「ぷはぁっ」
そう言って海面から顔を出したのは一人の男だった。
彼は仰向けになり、ゆったりとする。
顔や服装はそこまで奇抜ではない。
ここは海なので、たとえ海パン一丁であっても、不思議かではない。
- いや、正しくは海パン一丁ではなく、他のものをはいていた。
「ヴェネツィアの海は綺麗だな」
彼がはいているのは、本来ウィッチがはくものである、ストライカー。
さらに目を引くのは彼の持っているものだ。彼が持っていたのは戦車の主砲のようなものであった。
二つとも彼への特注品である。
「今度はどんなとこかねぇ」
そう言って彼は今日の朝の辞令を思い出す。それによると、
どうやら自分は明後日から第501統合戦闘航空団に転属となるようだ。
まあいいや、海があれば。と思いつつ、浮かぶ俺。30分ほど経っただろうかというころに、空が騒がしくなる。
上に見えるのは黒い影。
「ネウロイ・・・か」
今日は本来暇を持て余していいはずなのに、なぜ神様はこんなに意地悪なんだろうと思いつつ、魔道エンジンを起動させ、戦闘の準備をする。
その時、彼は上空を飛ぶ少女達を見た。
「早いな。流石、と言ったところかな」
彼はそう言いながら、対空ソナーを発生させた。これは彼の固有魔法が成せる技である。
音波が帰って来たら、反射具合から大体のコアの位置を読み取る。勿論そんなことをしている間にも、空を飛ぶウィッチ達は戦っている。
勿論彼女達が敵の気を引きつけてくれているからこそできる技だ。彼女達はそんな事気付いていないだろうが。
「ん?」
ウィッチが一人降りてきた。扶桑海軍の服を着ている。髪は茶髪で、ショート・・・何と言うのだろうか。
生憎髪型には詳しくないのだ。胸はなんというかその残念賞だった。
「早く逃げて下さい!ネウロイです!」
どうやら俺を一般人だと思っているらしい。
誤解を正すのも面倒臭いので、そうですか、と生返事を返す。当然逃げるわけもなく、そのままの姿勢でいたが、
扶桑のウィッチはこれ以上付き合ってられないとばかりに空へと登って行った。これ幸いと彼は持っていた主砲を天に・・・正しくは、ネウロイに向けた。
そして彼は固有魔法を発動する。今度は先ほどとは違う固有魔法、銃弾への魔力の充填と遠視である。
集中力を高める彼、そして
「いまだっ!」
ウィッチの攻撃を受け、ネウロイが動きを止めた瞬間、俺は主砲を発射する。砲撃はネウロイの装甲を撃ち抜き、赤く光るコアを破壊した。
白い破片が降る中、彼は主砲の反動で海の中に沈んでいた。別に息はできるのでこのまま潜っていてもいいかなーと思っていると、
すぐ上で先ほどのウィッチを含めた複数のウィッチ達が誰か。・・・と言うか多分俺を探している様子が見えた。 まあ自分たちが戦っているはずのネウロイがいきなり倒れて、さらにその下に不信人物がいたら気になるよねーとか思いつつ、浮上した。
「ぷはぁっ」
目の前にいたのは茶髪をツインテールに束ねたウィッチだった胸もなかなかの大きさと見た。とりあえず挨拶をしようとした、その時。
「へ、変態っ!」
腹に凄まじい衝撃を受けて、俺は気を失った。
エーリカ「うっわ、痛そー」
ゲルト「反省はしている・・・しかし、 いきなり水着の男が浮かんできたら驚くだろう。
で、どうだ宮藤、さっきの人物か?」
宮藤「はい。たぶん海に浮かんでた人だと思います」
ゲルト「気は進まないが・・・基地へ連れていくか」
俺「はっ!」
目が覚めると、そこには海はなかった。あるのはベッド。
宮藤「大丈夫ですか?」
俺「ええ、なんとか」
そういって起き上がろうとする俺。
宮藤「わわ、起き上がらないでください!今あなたはきわどい格好なんですっ!」
そう言われて俺は今の服装を思い出す。
俺「わお、海パン一丁だ!」
宮藤「服持ってきますね!」
俺「お願いします」
そう言って部屋を逃げるように去って行こうとした時だった。
ガチャ。と言う音がなった。
ゲルト「どうだ宮藤、男は起きたか」
そう言って入ってきたのはゲルト。
はたからみれば海パン一丁の男から宮藤が逃げているようにも見える。となればゲルトが愛すべき妹の為に取る行動は一つ。
ゲルト「やはり変態っ!」
腹に凄まじい衝撃を受けて、俺は再び気を失った。
最終更新:2013年03月30日 02:06