俺「zzz・・・はっ!?」
起きた時、まだ辺りは暗かった。しばらく上をボーッと見ていると、
上を数個の何か黒い影が横切って行った。何かと思い、凝視する。
そう。彼は寝ている間に海に潜っていたのだ。
まさかと思い、少し海の中を昇った。
俺「やってしまった・・・もう朝じゃん」
外は既に明るかった。日が登っていたのだ。
夕飯を食べ忘れた事に気付き、残念がる俺。
しかし、いつまでも潜っていては迷惑をかける。
流石に夕飯を取らなかったのだから、少し心配もされているだろう。
俺「さて、行くか」
基地に着き、リビングに行こうとするといい匂いがして来た。
俺「おおっ、まだ朝ご飯は食べてなかった!やったー!」
ついつい大声を出す俺。すると、キッチンから俺の声に気付いた
シャーリーが現れる。
シャーリー「おー、俺。起きたのかー?昨日はお疲れだったな。ぐっすり眠れたかー?」
ルッキーニ「呼んでも起きないから昨日は俺を抜いてご飯食べちゃったよー!」
どうやら寝ていた事になっているらしい。訂正するのも面倒臭いので、適当に話を合わせる。
俺「そう言えば、後どのくらいで朝ご飯ですか?」
シャーリー「昨日食べられなかったからお腹空いてるのかー。あと5分位かな」
俺「じゃ、ここで待ってますよ」
ご飯を待っていると、少しずつ人が増えて行った。
皆、労いの言葉を投げかけて来る。どうやら全員俺が寝ていたと思っているようだ。
シャーリー「よし、出来たぞー!」
ルッキーニ「できたー!」
俺「ごちそうさまでしたー」
宮藤「今日も美味しかったー!」
ルッキーニ「そりゃそうだよ!だってシャーリーが作ったんだもん!」
シャーリー「はははー!」
宮藤「ねえねえ俺さん!昨日言ってた漁、見せてくださいよー!」
坂本「ああ、私も見てみたい」
リーネ「あ、私も・・・」
ルッキーニ「わったしもー!」
俺「はあ・・・じゃあ、仕方ないですね。今から」
やりましょう、と言おうとしたその時だった。
基地に警報が鳴り響いた。・・・ネウロイが来たのだ。
坂本「こんな時に限って・・・!」
俺「・・・じゃあ、この戦闘が終わったら、お見せしますよ」
ミーナ「今回はネウロイの数が多い為、十分に注意してください」
ネウロイのいる空域へと向かいながらミーナが通信をする。敵の数は大型1体に中型2体、さらに小型7体。
計10体のネウロイの小隊とでも言うべき数が襲いかかる。
ゲルト「ミーナ、我々だけでは流石にこの量を相手にするのは厳しいぞ!」
坂本「ああ、だから504に支援要請をした。しかし向こうも既にネウロイと交戦中らしい」
エーリカ「じゃあこっちだけで対処しないといけなさそうだね」
坂本「そうなるな。506もネウロイの襲撃を受けているらしい」
ミーナ「だけど、2部隊のネウロイの量は多くないみたい。まずは耐えて、援軍が来たら一気に攻めましょう」
「了解っ!」
10人の声が空に響き、少し遅れて
「了解」
遥か下の方から一人の声が届いた。
ウィッチ達の声とネウロイの雄叫び。銃声とビームの音、シールドを貼る音が聞こえる。
俺はいつも通り、海パン姿で海に浮かんでいた。勿論、俺も攻撃はしている。
しかし、ネックなのは敵の量だ。大型を倒そうとすれば中型が来て、中型を倒そうとすれば小型が来る。
よって必然的に小型から狙う事になるが、中型と大型からも容赦なく攻撃は来る。
ネウロイ「キュイイイッ!」
俺「おっと!?」
俺はシールドを張りつつ、海の中に急いで潜る。水で緩衝した後にビームを受ける事になるので、当然、魔法力の消費は少ない。
さらに基本的には空も飛んでいないで、海に浮かんでいるのでさらに上空のウィッチ達より、遥かに魔法力がの消費は少ない。
勿論、その分の魔法力を魔法弾に込めてネウロイを狙撃をしているが、距離が長いため、ウィッチ達に比べ、あまりダメージは与えられない。
俺「下から安全に攻撃するのはウィッチ達に戦いを押し付けているようで罪悪感があるなぁ
海に浮かぶ俺にできるのはネウロイへの直接攻撃と、大型と中型の攻撃を受ける囮としての役。
ビームに魔力を込めた専用の魔法弾を当てることで、大型と中型の攻撃をウィッチに届く前に弾く事くらいである。
やはり上空で命をかけて戦っているウィッチ達に対して、どうしても罪悪感が湧いてしまう。
