！」
～森～
俺(この調子なら明日には基地につきそうだな・・・)
ヒュゥゥゥゥゥゥ～～～・・・
俺「ん？」
ドゴォン！
俺「おわっ！」
エーリカ「・・・トゥ・・・トゥルーデ・・・」
俺(な・・・なんだコイツ・・・)
俺(て、天使？)
―――あれっ？
―――ここどこ？
―――えーっと確か私はネウロイの攻撃を防いで・・・
―――あーそうだ・・・シールドが壊れちゃって森の中に落ちたんだっけ・・・
―――はぁ・・・ついてないなぁ・・・
―――・・・ん？水の流れる音がする・・・川・・・？
エーリカ「う・・・うぅ・・・どこだ？ここ？」
エーリカ「って森か・・・ははは・・・」ﾑｸｯ
ﾎﾟﾄﾘ
エーリカ「？・・・誰の手拭い？」
ｼﾞｬﾊﾞｼﾞｬﾊﾞ
エーリカ「誰か・・・いるの？」
ﾀｯﾀｯﾀ･･･
エーリカ「」ﾁﾗｯ
？？？「はぁ・・・人助けなんかするんじゃなかったな・・・」
エーリカ(わぁ～、綺麗な鎖骨)
？？？「誰だ！」
エーリカ「わっ！」
俺「なんだお前か・・・」
エーリカ「な、なんだってなんだよー」
俺「いや、熊かなにかかと思ったんだが・・・」
エーリカ「えっ、熊でるの？」
俺「さぁな、興味がない」
エーリカ「なんだよそれー」
俺「お前も起きたことだ・・・俺はさっさと先に進ませてもらう」
エーリカ「ま、待ってよー！聞きたいことがたくさんあるんだからさー！」
俺(なんでついてくる・・・)
エーリカ「だって夜も更けてきたし、聞きたいこともたくさんあるんだもん」
俺(心を読むな・・・)
エーリカ「それに君だって私みたいな可愛い女の子が外でウロウロしてたら守ってあげよう！とか思うでしょ？」
俺「・・・」ｻﾞｯｻﾞｯｻﾞｯ
エーリカ「あー待ってってばー！」
エーリカ「ねぇねぇ、ここで野宿するの？」
俺「・・・」ｶﾞｻｺﾞｿ
エーリカ「夕飯は？寝るときどうするの？」
俺(煩い・・・)
エーリカ「ねぇってばー！」
俺「夕飯は魚を取ってくる、寝るときはそこらへんで寝ろ」
エーリカ「ふーん」
俺「わかったなら大人しく待ってろ」ﾃｸﾃｸﾃｸ
エーリカ「はいはい、わかってますよー」ﾆｼｼ
～川～
俺「・・・」
ﾎﾟﾁｬﾝ
俺「！」
ザバァン！！！
魚１、２「」ﾋﾟﾁﾋﾟﾁ
俺「二匹もとれれば十分か・・・」
ｶｻｯ
俺「はぁ・・・そこで何してる・・・金髪」
エーリカ「にゃははーばれちゃった？」
俺「大人しくしてろと言っただろう・・・」
エーリカ「いや～ちゃんととってこれるか気になっちゃってさ」
俺「俺はそこまでとろくはない」
エーリカ「そんなことより早く魚食べようよ～、お腹ペコペコだからさー」
俺(メンドクサイ奴だ・・・)
ﾊﾟﾁﾊﾟﾁﾊﾟﾁ
魚１(あつぅい！はらわたが煮え滾るぅぅぅぅうううううううううう！)
魚２(耐えろ！耐えるんだ魚１！)
エーリカ「にゃははー、なんだか会話してるみたい」
俺「詩人かお前は」
エーリカ「えー、だってほら喋ってるみたいだよ」
魚１(おう嬢ちゃん！助けてくれよ！)
魚２(そこの頭のいかれた兄ちゃん一発殴って俺達を助けてくれ！)
俺「火力・・・上げるか・・・」
魚１(ワタシナニモイッテナーイ)
魚２(ドウゾオイシクタベテクダサイ)
俺「そろそろできるころだな・・・」
エーリカ「わーい！」ｶﾞﾌﾞｯ
エーリカ「ぶー！ぺっぺ！何これにがーい！」
俺「内臓食べればそうなるだろ・・・」
エーリカ「この魚嫌だよ鎖骨男ー」
俺「鎖骨男？意味のわからないことを抜かすな、貸してみろ」
エーリカ「？」ｽｯ
俺「」ﾊﾟｸｯ、ﾓｸﾞﾓｸﾞ
エーリカ「あっ」
俺「？ どうかしたか？」
エーリカ「いや、なんでもないよ」
俺「ほら、内臓の部分とれたぞ」ｽｯ
エーリカ「あ、ありがと・・・」(こ・・・これって間接キスとかにならないよね？)
