ミーナ「早 く 来 て」
俺・エイラ「…了解…」
ー ミーナの執務室前 ー
バタン
エイラ「まったく、オマエのせいで大変な目にあったゾ…」
俺「こっちのセリフだ」
エイラ「……ヤブ医者め…」
俺「なんだと?」ビキッ
エイラ「事実ダロ、免許無いんだシ」
俺「………ぬっ!」
ゴチン
エイラ「あ痛っ!?」
俺「…ひょろひょろボディーの田舎ぐさいスオムス娘め、ざまぁみろ」
エイラ「お、おおお…!オマエだって、スオムス出身だろーっ!!」
俺「おれはヘルシンキ生まれだし。都会だし。国としては田舎国かもしれないけど、その国の中では都会だし〜」
エイラ「ぐぬぬぬぬぬ…!!」
俺「………」シュン
エイラ「……な、なんだヨ、急に大人しくなっテ」
俺「…やっぱりスオムスは田舎か?」
エイラ「……まぁ…」
俺「……エイラ、悪かった…なんか自分で言ってて、惨めになってきた…田舎、田舎って…」
エイラ「…田舎者同士には違いないナ……それと、気安く名前を呼ぶナ」
俺「……はいよ」
ー 午後 ー
俺「午後は、整備員たちの身体検査か」
「ったく……あのスオムス娘め…おかげで執務室に行くタイミングを失ってしまったぜ…」
「さて、これから
整備士たちの身体検査でも行くか…」
俺は昨日ルッキーニ少尉の持ち込んだ蜂のせいで半日気絶しっぱなしだった
そのせいで、整備士たちの身体検査ができなかったのだ
整備士たちの宿舎はウィッチたちの宿舎からだいぶ離れたところにある
移動手段は徒歩のみである
俺「はぁ……」
格納庫に入り、格納庫を抜けようとしたとき、俺が勤務したとき
初めて医務室に来たウィッチ…
エーリカ・ハルトマン中尉がいた
俺「こんにちは」
エーリカ「おっ!俺じゃん!」
俺「そんなところで何を? それと…」
ハルトマン中尉の隣でストライカーの整備をしている人がいる
ゲルトルート・バルクホルン大尉……か
俺「バルクホルン大尉、整備お疲れ様です」
バルクホルン「ありがとう、俺医師。今から整備士たちの検査に行くのか?」
俺「はい、今向かっているところです」
……大尉は、なんか……威圧感が…
エーリカ「ねぇねぇ俺!お菓子持ってない?」
俺「お菓子ですか?こんな物でよければ…」ゴソゴソ
エーリカ「ん?飴だね、どれどれ……」
ハルトマン少尉は飴を包んでいる袋を破り、飴玉を口にヒョイと入れた
俺「バルクホルン大尉も食べます?」
バルクホルン「ああ、頂こう」
バルクホルン大尉もハルトマン中尉と同様に飴を食べた
エーリカ「う゛ぇ?……何この味……」
俺「えっと…もしかしてマズイもので?」
エーリカ「なんか口の中がスースーする……」
バルクホルン「…う…な、なんだ…この飴は……」
俺「そんなに?」パクッ
俺は飴を舐めようとしたとき、包み紙に書いてある文字を見つけた
だが、扶桑語で読めない……でも、読める文字があったので読む努力をしてみた
俺「えーっと……はっ…か……この漢字はなんて読むんだ?まぁ、飴って書いてあるんだろ」
「はっか飴……食べてみるか…」
パクッ
俺「……………ぺっ!」
エーリカ「ああーっ!!俺吐き出した!!」
俺「だって…」
バルクホルン「これは俺医師の飴じゃないのか?」
俺「いえ、少佐に貰いました」
バルクホルン「そうか…少佐らしい飴といえば、らしい飴だな…」
エーリカ「とにかくこの飴…私は無理……」
バルクホルン「……私もだ…」
俺「……同じく」
3人が思いもよらぬ飴を食べ、気分が少し落ち込む
俺「では、そろそろ行きます」
エーリカ「じゃぁね、俺〜 今度はおいしいお菓子ちょうだい?」
俺「了解です」
バルクホルン「俺医師、検査がんばってくれ」