俺「しっかし、流石[伝説の魔女達]だな。もう残り6機とか。俺も頑張ろうっと。それではお出ましー」
よいしょっと、という声と共に俺はストライカーから巨大な砲を取り出し、海に浮かべる。
現れたのは戦艦大和にも使われている45口径46cm砲。しかし、大和は三連装であるのに対し、俺の持つ物は一連装だった。
しかし、大和の持つそれと大幅に違う部分があった。砲にボタンが取り付けられていたのだ。
俺は海に浮かべた砲をネウロイに向け、ボタンを押す。
俺「たーまやー」
爆音と同時に砲撃が放たれる。砲弾は真っ直ぐネウロイに向かって飛んで行き、激突する。
小型ネウロイが粉々に砕け散った。
また、巨大な砲弾を発射した砲門は海に浮かべていたが、海には沈まなかった。
俺の固有魔法である浮遊の効果である。
俺「よっしゃ!持ってて良かった大砲!」
その間にもネウロイは確実に数を減らされて行き、コアのない子機である小型は既に残り1機となった。中型と大型はまだ健在だが。
また、これだけの量を倒している、上空にいる魔女達にも疲労の色がありありと見て取れる。
坂本少佐は特にそれが顕著で、魔法力が衰退している事に俺は気がついた。
勿論、だからこそ俺も下で安全な分、フォローをしなくてはならない。
と、思っていると、上空から通信が入る。
坂本「俺、聞こえるか?」
俺「はい。聞こえます」
坂本「なら、中型の片方のコアの近くを攻撃してくれ。今リーネが狙撃しているが、硬くてな」
俺「了解です」
上空を見、リネット曹長を見つけ、援護に入る。
と、は言っても真下からでは効果的にダメージを与えられないので、
リーネを少し超えた位置まで泳ぎ、対物ライフルの角度を調整、リネット曹長の穿つ穴に重なるように狙撃し、より穴を深くする。
俺「リネット曹長、援護します」
リーネ「わかりました。お願いします」
対するネウロイは再生力と防御力に重点を置いているようで、今までも何度か大型を狙った攻撃を代わりに受けていた。
ビームこそあまり撃たないが、倒さぬ限りは大型へと攻撃を通す事が出来ない。面倒臭い敵である。
- 弾を当てる事、およそ20分。ついにリネット曹長がコアを撃ち抜いた。
リーネ「やったあっ!」
俺「お疲れ様です。さて、後3機ですね」
気付けば俺とリネット曹長があの硬いネウロイと戦っている間に小型が1機破壊され、中型も半壊していた。
しかし、戦闘開始時と比べて青くなった空の中、未だに空に君臨する黒い巨大な影。
その影は既に戦闘開始時と比べて大きく動いていた。
俺「・・・残り20分、と言ったところかな?」
ネウロイが上陸するまでのだいたいの時間を考える。20分以内に倒さなければロマーニャの街が壊される。
戦闘が開始してから既に一時間が経過しており、俺は常に水の上で、浮いていたから魔法力もまだあるが、
上空のウィッチ達はもう厳しいだろう。と俺は見当を付ける。となると、俺がしっかりしなければならないわけだが。
俺「生憎、潜水ウィッチなんだよな」
そういいながら俺はストライカーに魔力を今までより多く入れる。海上に巨大な魔法陣が展開される。
上空のウィッチ達も見えたようで、宮藤が通信をしてくる。
宮藤「俺さん、何してるんですか?」
俺「まあまあ、あまり気にしないで下さい」
そう言いながら、俺はさらに魔法力をストライカーに入れる。
少し経ってから、魔法陣の範囲に異変が生じる。一番始めに気が付いたのは、敵の攻撃を避けるために逆さまになったエイラだった。
エイラ「うおっ!?俺、何してんダ!?」
サーニャ「どうしたの?エイラ。そんなに驚いて・・・っ!?」
バルクホルン「戦闘に集中しろ、エイラ、サーニャ・・・!?」
エーリカ「トゥルーデこそ集中し、って、何あれ。魔法陣の範囲の水が渦を巻いてるよ!?」
坂本「俺っ!お前、水も使えたのか!?」
俺「違いますよ。そんな凄い事出来ませんよ」
坂本「なら、何をしてるんだ?これは最早渦潮だぞ!?鳴門海峡のが小さく見えるくらいのだ」
俺「・・・っと、そろそろか。ではそろそろお見せします」
そう言って俺が海に対して垂直になり、魔法陣をストライカーの下に展開する。そして言った。
俺「俺准尉、飛翔・・・いや」
俺「跳躍します!」
最終更新:2013年03月30日 02:08