俺「」ﾓｸﾞﾓｸﾞ
エーリカ「ね、ねぇ」
俺「・・・なんだ」
エーリカ「その・・・昼間・・・なんで坂本少佐を狙ったの？」
俺「坂本？」
エーリカ「眼帯つけてる人だよ」
俺「あーあのウィッチか・・・そういえばお前もあのウィッチ隊の中にいたな」
エーリカ「へぇ～、あの中でよく覚えられたね」
俺「お前だけ飛行がずば抜けて上手かったからな」
エーリカ「えへへー」
俺「助けてやったのに行き成り捕まれ・・・なんて言われて誰が納得するんだ」
エーリカ「それもそうかー」
俺「まぁ、俺の助け方も強引だったのは認めるがな・・・」
エーリカ「助けるのに焦って威力が調節できなかったってことだね？」
俺(別に焦ってはいないんだが・・・)
エーリカ「にししししー、さては図星だな～？」
俺(やっぱり面倒だコイツ・・・)ｺﾞﾛﾝ
エーリカ「あー！寝ないでよー！」
俺「」ｽｰｽｰ
エーリカ「なんだよーつまんないなー」ｺﾞﾛﾝ
エーリカ(ウィッチを嫌ってた訳じゃなかったんだ・・・)
～海岸 翌朝～
エーリカ「おー！海だー！これ基地に繋がってるかな？」
俺「俺がついていけるのはここまでだ」
エーリカ「ねぇ、鎖骨男！」
「君の名前、教えてくれる？」
俺「・・・」
エーリカ「私の名前はエーリカ・ハルトマン！君は？」
俺「・・・俺・・・」
エーリカ「ん？」
俺「ロマーニャ公国の俺・・・」
エーリカ「ふーん、いい名前じゃーん！」
俺「それじゃあな・・・」ｽｯ
俺は静かに森の中に再び消える
エーリカ(ロマーニャ公国の俺か・・・)
＜おい、あれハルトマンじゃないか？
＜ハルトマンさ～ん！
＜だ、大丈夫だったのか！？ハルトマン！？
エーリカ「お～い皆～！」
トゥルーデ「心配したぞ、怪我は無かったのか」
エーリカ「うん！見ての通り大丈夫！」
リーネ「ハルトマンさんごめんなさい・・・私がしっかりしていなかったばかりに・・・」ｸﾞｽｯ
エーリカ「もういいってリーネ、私も無事に帰って来たんだしその話題は以降禁止ね！」
エーリカ「まぁね～、ちょっといい感じの旅人さんに会ってさ」
トゥルーデ「積もる話は後だ、基地に戻るぞ」
エーリカ「ほいほ～い」
エーリカ(また・・・どこかで会えるよね・・・俺！)
～５０１基地 正門～
？？？「通行許可をいただきたい」
門番「通行許可証をお持ちになってますか？」
？？？「あぁ、これか？」
門番「・・・はい・・・わかりました、ロマーニャ公国の俺中佐ですね」
「話は伺っております、どうぞお入りください」
俺「すまないな・・・」
俺「ここが５０１統合戦闘航空団か・・・案外住みやすそうな所だ」
「ちゃんと俺の部屋は用意してあるんだろうか・・・」
～エーリカ活動日記～
坂本少佐に活動日記を書いてみろって勧められたから試しに一つ書いてみよー！
いや～今日は私の厄日だったね
ネウロイが一日に二体も出現するわ、シールド破壊されて森に落とされるわで最悪だね！
あーでも、一つだけいいことがあったかな？
森の中で会った無愛想な鎖骨男！
本当に綺麗だったなー
もっと話してみたかったけど全然話してくれないんだもん嫌になっちゃうよね
あー！もしかして私みたいな可愛い子は苦手なくちなのかな？
にししー、今度会ったら嫌って言うほど弄ってやろーっと
それじゃあ今日はこんなところで！明日の朝ごはんは芋がいいな
ミーナ「あなたが何故ここに・・・！」
俺「・・・ここはお前らの基地だったのか・・・」
エーリカ「俺ー！」
俺(最悪だ・・・)
トゥルーデ「私はまだ貴様を許してはいない・・・！」
俺(これだから基地の生活は嫌なんだ・・・)
エーリカ「君は本当に不器用だね・・・」
俺「・・・」
最終更新：2013年03月30日 01:23