俺「ありがとうございます。では、これで」
ー 整備士宿舎 ー
俺「えーっと…今日の身体検査を務める俺だ。よろしく」
俺が整備士たちに自己紹介すると、いろんな所からブーイングが飛んできた
その内容とは……
整備士「あの女医さんじゃねぇのかよ!!」
「男かぁ………」
「俺たちの半年に一度の楽しみを……奪いやがって……」
どうやら俺の前にいたアレッシア・コルチさんの身体検査ではないことに腹を立てているようだ
俺「おい!うるせぇぞ!さっさと並べ!!」
野郎には丁寧な言葉づかいなんぞ、不要ですよね
整備士「了解……」
俺「んー ちと肥満気味かな。食べる量を減らせ」
整備士「そうどすか……」
俺「ただでさえ、食糧難なのに…なぜ、オマエは太れるんだ?」
整備士「…なぜでしょうねぇ…」
俺「まぁ、いいや。次……なにか気になることはあるか?」
整備士「えっと、ご相談が…」
俺「え?」
整備士「…よ、夜のアレで…」
俺「………」
整備士「周りに仲間が寝てたら、アレがしづらくて…」
俺「街へ行け。そして、金払ってアレしろ」
整備士「やっぱり、そうですかぁ………」
俺「そういうのは、いいから…健康上の問題は?」
整備士「あ、皆無ですぅ」
俺「…なんかイラつくな。次っ!!」
適当に整備士たちの健康チェックを済また頃には外が薄くなりかけており、お腹もすいたので兵舎へと戻った
ー 宿舎 廊下 ー
俺「そうだ…ヴィルケ中佐に酒と煙草を貰いに行こう」
俺は貰い損ねたものを取りに執務室へ向かった
その途中で物静かそうなサーニャ・V・リトヴャク中尉に会った
サーニャ「あっ、俺さん」
俺「こんばんは、リトヴャク中尉」
サーニャ「俺さん、ここの生活には慣れましたか?」
俺「ええ。みなさん優しくしてくれるので助かってます」
サーニャ「それは良かったです」
俺「いえいえ。では、用があるので失礼します。ディナーのとき、また!」
サーニャ「はい、また今度」
俺はリトヴャク中尉と別れる際に中尉の頭を軽く撫でた
どうも俺は人と別れる際に相手の頭を撫でたり、叩く(ごく一部の人のみ)癖があるらしい
このままなんでもなければよかったのだが…
じゃじゃ馬スオムス娘が奇声をあげて、俺たちのほうに走ってきた
エイラ「おいヤブ医者!!サーニャに何してんダ!!!!!」
俺「いや別になんにも」
エイラ「だったら、その手はなんなんだヨ!!」
俺「ん?この手か? リトヴャク中尉の頭の上に置いてる手だけど」
サーニャ「…お、俺さん…///」
エイラ「サーニャが嫌がってるじゃないカ!!そうだろ、サーニャ!!」
サーニャ「わ、私は別に…」
俺「別に嫌がってないだろ。 どこかの誰かさんと違ってリトヴャク中尉は優しくて、かわいいぞ」
サーニャ「そ、そんなこと……ないです…//」
エイラ「ぐぬぬぬぬぬ……俺!!もう許さないゾ!!」
俺「おっ、またやるのか!来いよ!サルミアッキ娘!!」
エイラ「誰がサルミアッキ娘ダッ!!えいっ!!」
ヒュン ヒュン
俺「相変わらず遅いキックとパンチだな!100年経っても俺に当たらないぞ!」
サーニャ「俺さん、エイラ…けんかはダメよ!」オロオロ
エイラ「サーニャ!これはケンカじゃないんダナ!!『俺』という名の変態を倒すだけダ!!」
「喰らえっ!!」
俺「おっ、少しはスピードがでてきたな」
エイラ「ぐぬぬ…当たらなイ……」
俺「だから言ったろ、何回やっても無駄だって!」
エイラ「……コウナッタラ…魔法、いや…男の最大の弱点を……」
俺「んあ?何か言ったか?」
エイラ「サーニャ!見ちゃダメだゾ!!!えいっ!!」
サーニャ「えっ!?」
ドスッ!!
ティーン!
俺「っ!!!!」
エイラ「どうダ!まいったカ!!」
俺「……あ……ああ……俺の……ああ……」ピクピク
サーニャ「お、俺さん!?大丈夫!?」
俺「………スオ…ムス…娘め……覚えてろっ……」ピクピク
エイラ「ふっふっふっ…」
その後、ある一部分が凄まじく腫れて股間を抑えながら煙草と酒をもらう姿は、中佐を困惑させたであろう
子供産めなくなったら、アイツに責任をとってもらうゾ
ー 深夜の医務室にて ー
医務室の窓から月明かりが差し込む
この部屋の照明はやや暗く、月明かりが無い日は部屋全体が暗くなってしまう
俺「眠い…………はぁ……酒飲もう……」
俺はヴィルケ中佐から貰ったグラッパという蒸留酒をグラスに注いだ
俺「ごくごくっ……これうまいな…」
程よいブドウの香りが残っていて美味い
エーリカ「どれどれ、私も飲んでみる!」
俺「んじゃ、そこのグラスを……って、ハルトマン中尉ぃぃぃぃっ!?」
エーリカ「どうしたの?そんなに大きい声だして」
俺「いきなり人の隣に現れたら驚きますよっ!」
エーリカ「いきなりじゃないよ。俺がお酒飲もうとする辺りからずっといたよ」
俺「……はぁ……どれくらい飲みます?それよりも、酒は大丈夫なんですか?」
エーリカ「お酒ぐらい大丈夫だよ!グラスいっぱいにちょうだい!!」
俺「はい……あ、でもヴィルケ中佐に言われたんですが……隊員には飲ませないようにって…」
エーリカ「大丈夫じゃないの?バレないと思うよ?」
俺「じゃ、バレたらハルトマン中尉のせいですね」
エーリカ「ええーっ!?なんで!?」
俺「そりゃそうでしょ」
エーリカ「…ていうかさ、俺はなんで私のこと階級付けで呼ぶの?」
俺「いや、特に意味は無いです」
エーリカ「なら、ハルトマンって呼んでよ」
俺「嫌です」
エーリカ「嫌かぁ…じゃぁエーリカのほうがいい?」ニヤニヤ
俺「ハルトマンと呼ばさせていただきます」
エーリカ「よし!では、俺!お酒を注ぎたまえ〜」
俺「はぁ……わかりました…ハルトマン中尉…」
エーリカ「ハルトマン!!」
俺「……ハ…ハルトマン…」
エーリカ「それでよし!」
俺とハルトマン中尉…じゃなくて、俺とハルトマンはお互いのグラスに酒を注ぎ、乾杯した
エーリカ「このお酒おいしいね!」
俺「ええ、美味しいですよね」
エーリカ「……ねぇ…俺…お願いがあるんだけどいい?」
俺「?」
エーリカ「…お医者さんになるための勉強…手伝ってくれない?」
俺「めんどくさいからパス」
エーリカ「えぇー!?ひどいよー!!」
俺「勉強は自分でやるもんです」
エーリカ「だけどさ? ”元”医師の俺に教えてもらえれば勉強の能率も上がるかなーっと思ってさ」
俺「…まぁ事実ですけど、トゲのある言い方ですね」
エーリカ「本当!?ありがとう!俺!!」
俺「誰も教えるなんて言ってません!」
エーリカ「ありがと〜っ!!」ギュッ
俺「うわっ!?だ、抱きつかないでくださいっ!!」
エーリカ「別にいいじゃ〜ん!」
俺「ダ メ !!」
エーリカ「んもう…」
俺「…はぁ……」
俺は明日の夜からハルトマンの勉強を手伝うことになった
めんどくせぇ……
ホントめんどくせぇ…
つづく
最終更新:2014年10月20日 00:20